みんなのシネマレビュー
Yuki2Invyさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順123456789
投稿日付順123456789
変更日付順123456789

101.  惹かれあいの法則/恋の法律 《ネタバレ》 ジュリアン・ムーア、ピアース・ブロスナンとそこそこ大物が出てるワリに、かなりパッパラパーなポンコツラブコメです。中盤、酔っ払ってノリで結婚しちゃいました!以降は、正直なぜそれがそーなってゆくのかが何から何までサッパリ分からなかったすよ(殊にジュリアン姉さまの感情の流れとか)。このジャンルで観終わって頭の中が?で埋め尽くされる、というのも、率直に中々オツなもんですね(嘘)。 まあでもワタシ、ジュリアン姉さんも結構好きなんですよね。知的美人な姉さんがビシッと決めた弁護士姿は中々素晴らしかったですし、それはブロスナンも同様です(極上にシブい)。この2人が好き!死ぬホド!という人なら、観てもギリギリ損はしないかも知れませんね。[インターネット(字幕)] 4点(2021-02-17 22:29:02)(良:1票) 《改行有》

102.  オネーギンの恋文 《ネタバレ》 当方、原作小説は未読だがオペラ版は何回も観た。だからオネーギンがバカで厨二病な高等遊民(と書いてニートと読む)なのは百も承知で、その彼・彼の苦悩に如何に血肉を与えるのか(と、望むべくは何某かの彼の魅力を描き込むのか)が本作への期待なのである。 しかし、これ………私の期待した点はオペラからまるで改善していないばかりか、改めて観せられると率直にドクズですよね。特にオペラでは「レンスキーちょっと沸点低すぎじゃね?」な部分がここだけは明確に改善(改悪?)されたのも踏まえると、尚更オネーギンの幼稚さ・思慮の浅さが際立つなあと。これをいきなり観たとして、普通の人なら正直「?」だと思う(何故にこんな奴が主役の映画を観てるんだろう、というか)。これならオペラの方がまだマシかも知れない(これはいよいよ、原作を読む必要がありますかね)。 そしてオネーギンから感じる所の若さ・青さとか短慮さとかは、そもそもレイフ・ファインズからは殆ど感じられないとゆーのもハッキリ言及しておきたい(どだい、20代前半の役を38,9でやってるのですからね)。まだレンスキー役のトビー・スティーヴンスの方が適役だと思う。 もう一点、純粋で清純な乙女である印象のタチアナにリヴ・タイラーというのも、ちょっと大味で雑味も強すぎる気がする(公爵夫人になって以降の連れない感じは悪くもないケド)。一つだけ、暖炉に手紙をくべるシーン、オネーギンはタチアナの手紙を拾い戻したが、タチアナは手紙を一瞥しただけだった、という対比は、この2人の違いを的確に示す優れた演出だったと思う。[DVD(字幕)] 5点(2021-02-16 02:36:50)《改行有》

103.  父の祈りを 《ネタバレ》 法廷もの・冤罪ものとしてはシンプルな筋で、基本的な部分は分かり易いしラストも十分に盛り上がるので、その時点で間違い無く良作だとは言えると思います。私も序盤から話に簡単に引き込まれ、ラストまでハラハラワクワクしながら一気に観終われました。 ただ、私は勝手にこのお話をジェリーの成長物語として観ていたのかもしれません。その観点からすると、意外とその部分はそんなに分かり易くもない、というか、特に父親が亡くなった後にジェリーが人間的に変化する、という側面は思ったホドは分かり易く描かれているワケでもないかと感じました。もう一つ、弁護士のピアースとの関係性もあまり掘り下げられてはおらず、そこら辺の人間や人間関係の描かれ方にはあまり深みというものを感じ取れませんでした。前述どおり総合的に良作であることは間違い無いと思いますが、人間ドラマとしては少しだけ浅いかもと。 とは言え、前半は父親のピート・ポスルスウェイトの落ち着いていながらも毅然とした様子が非常にグッドだし、彼の亡くなった後半も、代わって今度はデイ=ルイスとエマ・トンプソンの演技の質の高さが映画の緊張感を素晴らしく維持していきます。重ねて、総合的には良作だと思います。[DVD(字幕)] 7点(2021-02-10 00:05:31)《改行有》

104.  蜘蛛の巣を払う女 《ネタバレ》 映画としての質感は多少似通っている様には思いますが、重々しいサスペンス・スリラーだった前作とは大きく異なる比較的単純なアクション・スリラーだという点からしても、お話としてはあまり続編であることに意味があるよーにも思えません。なので、その面の繋がりに価値があるのは当然キャラクターというコトになるのでしょうが、これとて俳優も総変わりしてますしキャラ設定・雰囲気自体もいくぶんの調整が入っている様にも思われ、正直あまり続編を観れた喜びを感じる部分を見出せませんでした。そのクセ、根本的な部分の設定は前作を前提として話が進むので(リスベットとブルムクヴィストの関係性とか特に)、結局前作を観ている人にとってはややガッカリしそうな設えなのに、観てない人にも不親切、というチグハグな作品だと感じられます。一番根本的な部分のマーケティング・コンセプトが非常に雑、というか(とは言え、監督・キャストを続投させられなかった事情がある中で、何が一番正解に近かったのかはよく分からないのも事実ですが)。 一点だけ、前作のマーラ・リスベットには迫力や凄み・クールさも然ることながら、どこかに若さ・幼さだとかガーリーな雰囲気を感じ取れた、そこがまた好かったと思っているのです。今作のクレア・フォイには残念ながらそーいう要素が皆無でしたね(年齢設定自体もやや年嵩になってるよーで)。当初主役に検討されていたのはアリシア・ヴィキャンデルだそーで、そっちだったらまた大いに違った作品に仕上がっていたのではないか…なんとも思いますね。[ブルーレイ(字幕)] 4点(2021-01-26 15:33:04)(良:1票) 《改行有》

105.  ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 ハードな雰囲気は中々なのですが、肝心のサスペンス部分の純粋なクオリティはあまり高いと思いませんでした(結構在り来り)。かなり長尺ですが、雰囲気の良さもあってそれほど退屈もせずに眺めてはゆけるのですけど、そーすると尚更内容の物足りなさが際立つなあ、というのも事実で。個人的には率直に、やや期待外れだったと言っちゃいたいです。 要は、内容よりも実は更に肝心なリスベットの出来映え自体が、これも私にはイマイチ嵌らなかったということだとも思います。確かに非常にユニークかつ演技自体の質も最高レベルの優れたキャラだとは思うのですが、個人的にはそこまで魅力的(=このキャラだけを目当てに160分もじっと観てゆけるホド)だったかと言われると少し疑問が残る、というコトですかね(あくまで個人の好みの問題でしかないですケド)。 続編はしかも、そのルーニー・マーラは降板してるのですね…もうその時点で中々キツそうではありますが。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-01-19 00:40:51)《改行有》

106.  ワイルド・ローズ 《ネタバレ》 いちおう、サクセスストーリー系と言える内容ではあるが、主人公の成長物語としての側面を重視したつくりになっている。冒頭が主人公の「最悪」で、此処から成り上がるぜ!な話かと思いきや、真のどん底が訪れるのは実はラス前25分辺り、というくらいなのだが、ゆーて諸々ひっくるめてもかなりありふれたコンセプトの作品だというのは間違い無いと言える。 確かに本作、この主人公に寄り添って観ていくことが出来ないと、正直どうにもならない映画である様に思える。率直に最初の方はクズ丸出しなので、ここで脱落する人もそこそこいるかも、という気がする。私個人としては、主演女優が中々にコケティッシュ、かつ程良くムチムチと丁度がいい感じの「見た目」が好み、というややゲスい理由で比較的快適に観てゆけたのだけど。一点だけ、いつの間にか娘との関係が修復してたのには、アレ、そんなキッカケの描写あったっけ?と思いましたが。 あと、カントリーミュージックというのもあんまり馴染みが無いので正直よくは分からなかったが、主演女優は確かに歌は上手かった。常にエルヴィス・プレスリーみたいな恰好をしている女の子が居たら、カントリー歌手かも?と思えばいいのだろうか。[映画館(字幕)] 6点(2021-01-09 15:03:21)《改行有》

107.  美女と野獣(2017) 《ネタバレ》 アニメ版から比べると、ミュージカル要素が量的にも質的にもとにかく強化されているという印象があります。アニメをはじめて観た昔は気づいてなかったのだと思いますが、ちゃんと聴いてみると地味に超の付く名曲揃いですよね。今作ではその上に、歌い手の力量も十二分だったかと思います。特にエマ・ワトソンなんて超巧かったすよね!率直にビックリしてしまいました。 一番好きなのは『ビー・アワー・ゲスト』ですね。ここは動きの面白さもアニメ版からは大幅パワーアップしてましたが、こだわりという意味ではモノ凄く凝った照明の使い方をしてたのが非常に印象的でした。映画全体としても「暗さ」を上手く使って、ディズニー一流のゴージャスさを更に一段レベルアップしたシックで大人な雰囲気に纏め上げていたと思います。そんな暗さの使い方が絶妙なもうワンシーン、やはり二人が広間で踊る『美女と野獣』も、観ているコチラまで人生の美しい光景が脳裏に甦ってきたとでもいうか。娯楽映画としては色々と最高レベルのハイ・クオリティぶりでしたが、特にミュージカル面の出来の好さには素直に感動しましたね。傑作です。[インターネット(字幕)] 8点(2021-01-09 02:13:48)(良:1票) 《改行有》

108.  ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う! 《ネタバレ》 12軒のパブをハシゴするという部分と、途中から展開されるSFスリラー的な話と、主な筋が2本あるのだが、正直どちらもややよく分からないオチを迎えるというか、ラストまで観ての達成感があまり無い。じゃあ途中笑いに笑えたかというと、これもそーでもない(個人的にこの監督とはあまりコメディセンスのフィーリングが合わないってのも大いにあるケド)。面白かったのは率直にブランクとの格闘シーン(喧嘩において「質量は正義」と言わんばかりにデブのアンディが無双してるサマはある意味爽快だった)。 私も酒飲みとしては、酒絡みの無茶を昔取った杵柄でもう一度、という部分には大いにノスタルジィを感じるので、その部分に何か痛快なラストが観れたらそれだけでも良かったのになあ、という思いが強い(SFとかどーでもいいから)。UKパイントは568mlなので、12杯で約7リットル、生中14杯分である。昔なら一晩くれれば余裕だが、今では絶対に無理だ。[DVD(字幕)] 4点(2020-12-27 05:40:18)《改行有》

109.  ティーンスピリット 《ネタバレ》 尺も短いが話の方も相当に薄っぺらく、その面に関してはもはや必要最低限と言ってよい程のお手軽製作映画である。人間ドラマ部分(ティーンの挑戦と苦悩とか、マネージャーとの関係性とか)に見応えを見出すのは正直難しいと思うが、ファニングが実際に歌っているという歌唱パフォーマンスの出来はまずまずで(ラストのライブシーンなんか歌も動きもかなりホンモノっぽい)、そこは観る価値があるカモ。[映画館(字幕)] 5点(2020-12-23 18:25:22)

110.  ベイビー・ドライバー 《ネタバレ》 オープニング最強というか、ド初っ端のカーチェイスはマジで凄かったすね。アクションは掴み・中押し・オーラスとどれも高水準でしたが、個人的には最初が一番爽快感があって一気に映画に引き込まれました。ラスト付近の派手なカーバトルも全く悪くはないのですが、ソコも最初ぐらいのカーチェイスカーチェイスしたの(つーか更に向上したの)が来てくれるかな、と少し期待していたので、それだけがほんの微かに残念、というトコロでしょうか。 主人公はベイビーを自称したエラいカワイイ兄ちゃんで、作中でも結局「根は善人」扱いですが、中々どうしてキレるとマジでヤバいというか、十分すぎるホドにダーク・ヒーローの素質抜群です(躊躇いが無いのですよね)。出てくる人間も極悪人ばかりで共感するのはチョイ難しいというお話ですが、細かいことは気にせずに物語と音楽の爽快感を楽しもう、という作品だと思いますし、個人的には十分にノッていけました。重ねて、主演のアンセル・エルゴートはカワイイ兄ちゃんなのですが、キレた時の目付きなんかは迫力も素晴らしかったです。今後も注目していきたいすね。[DVD(字幕)] 7点(2020-12-19 20:58:44)《改行有》

111.  ばるぼら 《ネタバレ》 正直、もうちょっと内容があるのかと思ったが、いわゆる芸術家のミューズたるひとりのファム・ファタールを描く話としては、それ以上の内容というものはつくり込まれていない(原作未読だが、あらすじを読む限りでも原作はもう少し内容がありそうだけど)。 率直に言ってどちらかというと雰囲気映画の類いかも知れない。その意味では、少し「レトロ」で(むしろちょっと古臭いと言えるのかも)この上なく頽廃的、と言う他無い全体の空気は、それでもそれなりに心地好くは在ったし、主演2人自体も雰囲気はまずまずだった(ゴローちゃんはやっぱ見映えはしますね)。暇潰しには十分使える程度の出来かと。[映画館(邦画)] 6点(2020-12-17 21:29:40)《改行有》

112.  ファイナル・スコア 《ネタバレ》 2015-16シーズンの終了を以て、ウエスト・ハムは本拠地をロンドン・スタジアムに移転した、その最後の夏に旧スタジアムであるアプトン・パークで撮影した、という映画なのですね。結構やりたい放題に実際のスタジアムを使えているという点で、中々良い目の付けドコロです。他にも良い点として、フットボール・スタジアムを舞台にした種々のアクションは中々に斬新で目新しいモノであったり、展開運びのキレもテンポもわりかし良好だったり、ダイ・ハード的アクションの中規模作としてはこの部分には十分に合格点なクオリティをつくり込めていると思います。ただ一方で相当に突っ込みドコロが豊富な作品なのも端的に事実で、そこら辺に引っ掛かってしまうと映画全体としての評価は少し下がってゆくのかもと。個人的にも、良作ではあるがそれ以上ではない、という評価が適切なよーに思います。 細かい突っ込みドコロを拾ってゆくことは本レビューでは避けますが、良い点と悪い点を併せ持つという意味では、主演のバウティスタも正にその一つだと言えます。やはり、彼には「脳筋」なキャラの方が絶対に合っています(今作の様に色々と器用にこなしてゆくという主人公であれば、起用すべき適切な俳優が他にいくらでも居たハズかと)。とは言え中盤のワンシーン、キッチンでのマーティン・フォードとの壮絶な肉弾戦は実に見事でした。個人的にはアレが今作で一番ホットなシーンでしたかね(両者とも正に破格の筋肉量で、これでどっちかが凡人だと肉弾格闘としての勝負が成立しない、というレベルですよね)。[インターネット(字幕)] 7点(2020-12-05 10:49:03)《改行有》

113.  ロンドンゾンビ紀行 《ネタバレ》 ゾンビ・コメディというのは、今どきコメディ要素の入ってないゾンビ映画の方が珍しい、というレベルでそれこそ腐るホドある訳だが(実際に腐ってるヤツも少なくねーけど)、よーく観ていくとやはり、今作のようにコメディの緩い雰囲気を重視し、展開運び、ゾンビの戦闘力やショック描写をマイルド方面にバランシングした系統のものが間違い無く主流ではあると思う。そして、単なる個人の好みの問題だが、私自身はそーいう系統のゾンビものは率直にあんまり好きではないのですよね。個人的には、グロ描写の尖鋭さはそのままに、否、むしろやり過ぎてゆくその果てに笑いを見出したもう一方の系統の方が(古くは『死霊のはらわた』『バタリアン』『死霊のしたたり』『ブレインデッド』…て全部古いな…最近だと『処刑山2』とか)絶対的に好みではあるのです。ズバリ、パンチが足らんのよ。 ただ、今作はそういったものの中ではかなり好きな方ですね。緩~い雰囲気の中に、これもどこかマイルドな種々の描写が丁寧に描かれてゆきますが、そのアイデア自体は結構良質で、ノンビリと観てゆきながらも「あ、これ面白い!」というプチ感動がそこかしこに散りばめられていますとゆーか(マニア向けかも知れませんが)。ゾンビvs老人(とゆーか「戦う老人」とゆーの自体がワリと新鮮ですよね)というコンセプトも中々好かったですが、他にもツボに入ったシーンが幾つもありました(ゾンビになっても争い続けるウエストハム&ミルウォールサポとかも)。前述どおり根本的には好みからは外れるのですが、オマケでこの点数としておきます。[インターネット(字幕)] 6点(2020-12-05 01:36:34)《改行有》

114.  スペードの女王 《ネタバレ》 毎度のジュネス企画版での鑑賞になります。 原作はプーシキンの短編小説。有名なのはチャイコフスキーのオペラ版だが、あちらは個人的にはちょっと話を膨らませすぎた感があり、長くてかったるくてあまり好みでないのですよね。 この映画版は、オペラ版の設定を色々と取り込みつつも、だいぶんコンパクトに纏め直すにあたって所々修正を加えている(リーザとゲルマンの関係性を大分シンプルにした上で、リーザの悲劇的な結末はやや穏便なものに改変していたり)。前半は結構スローかつ丁寧に展開を運んでゆくが、見せ場の色々を残り30分に凝縮した終盤はスピーディに盛り上がるのでまあまあ面白い。オーラスもそこそこ劇的(まあここはオペラでも思いっ切り盛り上がる所だけど)。ただ、時代的にもそこまで演出に派手さが在る訳でもないので、現代的なプロダクションのオペラ版と比べたなら少しばかり地味に感じられるかも知れない。クラシックなスリラーとしては手堅い出来だが。[DVD(字幕)] 6点(2020-11-22 01:39:18)《改行有》

115.  ドリアン・グレイ(2009) 《ネタバレ》 原作とは(表面的な筋書きも、また本質の部分も)だいぶ異なる作品になってしまっていますが、それでも特に後半はかなり面白く観れたのですよね。ひとつ、主演のベン・バーンズが見栄えも演技もそこそこ以上に優れていた、というのは確実な要因だと思います。なので評価値としてはこう為らざるを得ない。為らざるを得ない、と言いたいのは、それでも随所に猛烈に突っ込みたくなる部分が散りばめられていたからだ、とゆーか。 まずはシビルのエピソードの薄さ。コレがあまりに呆気無さすぎて、彼女を失ったのをキッカケにドリアンの精神の均衡が崩れてゆく、という流れが全く繋がりません。そしてヘンリー卿ことコリン・ファース。彼は端的に「悪魔」でなければならない筈です。ファースは確かにニヒルでアイロニックではありますが、そういった悪徳だとか狂気だとかを滲ませるにはそもそも如何にも真っ当すぎますし、実際に後半ではごくフツーの善良な父親になってしまっています(彼に娘が居るというコト自体が、そもそもチャンチャラおかしいだろうと)。もう一点、ちょこちょこ挿入される若干ホラーでチープな怪奇演出は、これも個人的には受け入れ難い(そーいうトコロの「恐怖」を描くのが目的の作品では決してない筈だろうと)。 とは言え前述どおり、まあまあ面白かったのも事実。こーいうアレンジも可能性としてはアリ、と受け止めるしかないということなのかな…[DVD(字幕)] 6点(2020-10-30 01:06:27)《改行有》

116.  アリア(1987) 《ネタバレ》 オペラ歌曲の映像化というコンセプトの短編集。ただ、その映像は美術面で本気で(金掛けて)つくられている訳ではなかったり、アヴァンギャルドさもそこそこ止まりだったりで、やや中途半端な感じ。もっと美しさをマジになって追及したり、幻想的な映像にするんだったらCGとか多用したりすれば、更に面白くなりそう。オペラファンとしては、ぜひもう一回同じコンセプトでやって欲しい企画である。 印象に残ったのはまず、ゴダールの『アルミードとルノー』。歌われるアリアは抜粋。バロック・オペラを背景に、黙々と筋トレするマッチョと陰毛全開の全裸女が戯れるという正真正銘のアヴァンギャルド謎映像(「飛び」具合としてはこいつだけは中々)。流石のゴダール(誉めてない)。 あとはフランク・ロッダムの『トリスタンとイゾルデ』。アリアはもちろん『愛の死』。この短編集の中でも一押しの名曲に添えられるのは、意外にも相当にハイレベルな「濡れ場」。だが、ありそうでなかったこの取り合せは(と言うかオペラじゃ無理だし)、率直にかなり面白く観れた。[DVD(字幕)] 5点(2020-10-29 01:16:19)《改行有》

117.  NICE 2 MEET U 《ネタバレ》 何から何まで全くもって「普通の恋愛」な映画なのは確かだが(にしてもフツーすぎる程にありきたりだけど)、それでも爽快さとゆーものは結構素晴らしかったと感じる。いちおう、男女間の民族的・文化的差異を乗り越えてゆくという面を持ち合わせており、その意味では少しだけポリコレの波に乗っている作品だと言えるかも知れないが、その「男女の差」というものは実はごく普遍的なものでもあり(要するに、恋愛に対しやや保守的な男と、少しだけ奔放な女、という)、その面でも特殊な要素を備える恋愛を描いているというよりは、やはり普通のありふれた恋愛を描いた映画だと言ってよいだろう。 普通の、という意味で、美男美女すぎない主演二人にせよ、臨場感を重視した撮り方にせよ、より視聴者目線で身近な質感を引き出す種々の演出も非常に効果的であった。結果的に極めて広範に感情移入しやすい物語になっており、ありふれてはいるが自分ごとの様に引き込まれて観てゆけた、と言える。[インターネット(字幕)] 6点(2020-09-17 19:05:00)(良:1票) 《改行有》

118.  ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ 《ネタバレ》 なかなか波乱万丈な人生であるのは確か(一部、内容の信憑性には議論があるようだが)。ただ、ひとつの仰天な「事実」の暴露と、姉妹のアンビヴァレントな関係性(これも言っちゃあ結構ありがちなモノではあるが)を除けば、ドラマの要素としての質はどれもごく平凡なレベルに留まるし、お話としては全体としてもそこまで深く感動したとも言い難い(あくまで個人的には)。 演技面はそこそこだったか。ワトソン、グリフィスは共に流石の手堅さ。ワトソンは病気になって以降は凄みが出てましたね(逆に、前半からのチェロ演奏のシーンは率直に全く弾いてる様には見えないチンケな出来だったが)。グリフィスは種々の「物言わぬ」シーンが良かったですね(よく見ると意外に美人ですしね)。[DVD(字幕)] 6点(2020-09-13 02:33:16)《改行有》

119.  さざなみ 《ネタバレ》 私とあなたのふたりだけの人生、そこに唐突に第三者が割り込んできたら…そりゃ誰だって好い気はしない。しかも、よくよく聞いてみるとその女は、ずっと前から彼の人生に静かに、だが深く重く鎮座ましましていた、とゆーのだから、多少のジェラシーは自然な反応だろう。しかし、今作のランプリングは「それにしても」な大人気無さで、ちょっと観ていて愉快と言うには程遠い。特にラスト、これじゃあ、率直に言ってバッドエンドですよね?お話としても起・承・転で止まってしまっている様にも思われるし、結局描きたいのはこんなものなのか、とゆう様にも思われる。個人的にはあまり好みでない作品。 ただ私、もともとランプリング好きなんですけど、とりわけ今作ぐらいの年齢を重ねた感じが好きなのですよね。何故だろう?と考えた結果、遂に分かりました。老ランプリングは、私の敬愛する「アーセン・ヴェンゲル」に感じが似てるのですよ(知的な眼差しと枯れ具合が)。本作でようやっと、個人的な納得を得ることが出来ました。[DVD(字幕)] 5点(2020-08-19 21:44:50)《改行有》

120.  ジェーン・ドウの解剖 《ネタバレ》 いわゆる司法解剖をテーマにしたアイデアホラー。序盤、かなり詳細かつ科学的に解剖を進めてゆく部分は、描写の物珍しさといい、そこに織り交ぜる不可解な事象の気味悪さ&深まる謎のワクワク感といい、非常に優れたホラーの快感を醸し出している。加えて肝心の死体ちゃんが、ポスターのちょっとキツそーな感じでもなく普通に柔和な可愛い子ちゃんなので(しかも美乳)、ハッキリ言ってテンションは最高潮なのである。 ところが、中盤は結構普通のオカルトもの、かつここの出来はあまり良くない。死体ちゃんの「したい」ことが何なのか分からない点では不可解系のホラーなのだが、起こる事象は要するに「他の死体がチョロチョロ出歩いてます」なだけで、その攻撃もハッキリ言って生温くて予定調和なのは明らか、何も怖くないのだ(流石にこれでは緊張感が保てないので、途中で若造の彼女を使ってテコ入れしているが、ここまで無理繰りな方法でメンタルダメージを狙うのも正直ちょっと大人気が無い)。もう一点、死体ちゃんがほったらかしになっている中盤は、致命的なまでに女子成分が足りていない(誰が爺の恐れ戦くサマなど観たいというのか)。 結局、終盤はまた死体ちゃんの所に戻って来るも、終い方が分からなくなった様なチンプンカンプンな終幕を迎える頃には、ハネ上がったテンションもダダ下がってしまった。決して見どころが無い訳ではないが、残念さの方が強い作品。[DVD(字幕)] 5点(2020-08-15 09:03:18)《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS