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プロフィール |
コメント数 |
3929 |
性別 |
男性 |
年齢 |
53歳 |
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1. モンスターズ/新種襲来
モンスター映画の体裁を借りて、戦争というものの真実を描こうとした、というのが製作の意図なら、そもそもあのヘンな生き物がチョロチョロ走り回ってる時点で「これは架空のオハナシです」とわざわざ念押ししているようなもんで、完全にブチ壊しだし、それが意図でないなら、どうしてこんな作品になってしまったのか、もっと訳がわからなくなります。
いや、別にモンスターが出てくるのがダメだと言うつもりは毛頭無くって、出すなら出すで、それなりの工夫して、相応の魅力をもって描いてくれればいいんです。それで観る我々が惹きつけられたら、そこにはリアルを超えたリアルがある訳で。残念ながら本作のモンスターは、中途半端もいいところ、もはや目障りな存在でしかない。
背景のフォーカスがあっていない遠景をモンスターが走っていたりすると、ちょっと「おっ」と思わせるものがあるのに、たちまちカメラはモンスターを追いかけ、モンスターもわざわざカメラの中心に入ろうとこちらに寄ってくる。これにはゲンナリ、私の心の「おっ」を返してくれと言いたくなるではないですか。言えば返してくれそうな気もするけど。
冒頭、浮かれていた若者たちが、実際の戦場の恐怖を体験する、という、何やら批判精神モドキのようなものを匂わせつつ、皮相的なリアリティを追求してみせ、「言いたいことがありそう」な映画には仕上がるけれど、何が言いたいのか実際にはワカラン、というよりゴメン、まるで興味が湧かない。この作品が、あの素敵なギャレス・エドワーズ監督作の続編を名乗っているもんだから、余計に残念に思えます。[CS・衛星(字幕)] 3点(2020-12-06 15:26:02)《改行有》
2. モンスターズ/地球外生命体
なんか妙にオモシロかったんですけれども。オモシロさの理由の1つは、これはまあ、ギャレス・エドワーズ監督がこの後抜擢された『ごじら』を先に観ちゃったから、でして。ああ、本作の色んなネタが流用されてたのね、と。怪獣による破壊の跡の描写とか、光る怪獣のタマゴとか、怪獣同士のラブラブシーン♡だとか。しかし、怪獣の直接的な描写よりも、怪獣が暴れた後の廃墟が主に描かれ、主人公の行く手に(あ、この作品、一種のロードムービーです)それが次々に現れて、具体的にそこで何があったのかはワカランけどとにかくロクでもないことが起こったんだなあ、そういうロクでもない状況の中に今、いるんだなあ、ってことはとてもよく伝わってきます。そう、コレって、『地獄の黙示録』みたい。冒頭で口ずさまれるワルキューレの騎行までもが『地獄の黙示録』と関係しているとは言いませんけれども、あの何とも得体の知れぬ気持ち悪い雰囲気、よく似てます(船で移動し始めたら、特に)。
で、主人公のふたりは怪獣が跋扈するメキシコからアメリカへ無事に逃げ切れるのか、一見そういうオハナシなのですが、さにあらず、というか、「結局、逃げるところなんて無いやんか」「逃げても大していいコトなんか無いやんか」「要するに逃げなくてもいいやんか」みたいな、現代社会の生きにくさをそのまま投影したような身も蓋もない感じが、かえって妙にシックリきたりして。
あと、いかにも低予算であることを謳い文句にして紹介されがちな作品ですが(実際、低予算なんでしょうけれど)、決して安っぽさを感じさせないのは、やはり見せ方のうまさでしょう。[DVD(字幕)] 8点(2016-01-13 22:40:44)《改行有》
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