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プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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41.  エイリアン2 「1」はSFとしての完成度と恐怖に10点を付けましたが、この「2」は興奮度に10点です。同じ題材にここまで違った味付けをしたうえに、ここまで完成度を維持した続編は見当たりません。キャメロンの「徹底的にやる姿勢」が顕著に窺える傑作です。当時、広告コピー「今度は戦争だ!」に大いに頷きました。[映画館(字幕)] 10点(2012-12-24 03:05:04)(良:1票)

42.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット 《ネタバレ》 原作の駆け足トレースが目立つこのシリーズですが、その悪いところが最も顕著なのが本作だったように思います。ロンとの喧嘩も、舞踏会をめぐる三角関係も、特に何も感じることがないまま通り過ぎます。命の危険がある学校対抗競技って、原作からして無理のある話ですが、映像化によってそれが加速されたように感じました。原作に偽マッド・アイが将来の仕事に関してハリーと話すシーンがあります。ハリーの人生の方向を決定づけるいい話だったのですが、バッサリとカットされている。微妙な感情が絡むシーンは最初から諦めているってこと? ちなみにエンドロールだけで13分以上ありました。大作です。[DVD(字幕)] 4点(2012-12-16 01:21:42)

43.  007/スカイフォール 《ネタバレ》 地球の裏側へ体を運び、人を殴ったり殺したりして情報を獲得する仕事の不経済がひとつのテーマだったのかと。情報は「検索」する時代ですから。それにM=ジュディ・デンチの引退を重ね、時代の変革に対してスパイ能力の有用性を再確認したかったような内容だと思います。Qが用意した秘密兵器も基本的にスタンドアローンで機能するもので、ハイテクやITを駆使して目先を楽しませる昨今の風潮とは一線を画していました。でも、それはちょっと言い訳がましい印象で、おのずと「攻め」では無く「守り」に比重が置かれます。情報機関の暗部と安全保障をめぐる女の闘いも、どうせならもう少し突っ込んで欲しかった。好意的に解釈するなら、攻守ともに有能な007、ということなのでしょう。シリーズ的には次のステップを踏むための布石で、娯楽的には一服した感じでした。 ゴールドフィンガー仕様のアストンマーチンの助手席発射スイッチに手をやるシーンは、古めのファンには嬉しい演出でした。そのスイッチが何であるかをMが理解しているところも良い。半世紀の時間が流れ、何人もボンド役者が変わっていますが、劇中のボンドはあくまで一人と強気です(笑)。 敵役のバルデムは、彼らしい不気味さはありますがやや迫力不足。「ノーカントリー」の殺し屋さんくらい、行っちゃって欲しかったですね。[映画館(字幕)] 6点(2012-12-04 12:20:42)(良:1票) 《改行有》

44.  アイ・アム・キューブリック! 《ネタバレ》 「自分はキューブリックだ」と騙った詐欺師のお話です。原題が示すように、ほぼ実話らしい。 この種の変な人を扱った映画は、本人の複雑な人格を掘り下げていくものが多いけど、この人、たいして複雑な人でもありません。セレブ御用達の厚生施設に入れられるときの喜び方から、単にセレブ気分が味わいたかっただけだと思います。それと、自身の性癖(ゲイ)を満たす相手を捕まえやすいことかな。どちらかと言うと、本人というより周囲の対応に比重が置かれていると思いました。騙されたと分かっても、簡単に引っ掛かったことが恥ずかしくて正式に告発しなかったり。 面白さは騙った対象がキューブリックだったこと、ですかね。変わり者との噂があったキューブリック本人への興味も含めて、映画監督と偽る者を映画にするという可笑しさ。同時にキューブリックがメディアにほとんど顔を見せなかったことの証明でもあるかのようです。 それにしても、キューブリックの人相って、そこまで知られていなかったんですかねぇ。私が何となく知っていたのは、やっぱり映画ファンの端くれだから? 偽キューブリックを演じるマルコビッチが「3001年宇宙の旅の主演にマルコビッチを検討している」には少し笑いました。劇中のBGMがキューブックの諸作の音楽をそのまま使っているのは面白い趣向でした。" [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-11-03 12:56:54)(良:1票) 《改行有》

45.  三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 《ネタバレ》 典型的な「娯楽だけ作品」だと思います。劇場で観ていたら違った感慨があったのかも知れないけど、CS録画で観るとチト退屈でした。 ストーリーは93年版と似通っていました。リメイクという位置付けなのかな? というか、デュマの原作を読んだのが40年近く前なので、93年版の位置付けも良く分かっていない。 三銃士プラスワンの活躍はどうってことないです。93年版には無い「発言を許してもらえない下男」とか出番が増えた王妃侍女が少し楽しめました。 そんな中で印象に残ったシーンがひとつ。一見、馬鹿っぽく見える王妃が枢機卿に「あなたですね、分かっています」とプレッシャーを掛けるシーン。ここだけは妙にシリアスでドラマチックでした。このシーン以外は1年後には忘れていると思います。[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-09-27 23:21:16)《改行有》

46.  ハリー・ポッターと秘密の部屋 《ネタバレ》 ホグワーツでの学園生活を描きながら事件の中核へとお話は進んで行くんだけど、前半がエピソードを羅列したように断片的で、もう少し上手く流れを作れないものかと思います。原作を脚本化する際のウェートの置き所のはずだけど下手くそです。特にジニー・ウィーズリーはもう少し描かないと、伏線も前フリも無く、いきなり種明かしをされるような違和感がありました。 クライマックスは魔法を使わずに肉弾戦で危機を回避し、ヴォルデモートを退けるハリー。杖を持っていないこともあるけど、達者じゃない魔法で問題を解決されるより納得しやすい締め方でした。本作というより原作評価ですが、ハリーの武器は魔法ではなく行動力と勇気だということが明確に示された第2篇だったと思います。[DVD(字幕)] 5点(2012-09-27 22:53:34)(良:1票) 《改行有》

47.  ニューヨーク1997 《ネタバレ》 約30年前に15年後を想定して作られた映画。現在はその世界を15年未来から見ている訳だけど、一部の通信機器を除くと今でも近未来的に見えるのが可笑しい。やっぱりNYがまるごと監獄という設定が秀逸だったのでしょう。公開当時はあまり意識しなかったけど、この出演陣の濃さは凄まじいですね。「エクスペンダブルズ」並み。監督のカーペンターは音楽も担当している。その演奏自体はとても薄っぺらだけど、旋律が印象的で耳に残る。作品世界に良くマッチしていると感心しました。スネーク・プリスキンさん、行き会う誰もが「死んだはずじゃ…」とか「生きてたのね…」と驚く。実は大して活躍してないが、それで凄みを担保している印象でした。その設定自体がピンと来ていなかったけど、ある人物を重ねたらとてもスッキリしました。シャア・アズナブル。[映画館(字幕)] 7点(2012-09-15 02:50:31)

48.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 ここに投稿してから他の方々のレビューを読んで、大きな勘違いに気が付きました。ラストで執事のアルフレッドが見たブルース・ウェインは彼の願望が見せた「幻影」と思い込んでいました。主人公の生死を取り違えて長いレビューを書いてしまったので、書き直す元気なし。評価だけは5点から8点に変更。[映画館(字幕)] 8点(2012-08-01 00:58:53)(良:1票)

49.  スノーホワイト(2012) 《ネタバレ》 他愛のないストーリーだけど、最後まで楽しく観られたのはセロン姉さんのおかげです。癖のない美しい顔立ちが様々に変化して飽きることが無い。彼女の「美しさ」への拘りが物語を牽引する鍵なので、見せ方も念入りで説得力があります。陰気なクリステン・スチュワートを圧倒していたと思います。この二人の競演への興味で劇場へ行きましたが、まだまだ小娘には負けていません。小人とか林檎とか、モチーフはなぞっていますが、ほとんど新しい「白雪姫」だと思います。魔女とスノーホワイトが繰り広げる「美」を巡る攻防を、そのまま国家主権の奪い合いにまでスケールアップさせて戦闘のスペクタクルが加味してあります。でも、スノーホワイトが革命を叫んで陣頭に立つシーンはいささか違和感がありました。その辺り、クリス・ヘムズワースが前に出て欲しかったですね。映像の作り込みのレベルは高く、見応えがあったのは妖精がいる森の描写でした。「もののけ」の木霊みたいなのが出て来て似てるなぁと思っていたら、まさか「あれ」まで出てくるとはね。立っている場所までそっくりで笑っちゃいました。ちなみに、私は吹替え版を観ました。よく確かめずに劇場へ行った自分が悪いのですがセロン姉さんがエキセントリックに叫ぶ度にため息が出て、そこだけは終始がっかりしていました。[映画館(吹替)] 6点(2012-06-19 18:50:44)(良:1票)

50.  ハリー・ポッターと賢者の石 さきほど映画化が完結したこのシリーズ。初作は21世紀と一緒に始まったのね。公開時に劇場で観た際には、原作の記憶とイメージが強すぎて、端折りと駆け足感だけが気になった。なんとも狭量な観方だと反省もする。改めて観ると、原作の記憶が薄れている分だけ、素直に映画のストーリーに入って行けて楽しく観られたことに少し驚きました。古城のような全寮制の学校で魔法を教わる。ホントにそんなものがあるなら、人生やり直して入りたいと思える設定です。「生き残った人」として有名なハリーは優等生ではなく、積極的に規則を破るタイプ。このシリーズ1作目からその傾向が顕著で、枠をはみ出すことが一貫したテーマだったのかとも思います。特筆したいのはJ.ウィリアムズの音楽。魔法が飛び交うファンタジー世界の夢と不思議を、繊細な煌びやかさを纏った旋律で見事に音像化していると思います。巨匠の仕事です。[映画館(字幕)] 7点(2012-06-16 14:34:36)(良:1票)

51.  モールス 《ネタバレ》 良く出来たリメイクだと思います。オリジナルの印象が強烈で、二人の関係描写には微妙な違いを感じました。まずはオーウェンの心情表現です。プールでの出来事も、アビーと一生を共にする覚悟の動機としてはちょっと足りない。両親の顔を見せない孤独感の演出などで補完しようとしていますが、オリジナルにはヴァンパイアとの共棲に自分の存在意義を確認するような積極性がありました。なので、本作の電車のシーンは「ちょっとした旅行」くらいに見えました。一方、オリジナルでは不透明だったヴァンパイアの心情ですが、アビーからは不安と他者への依存心が強く感じ取れました。象徴的なシーンが「招かれない家に入る」と何が起こるかを実演するシーン。全身から血を滴らせるヴァンパイアが雨に濡れた捨て猫のようでした。アビーの表情が憐れを誘います。クロエちゃんファンとして、過剰に共感している可能性はありますが…。オリジナルと並べると、厳粛な重々しさが薄れた分だけ取っ付き易くなった印象です。ハリウッドらしいということか。ちなみにオリジナルは9点評価。それにしてもクロエちゃん、血まみれが似合ますわ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-06-13 00:43:47)(良:1票)

52.  ノーウェア・ボーイ/ひとりぼっちのあいつ 《ネタバレ》 ビートルズの名曲「NOWHERE MAN」を「BOY」に変えて原題にしていますが、邦題の副題には「ひとりぼっちのあいつ」をそのまま使っています。でも、映画の中のジョン・レノンは決して「ひとりぼっち」ではなかったと思います。複雑な事情はありますが、母と伯母から愛されていましたよ。母の愛情を二人分もらったと言ってもいいぐらい。ポール・マッカートニーを始めとするバンド仲間もずいぶんと彼を気遣っています。主人公が「ジョン・レノン」だったから意義のある映画にはなっていますが、そうじゃなかったら成立していません。そういう意味で、ストーリーに深さはありません。私はビートルズをかなり聴いた方なので、ジョン・レノンとポール・マッカートニーの出会いと二人の音楽性の違いが見られただけで満足でした。ビートルズのやんちゃぶりの多くはジョン・レノンが主導していたのでしょうね。純粋にメロディを追求したいポール・マッカートニーと、いずれは袂を分かつ宿命が映されていたと思います。ジョージ・ハリスンも出てきましたが、すぐに顔と名前が一致しなくなりましたな。ジョン・レノン役のアーロン・ジョンソン、どこかで見たなと思ったら「キック・アス」の主人公でした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-05-29 20:32:10)

53.  炎のランナー 人生において「走る」ことが大きな比重を占めた2人の短距離ランナー。そのタイプの違いを対置させ、さらに当時の社会状況とも対置させる。彼らの生き方を肯定も否定もしておらず、スポーツの熱気を孕みながらも、淡々と進む作品でした。その描写のスタンスが静かな余韻を残します。音楽の効果も大きかったです。全編を通して英国の権威社会が表現されていますが、ユダヤ人に対する偏見を個人の思い込みのような描写だけで済ませているのが残念でした。余談。これ、実話らしいのですが、100mの選手がオリンピック本番で400mに種目を変えて金メダル、ということが戦前のオリンピックらしいと思っていました。今ではありえないと。でも、ウサイン・ボルト選手の走りを見ていると、彼ならやってしまいそうな気がします。[映画館(字幕)] 5点(2012-05-16 19:25:18)

54.  グラディエーター ラッセル・クロウ=闘う男。その象徴的な作品。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-08 03:31:21)

55.  ナイル殺人事件(1978) 《ネタバレ》 公開時に劇場で観ましたが、特に面白いという感想を持たなかった作品です。犯人捜しを楽しむ推理小説をそのまま映像化した印象で、映画としての面白さが希薄だからだと思います。被疑者の動機の説明に大半の時間を費やし、ポワロがいちいち聞き耳を立てているのがワザとらしい。現代の探偵や刑事が現場にいたら穴だらけの犯罪トリックも、当時としては良く出来ていた方かも知れませんが、謎解きに快感を覚えるほどでは無い。個人的にはエルキュール・ポアロというおっさんが嫌いです。嫌味なオヤジですよ。だから髭も嫌い。俳優陣はかなり豪華なんだけど、現在の目にはエジプトの遺跡や川沿いの風景に目が行きました。ちなみに、ジョージ・ケネディの放石殺人未遂は放置して良かったのかな?[映画館(字幕)] 4点(2012-05-05 02:02:15)

56.  パンドラム 《ネタバレ》 私はSF好きを自認していますが、そんな自分には楽しめる作品でした。最後まで緊張を途切れさせずに展開するストーリーが頑張っています。色々と突っ込むことは出来ますが、指摘したら揚げ足を取るような気分です。SFのテーマのひとつとも言える「播種船」を扱った映画は観た記憶がありません。これが最初なのでしょうか。睡眠装置による時間のレトリックが使える設定を上手く活かしていたと思います。破滅的に終わらないところが好感でした。あのゾンビモドキが、900年(だったかな…)の間にどのような経過を経てあんな風になったのかを補足できていれば、さらに満足度が上がったような気がします。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-04-04 02:33:01)(良:1票)

57.  ヒューゴの不思議な発明 《ネタバレ》 少年の冒険ファンタジー的な邦題が付いている。でも、子供が観て面白い映画だとは思えない。テーマは少年の冒険ではなく、世間から忘れ去られた映画監督の人生なのだから。なのでこの邦題には疑問符を付けたい。冒頭は散漫に感じられたストーリーだけど、月にロケットが衝突する絵が現れて、まるで謎解きのように物語が焦点を結ぶ。商業映画の創成期、「特撮」的な手法で観客を喜ばせた人、ジョルジュ・メリエス。彼の代表作である「月世界旅行」の有名なカットだ。この映画のクライマックスはベン・キングスレーが演じるメリエスが自らの半生を振り返るシーンだと思う。手品師だった彼は映画に魅了され映画監督へ転身する。ふたつの仕事に共通するのは観客を驚かせて楽しませることだ。さしずめ、20世紀初頭のスピルバーグ。でも戦争(一次大戦)が状況を変えた。私の印象に残ったのは「人々は現実を見すぎて、映画を見なくなった」というメリエスの台詞(3D吹替え版)でした。つい1年前、大震災を目の当たりにしたこの国でも、映画館から足が遠のいた。映像の中で夢の世界を追求したメリエスの作品は、時代の重さに呑み込まれ忘れられて行った。メリエスは長い映画の歴史において、時代と闘って敗れた最初の映画人だったのだろう。本作は回顧的な意味合いだけで創成期の映画と映画人たちに横顔を与えたのではないと思います。現代の商業映画に関わる誰もが直面する宿命に、1世紀以上も昔にぶち当たった人物に対するスコセッシの親近感と敬意を感じました。[映画館(吹替)] 5点(2012-03-09 16:21:51)(良:1票)

58.  ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 原作は読んでいませんが、オリジナルは観ています。なので、ストーリーや犯人は最初から分かっている。私の見どころは主演の二人、特にリスベットを演じるルーニー・マーラがどこまで行けるかに絞られていました。それほどに、オリジナルのリスベットは鮮烈でした。ルーニー・マーラは頑張っていました。リスベットを演じることには相当の度胸と覚悟が必要で、そこは評価したい。でも、オリジナルに比べて特段に優れているという訳でもなかったというのが正直な感想です。映像への拘りはフィンチャーらしく力があります。しかし、脚本上の変更部分はリスベットを理解しようとするうえで悪い方向へ働いています。虐げられた生い立ち部分にほとんど言及しないので、変態後見人への対応が「異常者」のやり過ぎに見えてしまう。ミカエルとの共同捜査も、オリジナルではミカエルのPCへハッキングして女性の連続虐殺事件を知ったリスベットの方からアプローチして来ました。チェイスシーンの変更が象徴的で、横転した車両へ手を伸ばせば救える犯人の命をリスベットは見殺しにしますが、本作ではあくまで事故死扱いでした。オリジナルは一貫して「女性の敵」に対する敵愾心を明晰な頭脳と行動力で表現していましたが、本作にはそこに鮮明さが無く、彼女の存在に芯が通っていない印象です。このアレンジはいただけない。リスベットから「復讐」的なネガな感情を出来るだけ排除したかったようです。逆に、彼女が最初の後見人を敬っている描写や生まれて初めて芽生えた男性への想いを失恋させるシナリオはオリジナルにはありません。あの優しさや切なさでリスベットがオリジナルよりも体温のあるキャラになりました。それ自体は悪くない。でも、二者択一だったとすれば失ったものの方が大きかったという意見です。[映画館(字幕)] 6点(2012-02-14 01:07:36)(良:4票)

59.  ターミネーター3 《ネタバレ》 キャストに魅力が無い。役柄としても、役者としても。特にジョン・コナー。アホ面です。画面に映る度に映画が「ターミネーター」じゃ無くなって行きました。例えば「1」のカイル・リース(=マイケル・ビーン)は、みすぼらしい格好をして辛い未来の記憶を振り返る時の弱気な表情などは情けないんだけど、サラ・コナーが惚れるような色気がありました。でも、本作のジョン・コナーにはそんな色気が微塵もありません。見映えだけでこんなにイラつく主人公は稀です。ヒロインはジョン・コナーよりはマシだけど、制作側は彼女を魅力的に見せようと思っていたのだろうか? 状況を理解できずに騒ぐ芝居を長々と引っ張り、事情を知ってる鑑賞側のイライラを募らせる。静かになるのは婚約者が死んだから。その直後にジョン・コナーに色目を使って(るように見えて)さらに幻滅。決め手はエンディングのオチ。この魅力のないヒーローとヒロインはなんで結婚することになったのか? 何ヶ月も密室に二人でいたからだよ。[映画館(字幕)] 3点(2012-01-28 01:09:04)(良:1票)

60.  ロリータ(1962) 《ネタバレ》 キューブリックの作品で初めてコメディテイストに接しました。公開当時の役者の年齢を計算すると、おっさん53歳、ロリータ16歳。その差37歳。それは、確かに親子以上の歳の差だ。(ちなみに、ロリータの母親40歳) でも、本作のロリータは相当に大人びていて特に背徳的な印象を覚えなかった。いわゆる「ロリコン」的な見せ方にするのならば、あと4・5歳は若い少女を持ってこないと焦点がズレるように思われる。私が面白かったのは、その気になっている熟女とそれを毛嫌いしている主人公のやり取り。熟女があっさり交通事故で死んで、キューブリック作品にもご都合主義があるのかと驚いたけど、その後の朗らかなルンルンムードの音楽が確信犯のご都合主義だと胸を張っているようで大笑い。もし、私の前にあの母娘が現れてどちらかを選べと言われたら、私もロリータですよ。周囲の視線は気にするだろうけど。だから、笑いながらも中年オヤジの色ボケに切ないものを感じましたとさ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-01-10 02:00:37)(良:3票)

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