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プロフィール
コメント数 2288
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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101.  バイオハザードIV アフターライフ 《ネタバレ》  『3』よりかは全然好きですね。  メインはアクションですが、ちょっと『謎』アリ、『ホラー』アリ。限定された施設内からの脱出劇。ちゃんと『バイオハザード』していますね。  今作はスローモーションが多め。『3D』で見るぶんにはメリットもあるのでしょうが、『2D』で見るにはスピード感を損なう原因になっているかもしれません。それに、『突然大きな音を出す』『急に背後に現れる』ってのは、ホラーでは最も古典的な手段。ですので、否定はしません。良いと思います。ですが、ずっとそれに頼るっていうのはどうかと思います。これだけの映像技術があるのです。もっと雰囲気や演出、脚本での恐怖演出にチャレンジしてくれても良いのでは、とも思います。  地下の武器庫へ危険を冒して武器を取りに行くシチュエーション、ゲームっぽくて良いですね。大好きですね。やっとたどり着いた先に武器がわんさかあるのはたまらないですね。ただ、せっかく武器を手に入れたのに、その恩恵があったかどうか、いまいちわからないのはもったいなくないですか。あれだけの銃火器を見せたのであれば、次は皆で手に入れた武器を装備するシーンがあっても良いのでは。そんでその武器を使って、ゾンビたちを蹴散らすシーンがあればテンションも上がるというものです。プロデューサーが仲間を撃ち殺した時点で、『ああ、そういう展開にはならないみたいだな』とがっくしです。そこは王道で良いのに。  また、中ボスのような斧男とのアクションは凄く良かったのですが、ラスボス『ウェスカー』との対決はかなり微妙。だってこれじゃマトリックス。しかもクレアとクリスは圧倒したのに、アリスからは瞬殺されるって、難易度設定どうなっているんですか。一番大事なクライマックスが一番手抜きな感じがして残念です。  プロローグの中島美嘉は凄く良かったです。  まとめ。  冒頭の『アリスアタック in Japan』⇒アクションエンターテイメントとして楽しい。  中盤の『プリズンブレイク』⇒バイオハザードっぽくて凄く楽しい。  ラストの『アルカディア』⇒いらん。  エピローグの『ジル・バレンタイン featuring アンブレラ社員』⇒これ見せちゃったら映画じゃなくて連続テレビドラマでしょ。  とゆーことで、文句はあるけど、楽しい映画です。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-06-29 23:46:07)(良:1票) 《改行有》

102.  バイオハザードIII 《ネタバレ》  こんなのバイオハザードじゃない。  こんなのクレア・レッドフィールドじゃない。  アルバート・ウェスカーにいたっては論外。  『感染は止まりませんでした。瞬く間に全米へ、そして全世界へ広がりました。』  いやいやいや。広がっちゃだめじゃん。バイオハザードシリーズっていうのは、限定的な空間、水面下での陰謀・パニック・生還ってのが面白いのに。挙句の果てに、『川も湖もなくなりました。』ってどんな理屈。数年で砂漠化するってどーゆーこと?  仮にT-ウィルスが原因だとしても、植物がめっちゃ成長してジャングルになるなら百歩譲ってわかります。だってそーゆーウィルスだもん。だからバイオハザードのイメージっていうのは、擬音で表すと『じめじめ』だと思うんですよね。『水っぽさ』『カビ臭さ』。そーゆー得体の知れない生命力の脅威。それがこのシリーズ特有の『恐怖感』。なに、この『サラサラ』感。そんな乾いた世界じゃないんですよ。マッドマックスじゃないんだから。北斗の拳じゃないんだから。バイオハザードはバイオハザードの世界観を大切にしてください。  『1』や『2』はバイオハザードへの愛を感じます。ですが『3』はバイオハザードのネームバリューを金儲けのために利用したようにしか見えないのが凄く悲しいです。アンブレラ社とやってることが同じです。全世界のバイオハザードファンはこの作品を見たときどう思ったのでしょう。この作品自体が何かのウィルスに冒されているのではないかと疑ったのではないだろうか。  映画としてもつまらないですよね。『ゲーム』でも、『1』『2』でも、皆それぞれの『目的』『使命』のために動いています。この作品にはそれがない。しかもすでに『ゾンビありき』の世界になっています。パニックものとしての醍醐味は失われます。このストーリー、設定だと『バイオ』ではなく、『死霊のえじき』のほうが近いです。とは言え、『閉鎖性』『脱出のカタルシス』において、やはりあの映画よりも数段劣るのです。  憤り、落胆、失望、様々な思いを胸に、結局『4』を借りに行く僕。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2017-06-21 15:26:53)《改行有》

103.  ペネロピ 《ネタバレ》  おとぎ話半分、リアル半分といった絶妙なテイスト。時代考証もいつ頃なのかよくわかりません。まあ、それがこの作品の味と言えば味ですね。  ストーリーはハッピーエンドだし、悪くありません。  ですが事の発端になるエピソードはいかがでしょう。  『5代前のウィルハーン家の一人が、使用人に手を出し、妊娠。使用人と結婚すると言ったら笑われ中止。別の金持ちお嬢様と結婚。使用人はショックで自殺。使用人の母怒る。ウィルハーン家に呪いをかける。』  作品全体のテイストは軽いのに、その引き金になったエピソードだけやたら重い。おとぎ話としてしまうには、ちょっと重いかも。  また、この作品のもう一人の主人公であるはずのマックス(本当はジョニー)。中盤から影薄すぎ。『ペネロピを閉ざされた世界から救う王子様』かと思いきや、何か違う。『ジョニーはペネロピの内面に惹かれていた』『ジョニーはペネロピの外見を気にしていなかった』この最大の利点が、劇中で上手く機能していません。とゆーか、前半でしか描かれない。中盤以降はあまりにも疎遠。ペネロピは自分で自分の呪いを解いちゃうし。そこはジョニーの出番じゃないんかーい、と激しくつっこんでいました。そんな関係のまま、最後だけくっついても、感動はできないわけです。惜しいなー。  それにしてもクリスティーナ・リッチ。かわいすぎますね。両親に見つかったときの逃げ出しかたなんて、マジでキュートすぎます。この作品のコンセプトを根底から覆してしまう可愛さです。  だってそうでしょう。ブタの鼻してたって、かわいいもんはかわいい。あの顔を見て全員が逃げ出すっていうのは過剰演出。私だったら、あのペネロピから『私と結婚して』と言われたら、即答でイエス。そんで迷わずあんなことやこんなことまでしちゃいますね。  (あんなことやこんなことっていうのは、チェスやポーカーのことです。)[DVD(字幕)] 6点(2017-06-15 11:42:08)《改行有》

104.  バイオハザードII アポカリプス 《ネタバレ》  前作に引き続き、素晴らしい。  ゾンビ、ゾンビ犬、リッカーに加え、今作では『ネメシス』登場。ゾンビサバイバルから、ホラーアクションへ。そう、これがバイオハザードなんです。  『見捨てられる隊員』『ゾンビと特殊部隊との市街戦』『狭い通路を追ってくるネメシス』きてる、きてますね。間違いなく、この映画製作に携わっている人達は、みんなバイオをプレイしていますね。それも『1』『2』『3』『コードベロニカ』あたりまで、やってんじゃないのー?バイオハザードが世界の架け橋に。何が架け橋になるかわからんもんですね。  そしてジル・バレンタイン。ついにキター。レベッカ・チェンバース、クレア・レッドフィールドと並ぶバイオシリーズの3大ヒロインの一人。更にはS.T.A.R.S、待ってましたー。テンションマックスからの、ネメシスに瞬殺。そりゃないよー。バイオが誇る精鋭部隊を何だと思ってんのー。ジル・バレンタインも、登場シーンこそかっこよかったものの、アリスがパーティーに加わってからは見せ場らしい見せ場がなくなっちゃいましたね。そこはちょっと残念。  ついでに言うと、『アリスとネメシスのタイマン』『墓の下から起き上がる死体たち』は、バイオハザードとは違うと思いまーす。その辺は全部減点。  それにしても、個人的にバイオハザード・ゲーム版のストーリーテリングの良さっていうのは、『悲劇』だと思うんですよね。数々の悲劇。それでも生きるためにプレイヤーをせっせと動かす。恐怖だけでなく、絶望だけでなく、悲しい真実も体験しながら、それでも自分の力で道を切り開いていくから、このゲームは世界中でヒットしたと思うんですよね。  つまり何が言いたいかっていうと、『アリスをかばって代わりにヘリを撃ち落としてあげるネメシス』っていうのは、このシリーズの本当の良さが理解できていないんじゃないかってことです。  まあちょっと批判的なコメントが続いちゃいましたが、私の評価は8点。  なぜかと聞かれても、『好きだから』としか答えられないです。  『好き』という気持ちは理屈じゃないのよね。『好き』だからこそケチもつけたくなるわけです。  『好き』という感情は、すべての理屈を凌駕する。  [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-06-14 04:09:21)(良:1票) 《改行有》

105.  アンダーワールド(2003) 《ネタバレ》  設定は漫画チック。人間関係はやや複雑。状況や位置関係が若干把握しづらい。こーゆー世界観に不慣れな人は、状況を整理するだけでいっぱいっぱいになっちゃうかもしれませんね。  私はマンガ好きでゲーム好き。なので、まあまあ楽しめたほうです。とは言っても、この作品はあらかじめ大筋を予習していたほうが楽しめるんじゃないかな。  長年続くヴァンパイアとライカンの戦争。変身するライカン。数は少ないが固体の能力は高く、パワフル。それに対しヴァンパイア。変身はなし。特殊能力もなし。身体能力はよくわからない。そして武器は銃。おいおい、人間と変わらんぞ。ヴァンパイアならではの必殺技を出さんかい。じゃないと、せっかくの設定が活きてこない。そういった意味では多少物足りない作品ですね。せめてもうすこし『人間社会』を描いてくれれば、相対的にヴァンパイアの能力の高さを証明することだってできたかもしれないのに。終始『ヴァンパイア』VS『ライカン』でストーリーが進むものですから、ヴァンパイアの劣等性ばかりが目についちゃいますね。  また、『アンダーワールド』の名に相応しく、舞台は『夜』。そして『屋敷』『地下』とインドア派。当然色は黒一色。同じような色とコスチューム。2時間ずっと『黒』に統一された世界を見ていると、『飽き』もきやすいというものです。  ただ、ストーリーが何気に凝っていて面白い。  ずっと敵だと思っていたライカンのリーダー、ルシアンが、実は良い人。  そして心の底から信頼していたヴァンパイア界最強のビクターが諸悪の根源というのは、実に気が利いています。  クレイヴンという小悪党も、ビクターの存在を良くみせるというミスリードのための仕掛けなのかもしれません。  理不尽気味のストーリーは作品の雰囲気にあっていて良かったですよ。  ただ、肝心のネタばれシーンは、セリーンが裏切り者の一人に延々と説明させるいう、最高にダサい演出。このシーンだけでも、ちょっと映画作りのセンスの無さを感じます。[DVD(字幕)] 6点(2017-06-13 02:52:54)(良:2票) 《改行有》

106.  ミニミニ大作戦(2003) 《ネタバレ》  スパイじゃないけど、テイストはスパイもの。  チームのメンバーが『リーダー』『金庫』『パソコン』『ドライバー』『爆弾』、飛び入りで『メカニック』と、最小限に抑えたのは良かったですね。とは言え、ジェイソン・ステイサム以外のメンバーもめっちゃ運転上手くて、彼の個性は殺されちゃっています。  冒頭でドナルド・サザーランドがあっさり退場しちゃったのも凄く残念。  そしてエドワード・ノートン。素晴らしい小物っぷり。頭は良いが、意志が弱く、信念がなく、銃と暴力に頼り、スマートさの欠片もない。なんてわかりやすい小悪党。彼がしょぼければしょぼいほど、チャーリー一味のスマートさが際立ちます。  それに、今作のノートンは良い意味で存在感をノーマルにしてくれたので、最初気付きませんでした。正確に言うと、『誰だっけこの人?』くらいの感じです。逆に、なぜかジェイソン・ステイサムのほうが裏切りそうな人相していたので、最初のサプライズはものの見事に、はまりました。もしかするとこのサプライズに驚いていたのは日本で私だけかもしれませんが。  まあなかなか良作だとは思いますが、『スパイもの』としてはいたって平凡。突き抜けたところはありません。  無難にそつなく、面白くなってはいますが、映画そのものが『ミニミニ大作戦』といったところでしょうか。  キャストが豪華メンバーなので、内容的にはB級でも、雰囲気的にはA級のオーラでまくりです。  ラストはこれ以上ないくらいすっきりとした仕上がりで、良いんじゃないでしょうか。[DVD(字幕)] 7点(2017-06-06 05:00:07)(良:1票) 《改行有》

107.  バイオハザード(2001) 《ネタバレ》  まず、私はこのゲームのファンです。  とは言え、『初期』の、です。『1』~『3』、そして『アウトブレイク』ぐらいまで。  この作品は、そのゲームの雰囲気が感じられる作品です。  例えば、『レッド・クイーン』の電源を落とした瞬間のシーン。施設内のロックが次々とはずれていく様子を、短いショットで見せてくれます。これ、ゲームと同じなんです。『新しい場所へ行ける。』と同時に、『新たなる恐怖の始まり』でもあるこの瞬間。目的を達成したはずなのに、皮肉にもそれが惨劇の幕開けとなる。そう、この期待をはらんだ独特の緊張感こそ、バイオハザードの面白さなんです。  『ゾンビ』に加え、『ゾンビ犬』や『リッカー』など、ファンにはおなじみのクリーチャーを出してくれたことも嬉しい。そして出しすぎなかったことはもっと嬉しい。製作者のみなさんがもし原作のファンであるならば、登場させたかったクリーチャーはもっといたはず。それをぐっとこらえてくれたので、今作では『ゾンビ』、『ゾンビ犬』、『リッカー』を存分に堪能することができました。これには感謝。そして他のクリーチャーは、きっと続編で出てくれるのでしょう。  また、主人公グループが『エージェント』だったり、『特殊部隊』だったり、極めて戦闘能力が高いので、ゾンビやクリーチャーと対等なバトルを繰り広げるのが楽しいです。  その中でも、圧倒的な強さを見せるアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)。アリスが強ければ強いほど、ホラー的緊張感が損なわれるのは事実ですが、それを補ってあまりある爽快感を感じられます。  また、普通のゾンビ映画であれば、味方の感染者を除いて、『ゾンビ』は初めから『ゾンビ』。それをこの作品では冒頭で『生前』を見せています。これは従来のゾンビ映画にはなかった新しい試みだと思うのです。ゲームで言うなら、『日記』のような演出にあたると思います。『マットの妹』にしろ、『水死体の女性研究員』にしろ、エンターテイメント色の強い本作において、悲劇のドラマをブレンドするこの演出は、大変効果的かと思われます。  結果この作品は、『アクション』『ホラー』『ドラマ』『スパイサスペンス』『ミステリー』各ジャンルのバランスが完璧にとれた傑作となっています。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2017-06-04 22:58:24)(良:1票) 《改行有》

108.  フーリガン(2005) 《ネタバレ》  暴力団体を正当化・美化するような作風なので、手放しに賛同すると眉をひそめられそうですが、映画としては文句なしに面白い。  日本で言うなら、中学の時は普通の生徒だったのに、高校で偶然不良と仲良くなっちゃって、成り行きで高校デビューしちゃうのに近いです。  こーゆーシチュエーションは、ヤンキー漫画にはまったことがある人なら共感しやすそうです。  『喧嘩が強い』『度胸がある』、この2つが揃っているだけで、仲間と認められちゃう社会構造。自分への自信とつながっていき、仲間から頼られる心地よさに陶酔しちゃうんですよねー。この単純な思考回路。男ってほんとバカだよね。大人になりきれない子供です。  『大人になった現在はもちろん、学生のときだってこんな世界に飛び込む勇気はなかった。でも心のどこかでこーゆー世界に憧れている自分が確かにいる。』そんな人には、間違いなく満足できる追体験をさせてくれる一本です。  その一方で、こーゆー客観的に見れば『バカ丸出しの世界』がその性質上避けられないリスクを明確に描いているところはエライと思います。『友人の死』『家族の離散』『過去の過ちに対する報復』。これをしっかり描いているため、この作品はただのエンタメ作品から意味のあるメッセージ性のある映画へと昇華されています。  もちろんそのためには、『ホヴァーの裏切り』や『ピートの死』など、半ば強引な展開もありますが、これらのエピソードによって映画がより一層面白くなったのは間違いありません。  更には『謎の元リーダーの正体』というサプライズ、『マットの成長を感じさせるラストのシークエンス』など、決着つけてほしいところは、きっちり白黒つけてくれるので、ラストでは爽快なカタルシスを得られます。  その一方で『トミーの息子の死』や『スティーヴ、ピート、ホヴァーの因果関係』を考えると、拭いきれない後味の悪さってのも確かに残るんです。  これはなかなかの力作だと思います。[DVD(字幕)] 8点(2017-05-22 02:52:24)(良:1票) 《改行有》

109.  キンキーブーツ 《ネタバレ》  『サクセスストーリー』というワードに惹かれ鑑賞。結論から言えば、期待していたような作品ではなかったです。  『経営危機の靴工場の再生』というわくわくするストーリー。それは良いのですが、思っていたより『同性愛』『性同一性障害』の割合が大きい。それに対する偏見・差別といったものを、かなり真面目に取り上げてるので、結果映画のリズムが悪くなっているように感じます。  また、『従業員との衝突』『婚約者との衝突』など、困難が多いのはわかるのですが、その困難に立ち向かうには、チャーリー・プライスに魅力とパワーが足りません。  更に、チャーリーが『いかに靴と父親と工場を愛していたかがわかるエピソード』が、劇中ではあまり描かれません。この作品の最大の問題点は説得力の欠如です。それでもチャーリーが靴工場再生に向け、もっとなりふり構わない姿勢を終始見せてくれていたら、もっと印象は変わったかもしれません。  チャーリーは、『ミラノのステージのため、自宅を抵当に入れる。』『父が売却の話をしていたかどうかは関係ない。私にとって従業員は他人ではなく仲間だ。』などと熱い一面を見せます。この作品のプロットからいけばファインプレーでしょう。  ですがそれ以外の面はどうでしょう。私には彼の公私混同の面がやたら目につきます。最も大事なときに、婚約者の裏切りでささくれた気持ちをローラにぶつけるなんてのは、その最たる例。主人公に魅力が無いサクセスストーリーは、『偶然が重なった結果オーライの産物』にしか見えず、爽快感も何もあったものじゃない。  また、『ニッチの市場に活路を見出した靴工場に再び各企業から注文が殺到する』というのがゴールだと思っていたので、私としては、この作品はストーリーの途中でエンディングを迎えています。  更には婚約者とは理解しあえないまま、とゆうか理解してもらう努力すらせず、新しい彼女とくっついてしまう主人公。  冒頭でクビにされたままの15名の従業員。  どこまでが実話なのかわかりませんが、『実話』にのっかって、工夫と創作努力を怠った凡作だと思います。  ゲイバーの人達の脚をアップで写しての一言、『見て、ニッチの市場よ』。ミラノでの逆転ステージ。従業員達のカムバック残業。などなど、見所も多いだけにもったいない作品です。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2017-05-21 14:27:03)(良:1票) 《改行有》

110.  ターミネーター4 《ネタバレ》  ビジュアルがアツい。サウンドが凄い。シリーズ中最多のマシーン達が嬉しい。  T-800の前衛機なのかT-600。海蛇のようなマシーン。円盤型の偵察機。捕獲用超大型マシーンにバイク型。  個人的にはバイク型がかなりお気に入りです。  ストーリーもひねりが効いていて面白い。  ジョン・コナーとマーカス・ライト。二人の主人公という設定が、実に上手く機能していると思います。  マーカス・ライトの存在自体が罠なら、マシーンを無力化させるシグナルも罠。  単純な火力では太刀打ちできない人類が、頭脳戦でもスカイネットに翻弄されます。  つまりこの作品、ストーリーはそれなりに考えられているのですが、防戦一方なので気分が今いち盛り上がりません。  今までのシリーズと違い、『スターウォーズ』のようなプロットになっているわけですから、もう少し人類の見せ場が欲しいものです。  夜のシーンが多いことも重なって、少々疲れます。  SFアクションならではの爽快なシーンがもう少しほしかったところです。  とゆーことで、ストーリーとキャストは私を満足させてくれるものではありませんでしたが、ビジュアルだけは大変満足度の高い1本です。  これはもうアトラクションムービーですね。  私は、今のところ『3』が一番好きです。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2017-05-01 13:44:50)(良:1票) 《改行有》

111.  ターミネーター3 《ネタバレ》  あっちこっちで酷評されているので期待せずに鑑賞。  シリーズものなので避けては通れませんからね。  ところがところが。見る前のハードルがあまりに低かったせいでしょうか。非常に面白かったです。  前2作に比べると、ややアトラクションムービー化している趣がありますが、その実、ストーリーがしっかり作りこまれているじゃありませんか。  スカイネットの危険性を示唆する演出。この水面下でピリピリしている緊張感。良い。  『今日の18時27分に核ミサイルが発射される。あと2時間48分後だ。』この展開の早さ。制限時間の厳しさからくる焦燥感。良い。  街中でのカーチェイスアクション。世界滅亡というマクロのテーマを抱えながら、ミクロの世界での攻防、このギャップ。良い。  T-800、T-X以外のロボットたちの登場。興奮しすぎて鼻血でちゃう。最高に良い。  そして何より、驚愕の事実に2度ほど驚かされるストーリーが良いです。  一度目は、未来でジョン・コナーが殺されているという事実。しかも殺した張本人はT-850。ジョン・コナーの少年時代の思い出を利用したらしい。容赦がない。あらためてターミネーターがいかなる存在であるのかを再認識しますね。  そして、二度目は言わずもがなラストでしょう。  こんなバッドエンドなら、もはや滅びの美学です。  『旧型のパソコンしか置かれていない』に始まり、『ここはスカイネットの中枢じゃない。政府要人のための最終避難用核シェルターだ。』で終わる、絶望と希望が同居するラスト。  きっちり描かれる核ミサイル発射の映像。  個人的には『2』より好きです。[DVD(字幕)] 8点(2017-04-21 02:17:44)(良:1票) 《改行有》

112.  ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》  ゾンビ映画は大好き。この作品も良かったです。  特に、前半から中盤にかけてが良い。  ゾンビ映画の常識を、ちょっとだけスカす、おとぼけ演出の数々。  カフェの外でキスし合っていた男女が、カフェから出ると片方がゾンビ化していたり、ショーンは予兆には敏感なくせに、実際のゾンビには鈍感だったり。このノリってドリフのコントといっしょですね。  後半、パブに立てこもってからは、シリアス色が強くなりましたかね。その一方で、クイーンの曲に合わせてゾンビをぽこぽこ殴っちゃう演出もあり、ちょっとコメディとホラーのかみ合わせが悪くなったような気がします。  コメディだと思って見ていれば、それは『粗』ではなく『演出』。狙ってやっているのだから、良しと思えるし、気にならない。  でも後半、変に作り手の真面目な気持ちが伝わってきちゃうと、粗が気になり始めて仕方がありません。  『窓際に立つなよ。』『言い争いしている場合か。』『結局リズたちのマンションにいればみんな無事だったじゃねーかよ。』  などなど。まあ、いろいろ言いましたが、走らないゾンビを見られただけでも良しとします。  終盤にかけて、仲間が次々とゾンビの餌食になっていく展開にいたっては、従来のゾンビ映画とまったく同じテイスト。もちろん、ゾンビ好きにとって、それはそれで面白いのですが、前半のオリジナリティあふれる演出から期待されるようなクライマックスでなかったことは確かです。  ですが、オチで少し盛り返しましたね。  ゾンビとの共生をさまざまな形で紹介するメディア。こーゆー不謹慎なブラックユーモアてんこもり作品をイギリスが作っちゃったことに、時代を感じます。[DVD(字幕)] 7点(2017-03-22 01:04:33)(良:2票) 《改行有》

113.  ギャザリング 《ネタバレ》  周りの人たちから見えているのか見えていないのか。とても曖昧な存在『ギャザリング』=『集まる人たち』。  でもどうやら見えているっぽいし、触れることもできるみたいですね。ただ不死身。  その正体は『キリストの処刑をただ娯楽として傍観してしまったがために、呪いを受けた人たち。』です。  人類の苦悩の瞬間に必ず立ち会わなければいけない運命。  この『ただ見ているだけの人たち』の存在感がなかなかで、肌がざわつくような恐怖感を感じることができます。  設定、雰囲気、なかなか良いですね。ミステリー色も強く好み。  ただどうしてもホラーというにはパンチが弱く、もの足りません。特に、こーゆータイプは、いったんネタが割れてしまうと、最早行く末を見守るだけになってしまいがちです。まあ、それはどのミステリー系ホラーの作品にも言えることですが・・・。  また、ディテールが粗く、アイデア先行の作品には違いないので、そのアイデアが活かしきれていない印象もあります。  とは言え、気にならない程度。やはり、この設定、この雰囲気、そしてクリスティーナ・リッチ、個人的に大好きなので良作です。  最後まで飽きずに見ていられます。[DVD(字幕)] 7点(2017-03-12 02:56:52)(良:1票) 《改行有》

114.  ザ・ターゲット(2002) 《ネタバレ》  クリストファー・ランバート演じるヒットマン兼ガードマンのアレックス。  アレックスに身辺警護を依頼する会計士ロバート(デニス・ホッパー)。  二人の間に次第にビジネスの関係を超えて生まれてくる友情。  そして何を考えているのかわからない凶悪な犯罪者と、その信者たち。  さらには、アレックスとロバートの過去には、思いがけない接点があった・・・!  と、ここまで面白くなりそうな素材が揃っているのに、中盤以降の中だるみが尋常じゃないですね。  序盤は良かったのに。途中で監督が変わったのではないかと思うくらいの路線変更です。  ピークはロバートの娘を救い出すシーンまでで、それ以降はクライマックスも含め、すべて蛇足に思えます。  唯一良かったのは、ロバートが過去の贖罪をアレックスに打ち明けるシーン。ここは良いですね。  ただ映画としては尻すぼみが酷くて、とても面白いとは言えない代物に。後半になるにつれてテンポが遅くなる作品って嫌いです。  最初からドラマとして見ていれば、『ドラマの割りにアクションに力が入っていて・・・』と、評価が高くなったかもしれません。  ですが、パッケージを見る限り、ごりごりのアクション映画にしか見えません。  アクション映画として見ちゃうと・・・。そして凶悪犯、石投げるだけかーい。[DVD(字幕)] 5点(2017-01-23 15:00:46)《改行有》

115.  ネバーランド 《ネタバレ》  『ピーターパン』作成秘話。  『実話』かどうかは知らないのですが、まるで実話のような趣きがありますね。  ジョニー・デップ、良いです。ケイト・ウィンスレット、良いです。  そして何より子供達が良いです。  『ピーター・パン』のモデルのピーターだけでなく、ジョージやマイク、それぞれに個性があるのが良いですね。  ストーリーは抑揚を抑えてあって、派手さは皆無。  ですが、登場人物たちの心の動きが小説のように感じられるので、見ていて飽きることはありません。  そして『ピーターパン公演初日』という見せ所もあり、観客達といっしょにこちらまで気分が高揚します。  『孤児院の子供達用に25席を確保する。』劇の雰囲気を盛り上げるための最後の仕掛けが、まさかの『客席』であり、『子供達の笑い声』というのが素晴らしい。  ただ悲しいかな。歳のせいか、見ていてどうしても心にひっかかる部分があって純粋な気持ちになりきれません。  ジョニデの奥さん。悪い人ではないのに、二人の仲が冷めきっています。そしてその理由は劇中では語られません。だからジョニデの奥さんが可哀想に見えてきちゃいます。その部分ではジョニデの行動に賛成できず、共感もできず、結果感情移入もできません。  夫婦仲は改善されないまま、結局離婚したってことになるのでしょうか。  このエピソードがこの作品に必要だったのかどうかがそもそも疑問。  実話であればもちろん必要なんでしょうね。もしフィクションだと割り切るのであれば、奥さんのことも大事にしつつ、ラスト二人で子供達を引き取るくらいの思い切ったハッピーエンド。そのほうが気持ちが良い。  見終わったあと、心の中になんかほろ苦いものが残っちゃいましたね。[DVD(字幕)] 7点(2017-01-13 15:19:21)《改行有》

116.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》  子供思いで真面目な生活を送っていた人間が、不真面目な生徒の逆恨みにあって人生崩壊していくドラマ。それが最初の印象。見ていて気持ちのいいものではありませんね。  ミステリー要素があるため、サスペンス的な側面もあり。  『死刑廃止論』というテーマをとりあげる『社会派ドラマ』の側面もあり。  ですがこれはタイトルにもあるように、『デビッド・ゲイル』という人間の生き方を綴った人生ドラマなのでしょう。  理不尽な仕打ちの連続に、一度も人生逆転することなく終わりそうだったのが、最後の最後で、命がけの逆転ホームランを打つ復讐劇に見えたのは私だけでしょうか。  デビッド・ゲイルが本当に取り戻したかったのは、『自分という人間の信頼』であり、『人としての尊厳』であったと思うのですが、いかがでしょう。この死刑が冤罪だと証明できれば、過去のレイプ疑惑だって冤罪であった可能性を主張できます。  どうせこのまま、濡れ衣を着せられたまま人生が終わるのであれば、最後自分を裏切り虐げていたすべての人々に、『お前達は全員間違っていたのだよ。俺が正しかったということを今更後悔しても遅いけどな。お前達は取り返しのつかないことをしたんだ。』と証明して死にたかったのではないでしょうか。  私には少しだけデビッドの気持ちがわからんでもないのです。  ただデビッドに感情移入させるために必要であった、デビッド主観の回想シーン。わかるのですが、結論に至るまでが、長い、長いよ。  中だるみしちゃったよ。  ラスト15分は、そりゃあ盛り上がりましたが、あのオチに対してもったいつけすぎではないですか。  映画としての完成度は高いと思います。  ですが、個人的な好み、そしてこのオチに対してこの尺か、という点は評価から差し引きました。  ケイト・ウィンスレットが謎解きをするパート、良かったのですが、若干『泣きの演技』が過剰だったかもしれません。  そこはもう少し冷静に事件を記者として追うほうが、デビッド・ゲイルの悲哀が逆に際立ったと思います。[DVD(字幕)] 6点(2016-12-31 14:14:54)(良:1票) 《改行有》

117.  ラブ・アクチュアリー 《ネタバレ》  個人的に苦手な『群像劇』ですが、この作品は各エピソードの起承転結がはっきりしていて面白いですね。  1つ1つのエピソードも、変にひねっていなくて、直球勝負のものが多いです。  よって、『新しさ』はほとんどなくて、『あるあるネタ』を楽しむ感じ。どれも使い古されたネタではあるものの、その分ある種のノスタルジーを感じながら見ることができます。  一時期少年誌などでよく連載された、『一話完結タイプの恋愛ショートストーリー』を見ている感覚に近いです。  それぞれのエピソードが、それぞれのクライマックスへ向けて少しずつ進んでいくので、中だるみすることもありません。  王道でいくと、『首相とメイド』、『作家とお手伝いさん』、『花嫁と花婿の親友』、『少年と少女』。  やや変化球なのは、『テスト撮影のモデルの男女』、『病気の弟を持つサラとカール』。  この作品では、『愛』は様々な形を描きます。それは恋人同士に限ったものではありません。往年のロック歌手とそのマネージャーの友情だったり、病気の弟と姉の家族愛だったり、義理の父親と息子の親子愛だったり、その愛の形は多岐にわたります。  だからこそ多くの人の心の琴線に何かがふれ、ここまでの好評価を受けるに至っているのではないでしょうか。  レビューを見ていても、心に残るエピソードは人それぞれというのがよくわかります。  私にとっては、『部下から慕われる上司ハリーとその妻カレン』、『花嫁ジュリエットと、彼女への思いを封印しようとするピーター』、この両エピソードは心にぐっとくるものがありました。  それ以外は、ただ楽しく、微笑ましく、鑑賞しました。どのエピソードも優しさに包まれているので、嫌な感じは一切しません。  大切なのは、劇中でどのエピソードも、どの愛の形も、否定はされていないってことでしょう。  その事実こそがまさに『ラブ・アクチュアリー』なのかもしれません。  ただ、クリスマス映画ということに異論はありませんが、裸が多いので、ファミリー向けとは言いがたいのが辛いところですね。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-12-13 06:11:59)(良:3票) 《改行有》

118.  the EYE 【アイ】 《ネタバレ》  ベースは『シックス・センス』でラストは『ファイナル・ディスティネーション』。  確かに、いろいろな映画作品のファクターが見受けられます。ですがそれぞれの作品の良いとこどりで終わらず、きちんと一本の映画として昇華され、『the EYE』としてのオリジナリティが確立している点が素晴らしいですね。  前半、視界が定まらない主人公マン。頻繁に映るぼやけた視界。完全主観の世界。この作業を繰り返すことによって、見ている私達はマンと同じ体験を繰り返します。そして抱くようになる強烈なマンとの一体感。怖がりの私はホラー映画を一歩引いた目線で見るようにしているのに、そんな私を強制的に映画の登場人物と同化させることに成功しています。まいった。参加させられてしまいました。舌を巻くほどに完璧に計算された演出と脚本です。おかげさまで超怖くて、夜寝られないと思っていたら、この切ないドラマの完成度。これは凄い作品ですよ。  ホラー要素だけではなく、『美しさ』や『優しさ』といった人の良心を自然に表現したことで、作品に深みがでているじゃあないですか。  インインのエピソードは、涙なくしては語れません。  ラストの名台詞はこの上ない清涼感。そしてちょっと切なく、だけど幸せな人生を予感させるハッピーエンド。  書道教室、エレベーターの霊は否応なしに怖く、電車での手紙のエピソードで驚愕する。  これだけ盛り沢山な内容にも関わらず、ストーリーにはムダがなくムラもない。とてもすっきりまとめられています。  この完成度の高さ。抜群のバランス。『ホラー』『ミステリー』『人間ドラマ』、複数の要素が綺麗に融合すると、こんなに良い作品ができるのですね。  主人公以外になぜか霊が見える店員や、重要な役目を果たしているのかよーわからん霊媒師など、放置されたままの人材がいることは確か。ですがここまで本筋が面白ければ、細かい部分はもーどーでも良いですね。  ホラー映画の傑作です。[DVD(字幕)] 10点(2016-11-20 14:55:38)(良:1票) 《改行有》

119.  スパイ・ゲーム(2001) 《ネタバレ》  エンターテイメントとしては結構小難しい作品ですね。  もちろんわかる人は難なく楽しめるのでしょうが、私のような小市民がこの映画を楽しもうと思ったら、頭から煙り出しながらでないと無理です。  この作品のストーリーは大きく2つ。  ミュアー(ロバート・レッドフォード)とビショップ(ブラピ)の過去のエピソードを巡る回想シーン。  中国当局に監禁されたビショップをミュアーがCIA本部にいながらにして助け出す現在のシーン。  前者はドラマ性が強く、後者はサスペンス色が強い。  前者はドラマ要素が強いためわかりやすく、とっつきやすい。また、ブラピの魅力全開なので、面白い。引き込まれます。  それに対し後者の『現在』を描いたストーリー。これがわかりにくい。  ミュアーが何をしようとしているのだろうと、わくわくしながら見ることはできますが、はっきり言って結論が出るまではさっぱりわかりません。で、難しいわりには、結果を見た後のインパクトは弱い。  結局CIAは、ビショップが何か重大な任務で動いていたのかどうか、それをミュアーに確認したい。ミュアーはすべてを話してしまうとビショップが見捨てられてしまうため、情報を小出しにし、その間にマスコミにリークすることで、『アメリカ政府』VS『中国当局』の図式を作ろうとする。そしてアメリカ政府の司法取引を利用して救おうとしていたのでしょうか。  ところがそれが寸前で失敗。仕方がないので、ミュアーは強硬手段に。  違っていたらごめんなさい。簡単に言えばこんなストーリーかと思います。  面白いストーリーだとは思うのですが。やはりわかりにくいのが難点か。  今何やっているのかわからないと、緊張感も生まれないですし。  そもそも今回の騒動の事の発端はミュアーにあります。ビショップの行動も愛ゆえとはいえ、自己中心的なものであり、プライベートなものでもあります。よって一応のハッピーエンドではあるものの、爽快感は得られにくい結末というのが個人的な感想です。  作戦名を聞いたときにビショップが涙ぐむのは感動するんですけどね。[DVD(字幕)] 7点(2016-10-16 07:07:36)《改行有》

120.  ワイルド・スピード/EURO MISSION 《ネタバレ》  『MEGA MAX』と比べると、対立構造が単純になっていますね。  今回は、はじめからFBIのホブスと共同戦線を張るため、残念ながら緊迫感に欠けます。  また、前作同様の仲間が、最初から簡単に集まってしまうので、『仲間が集まるワクワク感』も前作に比べると劣りますね。  前作と違うのは、今作の敵がかなり強い武闘派集団であること。ボスのショウはもちろんのこと、その部下に至るまで戦闘のスペシャリストが揃っています。それは車の運転から格闘までと幅広い。  そしてその集団の中に、レティがいます。今回は『チップ奪還阻止』と『レティ奪還』のストーリー。はっきり言って、ストーリーは単純そのものであり、そこに面白さや新鮮味はほとんどありません。  また、『攻め』と『逃げ』を同時進行でこなしていた前作に比べると、今作は『攻め』一辺倒。どうしても一本調子になってしまいます。  ただアクションに関しては、前作よりもパワーアップしている感じがあるので、見所も多いんです。  カーアクション、ガンアクションに加え、今回は格闘アクションもアツイ。  『レティVSジーナ・カラーノ』、『ローマン&ハンVSジョー・タスリム』は個人的にベストバウト。  ですが、前作のクライマックスに匹敵するものは、今回なかったですねー。  それに、レティが戻ってきたのは嬉しい限りなのですが、今回のミッションでジゼルとハンが抜けるのが何とも寂しい。  それともレティみたいに、『実は生きてました』パターンでカムバックしてくれるのでしょうか。この二人なら、同じネタで復活しても全然許すけどな。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-10-01 17:41:03)(良:1票) 《改行有》

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