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【製作国 : スペイン 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. オープン・ユア・アイズ 《ネタバレ》 マルホランドドライブみたいな内容なのに、映画学校の生徒が作ったみたいな素人くささばかりが気になってしまった。主役の色男は圧倒的な美男子であることが求められる役所なのに凄みがなく、真顔でも口角が若干上がっている口元のせいか呑気でアーパーなお兄ちゃんに見える。彼に何の苦悩も狂気も感じないのは、悪夢をテーマにしたシリアスなこの物語に於いていかにもまずい。雰囲気作りのための重要アイテムであるスケキヨ風マスクはドンキで買ったパーティグッズのような安さ。ヒロインはカメムシみたいな干瓢みたいな顔の女性で、これはもうどこが魅力的なのかさっぱりわからない。脇役のヌリアの方が数段格上の女優と感じた。配役、演技、演出、美術、カメラ、脚本と全てがテレビドラマクラスのお手軽な作り。泣かせるはずの流れなのにラストの主人公の落下シーンは真下から狙うという、ど直球の撮り方でふざけてるみたいに見える。どことなくトータルリコールを思わせるストーリーなので、監督はバーホーベンのギャク風味を真似たのかな? なんて考えが頭をよぎる。[DVD(字幕)] 2点(2021-06-28 08:19:12)(笑:1票) 2. 人生スイッチ 《ネタバレ》 まるで筒井康隆のスラップスティックコメディを映像化したような快作。短編6つで綴られる怒りに捕らわれた人々の人生模様。些事が積み重なってどんどん大事になっていく様を見るのはブラックな笑いが好きな自分にはこの上なく痛快だ。トップのエピソードに親への復讐譚を持ってきているのもいい。なぜならここに出てくる沸点の低い人間を作ったのは間違いなく親だから。これほんと。監督は思いついた順番に並べたに過ぎない旨の発言をしているが、無意識だとしても鋭い感覚を感じる。音楽のセンスも最高。[DVD(字幕)] 8点(2018-05-21 23:06:58) 3. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 ゲイルはなぜ彼女に調査を依頼したのか?結局事は彼のシナリオ通りに運んだのか?どうも根本的なところで腑に落ちない印象が残る。死刑を免れたいのなら早く証拠のビデオを提出すればいいし、免れたくないのならジャーナリストと危ういゲームをすべきじゃない。作劇上の都合が先に立って、論理的整合性がないがしろにされているのではないか。そもそも冤罪の可能性を訴えたいのなら、全力で無罪を主張しなくては効果が無い。あの作戦では死刑になっても自業自得と言われるのがオチだろう。ビデオ内で活動家の女性が自殺するシーンは、それに先だってジャーナリストが内容を予測して述べてしまっているので、得られるべきカタルシスがない。監督は観客の感情を操るのも不得手なタイプとみた。[DVD(字幕)] 3点(2013-07-30 13:03:33)(良:2票) 4. アザーズ これはいただけない。怖くない。人称の不徹底が甚だしく誰にも移入できないのが致命的。ちょっと話はそれるがキューブリックがシャイニングを作ったときの話。ジャック・ニコルソンに出演依頼の電話をかけたキューブリックが「どんな内容だ」と訊かれて「楽天的な話だ」と答えたとのこと。ホラーなんだろう、といぶかしむジャックに「死後の世界を描いた物語は全て楽天的だ」と言ったらしい。ジャック・ニコルソンはキューブリックの頭の良さに舌を巻いたそうだ。本作の世界観も魂は不滅であり、実質的に死を恐れる理由が全くない。それでもシャイニングではジャック・ニコルソンのサイコっぷりが怖かったのだが、この作品のニコール・キッドマンはその点でも不徹底。[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-01-30 00:56:45)
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