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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. レ・ミゼラブル(1998) ロベール・オッセン監督版(1982)を見てからの鑑賞です。 オッセン版で不足と判断されたシーンを強化したという印象が強かったですね。 オッセン監督の方はジャン・バルジャンを終始中心に据えてるのに対し、この映画ではコゼットやマリウスの個性が正面に出てきています。それは悪いことではないのですが、その分ジャン・バルジャンの描写が薄まった感がありました。 これは個人の好みだと思いますが・・・。 オッセン版の淡々として多くを語らない映像の方が想像力をかき立ててくれるような気がします。 ジャヴェール警視が自ら死を選ぶシーンは難しいですね。 オッセン版ではあっさりでしたが、この映画ではその経緯を丁寧に描こうとしていますが、成功してるとは思えません。 根本的に不可解だからなのでしょう。 でもそれにチャレンジしたという点は評価していいと思います。[DVD(字幕)] 6点(2008-11-30 18:57:46)《改行有》 2. ユナイテッド93 全編を貫くストーリーが希薄で、部分を繋ぎ合わせただけのシロモノ。 9.11という事の重大さが既に『ストーリー』であるとはいえ、映画にする以上は誰か一人(複数でもいいですが)の視点から見て再構成したほうが見やすいし感情移入できますが、ただ時系列にバラバラのシーンが延々と続き、何が言いたいのかひたすら困惑しました。 映画とは確固とした立脚点があり、その立脚点から解釈したメッセージを構成することが映画の生命線のはず。 この”映画”は立脚点や解釈を確立することを最初から放棄しているために、”事実らしきシーン”を切った貼ったして時間を稼いだだけの思考停止動画になってしまいました。 その思考停止ぶりが見ものといえば見ものでした。[DVD(字幕)] 3点(2008-11-28 17:54:14)《改行有》 3. アラビアのロレンス 完全版 アラブ人になりきれず、英国軍人にも戻れなかった一人の男の悲哀。その悲喜こもごもを丁寧に描いていると思いました。 ロレンスに限らず人物の描き方が総じて丁寧ですね。 特にファイサル王子の英国軍に力を借りなければならないが侵略はされたくないという警戒感と、その英国軍人でありながらアラブ人に限りなく近づいたロレンスへの感情の複雑さの描写と演技は巧みです。 英国も老獪ですが、結局は帝国主義的侵略が許されなくなりつつある世界の趨勢を読んで立ち回ったファイサル王子が一枚上手だったように感じました。その間で弄ばれたのがロレンス。 比較的パンの少ないカメラワークながら、絵画的ともいえる緻密な構図で動感を表している点は見事です。ワイド、ロング共に映像美をたっぷり味わえました。 現代の忙しくシーンの切り替わるカメラワークに慣れた目には却って新鮮に映りましたね。 ピーター・オトゥール(ロレンス)の演技にはややぎこちなさを感じますが、この映画の場合は却ってそれが効果的だったかもしれません。 アリ役のオマー・シャリフはエジプト出身だけあって風景に馴染んでいるし、アンソニー・クインは中東とはまったく縁の無い出身ながらその無骨さと荒々しさは現地人並に見えました。名優ですね。[DVD(字幕)] 8点(2008-10-26 23:12:40)(良:2票) 《改行有》 4. 007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 違和感あるといえばありますねー。 007の最初期はともかく、ユーモラスさと軽薄なアクションが007シリーズの持ち味でしたが、この作品はその路線から大きく外れてます。 水戸黄門のように毎回安心して見れるという意味で007シリーズは英国版水戸黄門だったわけですが、今後はどうなっていくのかな? 今までのルールを無視した部分がかなり目につきました。 ①ドライ・マティーニ以外をオーダーしたり、オーダーしても「シェイクしますか?」 との問いに「こだわらん」と答えたり。 ②明確なボンドカーが無い。中盤にちょっとアストンマーティンのDB7が出るだけ。 フォードに乗ったり、賭で奪い取った64年型アストンに乗ったり。 タクシーに乗るボンドにはビックリ(笑) ③戦いの跡がかなりリアル。 今までは乱闘になっても血も痣もつかないのがボンドでしたが今回は血まみれシーン多すぎ。 ④その他頭脳と小手先でスマートに戦うのではなく身体を張った野獣系っぽいアクションが目立つ 今後のコンセプトの転換を宣言した・・・・と受け取りました。 長すぎるとかストーリーが明快でないなど気になる点も多々ありますが、今後の作品に期待したいです。[DVD(字幕)] 7点(2007-06-27 08:54:46)《改行有》 5. エイリアン 何度見たことか。で何度見ても非常によく出来てはいるがあんまり怖くないです。エイリアンは有機体というよりロボット見たいだし。背中から排気管みたいのが出てるし。何馬力ですか? 一番怖いのはアッシュがぶち壊れて大暴れするシーン。首から白い液体をぴゅぅぅと噴出させながらしつこく暴れる様はなんとも気味が悪い。[DVD(字幕)] 8点(2005-05-27 19:37:15)《改行有》 6. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 初めて見ました。笑えるには笑えるんですが意味不明な部分も多々あります。 最後の『総統! 歩けます!!』ってどういう意味?? 地球滅亡も何のその、男にとって夢のようなハーレムを目前にして元気になっちゃったってこと? 邦題の一見不可解な直訳も見ればわかるっていう趣向でなかなかオツですな。[DVD(字幕)] 7点(2005-05-26 00:16:11)《改行有》 7. ハンニバル(2001) オペラのシーンが印象的でした。美しい音楽とパッツィ刑事とその奥さんとの会話。 芸術への嗜好とカニバリズムが同居しているレクターの不気味さが最も良く表現されている。 ジュリアン・ムーアのクラリス役もちょっと違和感が。『羊』のジョディーの印象が強すぎたんでしょうか、最後までコレがジョディだったらなあという思いが拭えませんでした。 脳みそのソテーは正直言って美味しそうでした。銅のソテーパンでバターとハーブで軽くソテー・・・・涎が。まあ実際に目の前で知人のアタマがパカーーッと開いて、『これが脳膜で』とか解説されて自分のヤツを食わせてるのを見たら卒倒するでしょうけど。 ラストは原作とは全く異なる。原作のままで作ったら続編作りにくくなるでしょうから、そういう配慮が働いたんでしょうか?[DVD(字幕)] 7点(2005-05-22 01:35:06)(笑:1票) 《改行有》 8. クイーン・コング 当時のウーマンリブへの諧謔を込めた批判をキングコングのパロディでもって表現してるってことかな。 パロディだから恐竜との戦いのシーンは言うに及ばずあらゆる場面でチープ感全開。 コングもゴリラだかサルだか熊だかワケわかんないし、オッパイも色っぽくないし。 完全に確信犯でしょう。 馬鹿馬鹿しさに呆れたり怒ったりした時点で術中にはまってる。 ウーマンリブはともかく、馬鹿さ加減は折り紙付き。 ジャケットにあるようなピンクのブラじゃ無かったのは残念(何が?)[DVD(字幕)] 6点(2005-05-13 19:57:16)(良:1票) 《改行有》 9. エイリアンVS. プレデター フツーのいい人になっちゃってますね、プレデター。 エイリアンいっぱい出すぎ。 出そうで出ない・・・と思ったら出たア、というのがエイリアンの真骨頂なのにウジャウジャ。 宇宙トカゲとか言われちゃってます。 [DVD(字幕)] 6点(2005-05-09 02:33:12)《改行有》 10. ミッション 《ネタバレ》 滝の上の楽園と下界の俗世間を隔てる滝という舞台装置を極めて象徴的・効果的に扱っている。 命がけで担ぎ上げた山のような荷物をインディオに川に投げ捨てられ、身を震わせて泣くメンドーサ。 ガブリエル神父が駆け寄り抱きしめる。 これは何を意味するのか。 神父の一行と共に川を遡る間も頑なに心を閉ざしつづけた彼が、心を見せたことへの祝福? 下界から担ぎ上げた荷物を失うということが、俗世間からの決別であることを象徴的に描いて見せた? 解釈は一つではないかもしれないが、前半の最大の見せ場だろう。 僧として無言の抗議の末に死んでいくガブリエル。僧の立場を捨て武器を取って闘い、銃弾に倒れるメンドーサ。 どちらが正しいのか。闘いの直前、祝福をもとめるメンドーサにガブリエルは、祝福はできないが君の行いが正しければ神が祝福するだろうと告げる。 そこからは2人が倒れるまで、2人の行動と表情がパラレルに描かれる。 先に倒れたメンドーサが死に行くまでのあいだ懸命に身を起こし、銃弾の飛び交う中をインディオと共に行進しついに倒れるガブリエルを見つづける。 どちらの行為が神の意に沿ったのか答えを求めたかったのだろうか。 現代にも通じる、正義のために闘うということの是非を問い掛けるシーンだ。 敢えて両極を対比させて問題提起を明確にしているが、映画としては答えを示してはいない。 ここは監督としての態度を明らかにしてもよかったのではないか。新聞のような媒体ならともかく作家の個性を示すことが公然と許される映画ならではの態度表明をしてほしかった。 多分おいそれとは答えは出せないこととは思うが、判断は任せますといった態度はやや陳腐さが匂う。 最後に生き残った子供達が小船に乗って川に漕ぎ出すシーン。 無限の可能性を秘めた子供に希望を託すというも象徴的な描き方だがややあたりまえすぎるキライがある。 しかし、映像の美しさと音楽でそれを充分に補ってしまった。 考えて見ればこの手のテーマはキリスト教を信仰する人々には永遠のテーマなのだろう。 普通に描いてしまうと陳腐さだけになってしまうところを、象徴化という手法を多用して生臭さを消し、美しい音楽で彩どったことが新鮮だったのかもしれない。 しかしキリスト教徒の目にはどう映るのだろうか。無味無臭の環境音楽みたいには写らないのだろうか・・。 [DVD(字幕)] 8点(2005-04-23 01:23:16)《改行有》 11. K-19 見ごたえあったしなかなかの佳作と思うが、なぜアメリカ人がロシアの話を取り上げるわけ? おいしいハナシなら誰の歴史でも構わんってか? 他国への干渉好きなアメリカさんらしい映画。 ついでにコンゴ動乱とか明治維新を総員アメリカ人でやれば? それはともかくとして、ロシア人に感想を聞いてみたい。[DVD(字幕)] 7点(2005-02-15 02:00:23)《改行有》 12. キリング・フィールド かなり背筋が寒くなる映画。 前半はシャンバーグとプランと仲間たちの厳しいながらもどこか明るい世界。後半は自分以外は誰も信用できずたった一つの判断ミスで殺されかねない歯軋りが出そうな孤独で陰湿な世界。 この前半あっての後半の恐怖感か。 また我々と同じアジア人による虐殺というのも身近なだけにかえって怖い。 でも一番怖いのは西欧人たる我々が一人のアジア人ごときの救出に尽力しちゃったんだぜっていう感覚。 [DVD(字幕)] 7点(2005-02-09 02:48:41)《改行有》 13. ジャッカルの日 実行までのプロセスをねちっこく描く原作にかなり忠実に作ってます。 当時無名に近かったエドワード・フォックスを起用し正体不明の不気味さをよく表現している。 仏国官僚の一人であるサンクレア大佐が散々英国の警察をけなすが、当の本人が愛人を装った女スパイに捜査情報をしゃべってしまったことが皆の前で暴露され悄然と去っていく姿にニヤリ。やっぱフォーサイスも英国人だけあってフランス人には何か思うところがあるのでしょうか。 そういった捜査側内部のゴタゴタをよそに着々と準備をすすめる暗殺者を努めて無機的に描いているようです。原作では捜査の手が伸びていることを情報提供者から知り、進退に躊躇しながらも、昔の貧しい暮らしに戻りたくない今の暮らしを捨てたくないと、迷いをふっきって実行へ一歩踏み出す描写があるが、あまりにも生っぽいと思ったんでしょう、映画では分かれ道でどっちに行くか一瞬迷うシーンに置き換えられています。徹底してプロセスを浮き彫りにすることで原作よりさらにハードな作品になっていると思います。 [DVD(字幕)] 10点(2005-02-07 01:06:14)(良:2票) 《改行有》 14. アポロ13 偉大なる失敗ですか。すごいね。人間の底力を見せ付けられます。 管制側もクルー側も危機の前に一体になってベストを尽くしている。 アメリカ的な臭さは感じるもののベストを尽くす人たちの美しさをよく描いていると思います。 エド・ハリスはこういう準主人公的な位置付けで一番味が出る。好きだな。 フィリップ・カウフマン監督の「ライトスタッフ」となぜかかぶる。 「ライト・・・」の方は宇宙計画の最初期を描いたもので時期的にはややアポロ13より早いし、状況設定も全く違うが宇宙を背景にベストを尽くす人達を描いた作品として印象が近いのかも。 あわせてどうぞ。9点(2005-02-04 21:36:44)《改行有》 15. マイ・レフトフット レストランで好きだった先生の結婚話に荒れまくるシーンはまともに見れませんでした。感情が生々しすぎて僕にはキツイ・・・。 映画なんだからもう少しソフトに表現できないのかな。5点(2004-01-26 01:07:34)《改行有》 16. ストレイト・ストーリー 出会う人々は皆イイ人ばかりで安心して見れました。 何がイイのかうまく言えないけど好きです。 そういえば何年も前のことだけどNHKかなんかで自作のクルマで旅をする爺さん(確か南米が舞台)のドキュメンタリーを見た記憶があってそれとこの映画がオーバーラップしました。8点(2003-11-21 02:10:50)《改行有》 17. エントラップメント 辛口の批評が多いみたいだけど、僕は娯楽作品としてよかったと思います。ラストで去ったはずのキャサリンが戻ってきたあと、通過列車を利用したトリック風のシーンは印象的。どうやって戻ってきたんだ?というショーンの問いかけに『途中で列車から飛び降りた』と答えるキャサリン。降りたのはわかるが今度はどうやって乗ったんだ?というギモンもあるがまあ許す。6点(2003-09-08 08:33:02)
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