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1. スチームボーイ STEAM BOY
あいかわらず暑いです。空いてそうな映画館で映画を見ようと思い、スチームボーイにする。観客は意外と多い。
予告編がありきたりで熱が感じられなかったので、本編もきっと駄目だろうな思っていたらそのとおりダメだった。
いったい誰向けに作った映画なんだろう。少なくとも大友克洋ファン向けではないことは確かだ。なんのひねりも驚きもないストーリー展開。お手本通りに話が進み、たんたんと終わるだけ。これだったらコナン君とか毎年今頃上映されてる劇場版ポケモンシリーズの方がよほど工夫が凝らされていて見た甲斐があるというもの。
この手の話はそういう映画でさんざんやられてきてるんで、3番煎じ4番煎じがつまらないのもあたりまえ。せめて主人公が空を飛ぶとき宮崎駿あたりの飛翔感や高揚感があればいいけどそれもないし。
そんな芸のないシナリオにのっかった大友克洋の絵とCGは見事だけど、舞台となる19世紀中頃のイギリスの雰囲気を出そうとすればするほど、じゃあ別にアニメじゃなくていいじゃない、実写にすればという気がしてきてしようがない。実写にすればリーグ・オブ・レジェンドみたいな感じで、もっとましになったんじゃないかな。
鉄製の機械の持つ重厚さを出したかったんだろうけど、彼の絵柄は重厚さにむいてないし。
第一、登場人物の顔がいつもの彼の絵と変わってないのに、突然イギリス人ですアメリカ人ですって言われてもなあ。
ああそうか。この映画はコナン君やポケモンよりもっと下の世代向けなんだ。コナン君や劇場番ポケモン(ストーリーが長い方)はだいたい小学生以上だから、4、5歳向けということか。なんだ、それならそうと早く言ってくれればいいのに。今日の観客はきっと皆それを知らずに来たんだと思う。
まあ、親子連れ映画としても、あんまりいいできではないですけどね。
悪口を最後にもう一つ。
声優の声。いかにも、アニメです、作りものです、といったわざとらしさが耳につく。せめて声優ぐらいはその世界に入り込んで喋ればいいのに。
特にロイド役の中村嘉葎雄。舌がもつれがちなのは論外。
結論
あ~、つまらんかった。[映画館(邦画)] 3点(2017-12-02 14:41:01)《改行有》
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