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1. テス
《ネタバレ》 美しい。冒頭の夕焼けの空の色の美しさ、更に音楽の美しさ、そんな美しい音楽に乗せてダンスする大勢の女性達、美しいと言えば映像もさることながら主演のナスターシャ・キンスキーのあまりの美しさに眼を奪われる。そりゃあ、男ならアレックスやエンジェルだけでなく誰だって心を奪われそうになる。出てくる二人の男が全く別のタイプだがどちらも嫌な奴である。こんな嫌な男なんかに関わらない方がテス(彼女)の為だ。それでもやはり美人であることが致命傷となり、どんどんと不幸へとなっていくのだが、それでもひたすら生きようとするテスの姿が悲しくあり、楽しい映画なんかではないけれど、この映画のテスのように自分が凄い美貌の持ち主であることを知らない女性というのは世界中に多くいると思う。美しいということはとても罪であるとばかり言わんかのような映画です。ナタリーシャ・キンスキーが苺を口にする場面のあの唇の美しさとエロさ、そして、アレックスとの間に生まれた子供に乳をやる場面にはそれが例え嫌々な形で産まれてきた子であっても母としての真の姿が見える。エンジェルがもっとマシな男だったらと思うと余計にテスが哀れでならない。誰もテスを救えなかったのか?作品全体の空気、張り詰めた感じ、あまりの美しさが生んだテスの人生、これを観ると自分は男であり、しかもかっこ良くもなく、美男子でもなくて良かったと思えてならない。そんな映画です。[DVD(字幕)] 8点(2012-01-12 21:48:01)(良:1票)
2. 転々
《ネタバレ》 良いなあ!何が?散歩に付き合うだけで百万円貰えるとか納豆味の靴下とか塩味の靴下とかその他所々で真面目なようでふざけているような何とも不思議な笑いが醸し出す雰囲気が良い。そして、見ていて最近、歩いてないなあ!私のような田舎暮らしの人間にとっては歩くという行為が年々、薄れていく中でこの映画を見ているとたまには車の生活から離れて遠くまで歩きたい。目的地なんて決めずにとことこ散歩してみたい。そう思わせるだけの魅力がこの映画にはある。出演者の顔ぶれに眼を向けると、何とも個性的な面子きりでそれもまたこの映画の魅力かもしれない。面白いことは面白いけど、映画的なスリリングに満ちた面白さではなく、個性的な人物によるそういう面白さであって、ストーリー的な面白さはほとんど無い。後ろ向きに歩くと若返れるという発想、悪くは無いけど、でもそれって、ある程度の年齢を重ねた人間に向けての発想て気がして、若者に向けての未来への励ましとは大きく違って見える。どうせなら若者よ後ろを振り返り、後ろ向きに歩くより前を向いて歩こうという方が私には共感出来る。面白いことは面白い作品だけど、ちょっと吹っ切れない何かが残る。ところで気になって仕方ないことが二つほどあるのだが、まず一つにあの時計屋のご主人、オダギリジョーと三浦友和の二人を追いかけて来る際、きちんと店の鍵をかけてきたのだろうか?次に吉高由里子の変な歌、何て歌ってるのかよく解らなかった。それが気になって仕方ない。最後にもう少しだけ!岸部一徳を街で見かけると本当に良いことあるのかな?あるんだろうなあ!でもって岸部シローだったらロクなことが起きないと感じてしまうのは私だけか?きっと他にもいるはずである。[DVD(邦画)] 7点(2010-07-22 21:35:09)(笑:2票)
3. ティム・バートンのコープスブライド
《ネタバレ》 泣く!何度見ても必ず最後に泣く!死者であることを全て受け入れてビクターとビクトリアの為に花びらとなって消えて行くエミリーに泣かされます。死者の世界と生の世界をここまでダークでありながらも美しく描き切ったティム・バートン監督をはじめとするこの映画に関わった全ての人達に「ありがとう」と言わせてもらいたい。[映画館(字幕)] 9点(2005-11-03 19:44:51)
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