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【製作国 : 香港 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. the EYE 【アイ】 《ネタバレ》 ベースは『シックス・センス』でラストは『ファイナル・ディスティネーション』。 確かに、いろいろな映画作品のファクターが見受けられます。ですがそれぞれの作品の良いとこどりで終わらず、きちんと一本の映画として昇華され、『the EYE』としてのオリジナリティが確立している点が素晴らしいですね。 前半、視界が定まらない主人公マン。頻繁に映るぼやけた視界。完全主観の世界。この作業を繰り返すことによって、見ている私達はマンと同じ体験を繰り返します。そして抱くようになる強烈なマンとの一体感。怖がりの私はホラー映画を一歩引いた目線で見るようにしているのに、そんな私を強制的に映画の登場人物と同化させることに成功しています。まいった。参加させられてしまいました。舌を巻くほどに完璧に計算された演出と脚本です。おかげさまで超怖くて、夜寝られないと思っていたら、この切ないドラマの完成度。これは凄い作品ですよ。 ホラー要素だけではなく、『美しさ』や『優しさ』といった人の良心を自然に表現したことで、作品に深みがでているじゃあないですか。 インインのエピソードは、涙なくしては語れません。 ラストの名台詞はこの上ない清涼感。そしてちょっと切なく、だけど幸せな人生を予感させるハッピーエンド。 書道教室、エレベーターの霊は否応なしに怖く、電車での手紙のエピソードで驚愕する。 これだけ盛り沢山な内容にも関わらず、ストーリーにはムダがなくムラもない。とてもすっきりまとめられています。 この完成度の高さ。抜群のバランス。『ホラー』『ミステリー』『人間ドラマ』、複数の要素が綺麗に融合すると、こんなに良い作品ができるのですね。 主人公以外になぜか霊が見える店員や、重要な役目を果たしているのかよーわからん霊媒師など、放置されたままの人材がいることは確か。ですがここまで本筋が面白ければ、細かい部分はもーどーでも良いですね。 ホラー映画の傑作です。[DVD(字幕)] 10点(2016-11-20 14:55:38)(良:1票) 《改行有》 2. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアンモンキー 《ネタバレ》 さいっっっこうですね! こんなに爽快でこんなにパワーバランスのとれたカンフーアクションはめったにないのでは? アイアン・モンキーやウォン・ケイインだけではなく、子供も、おねーさんも、みんな強い!速い!美しい!速い!(あ、速いって2回言ってしまった。) それぐらい技が速い! 相手の悪っぷりも最高!適度に強いレベル設定も最高! ストーリーも笑いどころがちりばめてあって楽しい。ウォン・ケイインの「まだ出来ないのか」で爆笑! 終盤、結構えぐいアクションになってきたのはちょっとだけびっくりしたけど、それもまた良い。 最後の炎の中でのアクションだけはちょっとしつこかったけど、許す! 一緒に見た人は、あろうことか途中で寝ていたけど、この映画は10点です! もってけドロボー☆[DVD(字幕)] 10点(2013-05-14 01:40:07)《改行有》 3. 狼たちの絆 面白い。面白い。おーもーしーろーいー。 最高です。最高です。さっっっっっいこうです。 ストーリーに10点!アクションに10点!コメディに10点!テンポの良さに10点!小ネタの多さに10点!サプライズに10点!キャラの個性に10点!ノリに10点!すごく友だちに見せたくなったので10点!DVD欲しくなったので10点! 合計100点です!!! え?10点までしかないの? じゃあ限りなく100点に近い10点です![DVD(字幕)] 10点(2012-05-30 02:54:37)《改行有》 4. デッドポイント ~黒社会捜査線~ 《ネタバレ》 素人・エアガン・路上生活者・最初に捕まった人の人柄、すべてが先入観となってしまいます。完璧なストーリー構成です。『まさか』です。その『まさか』を、見ている私達にもつきつける衝撃的なラストに撃沈されます。 警察車両を襲撃して武器を奪ったのも、流れからいけば『凶悪な三人組』のほうだと思ってしまいます。いや、今作のメインストーリーは、やはり『凶悪な三人組』の検挙なのでしょう。それが王道ですから。そのメインストーリーを隠れ蓑に、まさかのジョーカーをラストにもってくるとは誰が予想できるでしょう。これは参りました。本当にラストまでは、『踊る大捜査線』のような雰囲気だったのに、最後の最後でまさかの結末。その説得力の高さに、後味が悪いとか、最早そんな次元の話ではありません。ここにきて、『デッドポイント』というタイトルの意味を実感することになるんですね。 それに、こういう作品ではロマンス部分が邪魔になることも多いのですが、今作では『ロマンス=日常』を織り交ぜることにより、ラストの絶望感・喪失感がよりリアルなものに感じられます。 『よし、決めた。俺は告白するぞ。』『俺のことを好きになるんじゃない。』『ジミーに会いに行きます。』『俺も決めたぞ。妻に愛人のことを話して、二人とも面倒を見ていく』それぞれの言葉が、思いが、宙に待っていきます。 ラスト、マンディが冒頭のシーンと同じように、店の窓を拭きながら6人の結末を知ってしまいくずれ落ちるシーン。マンディの視線は、私達視聴者の視線にもなっているのでしょう。[DVD(字幕)] 9点(2015-01-12 14:13:57)《改行有》 5. ポリス・ストーリー2(香港公開版) 《ネタバレ》 いやー。僕は2>1です。 2のほうがストーリーが好き。 警察チームのメンバー(特に女性メンバー)がかっこ良い。 前作のラスボス達を、「復活怪人軍団」みたいなノリで脇役で出すセンスが好き。 耳の聞こえない敵のアクションがイカス。 シリアスなストーリーに自然にはさむコメディがかなりつぼ。 この映画最高に良いです。 [DVD(字幕)] 9点(2012-04-19 05:15:58)《改行有》 6. 友は風の彼方に 《ネタバレ》 まさに隠れた名作。このサイトを知らなければ、出会うことはなかったであろう作品です。 人物関係や動機の描写がやや荒いため、前半はわかりにくい部分もありますが、いつの間にか整理されていて中盤以降はかなり見やすくなります。話が展開し始めるのもこの辺りからでしょうか。 どの時代でも、心優しい人が任務と友情と愛情の板ばさみに苦しみながらも、まっすぐに突き進もうとする姿は胸を打ちます。最も印象的だったのは、チャウがそのすべてを大切にしようとしたこと。任務は全力投球。いつもホンのことを考えていて、最後はフーに殺されることを覚悟で真実を打ち明ける。きっとフーに打ち明けたのは、過去の潜入捜査での辛い経験があったからです。この伏線は見事に最後に決まりました。 そして報われないラスト。 言うことないでしょう。 荒々しくも、完成度の高い名作。 悲しすぎるので10点はつけられません。 ですが10点以上の映画だと思います。[DVD(字幕)] 9点(2012-02-13 11:56:39)《改行有》 7. インファナル・アフェア 今までに見たスパイ系サスペンスでは最高傑作です。かなり感情移入して見てしまいました。このDVD、普通に市立図書館で借りました。今の図書館は普通にアクションやサスペンスやホラー映画まで置いてあるので凄いですね。[DVD(字幕)] 9点(2011-07-07 15:23:43) 8. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地大乱 今までみたカンフーアクションの中で、一番見ごたえがありました。実はなぜ最後提督と戦わなくてはならなかったのか、いまだによく理解できていませんが、アクションが凄かったからいいや。[DVD(字幕)] 9点(2011-07-07 14:53:25) 9. スパルタンX めっちゃ好き。元気でる。[DVD(字幕)] 9点(2011-07-06 21:39:14)(良:2票) 10. カルマ 《ネタバレ》 幽霊が見える女性ヤンと、そのヤンを担当することになる精神科医のジム。 『ヤンが見える幽霊は本物。』⇒『ジムは次第にその事実に気付きはじめる。』 ただ単純に、そんなストーリーを予想しながら鑑賞していたのですが、物語は思わぬ展開を見せます。 ヤンが見ていた霊は、ヤンの精神的トラウマからくる幻。ですが精神科医のジムは本物の幽霊にとり憑かれているという脚本が、単純ながら意表をつきます。 前半から挿入される回想シーン。ヤンの過去を探るための、ヤンの過去かと思いきや、実はジムの回想シーンという意外性。なかなか上手いです。 また、実際は霊ではない『イタズラ』や『幻』。そこに終盤本物の霊を登場させることで、本物の霊の存在がよりリアルに際立ちます。 ホラー演出も、邦画ホラーのようなじめじめ感が出ていて大変良いです。 更には、様々な『音』が効果的に使われていて、更なる恐怖を煽ります。 終盤ではいつの間にかヤンとジムの立場が入れ替わっているのも面白いですね。 そして、ヤンにもジムの見ている霊の存在がわかったことで、私達観客にも霊の存在が本物ということが伝わります。 唯一、締めを安易なメロドラマ風にしてハッピーエンドで終わらせてしまったのがもったいないでしょうか。 後味は良いのですが、思い切ってバッドエンドにしても良かったかもしれません。[DVD(吹替)] 8点(2016-08-31 15:06:31)《改行有》 11. ダブルタップ 《ネタバレ》 予想以上に骨太で完成度の高いアクション。一般的な娯楽アクションとは一線を画す強烈な人間ドラマ。 血の匂いが、痛みが、こちらにも伝わってきそうなほど臨場感を感じる演出。 初めのうちはぬるい射撃スポーツのストーリーだったのに、その中でも不穏な空気を作り出す伏線はちゃんと張ってあったのですね。 決して楽しんで見られるような作品ではないのに、リックが射撃場で警官を次々と撃ちぬいていくシークエンスは、不謹慎ながらも熱くなるものを感じてしまいます。少なくとも、人を撃ってしまう事で、リックのようになってしまう人は少なからずいるでしょう。そう考えると、日本は銃社会でなくて本当に良かったと感じさせてくれる1本です。 警察のほうにも、多少の非があるだけで、なんとなくリックの行為に正当性を感じてしまう、この気持ちが恐ろしいものですね。[ブルーレイ(吹替)] 8点(2016-01-02 15:44:04)《改行有》 12. Needing You 《ネタバレ》 一昔前の日本のトレンディドラマみたいな雰囲気で、懐かしさを感じるライトなラブコメ。主役の二人、アンディとキンキーが魅力的でわかりやすいキャラクターなのがイイですね。 アンディとキンキーにはそれぞれ恋人や、恋人みたいな人がいて、アンディは最初キンキーの恋愛を応援するところから始まります。ところがキンキーはすでにアンディに魅かれはじめているというのがポイントですね。時間差でアンディもキンキーに気持ちが向き始めるのですが、この辺りの絶妙な恋のパワーバランスが最大の見所でしょう。 特に後半。アンディがブ男を紹介しようとしたり、バイクにはりあったり、キンキーの真似をして掃除を始めたりするのは、おかしくてしょうがない。気がついたら笑いっぱなしです。恋のライバルが若きイケメン実業家っていうのも良いんですよね。 今作は二人が仕事を一生懸命にやっているのも好感度が大きい。頑張っている人、誠実な人は応援したくなるのが人間心理。自然と二人への共感度は高くなります。 仕事のドラマのほうも結構面白かったんですけどね。途中までは良いんですが、ラスト辺りがぐだぐだにまとめられちゃいましたね。 それでも全編通して、笑いあり、爽快感ありの、よくできたエンタメ作品に仕上がっています。[DVD(吹替)] 8点(2015-05-08 15:46:01)《改行有》 13. 香港ゾンビ 《ネタバレ》 全然期待していなかったこともあって、大変面白かったです。 ゾンビ系エンターテイメントにしては、ちゃんとストーリーを作りこんでいるほうだと思います。人物の掘り下げ方もなかなか良かったです。 ショッピングモール内での逃走劇っていう舞台設定も嬉しいですね。ショッピングモール内に、いつの間にか少しずつゾンビが増えていく感じが、ゾンビファンにはたまらないんじゃないでしょうか。かくいう私も、今作の雰囲気が大好きです。それにアジア系ゾンビ映画って始めて見たので、結構新鮮さを感じました。 ロメロ版の『ゾンビ』のショッピングモールに比べると、何しろ通路が狭いので、いつどこで何が潜んでいるかわからないドキドキ感があります。また、全面ガラス張りのショップばかりなので、近代的な雰囲気と哀愁漂うゾンビたちとのミスマッチ感が良い雰囲気出してます。 ホラー的な側面だけではなく、香港ならではのコメディタッチな演出も多いです。主役?のモーディとビーが、ゾンビを倒すガンシューティングのゲームをやっていて、ふわっとゾンビの知識があるし、ヒロイン?のサイギュンがゾンビに襲われないように、ゾンビのフリをするし、なかなか小ネタが効いています。 その一方で、エレベーターで非難しようとしたとき、最期の一人が乗ったら定員オーバーのブザーが鳴るとか、ゾンビ映画ならではの悲劇的な演出もしっかり押さえてあります。 人物同士の友情、愛情も丁寧に描かれている本作。なかなかの掘り出し物で、良かったですよ。[DVD(字幕)] 8点(2015-01-20 14:03:11)《改行有》 14. ヒーロー・ネバー・ダイ 《ネタバレ》 非常にドラマ性の強いバイオレンスアクション映画です。 少しだけストーリーの紹介。【敵対する二大勢力の中で、ボスに次ぐリーダー格のジャックとチャウ。しかし二人は親友同士。序盤のバーでのひとときが何とも微笑ましい。しかしそれぞれのボスのため、二人は戦い、チャウもジャックも瀕死に。ジャックは仲間を全員失い、チャウは両足を失います。】 【ここからが本作の凄いところ。二人が病院にいる間に、二人のボスは和解を済ませてしまいます。そして、ジャックのことを煙たがっていたボスは、あろうことか入院中のジャックを殺そうとする暴挙に出るのです。それを助けたジャックの恋人はジャックの代わりに大火傷を負い、最後は自殺してしまいます。一方、チャウは組織に捨てられた挙句、献身的な世話をしてくれる最愛の彼女をボスに殺されてしまいます。】 当然復讐となり、それまでの憤りを払拭できるほどのカタルシスをラストで感じることができるかどうか、そこは重要なポイントになると思います。ですが、残念ながら復讐実行の前にチャウが死んでしまいます。その最期たるや、照準を合わせたまま死んでいるという壮絶さ。衝撃的なシーンでしたが、この時点でチャウは戦線離脱してしまうわけです。そこでもしかすると評価が分かれてしまうかもしれませんね。 結局この作品は、ボス二人がクズすぎて、ラストではもう少し爽快な気分、もしくは別な形のハッピーエンドを用意してくれても良いんじゃないかというのが個人的な感想になっちゃいます。エンタメ系バイオレンスアクションとしては大変クオリティの高い作品ですが、後味はそんなに良くないかもしれないですね。[DVD(字幕)] 8点(2014-12-09 04:31:49)《改行有》 15. ターゲット・ブルー 《ネタバレ》 まさに隠れ名作。ひさびさの痛快ガンアクション。 リー・リンチェイといえばカンフーばかりが頭に浮かびますが、そのカンフーとガンアクションを融合させるとここまでクオリティの高いものが出来上がるのかと感嘆。 更に、更に。ストーリーも面白い。面白いんです。脇役のみなさんも良い味だしまくりの名演技。ドラゴンボールのカードでカンフー教えてもらおうとするところなんか笑っちゃいます。 個人的にはショッピングモールでの銃撃戦が見所。出るわ出るわ。シューティングゲームかと思うくらいあちらこちらが敵だらけ。しかもみんないろんな客やら従業員になりすましてるもんだから、たまらない。実は胸ポケットにさしたペンで判別できるっていう細かい工夫がまた良いんです。 リーリンチェイが、依頼人と恋仲になりそうで、でもやっぱり職務を優先するところが終始一貫していてかっこいい。素晴らしい。 これはみなさん、ぜひぜひ見てください。[DVD(字幕)] 8点(2013-12-17 02:54:50)《改行有》 16. プロジェクトA 《ネタバレ》 カンフーアクションだけでなく、コメディの水準がものすごく高いと思います。 1つの映画に、出し惜しみなくこれだけ沢山の笑いの要素を詰め込んでくれているのがたまらないです。(アクションだけでもすごいのに・・・) アクションでスカッとし、自転車のシーンで大笑いし、合言葉のシーンで笑いがとまらなくなりました。 楽しいシーンの連続。この映画は見所ではないところを探すほうが大変です☆ (・・・しいて言うなら、「いや、銃殺だ。」のシーンはちょっと引いたかな。)[DVD(字幕)] 8点(2012-11-16 00:38:15)(良:1票) 《改行有》 17. 奇蹟/ミラクル 《ネタバレ》 これは良かった。名作です。てっきりジャッキーのサクセスストーリー的なものを想像していたのですが、ミラクルとはそっちですか。おかげさまで後味すっきりです。 アクションシーンは確かにいつもと比べると少なめかもしれませんね。ですがストーリーをこれだけしっかりと作りこんでくれると、アクションが一段と盛り上がります。 登場人物たちも、やたらヤクザみたいな人達ばかり出てくる割に、お人良し率がとても高いので、どの人物にも好感がもてます。 アクション・ドラマ・コメディ、どれをとっても楽しめる良作ではないでしょうか。 ちょっと雰囲気とネタが「マジックアワー」に似てはいますが。 いや、逆ですね。「マジックアワー」がこの映画に似ています。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-05 05:58:33)《改行有》 18. ポリス・ストーリー/香港国際警察 《ネタバレ》 最初から最後まで、爽快なアクションと軽快なコメディの連続で、最高に面白いです。ストーリーも良いです。誰が見ても楽しめるストーリー。一転二転するストーリー。続きが気になる気になる。気付いたらジャッキーを取り巻く状況は最悪になっています。なぜこうなってしまったのか考える間もないまま、物語はクライマックスへ。これが娯楽映画ですね!無駄なシーンや演出がほとんどなかったのではないでしょうか。笑いのために伏線をはるセンスも大変良いです。 そして散々盛り上がって、ヒートアップしたところで、3回連続の例のシーン。一気に冷めてしまいました。ただそこさえなければ、娯楽映画として満点でしょう!日々、学校や仕事で疲れている人に見て欲しいです(笑)[DVD(字幕)] 8点(2011-12-25 21:01:18)《改行有》 19. 導火線 FLASH POINT 《ネタバレ》 イップマンのイメージが強いドニー。そのイメージは『瞬殺クンフー』。でもこちらの作品では『投げ』『絞め』『関節技』と打撃以外の技が光ります。なんと多彩な武道家なんでしょう。 ストーリーも単純ながら悪くないです。ウィルソン刑事の潜入捜査がばれているシーンはちゃんとハラハラできます。潜入捜査ものはこのドキドキがたまらない。 ガンアクション、カンフー、ストーリー。どれも一定の水準は超えている完成度の高い娯楽品。ですがその一方で『この作品ならではの突出した面白さ』というものまでは感じ取れず。 3兄妹トニー、アーチャー、タイガーがそれぞれ良いキャラしていたものの、見せ場はほとんどアーチャーの独占状態。ドニーが強すぎるので、3兄弟と順番に戦う『プチ天下一武闘会』みたいなもんをやってくれたら、終盤もうちょっとだけ盛り上がったかも。アーチャーとのバトルは見応えはあったものの、ちょっと長すぎましたね。 まあなんにせよ、この映画は気軽な気持ちでカンフーを楽しむ映画として、完全に合格ラインは超えています。[DVD(字幕)] 7点(2019-09-01 04:02:51)《改行有》 20. イップ・マン 継承 《ネタバレ》 シリーズ3作品、ずっとイップマンを支え続けてきた奥さんが亡くなる、シリーズ中最も悲しい作品。 奥さんの看病をするイップマン。奥さんとダンスするイップマン。イップマンが奥さんとの思い出を振り返るクライマックスは、涙ナシでは見られません。 そしてアクション。3作品中最も豪華かもしれませんね。 お約束の、多対一の大乱闘あり。謎のタイ戦士とのバトルあり。マイク・タイソンとのバトルあり。更には、あのマックス・チャン演じるもう一人の詠春拳チョンとのバトルあり。見所盛り沢山。鑑賞中飽きるということはまず無いでしょう。 ストーリーも、すっきりしていてわかりやすい。 敵味方もはっきり分かれています。 ただ、前2作で描かれていた『抑圧された怒りの解放』からくるカタルシス、これは正直弱いです。 地上げ屋が小学校に乗り込んだり、火ぃつけたり。この辺は悪役全開でよかったのです。でも敵の準リーダー格の人間が、単なるチンピラ。大ボスのマイク・タイソンも、意外にクリーンファイトで決着をつけちゃいます。よって、イップマンが問答無用の鉄拳制裁って感じにはならないのですね。暴力、放火、子供の誘拐とやりたい放題やってきた悪行への制裁がなんか軽い。 つまりはアクションへの動機付けやストーリーテリングがきれいすぎて、パンチに欠ける内容になっちゃってます。もっと言うなら、物足りない。 ですので、この作品はイップマンの伝記的意味合いのほうが強いのかもしれませんね。 ちなみに、ブルース・リーのバトルが無かったのが個人的に残念でした。前作同様紹介だけで、本編にはからんでくれないのですね。[DVD(吹替)] 7点(2018-05-21 06:30:22)《改行有》
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