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1. アンダーワールド(2003)
全編通しでダークな雰囲気を貫き、主人公達のビシッと決まったコスチュームにかっこよさを見出してしまったので、ストーリー的に陳腐であろうと全然気になりませんでした。
ベッキンセールは、無垢なお嬢さんをやるより、こうした強い女をやった方が輝いて見えますね。
この流れで「ヴァン・ヘルシング」も期待しましょう。8点(2004-06-06 04:29:28)《改行有》
2. トロイ(2004)
《ネタバレ》 現在においても憎しみの連鎖が途絶えない世相ではあるが、それを断ち切ろうとしたトロイ王はアキレスの言葉を借りずとも「よき王」であろう。しかし、ギリシア悲劇の要素として、そうしたよき為政者であっても勝者にはならないというところが悲哀を滲ませている。それから、今作では神話性を排除しているが、それがクライマックスのパリスの放った矢がパリス自身の努力・技能によるものになっていて、某三部作に被りまくってしまったのが残念。>神話では太陽神アポロンの介添えがあって、アキレスを射抜いていたはず しかし、大筋では安心してみていられるいかにも大作系な大作です。それにしても、羊飼いパリスの3女神を選ぶところがないと、パリスが単なる軽薄男に見えてしまいますね。女神との約束でヘレンを妻とした経緯が判れば話もすっきりするんでしょうが、そうすると排除したはずの神話が顔を覗かせてしまいますし、難しいところですね。7点(2004-05-23 02:49:31)
3. イン・アメリカ 三つの小さな願いごと
ボルジャー姉妹(クリスティ・アリエル)の愛らしい演技と、母親(サラ)役サマンサ・モートンのセリフはなくとも表情で感情を言う表現がたまらないと思います。物語途中から登場する叫ぶ男ことマテオの存在感、その神秘性がこの物語を一種ファンタジーめいた物にしていますが、彼の言葉には自暴自棄になっていた父ジョニーの目を醒まさせる力があったのでしょう。もちろん、学校で行われた歌の披露でクリスティが熱唱した「デスペラード」も。非常に心落ち着いた、幸せな感じで劇場をあとにできました。お勧めできます。9点(2004-01-12 03:06:39)
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