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1. ディセント
《ネタバレ》 「地底人」って、モンスターの中でもかなりムズカシイ気がします。
笑いやチャチさと紙一重で、ツチノコみたいに「いね~よ」って即否定される感じ。レベル低めの荒唐無稽?
そんなムズカシイ地底人を、うまく作ったな~っと感心しました。
盲目でチビで肉体的には退化していてあまり強くなく、数で勝負するという設定はすごく上手。
対するのが女性チームなので、これで対等というかトントンですから。
ストーリーも、単なるホラーにせずに女性同士の人間関係をからめてハラハラさせたり、人間対人間の関係を描いていてよかったです。
恋愛や家族や子供を失くすということ。そういった体験をホラーの材料にするのではなく、きちんと人間心理として描いているので、鑑賞後に心に残るものがありました。
ラストは救いがないのですが、それすらよかったです。
サラもジュノも無理のないキャラクター設定で、どちらも人間的。どちらの気持ちにも理解できる部分があり、ラストまでハラハラドキドキを引っ張って行ってくれます。地底の圧迫感もストレートに伝わってきて、何があっても絶対に洞くつ探検はしない、と心に誓いました。
数あるホラー作品の中でも、キラリと光る逸品であります。[DVD(字幕)] 6点(2012-02-24 21:31:01)《改行有》
2. ディセント2
《ネタバレ》 こりゃダメです。せっかくの良作ホラーの続編なのに、全然よくない。
ストーリー展開もキャラクター設定もわざとらしく、意味不明。
田舎町で権力を振り回し、理由もなくサラに敵意を抱いて、展望もなく勝手に入院中の容疑者や仲間を引き連れ、洞くつ冒険の旅に出発する保安官。
不自然なほど子どもの話をアッピールする、部下の黒人女性警察官。
前作と違い、キャラクター設定や人間関係の描写が浅いったらないです。
しかも、洞くつが全然地底の洞くつに見えない。
前作で伝わってきた、観ている方も窒息しそうな地底の閉塞感や、二度と日の光を見られないのではという恐怖がまったくない。
来た道を普通に戻ったらすぐに地上に戻れるような雰囲気で、地下2メートル程度のところをウロウロしているだけみたい。
最後には意味なく女性警察官を殴って穴に戻しちゃうしね。でもあの程度の高さなら、しばらくしたら無事に這い出してこられそうです。
単なるモンスターパニック映画になっちゃって、残念。
やはり続編は、同じ監督が撮るべきでしょう。制作総指揮、ってちゃんと仕事したの?って疑問。脚本書き直して、撮り直してほしかったです。[DVD(吹替)] 4点(2012-05-11 22:09:12)《改行有》
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