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1. 追想(2017)
《ネタバレ》 「追想」という邦題のついた映画っていくつかあるんですよね、何か他に思いつかないのかな?
映画の内容はこのタイトルから受けるイメージとはちょっと違うと思います、原題の「On Chesil Beach」でよかったんじゃないかと、「チェシルの〇〇」とか「〇〇のビーチ」とか。
観始めは、ウブ、潔癖、大真面目な若いカップルの恋愛と新婚初夜を描いたシニカルコメディかと思ったんです。
イギリス映画ってその手の映画が得意ですし。
しかし所々に心の闇を想像させるシーンもありまして、特にフローレンスの幼少の頃のシーンをどう解釈したらよいのか迷います、トラウマになったきっかけのようでもあり、でも何があったのかは明確にされてません。
エドワードの両親とフローレンスの両親の違い、エドワードは母親にフローレンスは父親に一癖あるわけです。特に問題のない両親、家庭というわけでもないのです。
バイオリニストのフローレンスはクラシック専門、エドワードはチャック・ベリーやプレスリーであり、カルテットが何かも知らない。
とにかく属性というか性質というか違い過ぎるんですが、付き合ってる時は若さ情熱、勢いでカバーされ、
見ない気付かないでいられるんですが、結局現実を見た、知った時点で崩れ落ちる。結婚が破綻のきっかけとなってしまうのですが、遅かれ早かれ二人はダメになる運命だなというのはすんなり納得できてしまいます。誰が悪いわけでもなく言うなれば「縁がなかった」ですかね。
コメディなのかと思って観ていた前半ですが、ラストはおもわず泣けてしまいました。
ジャズ、ロック、クラシックと音楽のバランスも良かったと思います。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-07-13 14:34:12)(良:1票) 《改行有》
2. 月に囚われた男
《ネタバレ》 イギリス映画なんですね、イギリス映画はそれがSFでも風刺とユーモアとペーソスに溢れた映画になるんですね、SFは好まないけどすんなり観られました。邦題がサエてると感じたのも本当に久しぶりです。
別にクローンに作業させることはいいんですよ、でもなぜあのような記憶を?なにかとても残酷じゃないですか?ひとりめのサムが「帰りたい」といって泣くシーンは切なすぎてもらい泣きしそうでした。
宇宙飛行士ではなく、月で採掘作業をする労働者階級なんですよね。こんなところもイギリスらしいです。音楽も好みでした。
ラストは企業が告発されるんですが少々ストレートすぎかな、もうひと捻りあるとよかったです。
ガーティは通り一遍じゃない泣かせるいいヤツでした、声はケヴィン・スペイシーなんですね。
コレいい映画だと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-05-18 21:47:40)《改行有》
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