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1. ナイト・オン・ザ・プラネット
特に大事件が起きるわけではなく(1人を除いて)、市井の人々の些細な日常を切り取っただけですが、妙に共感するばかり。たしかに世の中にトム・クルーズやディカプリオのような人生を歩む人はごくごく少数で、圧倒的多数は小さなことで笑ったり怒ったりしているわけで。そんなことをしみじみ感じさせてくれました。
全編に共通するのはタバコ。あの狭い空間であれだけ吸われると、さぞかし煙たかろうと。しかしそれによって、車内の一体感というか、運命共同体的な印象を強めているのかもしれません。
個人的に好きなのはニューヨーク編かな。かのドライバー氏、後のドラマ「ブレイキング・バッド」における麻薬王氏だったんですね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-02-20 23:32:06)《改行有》
2. 眺めのいい部屋
最初から最後まで違和感だらけ。なぜなら、登場人物ほぼ全員が推定無職だから。ブルジョアジーという設定なのかもしれませんが、いい若い者が日がな1日ピアノを弾いたり、テニスに興じたり、ピクニックに出かけたり、読書三昧だったり、水浴びしてはしゃいだり。他にやることはないのかと。いい大人なんだから働けよと。
願わくば、登場人物全員をそのへんの物流倉庫にでも送り込み、終日私語厳禁で働かせてみたい。結婚相手を決めるのは、その様子を見てからでも遅くないと思いますけどね。[映画館(字幕)] 3点(2018-07-20 01:47:58)《改行有》
3. ナイル殺人事件(1978)
最初のうちは、バタバタと登場する人物の名前と関係性を把握するだけで手一杯。見覚えのある役者はジョージ・ケネディとオリビア・ハッセーぐらいなので、けっこう焦りました。
で、気づいたら濃いキャラの客たちが絶妙な規模の客船に乗っていたわけですが、いかにも芝居がかっていていい感じ。しばし現実から逃避して、一緒にクルージングを楽しんでいるような気分に浸れます。一連の殺人事件は、濃いキャラ一座による余興といったところでしょうか。
というわけで、エンディングを見ながら久しぶりに一抹の寂しさを覚えました。もう下船させられるのかと。[CS・衛星(吹替)] 8点(2017-06-07 02:18:24)《改行有》
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