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コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場 《ネタバレ》 暴力はいずれ必ず暴走する。そしてそれはまた必ず、振るわれる側のみならず振るう側の「在り方」そのものを歪めてゆく。だから一つの思想として、暴力と一切の繋がりを絶ってそれを行使しない、というのは確実に傾聴に値する考え方ではあると思う。しかし現状、それは世界・社会のあちらこちらにおいて残念ながら現実的な選択肢ではない、とも思う。だからそれを振るう側(振るわざるを得ない側)として常に追い求めるべきはどのようにして暴力を「手懐ける」か、つまり、その実行可否をどう客観的・合理的に判断し、影響範囲を必要最低限に極小化し、或いは状況に応じたその判断基準のスケールアップ・ダウンをどういったルールと承認の下に行い、結果的に不要な暴力を如何に世界から可能な限り排除するか、それを可能にするシステムの構築+運用にあるのだろうと思う。重ねてそれは、本質的には暴力を振るう側の為にこそ在るのだ(結果として振るわれる側の痛みも軽減される、とは言え)。この映画には、その現実の有様が描かれているのだと思う。 同時に、そこで肝要なのはその種々の判断・評価からどのようにして属人的な要素を排除するか、ということだとも思う。しかし現時点、完璧な自動化・システム化は難しいのが実情なのだろうし、それは今後も当面は変わらないのだろう(本作では、その部分については制度自体が未だ曖昧で不十分だ、という描かれ方になっているかなと)。であれば、尚更に現実に即した方策として、システム上のユニットとしての「判定者」たる人員を如何に機能させるか(=そこから如何にまた属人性を排除するか+教育によって質・量を維持してゆくのか)に関するノウハウの蓄積がやはり何よりも重要なのだろうと思う。この国にはそれが有るか。無ければ、では如何にしてそれを養ってゆくのか。[インターネット(字幕)] 8点(2022-10-18 19:15:52)《改行有》

22.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 三作目にして完結編な今作は、まあとにかくその「終わり方」でしかないかな、と思いますね。つまり、その意味で個人的にはこの上無く至上に適切・的確な三作目だったと思っています。三部作を通じてココに辿り着くべく組み立てられた精密なシナリオにせよ、細かい部分のテクニカルな伏線の張り方にせよ、どれも実に素晴らしかったと思いますし、重ねてソコがずば抜けて一番に重要だったという作品だとは確信しています。単品としても傑作だったかと。 他、特に言いたいコトも大して残っては居ないのですが、一つだけ言い加えるならこの三作目もまた役者の演技や雰囲気(=キャスティング)とゆーのはまたコレも優れた仕事だったと思いますね。キャットウーマンの妖艶さ・しなやかさ・強かさはどれも出色でしたし、ごく非常に賢明そうでありつつも決して裏が無いなんてコトもなさそーなコティヤールも実にハマってたかと思います。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ロード・オブ・ザ・リング』に並ぶ三大三部作(=確実に一日を楽しみ尽くすコトが出来る)なんて言っても好いかなと。[インターネット(字幕)] 8点(2022-09-01 23:28:37)《改行有》

23.  パワー・オブ・ザ・ドッグ 《ネタバレ》 西部劇ってのは、やり方次第であらゆるジャンルになり得る…とは思いますが、今作は最初はどーいう話なのかな~♪と思って観てたら最終的にはかなり純然たるサスペンスだった…というコトで、最初のうちは確かに少しもったりしてるな~とも感じたのですが最後までチャンと観てみると、その寂寥たる雰囲気や重いテンポも含めてこのジャンルの作品として非常に好く纏まった良作だったな…と率直に感じました。いや~西部劇+サスペンスって、中々どーして隅に置けないですね~どーしたって閉鎖コミュニティですから、登場人物たちのサスペンスな緊迫感ある関係性もより危険度高めに感じられますし、その面では特にまずカンバーバッチ、そして終盤にかけてのコディ・スミット=マクフィーのその「危険人物」感も中々に絶妙なモノだったと思います。私は最初(=水辺の件の後)カンバーバッチの方がマクフィーを狙う動機が出来たのかな…と思って観てましたが、よく考えるとマクフィーにだって「逆に」動機がアリアリだ…と気付いて以降は、特にメチャクチャ面白く観れてましたですね。オーラスのそこはかとない不穏さもとても好みです。 各種レビューサイト(当サイト含む)ではソコまでの高評価ではなかった様に見えてましたが、アカデミー賞の結果を受けて劇場に足を運んだ甲斐がありました(実はヴェネチアでも賞を受けてるのですから、然もありなん…なコトかも知れませんケド)。オススメですね。[映画館(字幕)] 8点(2022-03-29 19:55:05)(良:1票) 《改行有》

24.  リトル・ダンサー 《ネタバレ》 比較的「よくある」話だとは思いますが、諸々含めて非常に上質な作品だと思いました。小学生・中学生には是非観て(観せて)貰えたら、というヤツですね。 自分の夢に目覚めた少年と、無理解な親…というテンプレート的ながら、より上質に仕上がっていると思われるのは親(父親)の方のキャラづくりですね。まず何より、見た目があまりにも怖すぎです…が、ソコからして非常に厄介な障壁となってゆくのかと思いきや、一番最初にブチ切れる時も(如何にも言いそうな)差別的な罵詈雑言を叫びたてるという訳でもなく、意外と抑制的な反応だったのが逆にちょっと印象的でした。要は、彼は本質的には分別ある大人なのであって、最終的には息子の強力な味方になってくれる、そのコト自体の爽やかさに加えて、その流れがウマいコト繋がってゆく部分がまず質が高かったなあ、と。 もう一つは、彼ら家族を取巻く街の状況の荒んだ感じですかね。80年代のイギリスの炭鉱町、かつ先の見えないストライキの真っ只中…とゆーことで、非常な高度でリアルな閉塞感が作品全体に漂っています。が、それが尚更に主人公が辿り着くゴールをまた爽やかで価値あるモノに見せていると思いますし、なんとゆーか「夢を持つことの意義は全ての人にとって平等だ(それだけが)」という様なメッセージにも感じられました。その意味でも、テーマの部分がより際立って価値あるモノに見えてくる(優れた)作品だったかと思います。[DVD(字幕)] 8点(2022-02-22 18:47:04)(良:1票) 《改行有》

25.  ラブ・アクチュアリー 《ネタバレ》 クリスマスにピッタリのチョコレートの詰合せ、かの様な。総じてポップでオシャレで軽い口当たりながら味は様々で、それこそ甘いのもあればちょっとホロ苦いのもある。なので、苦手な人でも多分どっかしらには引っ掛かるだろうし、終盤は畳みかけるハッピーエンドの連続が中々にゴージャスでもあったりして。 でも、やっぱりチャンとした食事にするならも少しガッツリ食べられる一品料理の方が好いかも知れないし、とても気に入った味のがあったとしても一口分しか食べられないのは口惜しいと思うコトもあるだろう。要は「食べ」方、確かにそれこそクリスマス・イヴにデートムービーとして使うなら、これ以上の映画も中々見当たらない気もしますね。特に今作、やや大人向けの「インビな」スパイスの効いたヤツも多いですからね。[インターネット(字幕)] 8点(2021-10-25 22:21:14)(良:1票) 《改行有》

26.  最後の決闘裁判 《ネタバレ》 同一の一連のエピソードを3人の異なる視点から語ってゆく…とゆーのは、確かに『羅生門』或いは(そのエピソードが本質的には男女の三角関係だという点では)『去年マリエンバートで』なんかにも構成としては酷似してると言えるでしょう。ただ、今作は上映時間の大半に渡って繰り広げられるその3つの「主張」に関して、映像的にはソコに決定的な矛盾があるワケでもなく(例えばル・グリがマルグリットに乱暴を働いたのが事実か否か、という部分とかが争点になるワケではなく)、あくまで各章で実際に観せるエピソードの取捨選択によるニュアンスの差異(と、映される映像自体の若干の物理的差異)に依って鑑賞者に与える3人の印象とゆーのが移り変わっていく、という意味での心理的サスペンスという感じではあったですかね(=ミステリー的なトリックが重厚・複雑、というよりはずっとシンプルなヤツ)。 だから同じ話を3回観せられるワケなのですが、映画自体の諸々のクオリティが非常に高度なのもあって、その部分は間延びしてるというコトもなくずっとハラハラと観入ってゆけましたね。そして、肝心なラストの決闘で誰が勝つのか(=誰が勝つ「べき」なお話なのか)という点にまたハラハラ感を残す為にか、結局3人ともに何らか「瑕」がある、とも言えなくもない様なお話で、最後まで中々にムズムズもしたのですよ。男2人はワリと単純なクズなのですケド、まあ微妙ですがマルグリットにも完全に「後ろめたさ」が無かったかとゆーと…(彼女も根本的には全く悪くないのですが、ゆーてル・グリの「主張」のある部分1割程度は真実に見えなくもない…というレベルかとは思いますが) とは言えその意味では、やはり時代的なコトもあって非常に「抑圧された女性」という存在であるマルグリットに関して一番「丸く収まる」この結末は、納得感やホッとする感の観点からは非常に無難なハッピー・エンドだったとも思います。そして重ねて、映画自体の質は歴史ものとしてもサスペンスとしても、かつ部分的に挿入される壮絶なアクション面にしても極めて高レベルだったと言って好いでしょう。普通に傑作の部類だと思いますね(流石リドリー・スコット、また次回作が観たくなってしまいますね)。[映画館(字幕)] 8点(2021-10-17 17:44:23)《改行有》

27.  アナイアレイション -全滅領域- 《ネタバレ》 なるほど、ジャンル分けするならSFかホラーか、という作品に感じられるのは確かですが、描こうとしているSF的概念にせよそれがもたらす一種の恐怖にせよ、かなり抽象的で曖昧なモノなのですよね。その意味では、邦題がちょっとイケてないかも知れませんね。原作小説の邦題が『全滅領域』で原題が(+映画の原題も)『Annihilation』なので、映画の邦題も無難と言えば無難なのですが、繋げちゃうとなんか…もうチョイ物質的で多少チープめなSFにも見えますよね。 ただ、そーいう作品としては中々細部まで好く出来てたのではないでしょーかね。肝心なトコロが抽象的、とは言ったものの、映画の入りは結構フツーのSFに見えなくもなくて、ただそこから続いてゆくひたすら緩慢なテンポや、起承転結がイマイチ感じられないただただ不穏な展開運びが次第次第にどこか寒々しくて血の通った感じのしない異様な空気をつくり上げてゆき、ラスト、灯台付近で映像的にも異世界感を一気に炸裂させてどこか違う次元へと連れ去られる様な、とゆーのが実に爽快だったですよ。そのラスト付近の映像表現もかなりユニークで「美しい」モノだったりで、その面でのお得感もかなり高度でしたし。 確かにオーラスの「瞳」の描写はちょっとよく分かりませんでしたが(個人的には蛇足に見えます)、総合的にはかなり楽しんで観ることができました。ナタリー・ポートマンの品格も(ある種ちょっと「お高く留まった」本作には)非常に効果的だったと思いますね。[インターネット(字幕)] 8点(2021-09-19 23:09:18)《改行有》

28.  カセットテープ・ダイアリーズ 《ネタバレ》 世代的にブルース・スプリングスティーンなんて殆ど聴いたコトないのだけど、不思議なものでいざ本作中で色々聴いてみると、彼の音楽が嘗て世界を「構成」していたということが確かに実感できるのだ(否、今なおそうなのかも知れないが)。純粋な音楽自体の性質もそうであろうと思うが、諸々と非常に高度な「普遍性」を備えるひとつの文化の結実ではないかと思う。その意味で、彼の音楽は観るひとの世代の垣根を取り払うオーソドックスさというのを本作に付与していると言える様に思う(意外と)。 内容も、80年代のイギリスにおける移民差別、というティピカルながら個別的である題材を取り扱いつつも、本質的にはこれも非常に普遍的なテーマを擁する作品だと感じた。差別される移民の不自由さと共に描かれてゆくのは、未だ「何者でもない」という全ての若者が抱える不自由、そしてそこから主人公が脱却してゆく成長の過程である。序盤に描かれる前者から、より普遍的な後者へと次第にテーマを掘り進めてゆくシナリオ構成が、誰しものより深い共感を可能にしている様にも感じられた。この部分も中々優れた、かつ手堅い仕事であるかなと。 もう一つ、無理解な親とそれに反発する子、というのも非常に普遍的な要素であろう。ジャベドの父親の価値観は、彼を苦しめた不自由さを生き抜くひとつの「知恵」でもあり、ただしそれは息子のそれとはあの時代のあの時点で相容れなかった、ということだと思う。人の価値観が時代と共に常に移り変わってゆく以上、これも絶対にどんな時代でも避けられない対立なのだろうと思うし、本質的にはどちらかがより「正しい」ということでもないのだろうと思う。それこそ「もっと自由に挑戦して生きてゆけ!(ジャベド)」「俺はただ平凡に暮らしたいんだ!(息子)」なんてことだって、個人主義が発展した現代なら然も起こり得る、とも思われるし。[DVD(字幕)] 8点(2021-05-15 11:24:37)《改行有》

29.  美女と野獣(2017) 《ネタバレ》 アニメ版から比べると、ミュージカル要素が量的にも質的にもとにかく強化されているという印象があります。アニメをはじめて観た昔は気づいてなかったのだと思いますが、ちゃんと聴いてみると地味に超の付く名曲揃いですよね。今作ではその上に、歌い手の力量も十二分だったかと思います。特にエマ・ワトソンなんて超巧かったすよね!率直にビックリしてしまいました。 一番好きなのは『ビー・アワー・ゲスト』ですね。ここは動きの面白さもアニメ版からは大幅パワーアップしてましたが、こだわりという意味ではモノ凄く凝った照明の使い方をしてたのが非常に印象的でした。映画全体としても「暗さ」を上手く使って、ディズニー一流のゴージャスさを更に一段レベルアップしたシックで大人な雰囲気に纏め上げていたと思います。そんな暗さの使い方が絶妙なもうワンシーン、やはり二人が広間で踊る『美女と野獣』も、観ているコチラまで人生の美しい光景が脳裏に甦ってきたとでもいうか。娯楽映画としては色々と最高レベルのハイ・クオリティぶりでしたが、特にミュージカル面の出来の好さには素直に感動しましたね。傑作です。[インターネット(字幕)] 8点(2021-01-08 23:59:49)(良:1票) 《改行有》

30.  ブラックブック 《ネタバレ》 最初の方はシリアス全開のヴァーホーヴェンとしては際立ってマジメな内容で、これはこれで全く全然悪くないと思った。それが、終盤は一転してサスペンス方面の面白さ・意外性を重視した極めてスピーディかつ濃密な目まぐるしい展開で、少ーしリアリティを欠くものの、個人的にはこっちも超面白かった(が、ここは完全に娯楽映画なんですよねえ…)。非常に穿った見方をすれば、序盤・中盤と終盤で雰囲気がだいぶ変わっている点に疑問を差し挿むことも出来ようが(マジメに撮るんだったら最後まで貫けよ、という)、個人的にはそこまで深刻に気になっている訳でもない(とは言え、全く引っかからないという訳でもない)。 監督の個性であるエロやら汚物やらも非常に効果的に使用されており、映画としても見応えが高まっているし、ファンならニンマリ出来るだろう。しかし、いくらゲテモノ好きの私でも、件の糞尿ぶちまけのシーンは流石に少しやり過ぎにも感じた(前述の、リアリティを損なっている、という意味でも)。ただ、そこも含めて脱ぎまくりの汚されまくりな主人公を演じ切ったファン・ハウテンの演技には、最大級の賛辞を贈りたい(こういう気が強すぎる女性って正直ニガテなんだけど、「ムンツェに惚れたな?」「そうよ、悪い?」のシーンの凛とした目付きにはビリビリ痺れました)。地味に、ヴァーホーヴェンでは一番素直に他人にオススメできるかも知れませんね。[DVD(字幕)] 8点(2020-05-17 01:58:05)《改行有》

31.  ホテル・ムンバイ 《ネタバレ》 同じ題材の別の映画(そっちも何故かオーストラリア産だったよーな)がタルくてあまり出来が良くなかったのだが、こっちの出来は正に雲泥。映画技術としては、実話ベースながら非常に巧みな展開運びで実に見事な緊迫感が終始持続する。というか、この緊張感・切実な恐怖は通常のその系統の映画のそれを完全に超えている。こういう言い方は相応しくないかも知れないが、超一級品のスリラーだと思う(私はネットで何回か止めながら観たが、これが映画館だったら、人によっては耐えられないということもあるかも知れない)。 そういった本作の「表面的な」価値ももちろん出色であるが、一方で「中身」の方の出来も文句無しに優れている作品だと思う。テロに立ち向かい身を挺して宿泊客を守った従業員の気高さだとか、家族の愛・自己犠牲だとか、人の人たる素晴らしさもまた多く描き込まれている作品である。覚悟を決めて是非観て頂きたい。[インターネット(字幕)] 8点(2020-05-15 23:09:56)《改行有》

32.  プライベート・ウォー 《ネタバレ》 シリアで亡くなった女性従軍記者の伝記映画。悲惨な現実がPTSDに陥る程に彼女の心身を蝕みながらも、なお戦地に赴くことを止めなかった勇気・毅然たる意志には素直に感服する(その現実が悲惨であればあるほど、それを世界に伝えなければという使命感は強くなっていったのかと思う)。 戦闘・戦場描写には冷徹なリアリティに加え、映画としての見応えを効果的に高める凄惨さを兼ね備え、で在りながら、随所に非常に工夫された斬新で興味深い映像表現が盛り込まれている点でも良い仕事をしていると思う。そして主演のロザムンド・パイクは文句無しに出色の出来(最期の中継シーン、抑制しつつも感情の入った迫真の芝居には震えた)。観ることの意義もだが、色々と良く出来ている映画でもあると思う。オススメ。[映画館(字幕)] 8点(2020-03-15 20:23:01)《改行有》

33.  ザ・フォーリナー 復讐者 《ネタバレ》 往年の二大スター競演作だが、ブロスナンの方はほぼアクションも無し、役柄的にも殆ど何もしない(何もできない)&身内も統制できずに裏切られまくるとイイとこ無しで、そこは少し残念。ただ、見た目のシブさは流石の素晴らしさで(ちょっとショーン・コネリーぽい)、もっと他の作品でも見たいと思った。 だから今作は言うてタイトルどおりの「復讐者」ジャッキーの物語で、冒頭、娘を亡くして落ち込む様子は観てるコッチが大丈夫か?と心配する程にヤバい老け込み方だが、それは擬態。爆弾は駆使するわ、カンフーは健在だわの大暴れ、観てるコッチが大丈夫か?と心配する程に体張りまくりのノリノリぶりで、アクション面は質・量ともに見事な出来映え。加えて、今作のジャッキーはとにかく顔が怖すぎる(仇を為そうもんなら一族郎党祟り殺すかの様な中華系ヤバい人な感じが炸裂している)。ラストも警察に任せりゃいいのに、犯人一味は皆殺し、一枚噛んでたブロスナンも破滅させるパーフェクトな仕事ぶりで、腹十二分目までオナカいっぱい。文句無しにオススメ。[インターネット(字幕)] 8点(2020-02-02 17:20:25)(良:1票) 《改行有》

34.  インターステラー 《ネタバレ》 基本的に近未来SFは悲観的な世界観でないと映画としては「当たらない」らしいが、本作は絶望的状況の演出が極めて秀逸かつ非常にリアル(=将来ホントにこんなんなりそうな)で、観ているだけでもなんか息苦しくなるレベル。展開運びもシリアス全開で、この点も面白く&興味深く&ハラハラしながら観れると言える。 なので(個人的な)結論を言うと、そこからのラストの展開がなんか少ーし空気が違う感じがしてそこが至極残念だというのに尽きる。恐らく「愛は時空を超える」とか何とかいうのがテーマの一つなんだろうが、せっかくリアリティに徹した凝ったシナリオなのに……とは言え、流石の独創的映像表現なんかもハイ・クオリティで、全体としてSF映画としては最高レベルに高品質な傑作。観て損は無い。[DVD(字幕)] 8点(2020-01-18 02:32:20)《改行有》

35.  女王陛下のお気に入り 《ネタバレ》 ブリティッシュ・ロイヤル・ドロドロ愛憎劇(女だらけの三角関係)。狡知全開で下劣極まりないエマ・ストーンも新鮮・鮮烈で良いのだが(若い頃から妙に目が「据わって」るから猶更凄みが有る)、女王らしい尊大さ・浮世離れ感を十二分に漂わせつつも、絶望と孤独に塗れた「魂が冷め切った様な」悲哀を醸し出すオリヴィア・コールマンが極めて秀逸で絶品。また、豪奢で薄暗いセット面も良い雰囲気(蝋燭の暗い照明が印象的)。ただ、若干暢気なタイトルに比して結構なドロドロ具合で、一部相当にドギツイ描写もあるのは一般向けには注意(流石の変態ランティモス)。[映画館(字幕)] 8点(2019-12-07 17:38:11)

36.  ムカデ人間2 《ネタバレ》 やっぱり、グロ映画では最高峰ですね。前半の半分以上は「素材集め」。このシークエンスも、感情の感じられないバール捌きが非常に恐ろしげなのと、随所で地味に相当にグロい描写が既に冴え渡っているのですが(とにかく主演男優の姿形からして醜悪の極み、動きも表情も何とも気持ち悪いし、あとキツかったのは、しばしば登場するデカいムカデ、犠牲者にガチの妊婦が混ざってること、等ですかね)、それを更に上回ってくるのが後半の「調理」。ハンマーで歯を砕き、膝の腱を切り、ホッチキスで繋ぎ合わせるあたりは痛グロさがMAX、下剤からの下痢便大噴射あたりは汚らしさMAX、終盤のカオスな大殺戮は惨たらしさMAX、正に地獄絵図で、前作など問題にならないアルティメット・グロ。 もし、グロ映画でオススメを訊かれたら、私としては本作か『ネクロマンティック』を勧めることになるでしょう。人間関係がリセットされてもいいひと限定ですけど。[DVD(字幕)] 8点(2019-11-19 21:00:39)《改行有》

37.  悦楽共犯者 《ネタバレ》 奇想の変態6人が一点の曇りも無く我が道を征く話。あまりに奇天烈な行動に序盤は「何やってんのコイツら?」だが、中盤からは「何やってんのコイツらw」となる。稀代の珍作。[インターネット(字幕)] 8点(2019-11-19 20:57:26)

38.  COLD WAR あの歌、2つの心 《ネタバレ》 題名ほど社会派な作品だという訳では全然無くて、むしろどちらかというと高度に心理的・芸術的(文学的)な方の、内容の深いハイレベル恋愛映画である(見応え抜群)。世界が壊れたから愛が歪んだのか、それとも二人は元々壊れていたのか。ラストもややありがちだが、これも究極の愛の姿を垣間見せる素晴らしい(かつ美しい)出来。『2つの心』は名曲だが、サビの歌詞が「オヨヨ~」なのには毎回笑った。[映画館(字幕)] 8点(2019-11-17 00:12:45)

39.  バトル・オブ・ザ・セクシーズ 《ネタバレ》 歴史的にも非常に重要な、一つの偉大な勝利の物語。 比較的抑制された演出・演技の下に進行していくが、それが寧ろこの対決に懸る種々の重圧をより真に迫って表出させることを可能にしている。演出もそうだが、カット割やハンディカムのスポット的な使用等撮影面でも極めて良い工夫があり、映画技術の点で特筆すべき巧みさがある。 展開運びは前半が大人し過ぎなのが気になるが、中盤以降は見事なシリアスさで観入ってしまう。そして様々に複雑な演技を静かに、だが十分に情熱的に演じ切ったエマ・ストーンは全編通じて出色の出来(個人的に好きなのは会長相手に静かに激しくキレるシーン)。 本当に重いものが懸った戦いに果敢に挑み、重圧を跳ね返して「世界を変えた」真にカッコいい女性の物語。観るべし。[インターネット(字幕)] 8点(2019-11-15 23:50:12)《改行有》

40.  ARGYLLE/アーガイル 《ネタバレ》 公式サイトとかの作品紹介にもある通り、主人公の小説家が書いたスパイ小説が作中現実世界の陰謀に(何故か)ソックリで…というお話なのだったら、そりャまァコメディにしか為らないだろ…とは思われるのです。が、今作はソコにチャンと「仕掛け」が在った…とゆーか、観てると更にその仕掛けってのがドンデンドンデンと最後まで二転三転してゆく…みたいな、より仕掛け=ストーリー重視って方のスパイ・アクションだったと思われるのですよね。なので同時に、アクション自体はソコまでド派手!てワケでもないよーなワリとアナログ・レトロ・肉弾戦主体、みたいなヤツだったとも思うのですが、それでもまたソコにも監督一流の端的なクオリティに加えて意外性も再び多分に含まれていて、一押しな場面でかき鳴らされる(また)レトロなディスコサウンドのノリの好さも相まって、意外にかなり楽しく長尺を観切るコトが出来て個人的には満足度高かったですね(全然ソコまでコメディに振れてるってワケでもねーのに妙に楽しかった)。例の如くの下品さ・グロさ+(無駄な)エロ、とかがごく控えめだったのも好印象です。様々な層の方々に概ねオススメできるって感じかと思いますね(キャストも地味に超・豪華ですし)。 多少、指摘とゆーか難癖とゆーか論っておくなら、まずその「仕掛け」の最も肝心な部分が、こないだ観た『ドミノ』のヤツにナンかちょっと似てる…とゆーのは言わずには居られないトコロではあります(⇒まァ『ドミノ』を観てない・観る気が無い…てなら全く気にする必要が無いコトでもあります)。もう一点、私が『ジュラシック・ワールド』を観てないのがいけないのかも知れませんが、ブライス・ダラス・ハワードって何時からこんなに顔まん丸なんでしたっけ?実にふくよかちゅーか太ましいっちゅーか、そんなんで終盤はも~プリンプリン!を通り越してブリンブリン!て感じに暴れ回ってくれるので、私もこの年になって見てると「膝に悪そう…」な~んて余計なコトを考えちゃったりもしまして、ですね。。[映画館(字幕)] 7点(2024-03-02 00:06:16)《改行有》

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