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【製作国 : チェコ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
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1.  サウンド・オブ・サンダー 《ネタバレ》 大事になるきっかけが「些細」ってのが、ワクワクさせる。倒して液体酸素が漏れる「些細」な事故。塀を突き破る植物の出現ってのも「些細」だった。大事そのものよりも、そのクレッシェンドがワクワクさせるんだ。最初は蝶のように些細なら些細なほど嬉しい。その分植物に覆われる都市ってのをもっと味わいたかったな。こちらにモロ敵意を示す動物よりも。あからさまに邪悪の相してるんだもの。もっと無関心なのに害をなしてくる、って方が怖いと思うんだ。哺乳類と爬虫類がくっついて進化したんだって。例のごとく有色人種が麗しい犠牲者となる。エネルギーはどういうふうに供給してるのか、自家発電なのか。[DVD(字幕)] 6点(2013-10-24 09:42:30)

2.  幻影師アイゼンハイム 《ネタバレ》 身分違いの初恋が成就する、というおとぎ話のようなストーリーが、世紀末ウィーンという大人の時代(たとえば『アイズワイドシャット』の原作シュニッツラーの世界)を背景に、セピアがかったトーンで描かれるのが、味わい。公爵令嬢だった娘は逢引きを発見され、兵に引き離されて、「私を消して」と手品師志願の少年に訴えた。それをかなえてやった大人の時代。もっと世紀末のすえた匂いを嗅ぎたかった気もするが、あくまでおとぎ話が本作の基本。警部がもうけ役で、宮仕えにウンザリしながら忠実に王室の番人をやっていたのが、最後に駅頭で快活な高笑いをする。やられた、という悔しさではなく、見事なマジックを見て、ブラボーと叫んでいるような高笑い。上流階級が舞台の本作で、おそらく低い身分出身者は警部とアイゼンハイムだけだったわけで(マジックを降霊術と信じたがる大衆の存在も社会背景としては重要だが)、そういう階級的共感も下地にあった高笑いかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-04-23 09:05:34)(良:1票)

3.  ボーン・アイデンティティー 《ネタバレ》 映画を見始めるときってのは、他人の生活の中に途中から割り込んでいく訳で、周囲とのやりとりや会話から類推し、次第に状況やら主人公の立場なりを理解していくことになる。つまり記憶喪失者と似たようなものなのだ。不意に記憶喪失者として登場する人物こそ、映画の主人公としてもっとも理想的ということになる。観客は一体感を持って主人公に寄り添える。だからCIAの登場はもっと展開した後でも良かったんじゃないか、とも思うが、相手の巨大さを最初から印象づけたい気持ちも分からないではない。また女性観客にとっては、巻き込まれるヒロインが重要人物として手配されるあたり、心地よく感情移入できるのではないか。グダグダした日常から、CIAに謎の女として手配されるまで格上げされる。実際には「問題の女」になることはできなくても、これぐらいなら人生に起こり得るかも、って。セリフも練れていて「忘れっこないだろ、君しか知らないんだ」なんて主人公に言われるのも心地よい。そのお返しのように、逃げよと言う主人公に対して、彼女が黙ってシートベルトを締めるシーンがある。アクションは、階段落下のシーンあたり微妙だが、やたら派手なドンパチが多い昨今のなかでは、そのノワール調に好感が持てた。一匹狼のストイシズムを優先している。[DVD(吹替)] 6点(2010-08-01 09:55:45)(良:3票)

4.  ピノキオ(1996) ディズニー版もそうだったけど、ピノキオって原作は悪童物語の傑作なのに、映画化されるとかわいくなってしまうんだな。悪の誘惑に乗ってくる悪ガキに見えない。それだけのせいではないだろうが、ラストで人間になると幻滅感が場内に漂った。いや、これは大事な問題なのかも知れない。アニメ的なものと実写とで、見ているこちら側の心の位置が微妙に違っているのではないだろうか。実写は記録として客観的に見ているのに、アニメになるとやや主観に寄っている、ということはないか。その主観が引き剥がされる感じが幻滅感になっているのでは。アニメと実写の合成された映画を見ているときに感じる、どうも落ち着かない感じ、案外あんなところに映画の秘密が隠されているような気がする。子どもがロバに変身するとこなんか、ディズニー版のほうがはるかに怖かった。全編アニメだと、SFXが浮いてしまうという心配がないわけだ。こちらでは、ピノキオが一時間待って時計塔の前に立っていると犬が小便ひっかけにやってくる、ってとこにのみ映画を感じた。ラストのクジラも弱かったなあ。[映画館(字幕)] 6点(2009-05-16 12:07:49)

5.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 アタマのほうの工事現場でのアクションは見事だった。ほとんどアクションのためのアクション、その無意味さはすぐれたミュージカルのダンスシーンに限りなく近く、しっかり堪能した。ところがメインのカジノシーンになると、なにしろ展開しているのはカードの記号と数字の意味だけなので、映画としての膨らませようがなく、途中に付け合わせのような襲撃やら蘇生物語まで入れてなんとか活性化しようとしているのは涙ぐましいのだけれど、かえって散漫になっただけだった。そもそも2時間10分を越えて活劇映画であり続けるのは難しいんじゃないか。[DVD(字幕)] 6点(2007-08-23 12:10:25)

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