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1. ターミネーター
《ネタバレ》 <2010.10.3改稿。点数を7点から8点に変更しました>
近々『アバター』の特別篇が上映されるとの噂を聞きつけ、その予習というのでもないのですが、一度ここでジェームズ・キャメロンの映画をまとめて見直してみようと思い立った次第です。
今の時点でこの作品を見てみると、未来の戦闘シーンや金属の骨格がむき出しになったターミネーターといった映像表現は、お世辞にもよくできているとは言えません。
しかしそれだけに今回見直してみて、そういう映像表現の限界を何とか埋め合わせようという努力の跡が、同じ「今の時点」の観客としての立場からよく見えたような気がしました。要するに「映像表現のチープさ」にも関わらず、映画自体の面白さのために、そういうチープな映像表現がまったく気になりませんでした。
個人的には、後の『2』と比べて物語自体が非常にタイトに作られていて設定に無理がなく、文字通りの「殺人機械」としての「ターミネーター」の姿が見れるだけに、以前と比べて『2』よりもこの『1』の方が映画に没入できたように感じました。[DVD(字幕)] 8点(2002-07-06 20:13:03)《改行有》
2. ダークナイト ライジング
《ネタバレ》 結果的にはそれなりに楽しめたのですが、個人的に残念だった部分も多い作品でした。点数は正確には6点+端数という感じで、何だかんだ言っても楽しませてもらったという意味で切り上げ7点としています。
まず(それなりにこの監督の作品を見てきた者として言わせてもらうと)「長台詞の多用」や「シーンを素早く切り替える」というこの監督独特の手法が、この作品の場合裏目に出ている部分が多いのではと思いました。前作『ダークナイト』では、ジョーカーというカリスマ的な悪役の存在により映画全体がそもそも引き締まった重みのあるものとなっていたため、そういった手法が説得力を持ったり(長台詞)、作品に一定のテンポを与えていた(シーンの切り替え)と思うのですが、今作に関しては肝心の悪役ベインにそこまでの求心力が無かったために、そういった手法が作品にテンポを生む前に「それぞれのシーンに存在するアクションやタメの『重み』を殺いでいる」部分が多いのではないかと思いました。要するにそれぞれのシーンが妙に軽く、また繋がりも良くないように感じました。
またそのベインが思ったほどの深みのある悪役ではなかったことと、その背後にあるどんでん返しが単なる「父なるものの呪縛」に終始してしまったことも、少なからず残念だった点です。
何より釈然としなかったのは、前作で問うたはずの「ダークヒーロー」像、あるいは「善と悪」に関する問いと言うものが、この作品で最終的に「単なるヒーロー像」や「単純な善悪の構図」に戻ってしまったことと、そういう中途半端な「復帰」のせいで劇中に無用な混乱を招いてしまっているように見えてしまったことです(例えばウェインが劇中でバットマンとして初めて復帰する一連の場面。ただしこれは劇中でアルフレッドが指摘していることでもあるので、「織り込み済みの流れ」でもあるのでしょうが、それでも)。
ただし相変わらず映像はスタイリッシュであり、贅を尽くしたアクションにはやはり圧倒されもしたので最終的に楽しむことはできました。またこういう不満も個人的には(ある一定の作家性を発揮してくれるだろうという)期待値の高さの裏返しでもあると思っています。今作は少々残念な部分もあったとはいえ、やはりそのような期待を持たせてくれる監督の存在は貴重だと思います。[映画館(字幕)] 7点(2012-08-12 23:47:09)《改行有》
3. 007/リビング・デイライツ
僕はこのティモシー・ダルトンのボンドは好きです。こういう表現を許してもらうと、「小ぶりなボンド」の活躍ぶりが何だか憎めなくて良いです。映画としても面白かったです。7点(2002-06-04 01:12:05)
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