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プロフィール |
コメント数 |
12 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
カンフーとホラーには目がなく、鑑賞歴も長いです。 CGアニメーションにも熱い視線を注いでいます。 思い入れのある作品ほど腰が重くなるのでレビューをなかなか増やせません。 |
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1. ブレード/刀
《ネタバレ》 無法と暴力と。その時代は粗にして野、なおかつ卑。無法に抗する正義はわずかに在るが、暴力に対してやはり暴力を用いる。勝利した正義も、結局はさらなる暴力によって惨死をもたらされる。人命は軽い。/しかし、そんな時代だからこそ登場人物たちは強烈な存在感を有している。烈火の気性のチュタオ。絶対強者として不敵な魅力を放つルン。瀕死の主人公テンゴンを助けた名もない少女は野人のように汚れて醜いが、最後は死闘を終えた彼に寄り添い何処かへと去って行く。おそらく死が分かつまでふたりは離れないだろう。そして、全ての苦難を越えてラストバトルに立つテンゴンを目にした時の高揚感を評者は忘れない。/さて、語り部であるリンによる後日談を持ってこの凄惨な物語は閉じられるのだが、そのラストシーンでは白昼夢を見ていたかのような感覚に捉われる。動と静、血しぶく阿鼻叫喚と白濁の微睡み、この落差が本作を怪作たらしめている。序盤ではヒロインかと思われた彼女の喪失感が痛々しい。評者も言葉を失った。回想に現れるテンゴンとチュタオの浄化されたように美しい笑顔が印象的である。それが幻であったとしても。/初見はもう十年も前のことだが、本作への思い入れが強くレビューを書けなかった。その間にラストバトルだけの作品という評価ができてしまったようだが、決して見所がそこだけということはないと評者は考える。人によっては一生ものになる可能性を秘めているので、例えば同監督のワンチャイシリーズに物足りなさを覚える諸兄にこそ本作をお薦めしたい。[DVD(字幕)] 10点(2011-08-03 06:00:46)
2. かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート
《ネタバレ》 ドニー・イェンのアクションだけを期待しましたが、思いがけずもうれしいことに映像の美しさが特筆でした。
「英雄~HERO~」のように戦う舞台が美しいというだけでなく、アクションのかっこよさを際立たせるための美しさになっているところが良いと思います。
ドニーたちの素のアクション自体がすばらしい上に、それに重ねられるデジタル処理が実に効果的で、やはりアクションは香港映画が世界一かと。
それとは裏腹に、あってないようなストーリー、薄いキャラもまた香港的。
ユン・ワーの存在感が「カンフーハッスル」のそれとは比較になりません。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-23 09:59:38)《改行有》
3. カンフーハッスル
《ネタバレ》 ブルース・リャン!ブルース・リャンじゃないか!いやー久しいなー。『帰ってきたドラゴン』以来だから三十年ぶりくらいか?元気そうでなによりだ。それにしてもおまえ、その頭はどうした?しばらく誰かわからなかったぞ(笑)え?役づくりだと?まあそういうことにしておくか。それより今回の火雲邪神役、良かったぞ。さすがの存在感だった。他の誰にもこの役はできなかったろうさ。なんでも一時芸能界を離れていたそうだが、おまえにまた会えておれはうれしいよ。
そうそう、仕立て屋役でチウ・チーリンも共演していたな。いやー懐かしい。『蛇拳』では筋骨隆々の勇姿だったが、さすがに年をとった。当時はあんなカマっぽくはなかったが、変に印象に残るやつで、いかにもチャウ・シンチー監督が好みそうなキャラだよな。監督について?うん、おれは高く買っているよ。功夫映画鑑賞暦は長いおれだが、古琴波動拳や『獅子の咆哮』には驚いたし、『少林サッカー』もそうだったが、CGの使い方も実に正しいと思う。続編にも大いに期待してるよ。おまえの出番がまたあるかどうかはわからんが、監督に会うことがあったらよろしくいってくれ。[映画館(字幕)] 9点(2007-01-28 15:43:46)《改行有》
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