みんなのシネマレビュー
光りやまねこさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 418
性別 男性
自己紹介 1959年生まれの48歳。
神戸市近郊に在住の、映画をこよなく愛する
市井の人であります。
ま、コツコツとレビューしようと思ってます。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

1.  オリヴァ・ツイスト(1948) オリヴァ・ツイストの運命を予見させる、ただならぬオープニングシーンからしてゾクゾクさせてくれる。本作ではセット美術とカメラワークが特に素晴らしく、いかがわしいロンドンの下町の雰囲気が存分に味わえる作りになっている。しかも子供向け映画にもかかわらず、全く手を抜くことなく丁寧に描き込まれていることにも感心します。孤児たちを食い物にするスリ集団の頭や孤児院の役人達。そんな大人世界にも悪人だけではなく、心優しき善人もいる。各登場人物の色分けがはっきりしているので、子供目にも分かりやすい。(とくにアレック・ギネスが演じるフェイギンなんて見た目どうりの悪党ぶり) また幸、不幸はまさに紙一重ではあるが、最後まであきらめず頑張れば幸せを掴むことが出来るという、子供たちへのメッセージ性。溜飲が大きく下がるスリリングな結末は、これぞっ少年少女向け感動物語。やはり原作者が文豪ディケンズだけあり作品そのものに深みがある。そしてリーン監督の大人の視線から観ても飽きさせない演出にただただ脱帽。本作は再三リメイクされたりで、いかに観客の心を掴み愛される物語であるかわかると思います。家族向け映画のお手本であり名作です。[DVD(字幕)] 10点(2007-05-18 21:33:47)

2.  クイーン・コング SF、特撮好きなら知る人ぞ知るカルトムービーなんだが、近所のレンタルビデオ屋に置いてあるでつい借りて見てしまった。これはもう噂にたがわぬ珍作。どうやら5年程前から25年の歳月を経て、ビデオやDVDなんかで出回っているみたいですね。76年当時、特撮映画の金字塔「キング・コング」(33)のリメイク版「キングコング」(76)を配給する際、ハリウッドの某大物プロデューサーがこの珍作の上映を阻止したらしいですが、その心情よーーくわかります。そんな誉れ高い名作中の名作をセンスのかけらもないパロディー調で仕上げており、これはもう断罪ものですよ。それと、70年代を席巻したウーマンリブをベースにしているわけですが、これも思いっきりパロッているしか見えませんね。そう、すべてをコキ落とすという徹底した作調。それにしても、こんなシロモノを世に出したフランク・アグラマってとんでもない奇人変人かも知れませんよ。[ビデオ(吹替)] 2点(2007-01-30 23:41:53)

3.  戦場にかける橋 《ネタバレ》 歴史的な実話を題材にした戦争映画というものは、実話にどのくらい基づいているか正直気になるところです。しかしこの映画はいろいろな意味で史実と大きく懸け離れているらしく、何よりも橋は爆破なんかされていなかったという。そのような切り口からこの映画を語ると、リアリティのない夢物語に過ぎないと映るかもしれません。ところが映画を出来る限り楽しみ味わい、多様な切り口かつ柔軟な発想で臨み史実のひとつにヒントを得た監督デビッド・リーン創作の戦争物語、と受け取ると話は別となります。敵国日本に対しても敬意を払った作風になっており、リーン監督の壮大でヒューマンな演出は賞賛に値こそすれイヤラシさも違和感も取り立てて感じることもない。それでは作り手が最も訴えたかったラストのクライマックスはどうであろうか。河の水位が下がった夜明けから始まるスリリングな演出は、人間ドラマとサスペンスが渾然一体となっており見る者を唸らせる見事な展開である。唯一自分というものを見失わず常に局外者でいようとしたクリプトン(ジェームズ・ドナルド)。敵味方が入り乱れ殺し合い、一瞬のうちにすべてが破壊され無になるという信じられない光景を目の当たりにする。「バカな。信じられない。」と発するその言葉に、戦争という愚かな行為を凝縮させているのは言うまでもない。[DVD(字幕)] 9点(2006-10-19 13:01:00)(良:1票)

4.  第三の男 《ネタバレ》 アントン・カラスのチター演奏が余りにも有名な監督キャロル・リードの傑作。多くの方がおっしゃる通りモノクロ映像の光と影が抜群の効果を収めており、ハリーが窓明かりに照らされるまでの一連のシークエンス、並木道の哀愁溢れるエンディングシーンなどなど数々の名場面が鮮烈な残像を残します。飛び交う言葉が英語だけではなく、ロシア語など複数の言語が第二次大戦直後、敗戦国オーストリアの不安定な雰囲気を醸し出している。帽子をかぶった子供がもうひとつのサスペンスの伏線になるとか、愛猫を第三の男の正体を明かす橋渡しにするなど子供や小動物の使い方が憎いほど上手い。さらに後半、ホリィが殺人の容疑者として追われる身になるという二重のサスペンスを並行させる辺り、なかなか捻りを効かせた味わい深いプロット。そして、もうひとつの見どころが三人三様の人間模様。すばしこく世渡り上手なハリー(オーソン・ウェルズ)。そんな彼と対照的な、どんくさいが正義心の強いホリィ(ジョセフ・コットン)。20年ぶりに再開するものの、お互い人生観も方向性も天と地ほど変わってしまっている。圧制支配下のもとで生み出されたルネッサンス文化とスイスの鳩時計を引き合いに出し、悪人特有の理屈を並べるハリー。そして、そんな二人にはさまれるアンナを演じたアリダ・ヴァリが本作では文句なしに素晴らしい。情感の込められた最高の演技は、この作品にしっとりとした厚みを加えていた。カメラワークに映像、音楽、脚本、雰囲気描写、俳優陣の演技…どれを取り上げても素晴らしく、映画の教科書(お手本)と言われるだけのことはあると思います。[ビデオ(字幕)] 10点(2005-04-15 15:41:17)(良:3票)

5.  ナイト・オン・ザ・プラネット ユーモアとエスプリが利いている3話と4話が秀逸で、他の作品もなかなかイイ味出している。第1話、ロサンゼルス編。話そのものはオーソドックスだが、演技力確かな二大女優(ジーナ・ローランズとウィノナ・ライダー)の会話の妙はさすが。ウィノナは看板娘の位置づけか? 第3話のパリ編。意地の悪い黒人運転手が、ナメてかかった盲目の若い女性に逆にやり込められる展開が見事。ジーンとくる支払いのシーン、クスッと笑えるオチもグッド。第4話、ローマ編。これは傑作。やたらしゃべりまくる運転手(ロベルト・ベニーニ)の下ネタ話はおかし過ぎる。あまりの下らなさに辟易する司教様(?)の表情も見もの。 それと、出来れば東京編も作って欲しかったですね。運転手はもちろん北野武ですね。8点(2005-02-10 10:56:55)

6.  恐竜100万年 男子専科。そう、本来SF映画といえば男性向け(青少年含む)用に作られているわけですが、この映画はそれが徹底されており大いにヨロシイ。本作こそが「バーバレラ」と双璧を成す、殿方向け本格特撮映画! 冒頭早々、合成バレバレの大トカゲを登場させたりで、時代考証にしろ原始人の描写にしろかなーりイイカゲン。というものの、ちっとも原始人には見えない皮ビキニ姿のラクエル・ウェルチだけは、この作品の世界観と妙にマッチしておりベリーグー。そしてもうひとつの見どころが、レイ・ハリーハウゼンの手によるモデルアニメーション。後々、「恐竜グワンジ」に受けつがれたと思われる、ケラトサウルスやアロサウルスの登場シーンについニンマリ。(死にっぷりも良く、なかなかイイ味出している) ハリーハウゼン&ドン・チャフィの作品としては、ファンタジー色豊かな「アルゴ探険隊の大冒険」には一歩譲るものの、ぜひ残しておきたい作品ですね。7点(2005-01-25 12:12:02)(良:1票)

7.  エイリアン2 前作はエイリアンの戦慄の恐怖を描いた作品だった。本作はキャメロン監督お得意の重厚なSFアクションもので、迫力満点な作品に仕上がっている。手に汗握る見せ場を次から次へと用意してあり、しかもエイリアンを出すわ出すわで、サービス度はもう満点以上。音響効果も抜群で、つま先までシビレさせてくれた。そんな中、勇猛果敢なリプリー(シガニー・ウィーヴァー)が智恵と度胸で大活躍。少女を守り抜く見事な闘いぶりが、ビシバシとポイントを稼ぎまくる。まさに、ニューヒロイン誕生の瞬間だった。ラストに用意された“クイーンエイリアン”との差しでの死闘は、SF映画史上、屈指の名場面! シガニーの智恵と勇猛振りに酔いしれた見事な作品でした。10点(2005-01-22 00:12:08)(良:1票)

8.  ターミネーター 初見は随分前なんですが、スピルバーグ作「激突!」を見た時と同種の衝撃と興奮を覚えたものです。ただならぬオープニングシーンからしてゾクゾクさせてくれたし、ド胆を抜く描写と展開にはキャメロン監督の異才ぶりをも十分に感じさせてくれた。さらに、これでもかという観客へのサービス精神と映画作りに対する姿勢は、スピルバーグのそれとまた一味違った独自のものを感じさせる。そしてシュワルツェネッガーに目を移せば、ハマり役というよりもこの映画の主役を張るために生まれてきた様なもの。その後の彼の活躍振りはまさにターミネーターそのもの。1970年代以降の、エンターテイメントSFの傑作シリーズとしては「エイリアン」と双璧を成しており、またキャメロンとシュワルツェネッガーを世に知らしめた記念すべき作品だった。10点(2005-01-22 00:10:00)

9.  プラトーン 見事というか、強烈なベトナム“反省”映画だった。監督のオリバー・ストーンは自ら志願兵となりベトナムを体験しているだけに描写がリアルで生々しい。この作品の主題ともいえる内部の対立を通じ、必然的に返り討ちとなる展開にも大いに説得力がある。しかもベトナム人への虐殺、略奪、強姦など米兵は現地で何をしたかをも生々しく描かれている。チャーリー・シーン演じるクリスの“敵は自分の中にあった”というように、動機付けの無い兵士というものは敵を倒す事よりも自分が死なない事を優先に考える。つまり、外敵と戦う以前の問題なのだ。この当時、最前線に送られるのは移民や貧民層ばかりで、彼等の本音を言えば任期まで“生き抜く”が絶対的なものなのであろう。当然ヒューマンなエリアス(ウィレム・デフォー)よりも、冷酷だが生き抜く術を知り尽くしているバーンズ(トム・ベレンジャー)の側に付いた方が得策なのだ。世間の常識など通用しない最前線では、彼みたいなリーダー像こそがカリスマ性を持ってしまうのであろうか…。見る者にいろいろと考えさせられる戦争映画の名作です。9点(2004-12-06 10:45:31)(良:1票)

10.  コレクター(1965) 男女の違いにより視点も受け取り方も異なる傑作、名作は数多くあるが、この作品ではそれが著しく表われるのではないだろうか。この映画でのテレンス・スタンプ演じる主人公の男、おそらく幼い頃からイジメられたり仲間はずれにされたりで、一人孤独な生活を送ってきたに違いない。美しい蝶の収集だけがすべてを忘れさせてくれる唯一の楽しみなわけだが、やがて一線を大きく越え狂気の世界へ入ってゆく。視線を斜めに反らしややうつむき加減に歩く姿は、男である私の心情からするとむしろ哀れみを誘い気の毒でもある。(もちろん監禁は許されぬ犯罪です) 監督は万人が認める名作かつ大作である「ローマの休日」「ベン・ハー」などで有名な名匠ウィリアム・ワイラー。しかし個人的には、本作を含め「必死の逃亡者」など社会の闇の部分を斬新な視点と切り口で格調高く描き切る作品こそ偉才振りを発揮していると思うし、また好きですね。それは、常人と常人ではない人間(常人と紙一重かもしれないが)とを対峙させることにより生み出される独特の緊張感、そして監督ワイラーならではの異色心理劇、とでも言えばよいかもしれない。本作に於いても、見る者を困惑させる意外なラストは当時斬新だったに違いなく、それはあたかも将来起こるべく犯罪を予見しているかのようである。ラング作「M」、ヒッチコック作「サイコ」などのお手本があったにしろ、サイコ・サスペンスの傑作であることに疑う余地はない。9点(2004-10-22 15:50:11)(良:1票)

11.  ハンニバル(2001) タイトルどおりハンニバル・レクターが活躍しそうな映画で、レクターファンのための番外編という感じ。レクター博士のモンスターぶりは年齢を感じさせず凄みを増しており、アンソニー・ホプキンスという俳優の力量をつくづく感じさせた。が、しかし個人的にサスペンスよりスプラッタ描写をウリにした映画はキライなので、ラストのディナーはちょっとねーー、ここまでやるかって感じ。それと、人を喰うブタ(イノシシかも?)も気色悪いし。リドリー・スコット監督らしい格調高い映像と優雅な雰囲気でカバーしているわりには、何のカタルシスもないエグ過ぎる映画だった。5点(2004-10-21 14:11:19)

12.  エイリアン SFホラー映画の最高傑作! しかもエポックメーキング的な存在で、これ以降のホラー映画に多大な影響を及ぼしたのは言うまでもないでしょう。監督リドリー・スコットの緊迫感溢れる演出は見事の一言で、リアルでスキの無い描写も一級品。脚本家ダン・オバノンの予断を許さぬストーリー展開も申し分ない。誰が生き残るのか、どんな手段でヤツを退治するのか、最後の最後まで画面にクギ付け。まあとにかく、スプラッタ描写以外は褒めちぎりたくなる程の見応え満点な作品というわけです。とどめは何と言っても、芸術家 H・R・ギーガーの手によるエイリアンの造型美でしょう。その画期的でどう猛なデザインは見る者を驚嘆させ、血液は強力な酸という設定も悪夢的イメージを増幅させている。また洞窟内の不気味な描写もいう事なし。監督のR・スコットをはじめ、H・R・ギーガー、ダン・オバノン、そして女優のシガニー・ウィーバーらを世に知らしめた記念すべき作品だった。10点(2004-10-15 11:17:37)(良:2票)

13.  スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする 精神を病んだ男の遠い記憶のことであり、どこからどこまでが本当の出来事なのか分かりづらい。少年の母親は本当に殺されたのか? それでは誰に? 少なくとも母親は、この世にいないことだけは確かみたいだ。この辺り、受け手より推測するしかないのだろう。今作では、本来クローネンバーグ作品の売りとも言えるグチョグチョ感をビジュアルで見せようとしておらず、しかも共感しづらく感情移入しにくい主人公ときている。そういった意味ではエンターテイメント性は薄く、やや退屈に感じるかもしれません。しかし、陰気な主人公を演じたレイフ・ファインズを初め、二役を演じたミランダ・リチャードソン、ガブリエル・バーン、三人三様の確かな演技力に支えられ、作品自体の完成度は極めて高いと思いましたね。ジワジワとオゾマシさを増していく展開も秀逸で、鬼才クローネンバーグらしい独特の世界観が味わえるサイコ・スリラーの秀作です。8点(2004-09-27 17:56:16)

14.  ヴァイラス(1999) この映画はしょっちゅう放映されており、いかにもB級(C級?)SFホラーという感じ。監督のジョン・ブルーノはジェームズ・キャメロンの下で長年、視覚効果を担当していたせいもあり、作品そのものも「ターミネーター」と「エイリアン2」をB級以下にしたような作風になってしまうのだろうか。それにしてもサザーランドの機械人間は不気味過ぎっ! ! 4点(2004-09-08 15:02:10)《改行有》

15.  わらの犬(1971) 暴力や揉め事を嫌う気弱な男が、極限まで追い詰められることにより潜在していた暴力性が爆発する。題材としては洋の東西を問わず今日的なもので、多分に興味を引かれる。舞台は英国の片田舎なんだろうか。閉鎖的で鬱屈した村人たちの描写がこの作品を独特なものにしている。また主人公の数学者を演じたダスティン・ホフマンを初め、俳優たち個々の緊張感のある演技も印象的だ。作品そのものの出来は良く、監督ペキンパーの力量は認めるが、バイオレンス描写がウリにしか映らないこの監督の作品はどうも苦手です。7点(2004-09-06 16:59:02)

16.  ファーゴ いかにもコーエン兄弟らしい作風で、しかも実話を基にしているというところが緊張感をより一層高めている。さらにブシェミやメイシーなど俳優陣も個性派ぞろいの芸達者で、一味も二味も違うブラックに富んだ犯罪ドラマとなっている。馬鹿な企てが悲惨極まりない思わぬ方向へ展開するくだりは余りにも哀れ。いったい何人が死んだのか…。ところでミネソタ州のファーゴという田舎町。この映画ですっかり有名になってしまったが、住民はイイ気分じゃないだろうね。7点(2004-09-02 13:48:39)

17.  カプリコン・1 特撮らしい特撮が何ひとつないSFサスペンス映画。アポロ11号は本当に月面着陸したのか? NASAの自作自演ではないのか? 誰しもふと思う冗談みたいな発想で、それを火星に置き換えるアイデアはおもしろい…と言いたいところなんですが…。うーん、冷静に考えてみると無理でしょう。実際こんなことをやっても、内外から「おかしいぞ」の連発ですぐバレてしまうと思うのだが…。そう思うのは私だけだろうか。ただ、スリリングな演出は上手いと思う。6点(2004-06-25 09:49:00)

18.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 手持ちカメラのブレと独特の映像で、かなり見づらく気分が悪くなる映画だった。この映画を見終えてまっ先に考えたのは、ラース・フォン・トリアー監督って一体どういう人なんだろうか、ということ。きっと筋金入りの奇人なのではないだろうか。悲劇の極みをクセの強い手法で表現しており、ある種の視点から見れば作家性は高く通好みには受けると思う。しかも泣ける映画には違いなく、有名な歌姫ビョークが主役を演じているわで、話題が話題を呼び客もどっと入って来るだろう。しかし、主人公と似たような不幸な境遇にある人も少なくないはずで、この映画を見てどの様に感じ取ったのであろうか。奇人奇才振りは認めますが、「キングタム」といい本作といい、どうもこの監督の作品は体質に合いません。作品自体の出来映えまで否定したくありませんが、ここは敢えて3点を付けさせてもらいます。3点(2004-05-26 23:52:27)

19.  父の祈りを 爆弾テロの犯人と間違われた父子二人が、15年の歳月をかけついに無罪を勝ち取るという実話をもとにした作品。主人公を演じたダニエル=デイ・ルイス、そして父親役を演じたピート・ポスルスウェイト。演技派2人の好演も手伝い、印象度の高い社会派ドラマに仕上がっています。それにしても洋の東西を問わず、刑事による密室での取り調べと警察という組織は本当にオソロシイ。いかなる取り調べが行われようとも表に出ようはずはなく、容疑をかけられた人間はただただ泣き寝入り。日本では、松本サリン事件の犯人扱いにされた男性の、警察によるヒドい仕打ちが記憶に新しいところ。これは決して他人事ではありませんよ。凶悪な事件に限らず日常起こる犯罪で、いつどこで容疑をかけられ自白を強要させられるかもしれない。日本でも、本作のような冤罪をテーマとした力強く見応えのある作品をどんどん作ってほしいと思いますね。8点(2004-05-22 11:27:15)

20.  ターミネーター3 1作目はターミネーターの戦慄すべく恐怖を描いた衝撃的な作品だった。そして2作目は親子の絆を軸にして展開される、強烈なメッセージを放った異色ヒーローもの。さて本作は? 監督がジェームズ・キャメロンではないので、ハナから期待はしていなかったんだが…。展開にしても描写にしても前2作をスケールダウンしただけで、そこには何ら目新しいものはなく訴えるものも脆弱だ。作り手はこのシリーズ、ドラマやメッセージ性に裏打ちされたSFアクション映画であることが分かっていたのであろうか。各登場人物を魅力的に描き切れていないのも致命的だし、コメディ調の演出もやり過ぎでシラける。演出、脚本共々図抜けた力量のあるキャメロン監督の手による前2作と比較されること自体、酷というのは分からなくはない。(作り手はプレッシャーもあっただろう) しかし、独創性や作家性がさほど感じられないというのはどういうことなんだろう。世評の芳しくない、エイリアンシリーズの「3」と「4」でさえも、作風の合う合わないは別として作り手の独創性と世界観は醸し出されていた。ただ、自分を見失っている薬中の若者が、自分を理解してくれる女性と出会い、希望と目的を見い出し立ち直る物語り、という視点から見るとそんなに悪くはない。だけどまぁ、前2作と切り離し、ド派手なカーチェイスが売りの“パロディ版”「ターミネーター」として見るのが正解でしょう。5点(2004-04-19 15:13:34)(良:1票)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS