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1. 風をつかまえた少年
《ネタバレ》 以前、劇場で視聴。
とにかく、干ばつと飢えと貧困の描写がすさまじくて、アフリカだととにかくカラカラに乾きってどうしようもない情景が描かれて、「水」というのが全ての命の源であり、「水」さえあれば、そこから作物が取れ、人が活動できるようになり、すべてのものが作り出せるようになる……という生きる上での根源を呼び覚まされるような映画でした。
問題の解決方法は、ごく誰でも知ってる理論に基づいた話で新しい先鋭的発見というわけでもないのですけど、インド映画の「パッドマン」(インドでナプキンを作る話)でもそうだったんですけど、
「理論上可能で金さえあれば実現可能だが、貧富格差の大きな国の極貧の中で、それを実行するにはどうすればいいか?」
というところに新しい発想なり発見が求められてるのが非常に現代的かなあと、私たちの生活の中では取るに足りないようなことでも、現地では実に命に関わる重大事である、というのがまざまざと知らされて、なるほどなあと思った次第です。[映画館(字幕)] 6点(2021-02-08 13:56:49)(良:1票) 《改行有》
2. カセットテープ・ダイアリーズ
《ネタバレ》 久しぶりに劇場で観ました。良かった!
音楽青春ものの王道的話なんですけど(「シングストリート」とか「ガリーボーイ」とかの系統かな)、1980年代イギリスのパキスタン移民の話で、実話ベース! というのに驚き、パキスタンはイスラムの国なのでイスラム教でいろいろしがらみや差別などもあり、けど元々パキスタンはインドと一つでしたので、見た目はインド人に見え、インド映画っぽく歌って踊るし、しかし歌われる曲はアメリカンロックの、ブルース・スプリングスティーン! という、いろんなものがごちゃ混ぜになった熱い話でした。スプリングスティーンは映画「レスラー」のエンディング曲の人、というくらいしか知りませんでしたが、歌詞が良いですね。
主人公が小説家/ライター志望で、個人的に共感するところが多々あったのと、あとスプリングスティーンが庶民の貧困に根差した曲をよく書いたということで、歌詞が染みて、その歌詞の映像の見せ方が、今風に凝っててかっこよかったです。[映画館(字幕)] 8点(2020-07-10 00:19:22)《改行有》
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