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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 時計じかけのオレンジ 《ネタバレ》 かなり有名な作品ですから、観る前から作品に対してイメージが先行していたことは否めない。 自分のなかで神格化されつつも、なんとなく制作年の古さから手が伸びなかった作品。 で、『遂に鑑賞した』っていう、この無駄に上がったハードルのせいで、率直な感想は『思っていたほどではない』という残念なもの。思っていたよりストーリーもしっかりしたものです。 もっと荒唐無稽。もっと自由奔放。もっとぶっとんだものを想像していました。 オープニングはこちらの期待通りの出だし。秩序やモラルからはみ出した存在。この映画でしか見られないような無軌道で無秩序な若者を見事に描いてくれました。純粋な悪のカリスマのようなアレックス。なるほど。評判通りです。怖いもの見たさの好奇心を満たしてくれるのに十分でした。 雲行きが怪しくなってきたのは、保護観察みたいな人が出てきてから。 あれ?なんかアレックス普通じゃね?よくいる不良というか引きこもりというか・・。 決定的だったのは仲間の裏切り。 急に気持ちが冷めていく。 仲間内でのいざこざなんて、その辺にいる有象無象と大差ないじゃん。 もっとクールでミステリアスでカリスマなグループかと思っていました。 がっかりに拍車をかけたのは刑務所に入ってから。 もう普通の人と変わらない。とにかく早く釈放されるためには何にでもすがりつく姿勢に、少なからず落胆しました。 じゃあいっそ破滅的なエンディングを見せてくれるのかと思ったら、決してそういうわけでもなく。 なんか破格の待遇を約束されて、まさかのハッピーエンド? 前半のぶっとんだノリで想像もできないような物語を見たかったです。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-08-06 18:05:13)《改行有》 2. ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 長尺ですが長さを感じさせない映画。それぐらい映画に入り込めました。 いや、やっぱ少し訂正します。前半30分がややだるい。状況説明が複雑というよりは、映画にするには情報量が多すぎる気がします。ですがここは気合入れて見とかないと、面白さが半減するのではという強迫観念から集中して見ました。 さて、今作の魅力はなんといっても二人の主人公。敏腕ジャーナリストのミカエル。天才ハッカーのリスベット。この二人の何やってるかはわからんのだけど、なんだか超頭脳プレーやってる感じがたまらなくかっこいいのです。 ミカエルは登場時あんまぱっとしません。なにせなんか記事で訴えられて、敗けて、賠償金で窮地に立たされているわけですから。だからあんま有能には見えない。ですが実は切れ者というのが徐々に見えてくるわけです。マイナスイメージからのスタートなので好感度は上がる一方。 そしてミカエル以上に魅力的なのがリスベット。ミカエルも優秀だが、リスベットは更にその上をいく天才。そして天才ハッカーでもある。でもリスベットの人生は最悪そのもの。父親、後見人、出会う男性は鬼畜ばかりで男性不信になるのも必然。 そんな警戒心むき出しのリスベットに仕事の協力を依頼するミカエル。この展開がアツい。 ある意味ライバルに近い関係だった二人が手を組み巨悪に立ち向かう。まさかこのエゲツないストーリー構成で、まさかのコテコテ少年漫画的激アツ展開を誰が予想できましょうか。 そしてそんなリスベットがミカエルに少しずつ心を開いていく様子がまたたまらないのです。 ベッドで仕事モードに入ったミカエルがリスベットのパソコンをのぞき込もうとすると『もう少し触ってて』とリスベットが実にさりげなく甘えるシーンがあります。あまりに何気なさすぎて、それが激萌え。ツンデレここに極まれりです。 ホラー&サスペンスのスリル、知的好奇心を刺激されるミステリー、そして究極のラブロマンス。そのすべてがこの映画につまっていて、これは忘れられない映画になりそうです。 ラスト20分。リスベットが何をやっているのかはわかるのですが、誰のためにやっているのかがよくわかりません。結局自分のため?分散させた口座はリスベットの口座なの?その辺最後もやもや・・ そして大絶賛されている恋のゆくえですが、成就してほしいと願っていた私としては凡作に成り下がっても構わないので、リスベットとミカエルにくっついてほしかったのです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2022-06-11 02:47:29)(良:1票) 《改行有》 3. トラッシュ! この街が輝く日まで 《ネタバレ》 思っていたよりサスペンスアクション。大物政治家の献金リスト。裏金。その隠し場所が示されたヒントと財布。ゴミ捨て場で暮らす少年達と国家権力の攻防。 正直よくあるプロットではありますが、その舞台はあまりなじみのない世界の話で、大変興味深く鑑賞。 ブラジルの警察の腐敗ぶりというか横暴は結構凄くて、見るに耐えないとはまさにこのことです。 少年達が力を合わせて頑張るアドベンチャーはわくわくするものです。私もこの手のジャンルは結構好き。ただラファエルが警察に痛めつけられるシーンはちょっと目を背けたくなります。 少年達の置かれている環境があまりに苛酷過ぎて、最初のうちはあまり映画を楽しむ心の余裕がありません。 その分ラストはわかりやすいハッピーエンドで、後味爽やかなのが良かったです。 まともな教育を受けていなさそうなのに、少年達がちょっと知恵がまわりすぎる気がしましたが、そうでないと警察とはわたりあえないので仕方ありませんね。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-12-18 09:41:43)(良:1票) 《改行有》 4. トライアングル(2009) 《ネタバレ》 息子は?なぜ1人ヨットハーバーに?あの突然現れた積乱雲は?無人の定期船の正体は?なぜジェスはここに来たことがあるの? とにかく1から10までミステリーに埋め尽くされた作品。 タイムループ系でもあるし、不思議系でもある。 1つの時間軸に自分という存在が2人いるというのはよくあります。ですが3人というのはあまり見たことないですね。だから『3つのアングル』で『トライ・アングル』なのでしょうか。かなり考えられている脚本とタイトルなのかもしれません。 ごちゃごちゃした構成なのに、ごちゃごちゃしているように感じさせないのに、作り手のセンスを感じます。 とは言え、映画としてはミステリーに重きを置きすぎて、それ以外の要素にあまり良いところが無い気もします。 まずこれだけ個性的な面子を揃えながら、ジェス以外はただのやられ役で終わってしまっていること。 ホラー的演出をしながら、ホラー的な面白さは足りないこと。 どうもアイデア先行の作品という気がしないでもないです。 映画としての面白さ、完成度、満足度でいうと、どれもちょっと物足りないですね。 それから映画とは全然関係ないのですが、DVDのタイトルに勝手なサブタイトルがついています。『殺人ループ地獄』。クソださいうえに、壮大なネタバレ。このサブタイトルをつけた人の良識とセンスを疑います。[DVD(字幕)] 5点(2020-08-03 05:46:49)(良:1票) 《改行有》 5. ドリアン・グレイ(2009) 《ネタバレ》 有名なゴシックホラー作品。原作を読んだことはないのですが、マンガや別の映画でドリアン・グレイを見かけたことがあり、興味本位で見てみることに。まあ、終始乱痴気騒ぎをしているような内容で、決して面白いもんではなかったです。 『なぜドリアン・グレイは絵に自分の魂を封じ込めようとしたのか。また、その方法は』 映画を見る前、気になっていたのはそーゆー部分。これが映画では明らかにされません。そこが知りたかったのに。残念。 なぜかドリアン・グレイの代わりに肖像画が歳をとっていく。ドリアン・グレイが怪我をしても、代わりに肖像画が怪我をする。でもそれだけではなくて、ドリアン・グレイの心が欲にまみれていくと、肖像画が醜くなっていくみたいですね。まるでドリアン・グレイの心を映す鏡のような役割でした。 でもねえ、自主的に動いたのならまだしも、ヘンリーにたぶらかされたのが主な原因なので、終始気が乗らなかったです。どうせ悲劇で終わるに決まっているしね。 ベン・バーンズの美しさに対し、女優陣はいまいち。シビルとの破局があっという間。などなど、いまいちな箇所も多々あり。 ネットで原作のあらすじを読んでみたら、原作のほうがはるかに面白そう。映画はドリアンがただ周囲に流されるだけの人物になってしまって、原作の良さがまったく出ていない気がしました。[DVD(字幕)] 5点(2020-05-11 12:06:43)《改行有》 6. トランスポーター3 アンリミテッド 《ネタバレ》 『2』よりかは明らかに面白くなった3作目。 『1』同様、運ぶのは謎の女性。手には爆弾ブレスレット。車から離れちゃうと爆発しちゃうっていう単純すぎるアイデアが意外と面白い。この制約を上手く利用したアイデア演出は結構自分好み。その中でも、電話でおびき寄せられた隙に車をとられちゃうエピソードが面白すぎます。狭い街中なので、あまりスピードが出せないという状況を利用して、フランクにチャリで車を追いかけさせる、この追いかけっこがなかなかにスリリングで手に汗握ります。 もうひとつはラストの電車バトル。ここでもブレスレットの制約が上手く効いています。結果、車で電車へダイブ。すばらしいぶっとび演出。そしてラスボス、ジョンソンの圧巻の最期。そうそう、憎たらしい敵の末路はこれぐらい壮絶なほうがカタルシスを得られるってものです。私が見たいのは、まさにこーゆーアクション映画なのです。『ハラハラする。』『スカッとする。』この2つが満たされていれば、アクション映画としては成功です。 こーゆーエンタメ重視のアクション映画なればこそ、多少の粗は目をつぶります。ですが、どうしても1点、気になったところを。湖からの脱出。果たしてタイヤ2個分の空気で車が浮くものなのか。う~ん。 で、ヒロイン?この人が途中から突然ウザキャラに変わっちゃって、大分イライラします。私だけ?不自然なくらい邪魔ばかりするのが目に余ります。そして最期まで何の役にも立たない。こーゆーウザキャラだからこそ、意外な活躍をさせると面白いのに。 最後にアクション。さすがにカットが細かすぎません?目が疲れます。もっと正当なやり方でスピード感のあるバトルを演出してほしいものです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-10-12 05:58:14)《改行有》 7. トゥモロー・ワールド 《ネタバレ》 期待していたSFの感じとは趣きが大分違っていました。 『18年前から人類は生殖能力を失った』『世界最年少の若者が殺されて世界中が悲しむ』 このように、マクロの世界観で始まるプロローグに興奮。いったい、どんな世界が、物語が待っているのだろう。 しかし物語が進むにつれて、世界はどんどんミクロの世界へ。ラストはただの脱出劇になっちゃって、それはそれで面白かったのですが、見たかったものとは違います。 例えば、『生まれた赤ん坊が人類の大きな希望となって内戦が終結する』とか、スケールのでかいストーリーを期待しちゃいましたね。 それが、ずっと行動を共にしていた助産師が急に戦線離脱。あれよあれよという間になんか戦争ものみたいになっちゃって。 更にこの映画の設定がやや複雑なのも気になりますね。世界情勢もそうですが、通行証とか不法移民とか。子供が生まれなくなって人類は滅亡への道を歩んでいるはずなのに、それ以外の問題がクローズアップされすぎている感があります。 だから、はっきり言ってわかりにくいし、不親切な映画だと思います。そーゆー理由もあって、面白いとかいう以前に、こーゆー作品って好きになれません。[DVD(字幕)] 4点(2019-03-08 04:53:31)《改行有》 8. ドッグ・ソルジャー(2002) 《ネタバレ》 こーゆー作品では粗を探さないことがもはや一つの礼儀になりつつあります。 すべての粗に目をつぶれば、それなりにスリリング。 そしてサスペンスフル。 グロ描写もオツ。 中でも、森の中で、軍曹のはらわたを押し込もうとうするシーンはこの作品のハイライト。軍曹、ベストアクトです。 後半は終始暗い画面でごまかしているような感じ。 誰が何をしているのか全くわかりません。 女のスタンスも意味不明。支離滅裂。 『ま、まさか、おまえもこの家の住人だったのか。』 『そうよ。力を解放するわ。』 ってドラゴンボールかーい。 そういえばこの作品はクリリンばっかりで、クーパーと軍曹とライアン以外は区別つかないです。 で、結局あの家の住人は生物型軍事兵器のあわれな末路ってことでファイナルアンサー?[DVD(字幕)] 7点(2016-07-24 15:26:44)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》 9. トゥームレイダー2 《ネタバレ》 1より面白い。1よりスピーディ。1よりドラマチック。1より緊迫感がある。何より1よりアクションが多い。 すべてにおいて、1より少しずつパワーアップしています。 続編としては◎です。 1より見所も多いですね。 特にお気に入りのポイントは2つ。『バイクレース』と、ラストの『クリーチャーとのバトル』。 ここはどちらもA級レベルのクオリティで、素晴らしい完成度。 バイクレースの臨場感、スピード感は最高。迫力満点。でこぼこ道ならではの興奮が味わえます。 そしてラストのクリーチャー。今まで人間同士のバトルがメインだったのに、ここにきて突然のホラーテイスト。意表をつかれながらも、『嬉しい想定外』で、凄く良いです。クリーチャーのアクション、クリエイティブかつエキサイティングで最高ですね。 憎たらしい敵の部隊が、瞬く間に一網打尽にされていく様子は、爽快ですらあります。 視覚効果で楽しむ映画で、ストーリーなんて最初から期待していませんが、今作はストーリーも何気に良かったのでは?少なくとも前作よりかは面白いと思います。 特に、何を企んでいるのかわからないテリー・シェリダンの存在が、絶妙な緊張感を作るのに一役かっています。 少しずつヒントを集め、小さなバトルを繰り返して謎を解いていくプロセスは、ゲームっぽくて非常に楽しい。 オリジナルのゲームは知りませんが、駄作が多いゲームの映画化としては、間違いなく成功している作品だと思います。 また、酷評されることが多いヤン・デ・ボン作品群ですが、どれも個人的には好きなのばかり。『スピード2』ですら結構好きなんですよね。この監督さんとはとても相性が良いみたいです。[DVD(字幕)] 7点(2016-06-05 02:34:06)(良:1票) 《改行有》 10. トゥームレイダー 《ネタバレ》 プロットは単純明快。アクション豊富。『キラーマシーン』や『動く石像』など、敵キャラの造形もばっちり。 こーゆーゲーム感覚で見られる映画、嫌いじゃありません。 メカニック担当のブライス。銃も扱える執事。商売敵なのか元カレなのかよーわからんアレックス。一人一人のキャラが個性的でわかり易いのも良い。 ただ、人をひきつけるようなストーリーではないので、世間様の評価が低くなってしまうのは至極納得でございます。 役者さん達の演技も、表面的でゆるい感じに徹しているので、緊張感の無さは強調される一方です。 エンターテイメント性はあるし、アクションも良い味だしているのですが、脚本・演出がここまでゆるいと退屈に感じちゃう人もいるかもしれません。 個人的に好きなテイストではあるのですが、人をひきつけるまでには至っていない惜しい作品。 でもまあ続編を見てみたいと思ったので、悪くない作品なんだと思います。 それから『トレジャーハンティング』を予想していたので、謎解きや遺跡のトラップなんかがほとんど無かったのは残念。 一番の見所であるロボットとのバトルを最初にもってきちゃったのもまずかったかもですね。[DVD(字幕)] 6点(2016-05-26 04:26:44)(良:2票) 《改行有》 11. トムとトーマス 《ネタバレ》 『まったりとしたロードムービー』を、何故か勝手にイメージしていました。 実際はスリリングかつサスペンスフルなストーリー。予想をはるかに超える面白さ。目立った粗もほとんどありません。 子供が主役とは思えないくらい危険な展開に、ハラハラしっぱなしです。まさか飛行機が飛び立つとは夢にも思いません。 一人二役をやったアーロン・テイラー・ジョンソン君。初めて拝見しますが、とても魅力のある子役です。 父親、パイロットの女性も大変良いです。更には、学校の先生、お金を貸してくれた画商、見逃してくれた警備員など、脇役の人たちも皆良い人。そして誰も彼もが演技が上手です。 その一方で、院長を中心とした悪党3人組がとことん危険で悪い奴っていうのも、善悪の区別がはっきりついてわかりやすいですね。 大衆向けのエンターテイメントであれば、これくらいがわかりやすいっす。 児童福祉課の女性職員の元に届いた、施設行方不明者の写真。そこにあったトーマスの写真。しかし記された名前は『トム』。この辺りの盛り上げ方が、本当にうまいですよねー。背筋がぞくぞくします。 まあ唯一注文をつけるとしたら、『トム』と『トーマス』に周囲の人間が気付くのが本当にラストになってからなので、周囲の人間のリアクションを楽しむ機会がほとんど無いということ。 それに、二人がアクセの片割れを証拠にすることにこだわっていましたが、あれだけクリソツだったら証拠はいらんでしょ。 でもでもでも、そんな細かいことが気にならないくらい、こいつは面白い映画ですよー。 絶対オススメですね。[DVD(字幕)] 9点(2016-05-20 01:46:37)(良:1票) 《改行有》
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