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プロフィール |
コメント数 |
250 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
サンボリズムとリアリズムのバランスのとれた作品が好きです。 評価はもちろん主観です。 評価基準 各2点ずつで計10点 1.物語の内容・映像にリアリティを感じるか? 2.視覚的に何かを象徴できているか? 3.プロットの構成は適切か? 4.画面に映る動き・台詞や音にリズム感があるか? 5.作品のテーマに普遍性はあるか? |
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1. 家族を想うとき
ドラマ性も情緒のかけらもなく徹底的にリアリズムを基調にした作品です。これを見れば映画のリアリティには手持ちカメラの揺れも長回しも関係ないということがよくわかります。家族以外との繋がりがなく多様な人間との交流の機会もなければ団結しての抵抗も願えない、確かにこれはイギリスに限らず日本でも同じ状況が見られる紛れもない現代社会の現実そのものであり、83歳の監督がここまで社会に対して冷静で客観的な視点を持てているのは驚異的ではあります。ただあまりにもこれは現実そのものでしかなく、それはそれで凄い映画と認めざるを得ないのですが見ていて途方に暮れてしまうだけというのが正直なところです。ところどころにクスッと笑えるような台詞もあるのですが、この作りだと笑うに笑えません。安易に救いや泣ける展開があればいいとは言いませんが、この映画にはリアリティ以外に評価できる点がないように思えます。自分の家族以外への広い視野を持てない人間が主人公とはいえ、映画で描かれる世界もまたそこから広がっていくことができないところも欠点だと感じます。[インターネット(字幕)] 6点(2023-10-11 23:34:19)
2. カード・カウンター
若者がグーグルアースを得意げに説明するシーンを見たとき、ああこれはおじいちゃんが脚本を書いた映画なんだなと思ってしまいました。熱いギャンブラー同士の対決が見たい方にはオススメできません。カードゲームの場面はすべて淡々としており娯楽性はほぼありません。前作魂のゆくえは環境問題という現代的なテーマで一本筋が通っていたのでわかりやすかったのですが今作はその辺りがあやふやです。一応米軍の闇のようなものが描かれていますがそれが主人公の稼業と何の関係があるのかよくわかりません。ウクライナ出身のミスターUSAという意味ありげな人物が登場しますがそれを深読みする気になるだけの強固な芯がこの映画には欠けています。魂のゆくえに引き続き主人公がノートに何かを書き記しながらモノローグで語る構成を採用していますが、同じような演出を二度採用するのは焼き直しと感じてしまいます。ただ捕虜収容所の魚眼レンズで撮影したような映像の感覚は新鮮で良かったです。結局この映画はザ・ヤクザの脚本家がまた日本の任侠映画のような作品をやりたかっただけのように思えます。主人公が博徒であるのはそれ以上の意味があるとは思えません。[映画館(字幕)] 5点(2023-07-31 23:16:30)(良:1票)
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