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1. マイケル・コリンズ
アイルランドは、いまだに隣国イギリスとの水面下での溝は世界で例を見ないほど、永久に埋まることがないのではぐらいに深い。その憎しみを、彼らは世界一の皮肉文化に変え、知的なジョークで嘲笑して生きている。イギリスの宗教介入で頑なに戦った、戦っているアイルランド人。それは彼らの頑固なまでの誇りと、他に類を見ない強固な愛国心、ナショナリズムゆえだった。自国を、自民族を誰より愛する彼らが、内戦で殺しあう悲劇。アイルランド系のビートルズ、ジョン・レノンの言葉「アイルランドは、イギリス人に強姦された」、イギリスに生まれ育った彼のこの言葉が、アイルランド人のあまりに強い民族としての誇りと愛国心、憎しみを文化に変えてきた強さを表現している。イギリスへの末代に絶え間ない憎悪も。彼もまた、イギリスに生まれ育ちしアイルランド人だったのだ。土地より絆に執着する、ケルト民族の血なのである。アイルランド独立のために戦い、苦悩するマイケル・コリンズらの姿は、イギリス人の強姦を断固拒否し、純潔性を保とうとするようなバージン的な美しさと悲哀を感じるのである。清浄で豊穣な大地を汚すな、今や虹の歓迎する島などと言われるアイルランドだが、その虹もまた歴戦の涙でできているのかもしれない。10点(2004-04-12 18:33:57)
2. アイリス(米英合作映画)
この映画は見てて痛かった。人間の老いたる姿、不変の愛、そんな中を若かりし快活な頃の映像を随所に入れて見せてくるからその対比が悲痛で痛かった。痛すぎた。私はまだ若いが、見終わると前の席の老夫婦が大泣きしてた。たしかに老いた身で見るとさらに悲痛の痛みを感じると思う。ケイト・ウィンスレットがよかった。見終わってすがすがしくはなれないが、重い意味でいい映画だと思う。10点(2004-03-12 06:25:15)
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