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プロフィール |
コメント数 |
250 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
サンボリズムとリアリズムのバランスのとれた作品が好きです。 評価はもちろん主観です。 評価基準 各2点ずつで計10点 1.物語の内容・映像にリアリティを感じるか? 2.視覚的に何かを象徴できているか? 3.プロットの構成は適切か? 4.画面に映る動き・台詞や音にリズム感があるか? 5.作品のテーマに普遍性はあるか? |
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1. エッセンシャル・キリング
うーん、確かにジャンルがよくわからない感じは面白いかもしれません。社会派映画なのか、サバイバルアクションを見せたいのか、宗教映画なのか、はたまた実はコメディなのか、ラストは西部劇風に締めたかったのか、それも常に各ジャンルから微妙にズレているようなところがあります。どこに連れて行かれるかわからない先の読めなさが魅力ではありますが、逆に言えばどのジャンルの要素も中途半端なまま満足に味わえずに終わってしまいます。83分という短さでなければ途中で投げ出したくなるかもしれません。母乳を飲むシーンとかはさすがにウケ狙いじゃないかという気がします(笑)。設定の割に政治的要素が希薄なのですが、まあこれを見て米軍に良い印象は抱かないと思いますので一応テーマは反米なんでしょうか。台詞がないのはいいんですが主人公が何を考えているのかよくわからないのは困りますね。あのフラッシュバックは一応主人公の記憶を表しているんでしょうか。全体として無意味な空虚さを描くのが目的にしては意味を読み取れる要素が多すぎますし、逆に意味を真面目に考えるにはドラマ性や構成が緩すぎます。[インターネット(字幕)] 5点(2023-10-16 23:46:42)
2. さよなら、人類
舞台は人工的なセットにしか見えずリアリティがなく、正直テレビのコントみたいな映像ですね。明確な筋もなく話は支離滅裂にしか見えません。三部作の最終作らしいので前2作を見ていないと妥当な評価はできないのかもしれませんが、この映画を見て過去作品を見返す気にはなれませんね。この監督はヨーロッパではそれなりに評価されているみたいでこの映画も金獅子賞を取っているわけですが日本での評判は芳しくないですねえ。実際これはヨーロッパの庶民の感覚を知らないとギャグもピンと来ずクスリとも笑えないと思います。過去のスウェーデンとロシアの戦争が背景にあるようでそこも評価されてそうですが正直スウェーデンの近世とか日本じゃ歴史マニア以外にはどうでもいいですし…。近い作風のモンティ・パイソンやアキ・カウリスマキとは何が違うんでしょうか。まあかわいげが無いのが一番の問題ですかね。画面はくすんだ灰色、登場人物の顔は全員白塗りでことごとく血色が悪い(笑)。クローズアップで撮れば人生は悲劇、ロングショットで撮れば喜劇という有名な言葉がありますがずっと定点ロングショットというのはいくらなんでも芸がなさすぎます。[インターネット(字幕)] 3点(2023-10-04 23:40:08)
3. トロール
冒頭の女の子の容姿がグレタさんっぽいと思っていたらしっかり彼女について言及する台詞がありました(笑)。こういう映画ってたいてい登山の場面で始まりますよね。その後もずっとそんな調子で、軍隊の出動、科学者の会議、怪物に対し吠える犬、地響きで揺れる地面、ああこういう場面を怪獣映画で見た記憶があるなあというシーンばかり出てきます。舞台がノルウェーという点では新鮮さがあるのですが、既視感のある画やシチュエーションしか出てこない作品でもあります。一応描かれる親子のドラマもトロールと大して関係なくほとんどどうでもいい感じです。でも逆にこういう人物造形の薄っぺらさのようなダメなところも含めて怪獣映画を見ているなあという気分にはなれるんですよね(笑)。それに陳腐とはいえおとぎ話がもし本当だったらという想像力には単純に夢があるじゃないですか。製作者もトロールハンターの時のようなモキュメンタリーではない王道の怪獣映画を作りたいという以上の野心はなかったのでしょうし、王道だけに誤魔化しがなくVFXのクオリティは申し分ないです。上映時間も短くサクッと見られますし、これはこれでいいんじゃないでしょうか。[インターネット(字幕)] 6点(2023-09-02 21:54:10)
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