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プロフィール
コメント数 2288
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  ターミネーター3 《ネタバレ》  あっちこっちで酷評されているので期待せずに鑑賞。  シリーズものなので避けては通れませんからね。  ところがところが。見る前のハードルがあまりに低かったせいでしょうか。非常に面白かったです。  前2作に比べると、ややアトラクションムービー化している趣がありますが、その実、ストーリーがしっかり作りこまれているじゃありませんか。  スカイネットの危険性を示唆する演出。この水面下でピリピリしている緊張感。良い。  『今日の18時27分に核ミサイルが発射される。あと2時間48分後だ。』この展開の早さ。制限時間の厳しさからくる焦燥感。良い。  街中でのカーチェイスアクション。世界滅亡というマクロのテーマを抱えながら、ミクロの世界での攻防、このギャップ。良い。  T-800、T-X以外のロボットたちの登場。興奮しすぎて鼻血でちゃう。最高に良い。  そして何より、驚愕の事実に2度ほど驚かされるストーリーが良いです。  一度目は、未来でジョン・コナーが殺されているという事実。しかも殺した張本人はT-850。ジョン・コナーの少年時代の思い出を利用したらしい。容赦がない。あらためてターミネーターがいかなる存在であるのかを再認識しますね。  そして、二度目は言わずもがなラストでしょう。  こんなバッドエンドなら、もはや滅びの美学です。  『旧型のパソコンしか置かれていない』に始まり、『ここはスカイネットの中枢じゃない。政府要人のための最終避難用核シェルターだ。』で終わる、絶望と希望が同居するラスト。  きっちり描かれる核ミサイル発射の映像。  個人的には『2』より好きです。[DVD(字幕)] 8点(2017-04-21 02:17:44)(良:1票) 《改行有》

22.  ハンニバル(2001) 《ネタバレ》  スーパーヒーロー『レクター博士』の冒険活劇第2弾。  レクター博士とその関係者の方々の頭脳戦がアツイ。  永遠のライバルFBI捜査官『クラリス』。狂気の大富豪『メイスン』。金のためなら手段を選ばないベテラン刑事『パッツィ』。脳膜ぺりぺり『ポール』。  クラリスはともかく、小悪党から本物の悪党まで、悪者がズラリ。  その誰も彼もが、レクター博士のえじきとなってゆく爽快感。  レクター博士は、私にとって、まぎれもないヒーロー。  小さい頃は、『ウルトラマン』、『ドラゴンボール』など、『正義』VS『悪』の図式に感動したものです。  ですが大人になると気付きます。心の奥底の黒い欲望を満たしてくれるのは、『悪』VS『悪』の図式なのだと。  『悪』を、『それ以上の強大な悪』が飲み込んでいく、その衝撃。圧倒的な暴力と狂気。自分以外の『悪』を虫けらのように蹂躙していく興奮。『正義』VS『悪』の図式では感じることができない領域です。  映像的にはラストが注目されがちなこの作品。ですが、私はあえてコーデルがメイスンをあっけなく裏切るシーンに注目したい。原作を読んでいませんから、映画でのみの判断です。  コーデルがメイスンを裏切るシーン。あれは戦慄が走りました。コーデルの本心を一発で見抜き、たった一言で裏切りへと導いてしまったレクター。レクター博士の最も恐ろしい部分を、最も端的に表す貴重な1シーンです。  完璧とも思えるこの作品。残念ながら減点ポイントが2つあります。  まずはメイスンとレクター博士の過去の描き方が不十分。この作品の中で、私達が最も知りたい真相の一つではないでしょうか。  そしてもう一つは、レクター博士、あなたは偶然を味方につけてはいけない。  クラリスが助けに来てくれたことは偶然の産物であり、あなたの功績ではない。その辺のありきたりなヒーローのように、偶然に助けられて偉そうにするレクター博士なんて、見たくはないのですよ。[DVD(字幕)] 8点(2016-06-07 10:46:35)(良:1票) 《改行有》

23.  ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 《ネタバレ》  いよいよ最終章後編。長い長い壮大な物語もこれで終わり。そしてこの作品、さすがに面白いのは面白いのですが、やはり暗い物語でしたね。スネイプも、リーマス・ルーピン夫妻も死んじゃって・・。え?ウィーズリーの双子の一人も死ぬんでしたっけ?  いやー、本当に後半は犠牲が多いです。ずっと昔に小説を読んで、もうすっかり細かい内容は忘れていたのですが、その記憶が呼び起こされて、小説を読んだときのように暗い気持ちになっちゃってます。  それにしてもスネイプ。泣けます。  ダンブルドアとスネイプの秘密が明らかになる記憶の旅。本当に切ない。そうでした。スネイプはハリーのお母さんのことがずっと好きだったんですよね。リリー・ポッターになってからも、ずっとその想いは失われず。かといって安易な略奪に走るわけではなく、健気に見守るスネイプ。確かにこの物語はスネイプの物語と言ってもいいのかもしれません。たった一人の人を想い続ける。その人のためなら、自分の命も名声も、すべてを犠牲にする。汚名すらかぶる。汚れ仕事を一手に引き受ける。それでいて泣き言ひとつ言わず、ドラコ、ハリー、みんなを守ろうとする。スネイプはこの作品で最も孤独で最も崇高な人物ですね。  それに対しドラコ、お前は本当に情けないやつだ。ラストくらい良いところ見せてくれるのかと期待したのですが、最後までドラコはドラコです。  最後にこのシリーズ、はっきり言ってすごく好きです。なのに、どの作品も、低評価レビューのご意見に深く共感している自分がいる不思議な作品です。  そもそも、分霊箱の破壊だったり、ハリーの中に宿ったヴォルデモートの魂だったり、ストーリーをごっちゃごちゃにしすぎたのがテンポを悪くしているよーな気がします。ですがこれはもう原作がそうなっているのだから仕方ありません。  ドラゴンボールじゃないんだから、分霊箱7つっていうのがどう考えても多すぎるんですよ。(探すのは6つですが、それでも多い)  3つくらいにしておけば、もっとメリハリのあるストーリーに出来たんじゃないですかね。  何にせよ、これで終了。  大人のハリーとジニーはなんかブサイクでしたけど、DNAの突然変異か、これこそ魔法の奇跡か、二人の子供は何故かイケメンでめでたしめでたしですね。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-04-05 00:29:07)(良:2票) 《改行有》

24.  ハリー・ポッターと謎のプリンス 《ネタバレ》  冒頭で、学校に行くことをハーマイオニーの両親とロンの母親が心配していると聞いて、ハリーの一言。  『ホグワーツは安全さ。ダンブルドアがいる。』  ・・・1作目から今作まで、安全だったことなんか一度もない。毎年命の危険に晒されている。ハリーは完全に感覚が麻痺していますね。慣れって怖いと思った次第です。  さて、物語もいよいよ佳境。もう学校なんてほとんど関係なくなるのかと思いきや、ここにきて授業にクディッチ、恋愛イベントと、再び学園生活中心に。ですがそれも束の間。やはり終盤は学校とは関係の無い世界でひたすらバトル。  今作はシリーズ中一番辛いストーリーかもしれません。ドラコ・マルフォイ、スネイプ、ダンブルドア、みんな辛そう。  『オリバンダーの杖』の店や、ハリーたちの隠れ家が襲われたりと、終始辛いイベントが続きます。  それでも、魔法は派手になるし、ホラー要素は強くなるし、これはこれでかなり面白いです。  もちろんこれがシリーズ最後であるならば、こんな後味悪いラストもないので3点くらいですが、これはラストへの布石の章。そう考えるならば、完成度は非常に高いと思われるわけです。  なぜなら今すぐにでも続きを見たくなるからだ。  それにしても、ダンブルドアの炎の魔法から海開きまではすごい迫力の映像です。モーゼかと思いました。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-03-21 13:47:14)《改行有》

25.  ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 《ネタバレ》  冒頭からサスペンス&ホラー路線で、最初の頃のらんらんファンタジーの雰囲気は一切無くなりましたね。  魔法の羽根ペンを使っての虐待指導なんて、夢のあるファンタジー作品にはあってはならないシーンですからね(笑)  ハリーポッターシリーズ1~3くらいまでが好きな人には、合わない可能性が高いんじゃないでしょーか。  個人的には、『炎のゴブレット』といい、『不死鳥の騎士団』といい、シリーズ後半は原作より映画のほうが面白く感じます。  原作でも映画でもわくわくするのは、やはりみんなで集まって『ダンブルドア軍団』という正義の秘密結社を結成するくだり。ひじょ~に好きな展開です。  そんなわくわくするくだりもありながら、ハリポタシリーズ後半がつまらないと感じてしまう最大の理由は、『魔法学校』という舞台ならではの良さがどんどん感じられなくなってしまうことです。様々な『授業』や『学校イベント』に『魔法』がミックスされることで生み出される現実感のあるファンタジー世界。その仮想空間を楽しめるのが、私にとってこのシリーズの最大の魅力。  それが後半、メインの出来事はほとんど『学校の外』で起きてしまう。これがシリーズ前半と後半の決定的な違いでしょう。  この作品も、ハリー・ポッターシリーズとしては、あまり好きな作品ではありません。  ですが、一本の映画としてみると、とても面白いです。  もともと緊張感のある映画は総じて好きです。  ですから、なんだかんだ言って最後までドキドキしながら鑑賞したわけですから、映画として面白いんだと思います。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-03-20 21:15:57)《改行有》

26.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット 《ネタバレ》  個人的には前作と同じ、あるいは前作を凌ぐ出来栄えで満足です。  すっかり忘れていましたが、当時よくCMで見かけた有名なシーンが出ると、既視感のためか懐かしささえ感じます。  この作品では、初めてヴォルデモートの犠牲者が出ます。記憶が正しければ、これ以降ファンタジー路線からサスペンス、ホラー、アクションの要素が強くなり、魔法合戦もパワーゲーム化していったような気がします。  小説では、『炎のゴブレット偏』くらいまでは楽しく読んでいた気がするのですが、これ以降はあまりに犠牲が増え続けるのが、読んでいて辛かった記憶しかないです。まあ映画ではどのようなストーリーになっていくのかわかりませんが・・・。  実を言うと、この作品くらいから、ハリーポッターシリーズを読んでいて、自分の中でうまく映像化できていない部分がありました。  それが原作のせいなのか、自分のせいなのかはよくわかりませんが、この作品を観たことで自分の中の『炎のゴブレット偏』が補完され、完成された気がします。つまり、私にとっては『小説』+『映画』でようやく『炎のゴブレット』が完結したと言えるでしょう。  一本の映画として見ても、最後まで緊張感が途切れることなくあっという間の2時間半でした。  難を言うならば、これは仕方がないことでもありますが、登場人物の心境の変化が唐突すぎることでしょう。  特にロンの心境の変化は違和感ありあり。また、四面楚歌状態だったはずのハリーが、いつの間にか皆から応援されている状況も、映画で見るとかなり不自然。ついでに言うと、ハリーが陰でロンやネビルを小バカにするようなシーンはあまり見たくなかったですね。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-03-17 15:38:17)《改行有》

27.  ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 《ネタバレ》  シリーズ中最高傑作との噂に違わぬ素晴らしい出来。『ディメンター』というハリーにとっての天敵の出現。その天敵を倒すために特訓。そして急成長。この3作目はハリーが魔法使いとして大きな成長を遂げるターニングポイントです。やはり主人公ですから。最初のうちは弱々しくて周りの人から助けられていても、どこかで強くなってほしいものです。そのタイミングが、全7作中3作目というのは、ベストなんじゃないでしょーか。  更に、今作ではリーマス・ルーピン、シリウス・ブラック、ピーター・ペティグリュー、ハーマイオニーと謎を抱える人物が4人いて、その謎の見せかた、解明の仕方が面白いです。特にピーター・ペティグリュー。彼に関しては『人の居場所がわかる地図』がかなり重要なキーアイテムとして抜群の効果を発揮していますね。  唯一この作品で不満を言うとしたら、シリウス・ブラックのイメージが原作とだいぶ違ったことです。シリウス・ブラックはもっとクールで落ち着いたイメージなんです。原作がある作品ならではですが、シリウス・ブラックやリーマス・ルーピン、マッドアイ・ムーディなど、好きなキャラクターほど自分の中でイメージができあがってしまうのが痛いところです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-03-15 03:39:13)《改行有》

28.  ノッティングヒルの恋人 《ネタバレ》  誰もが一度は憧れる有名人との恋。土台が面白いのですから、どう料理しようが面白くなるに決まっています。いえ、むしろ素材が良いからこそ、あれこれ手を加えずに素材の味を楽しむほうが良いのでしょう。だからあえてベタでストレートな脚本にしたのだとしたら素晴らしい。  アナ・スコット(ジュリア・ロバーツ)が大女優であり、その設定を活かしたプチドッキリ満載の演出が、ストーリーに起伏を生み出しています。特に妹の誕生日に参加するシーンは一番好きですね。ここでの脇を固める人たちのリアクションは理想的すぎます。心は舞い上がっているのに、平静を装おうとする感じが微笑ましくて楽しすぎます。アナに出会う人たちが、すぐにはアナと気づかないベタな演出は最高です。  はじめは何故タッカー(ヒュー・グラント)にアナが魅かれたのか意味がわかりませんでしたが、彼の普通すぎる人物設定が既に普通ではない魅力となっていたのでしょうか。大女優が目の前に現れて、少々驚きながらも自然体で振舞えることはすでに一つの個性なのかもしれないです。そこにアナが魅かれたのだとしたら、後半のアナの科白とも合ってくるし、至極納得です。ヒュー・グラントは『普通すぎる魅力』というものを上手く表現していたと思います。  本作はべたなラブコメの『べた』の良さを存分に引き出しています。本作は夢を見させてくれる映画。逆に、映画だからこそ可能になる世界。見た後、ハッピーになれる作品。ラブコメはこれくらいわかりやすくて、ハッピーなものが良いですね。[DVD(字幕)] 8点(2015-03-22 19:38:41)(良:3票) 《改行有》

29.  レ・ミゼラブル(1998) 《ネタバレ》  原作を読んだことはありません。ですが、思っていた程小難しい作品ではありませんでした。万人が楽しめるように作られています。ちゃんとエンターテイメントとして成立しています。2時間強という長尺ながら、全く時間を感じさせることのない作品でした。  この作品は、絶望と希望が良いタイミングで入れ替わるところに大変魅かれます。絶望的な状況下の中に必ず希望が生まれるんです。事態は好転と暗転を繰り返していきます。まさに人生の縮図を見ているようです。  はじめはただ単純に、ジャン・バルジャンが、ファンティーヌが、コゼットが幸せになり、彼らの願いが叶うことを願っていました。  劇中最も過酷な状況下にも関わらず、コゼットのために生きぬいたファンティーヌ。彼女がコゼットと会えないままに、非業の死を遂げたことに憤りを感じ、その怒りの矛先はジャン・バルジャンと共にジャベール警部に向かいます。ジャベール警部は公平さを欠き、弱者を虐げる悪徳警官だと、そう刷り込まれてしまった気がします。  ですが、ラストまで見てしまうと、ジャベール=法であり、そこには善も悪もないということにようやく気付かされます。思えば、ジャベールは法の長所と短所を見事に体現しています。法は遵守すべきもの。その一方で、法は必ずしも万能とは限らない。『法=善』は常に成立するわけではない。そういった当たり前のことに改めて気付かされるのです。しばしば法は人権と対立する存在なのかもしれません。ジャベールが見ていたのは人間ではなく、その人に付属している『罪』だったのかも。  ラスト、命を助けられたとき、ジャベールははじめてジャン・バルジャンという人間を見てしまいます。そして彼の中で葛藤が生まれたのでしょう。法がすべてだったジャベールにとって、ジャン・バルジャンの罪は裁かなければなりません。ですが彼はジャン・バルジャンを見逃すことを選択してしまいます。『罪人を見逃すという大罪』を負ったとき、ジャベールが法の番人として、自分自身に罰を下したのはもはや必然だったのかもしれません。[DVD(字幕)] 8点(2014-10-18 13:20:10)《改行有》

30.  エイリアン2 《ネタバレ》  SFアクションとして傑作の出来栄えですね!ホラー要素は前作と比べると確かに弱くなったかもしれません。それでも序盤の誰もいなくなった植民地住居や、八方塞りの絶望的な状況に追い込まれていく中盤のシークエンスなどはしっかりホラーの定石を踏んでいると思います。  プロローグで海兵隊のみなさんが万全の状態で惑星に降り立つとき、『スターシップトゥルーパーズ』を思い出して、最高に気分が盛り上がりました。だから、いざエイリアンの巣に重装備で乗り込んだとき、「核融合炉」という理由で装備を取り上げられ無力化された挙句にエイリアンから一網打尽にされちゃったのは残念でしたねー。ただそれはホラーとしての側面がある以上いたし方の無いことですね。  最も好きなシーンは、エイリアンが一斉に襲ってくる直前、「あと6m、どういうことだ?部屋の中に入っている!」といった後、全員で天井を見上げるシーンです。あのしてやられちゃったときの恐怖ってのは、見落としの後悔とあいまって絶望感を更に助長してくれるんですよね。そして天井あけたらゴキブリの大群みたいにエイリアンがわーって、そこからはSFアクションの醍醐味が味わえてもう大満足です。なのにニュートが間一髪でさらわれて更なる見せ場を用意してくれているのですから、これはもうエンターテイメント作品として一つの究極の形に到達しちゃっています。スタッフロールが流れるまで、いつまでも安心できない緊張感。ラストまで存分に堪能させてもらいました。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-03-27 12:42:47)(良:2票) 《改行有》

31.  ミュート・ウィットネス 《ネタバレ》  古き良きサスペンスを味わえる上質の作品でした。  それに主役のビリー演じるマリア・スディナがとても魅力的なのです。ただ可愛らしいだけでなく、演技に愛らしさを感じるんです。ビリーは「耳は聞こえるが口がきけない」という障害を持っているのですが、その設定によって身振り手振りが多くなるわけです。それが見ていてすごく可愛いんです。だからこそ、彼女が危機に陥る前半がやばいくらいにハラハラドキドキで、久しぶりに正統派のサスペンスで緊張感を味わうことができました。  また、この障害の設定は、物語の中でかなり効果的に使われています。例えば、耳が聞こえるので、危機回避ができるのですが、普通だったら思わず悲鳴を上げて見つかってしまうようなシーンでは、言葉を発することができないので、見つからずに済むわけです。ただ、プラスの効果だけでなく、マイナスの効果もありました。ビリーがマンションで襲われるシーンでは、言葉を発することができないので、自分の危機を電話越しにうまく伝えられなくて、とにかく見ているこちらも焦っちゃうのです。障害の設定が映画のストーリーをよりいっそう面白くしてくれているんです。それでいて彼女の特技はしっかりラストに活かされちゃったりして、王道づくしの作品ですが、その中に個性を感じるキャラ設定が秀逸だと思いました。  音楽の使い方も素晴らしく、マイナーなB級娯楽サスペンスとしては破格の面白さ。オススメです![DVD(字幕)] 8点(2014-03-12 00:10:50)《改行有》

32.  父の祈りを 《ネタバレ》  当時のIRAやイギリスに関する知識が深ければ、また違った感想を抱くことができるのかもしれませんが、こればかりは仕方ありませんね。私は単純に冤罪、そして父子の絆の物語として観賞しました。  冤罪ものとして、本作ではまさに「生贄」ないしは「見せしめ」として文字通り血祭りにあげられてしまうコンロン親子とその家族に対し、同情の念を禁じえません。最後に無罪を勝ち取りますが、奪われた15年間という歳月はもう二度と戻ってはこないのです。父ジュゼッペの、妻や家族のいるところで最後を迎えたいという願いすらかないません。  主観的に見ても客観的に見ても、コンロン親子とその家族は暴走した国家権力の犠牲者です。しかも、コンロン親子でなくとも誰でも良かったというのがまた恐ろしく理不尽であり、不条理なわけです。その日、ジュゼッペがもしロンドンに行っていなければ、別の誰かがテロの被害者と国民の溜飲を下げるための生贄にされていたのでしょう。その日、ロンドンにいたアイルランド人であれば誰でも良かった、この事実が最も恐ろしい。  普段、情報操作されがちな私達大衆への警告のようなものすら感じます。  とてもわかりやすく、もしかすると映画用に多少脚色なりアレンジがされているのかもしれませんが、それをふまえても一度は見る価値のある映画だと感じました。[DVD(字幕)] 8点(2013-09-19 02:41:29)《改行有》

33.  蝿の王 《ネタバレ》  原作未読。映画だけでの感想です。  一言で言うと、「es」にそっっっくり。  「環境」と「役割」によって、人格は形成されるということを如実に物語っています。  あの少年たちが、もし無人島で生活することがなければ、いつ助けが来るか分からない状況でなければ、もしくはリーダー的な大人が複数存在すれば、きっとこうはならなかったのでしょう。  それは現実社会にも言えることでありまして、何もこの映画の中に限ったことではありません。人の理性や人格というものは、こうも容易く環境に支配・左右されやすいということを疑似体験できるということを考えれば、この映画の存在意義は非常に大きいと思われます。  あれだけ仲が良く、信頼しお互いを認め合っていたラルフとジャックが、気づけば、生死をかけて「狩る者」と「狩られる者」に分かれている。  もちろんジャックがラルフと袂を分かった瞬間に、それぞれの役割がこれから少しずつ変わっていくのであろうことは暗示されていました。そしてジャックとラルフを除く他のメンバーたちが、どちらの側につくかで役割が決まっていきます。  印象的なのは、もともとラルフ側にいたけれど、それからジャック側へと移っていったメンバーたちの心境の変化。(まあ本当は子供ながらにもっと葛藤などはあってしかるべきだとは思いますが。その辺双子はよくその心理描写が表現できていたと思います。)  まさに、「環境」と「役割」の変化によって「人格」が形成された瞬間です。  この映画では、「殺人」への意識の鈍化もかなり上手に、深刻に表現されています。サイモンが殺された時と、ピギーが殺された時では、過失具合も違っていれば、そこでの罪の意識の大きさも違います。更に三人目のラルフ(ラルフは未遂で終わりますが)にいたっては、ついに少年たちは自らの意志で狩りを始めます。  この感覚は、犯罪や戦争に通じるものがあるのではないでしょうか。  ラストのオチは非常に良かったです。これがあったことで、この映画の完成度は非常に高くなりました。新たな、より大きな力をもつ新コミュニティーの出現により、ラルフ、ジャック、及びジャックの指揮下にいた者たちの環境と役割は再び大きな変化をこれから見せていくのでしょう。そして恐らくは、ラルフの存在(生き証人)によって、ジャックたちは社会から粛清されていく運命を辿っていくのだと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2012-05-11 10:56:34)《改行有》

34.  赤毛のアン/アンの青春 完全版〈TVM〉  前作と比較すると、きれいにまとまりすぎた印象を受けます。それでもギルバートとの恋愛が絡んでくるので、前作とは違う雰囲気の楽しみ方ができて良かったです。  要所要所で、若干状況が把握しづらい場面があったのはおしい。ですがそれをふまえても完成度は高く、前作同様飽きずに楽しめる良作になっています。  映画よりドラマにしたほうが面白いものが作れそうな気はしました。[DVD(字幕)] 8点(2012-03-19 04:09:48)(良:1票) 《改行有》

35.  いつか晴れた日に とても心がきれいな人たちと、ちょっぴり心が貧しい人たちと、ひたすら普通の人たちの共演。これは、近代ヨーロッパを舞台にした、一昔前の少女漫画的なストーリーじゃないですか?テンポが速いわけではありません。ですがなぜか飽きない奇跡のバランス。飽きなかったひとつの原因は、ところどころに、人が気になるような謎を入れているからですよね、きっと。エドワード・フェラース(ヒュー・グラント)やウィロビーが何故会いに来ないのか、その理由が知りたくなってしまいましたからね。とても面白い映画なのに、なぜか人に薦める気にはなれません。でも間違いなく面白いです。でも、お薦めするほどではありません。 でも、見ないと損するような気もします。[DVD(字幕)] 8点(2011-07-09 19:41:08)(良:1票)

36.  NO ONE LIVES ノー・ワン・リヴズ 《ネタバレ》  『殺人鬼』VS『強盗団』。  いいですね、こういうの。ワクワクします。  ホラーテイストだけど、アクションあり、バイオレンスありで面白い。  冒頭で裸足の女の子が森の中を逃げ回っている。このシチュエーションだけで、ゴリゴリのホラーなのかと思いきやそうでもない。  場面は変わって仲良さそうなカップルがドライブするシーン。普通の映画だったらこの人たちはこれから惨劇に巻き込まれる人たち。そしてきっと主役級。  で、主役には違いないんですが、このカップルの男のほうがまさかの殺人鬼。それもかなりイカれてる殺人鬼。  で、この殺人鬼と対峙する強盗団もかなりの悪党。  だから後半になればなるほど怖さはなくなり、この両者がどう戦っていくのか、それだけが見ものです。  奇をてらったのかもしれませんが、強盗団のリーダーがいきなりやられちゃったのは拍子抜け。そのカリスマといい冷静さといい、殺人鬼と張り合えるのはこの人だけだったのに。しかも最期は命乞いみたいなことまでしてがっかり。  一番パワーがありそうな人もまっさきにやられちゃったし。これで一方的な殺戮ショー決定。まあそれはそれで良いんですけど、それじゃあ他の映画と変わらないんですよね~。せっかくオリジナリティあふれるB級ショーだったのに、もったいない。  目線を殺人鬼目線に変えて、音楽も変えたら、スティーブン・セガールやジェイソン・ステイサムの映画と、やってることはあまり変わらないです。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-11-19 23:17:31)《改行有》

37.  セブンス・サン ~魔使いの弟子~ 《ネタバレ》  こーゆーRPGのような世界観の映画はハズレも多く、それがわかっていてもついつい見ちゃうのはドラクエ世代だから。ファイナルファンタジー世代だから。このジャンルには心惹かれてしまいます。それに、『この映画はアタリかも』という期待もあります。  で、今作。数多くある同ジャンルの映画のなかでは、どちらかと言えばアタリだと思います。もちろん、この世界観にそもそも興味がない人にまでウケルような、そんな映画ではございません。  野良ゴーストやボガートなどのクリーチャー。あ、スケルトンナイトみたいなのに襲われるのも良かったですね。まぁなぜそんな物騒なモンスターが家のなかにいるんだとか、そーゆー疑問はすべてスルーされていますが。  魔女軍団も、熊や豹や竜に変身したり、4本腕で剣をふるったり、個性あふれるキャラクターたちがなかなか楽しませてくれます。  ヒロインが魔女サイドってのも良い。禁断の恋的な盛りあがり。自分が思春期だったらドキドキしちゃうシチュエーションです。  ヒロイン魔女アリシアを演じるアリシア・ヴィキャンデルさん、とってもキュートで魅力的。主人公のトム・ウォードを演じるベン・バーンズも負けず劣らずのイケメン。まさに美男美女カップル。ラストは二人別れちゃいましたが、アリスがトムの馬に跨って、2人で旅に出るような終わり方でも良かったんじゃないかな。  この映画で難を言うなら、魔使いグループの攻撃のレパートリーの乏しさでしょうか。杖や剣をぶん回すだけ。ときどき投げナイフ。多種多様な魔女軍勢やクリーチャーたちに対し、あまりに貧相。終盤は、ペンダントの力と杖の力がリンクして、杖でつつくだけで魔女の幹部たちが灰になっちゃうチート仕様。せっかく訓練のシーンに尺をとったのに、戦闘面での主人公の成長が感じられないのでカタルシスに欠けます。最後、杖の先からぼっと火が出て、マルキンを焼くシーンはチャッカマンかよって思っちゃいました。  主人公たちにもう少し華のある闘いをさせてほしかったものです。  [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-09-19 14:31:51)《改行有》

38.  エイリアン:コヴェナント 《ネタバレ》  『プロメテウス』とはうってかわって、本来のエイリアンらしさを取り戻した本作。このシリーズならではの不気味さや恐ろしさ、緊張感を堪能できました。  エイリアンシリーズはいつもコールドスリープから目覚めるところから始まりますね。芸がないなぁって思っていたのですが、冒頭、コールドスリープの中でいきなり船長が丸焦げに。そこは芸があるなぁって思いました。  遠い予定地。突然湧いて出た、近くの掘り出し物。究極の二択。これ、日本の船だったら迷わず予定地に向かうんだろーなー。さすがアメリカ。自由の国。フロンティアスピリッツが違いますね。  エイリアンはすぐ登場するし。あっちこっちで惨劇が起きるし。前作に比べるとかなりエンターテイメント。  前作がマニア向けなら、今作は完全に大衆向け。  私は今作、結構好きですねー。  ただ宇宙船のクルーたちがいくらなんでもパニック起こしすぎで、正直イライラしたことは否めない。予定にない未知の惑星に不時着しようってんだから、ある程度の危険は覚悟しとかないと。もう始めから遠足気分じゃないですか。だから何か起こったときにワーワーキャーキャー。心構えがあれば、そうはならんでしょ。けが人、病人出ても落ち着いて対処せんかい。  特に、小型の探査船に残っていた整備士の女性は最悪。あんたのせーで母船に帰れなくなってしまいましたやん。  母船に残っていた整備士の女性の旦那も最悪。自分の妻の安否を知りたいがためだけに、2000人の命を危険にさらす。言語道断。開いた口が塞がりません。  本作は『1』への架け橋的作品なので仕方ないことではありますが、あまりにもあまりすぎるバッドエンド。  同じ顔のアンドロイドなんだから、コールドスリープに入る前に、もう少し疑ってほしかったかな。  自分達で生み出したアンドロイドが生み出したエイリアンに滅ぼされる人間たち・・・。  人間ってほんと愚か・・・。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-06-06 01:12:44)《改行有》

39.  ビザンチウム 《ネタバレ》  最初は退屈そうだなぁ・・・って思っていたのですが、美少女がいきなり血を吸ったり、追っかけてきた男の首をチョンパしちゃったり、突然のグロ展開。全く予備知識なしで見たものですから、唖然としちゃいました。  こいつは面白くなりそうだと思ったのですが、こっからまたのんびりダラダラ・・・。  良く言えば丁寧、悪く言えば退屈。  いや、最近のテンポの速い映画に慣れすぎている自分がいけないんだろーな。・・・とはいえ、なかなか話が進まないものですから・・・。  こんなこと言うのはあれなんですけど、200年も生きてきて、まだ大学に通いますか?危険を冒してまで?あの母親がなぜそれを許すの?う~ん。  ちなみにクララのキャラクターは、エレノアと同じくらい良かったと思います。最初は毒親かと思ったのですが、エレノアに対する母の愛は本物だったのがぐっときました。特に終盤ですね。エレノアも、反発しつつも、やはりクララのことを母親として愛しているのが伝わってきて、そーゆードラマが描けているのが殊の外良かったです。  こーゆー映画って、最後はみんな滅んじゃうんだろーな。少なくとも母娘は滅んじゃうんだろーな。なーんて、固定観念があったのですが、真逆の結末。考えうる限り、エレノアとクララにとって最高の結末だったのではないでしょうか。  エレベーターに墜落死しちゃった親切な男性。エレノアのことを本気で心配してくれた大学の先生たち。みんな良い人たちだったのに、死んじゃって、殺されちゃって可哀そう。そこはなんとかならなかったのかな。  ちなみに、誰も触れていませんが、エレノアがヴァンパイアなのに吸血鬼の映画をTⅤで見ていたのが、超シュールで私にはたまらなく面白かった。[DVD(字幕)] 7点(2023-06-05 02:09:25)《改行有》

40.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》  つかみが100点。オープニングからぐいぐい惹きこまれます。  最初はよくあるなりすまし系のサスペンスなのかと思っていたのですが、リズ(妻)と自分でない男のツーショット写真が出てきたあたりで、実はすべてリーアム・ニーソンの妄想なのかと思ってみたり。『これはちょっと先が読めないぜ…!』と映画にのめり込んじゃいます。  マーティン・ハリスが頼みの綱にしていたロドニー・コールもなんやら危ないやつだし。そのロドニー・コールにもう一人の現地の協力者ユルゲンが殺されてしまうし・・・。この辺までは8点~9点くらいの、もうかなりよくできたサスペンスです。  ただ、正直申し上げて、真相がわかり始めてからオチに至るまでの盛りあがりが弱い。これぞ典型的な尻すぼみ映画。  そんななか終盤のお気に入りシーンは、プラスチック爆弾の解除が間に合わずにリズが爆死してしまうシーン。ここで間に合わせないのはちょっと好きな演出です。珍しいパターンだし、ちょっと笑っちゃいました。  殺し屋グループのみなさまも、個性があって良い味出していました。  ただそれぞれの最期はあっけない。ロドニー・コールの最期なんて、本当にあれで良いのだろうか。素人のジーナに瞬く間に二人もやられているんですけど・・・。  それにしても『リーアム・ニーソンが普通のおっちゃんやってる!なんか新鮮!』って思っていましたが、その正体はやはり凄腕の暗殺者。ですよねー!でも一流の殺し屋が空港に忘れ物してんぢゃねーよ。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-07-24 21:17:15)《改行有》

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