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プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順123456789
投稿日付順123456789
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1.  アバター(2009) 《ネタバレ》 実は、今作を公開当時に3Dで観なかった…てのは結構(映画)人生最大の悔恨であったのですが、いずれリバイバルはあるだろーな…と思ってたところ続編公開に併せて3Dリマスターが公開されましたので、勇んで参上してきました。いや~確かに、間違い無く絶対に3Dで観るべき映画でしたよね(カメラワークとかがもう立体感を前提にしてますもんね)。初見時と同じく、お話の内容自体はだいぶシンプルな作品だ…という認識は今回も決して変わらなかったのですが、コレもシンプルにアクション映画としてもやはり史上屈指のクオリティ(盛上り・爽快感・没入感)だな~と思いましたし、何より今リマスターによって作品の擁する第一のクオリティ⇒すなわち今作が我々にもたらすのは「世界観」を越えたもはや新たな「世界」そのものだ…とゆーのはより鮮烈かつ明白になったかな、と思いましたです。なので、従来の評価より一点加点してこの評価とさせて頂きます。傑作。 いちおう、今回の3Dリマスターの変更点は、まず2K/SDR⇒4K/HDRのアップスケーリングをはじめとする映像の精度向上がメインとのコトです(+音響もハイグレードになったらしい)。作品自体は現時点そもそも、オリジナル版(162分)に加えてより長尺の特別編やエクステンデッド・エディションが在るとゆーコトのよーですが、今作のベースはあくまでオリジナル版で、ただし今冬公開の続編に関わる新規映像が挿入されておりそれ故に尺は若干延びている(5分程度)という感じかと。機会があれば是非。[3D(字幕)] 10点(2022-10-02 00:09:23)《改行有》

2.  肉体の悪魔(1971) 《ネタバレ》 映画史上屈指の、トンデモないレベルの大・物議を醸した世紀の問題作!とのコトでして、今だに媒体に乗っかるダケでもプチ騒ぎになるという代物らしーのですね。まァ私も、ナンスプロイテーションの嚆矢だ、とか言うハナシを小耳に挟んだのでちょっと食指が動いちゃった…位の軽い気持ちで観てしまったのですケド、観ると確かにソレは嘘ではねーのですケドも=エログロのレベルも(1971年製作とは思えない)相当なハイレベルではありましたケドも、根本的にはそーいう問題ではない・ちょっとかけ離れたレベルのド級の倒錯映画ではありましたですね。とは言え、私が観た国内LD版は109分=アメリカ公開版というコトらしくて、んで111分てのがイギリス公開版⇒だケド本来の尺は115分、とのコトなので、コレでも(マジで)ヤバい場面はかなり削られてる…という顛末だとは理解しているトコロではあります。 でも重ねて、コレはナンスプロイテーションなんて低級な作品では全くない、完全なる+無類なる芸術…て方のヤツですよ(一目観れば分かる)。モチロン、描かれるのは唯々、人間の真に醜い側面「のみ」ではあるのですし、原題どおり本当にそーいうイカれたヤツしかほぼ出て来ない作品でもあります(グランディエの嫁が多少マシな位で)。しかし、喜劇と悲劇と狂気を綯交ぜに包含する深遠な世界観と言い、それで居て歴史に題材を取った(ある面で確実に)リアルな=共感せざるを得ない物語の構成を擁するコトと言い、美術・セットはじめとした細部までの綿密なつくり込みに裏打ちされた画面の卓越した出来と言い、超・極めて完成度の高い傑作だとしか言い様がありませんです。断言しますが、こーいう映画を4Kで観れる様にするべきなんですよ!(80年代ホラーをリマスターしてる暇があったら、コッチをどーにかしろよ!と言いたい) 完成度の高さ、という意味ではまた、演技の面も(もはや当然の如くに)諸々と実に鮮烈・良質な出来だったと思います。ヴァネッサ・レッドグレーヴの暗黒なる狂気とゆーのは、昨今でもホラーの界隈においてすらもちょっと簡単には拝見出来ないというレベルの代物だったと思いますし、そして後半はまた、主役のオリヴァー・リードのイギリス演劇風な圧巻の大演説!が物語をグッと引き締める素晴らしい出来だったと思うのですね。うーん…実に見事な……としか言えないです。。(海外版=完全版のDVDを調達してしまいそうです。。)[レーザーディスク(字幕)] 9点(2023-07-09 18:44:52)《改行有》

3.  オテサーネク 妄想の子供 《ネタバレ》 監督の故国チェコの民話が題材で、お話の内容は確かに「御伽噺」と言うべきものです。だから、当然の如くにファンタジー的な質感に仕上げられても居て、その部分を表現するコトの一環として(監督が得意とするトコロの)ストップモーション・アニメの技法によるシーンもふんだんに織り込まれ、そしてソレがまた実に優れた効果を上げている…とゆーのも確かだとは思うのです。しかし、だからこの話はやはり「寓話」なのだ…という意見には、個人的にあまり賛同できないのですね。私自身は、今作は実に好く・そして徹底的に「人間・人間性そのモノ」を描き出した(抉り出した)映画だ、と思うのですよね。 確実に意図的に、醜いモノや、また本来はソコまで醜くないモノ、をよりグロテスクに・必要以上に醜悪に描いてゆく…一方で、だからこそ、その醜さを越えたからこそソコに、本当に根源的な善きモノのカタチが(ようやく)垣間見えて来るのだ…とでも言いますかね。今作の登場人物達は、須くが必ずナニかを「間違えている」(=何なら、一部はほぼほぼ「全て」を間違えている)とも思われます、が重ねて、その間違えているコトを「乗り越えた」からこそ、更にナニか真なるモノに辿り着ける…とゆーのを私も遂に「実感」できた…と言いますか。アプローチという意味で、これ程にユニークで、かつ本質的に「正しく」思われる手法(+そして一見は「そうは思われない」という手法)も、他にあまり見当が付かないな…てのが私の結論です(そしてこれは、ある部分で「手法」と言うよりは、確実に多分「哲学」に近い方のモノだ、とも感じるのです)。凄い監督・凄い作品だ、と思いますね。[インターネット(字幕)] 9点(2023-05-01 00:32:56)《改行有》

4.  ノースマン 導かれし復讐者 《ネタバレ》 事前情報は(また)特に入れていなかったのですが、ワリと始まった瞬間にも「たぶんあの手の(古典的な)ヤツだな…」という予想は付く様な感じの作品でしたし、結局はその予想どおりの内容でもあったのですよね(=北欧風『ハムレット』)。ただまァ、大部分においては古典的でシンプルな復讐譚、でかつやや貴種漂流譚的な要素も含みつつも、後半は多少の工夫・アレンジも施されて新鮮み・意外性も在り、かつそのごく破滅的(+どこか解放的)なラストにもチャンと巧く繋がってゆく全然出来の悪くない流れをしっかりと擁している…とも思いました(⇒古典的とは言え、お話としてもシンプルにそこそこ面白いヤツだったかなと)。 また、ソコまで神話的・ファンタジー的…というワケでもないごく尋常な「人間」の描き出しをメインに据えた物語だとも思いましたが、所ドコロに多少は超常的な要素も適度に配されており、かつ描写が相当にホラー寄りとゆーかごく凄惨で陰惨であるコトも相まって全体の雰囲気はだいぶダーク・ファンタジーとかに近い暗くて重厚で歯応えの在るモノに仕上がっていたのですよね。んで、また音楽が全編通しても実に見事に重厚だったのですよ。なので個人的には私も今作、長大な古典的悲劇やオペラ・セリアの類いを観終わった時と同様の高度に濃密な鑑賞後感を味わうコトが出来ました(エンドロールが実に清々しかった・心地好かったですね⇒主人公と同様、ナニかから「解放」された…かの様な)。結論、私個人としてはまた一発で監督の信者になってもーた…という、モ~全力でオススメ出来る…て作品だったです。重ねて音楽と、そして映像美を最大限に堪能される為にも、今作はぜひ劇場でご覧頂ければな、と思いますね。[映画館(字幕)] 9点(2023-01-29 23:00:57)《改行有》

5.  ナイト・オン・ザ・プラネット 《ネタバレ》 正直、ハタチ過ぎに一生の仕事を選ぶとなったとして、私の場合にタクシー運転手とゆーのはまず選択肢には入ってこなかっただろうなぁ…と思うのですね。見ず知らずの人間と密室に押し込まれて、で間を持たせる為には気まずくも喋るか、でなければ更に気まずい沈黙を耐え忍ぶか…ソコは(今でも)耐えられなくはないまでもシンプルに気乗りはしないだろうなぁ…とは思うのです。でも、昔の私よりも多少人生経験を積んだ今になって思うのは、仕事だろうが余暇だろうがとにかくやはり「人と繋がれる」とゆーのは実に非常に魅力的なコトであって、その意味では特に大都会のタクシー運転手なんて、ソレこそあらゆる分野・人種のあらゆる人々と毎日一期一会の出会いを重ねてゆける(+でその気になれば彼らと話すコトも出来るかも知れない)て、考えてみればスゴい仕事だと思うのですよ。私も実はもしかしたら、今の職種で通用しなくなったら20年後とかにはやってるかも知れない…と思います(でも私、殆ど運転経験ないので二種免許って取れるのかな?てな気もしてますケド)。 非常に純粋な会話劇の部類だと思いますが、また深夜のタクシー内てのも会話劇のシチュエーションとしてはこれまた非常に面白いとゆーか、何とゆーかこのジャンルにおける何かエッセンシャルなモノも感じられるなぁ…とゆーか。多くの場合で1対1、密室で動きもなし、かつ互いに面識が有るワケでもなし、そしてそもそも会話に乗るかどーかも完全に気分次第……なので結局、そーいう目的も必要性も本来は存在しないハズの会話を映画として面白いモノにする為には、本当に純粋な「会話としての面白さ」とゆーのが求められるのかなぁ…とでも言いますでしょーか(→端的に、それが最も際立っていたのがラスト、ヘルシンキのエピソードだったかなぁ…とも思いますかね)。 重ねて今作、会話劇でかつ全体としてはコメディタッチ、というジャンル分けになる作品だと思いますが、個々の状況設定・登場人物のキャラ自体は比較的シンプルで、少なくとも奇を衒ったというレベルでもないオーソドックスなモノだったと思います。が、だからこそ前述どおりの「会話としての(普遍的とも言える)面白さ」は逆に際立っていたかなぁ…と。そしてそれは取りも直さず、五つの話にそれぞれ出て来る役者さん達の仕事が総じて実に行き届いて素晴らしかった…というコトだ、とも。率直に、ウィノナ・ライダーって、ベアトリス・ダルって、ロベルト・ベニーニって(否、ベニーニはちょっと完全に超・ワールドクラスかも知れない)そしてマッティ・ペロンパーってこんなにまで凄い役者だったんだ!とつい感動してしまいましたね(これも否、ソレらを引き出した監督ジャームッシュをこそ、まずはとにかく褒めない訳にはいかないか…とも)。[インターネット(字幕)] 9点(2022-04-16 22:45:01)《改行有》

6.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 《ネタバレ》 「なぜジーンを産んだ」「(病気が)遺伝することは分かっていたのに」 この問いに対するセルマの「赤ちゃんをこの腕に抱きたかったの」という答え。コレとゆーのは、本当に人間のいちばん奥底にあるモノだ、とゆーか、人間からその人間性(善きにせよ悪しきにせよ)を根こそぎ奪い取ったとして、その最後に残っているのがコレだ、という様にも(私には)感じられたのですね。コレこそがヒトのヒトたりし最も美しい部分だ、と言っても好いものか、と(私としては)。私が今まで観た映画のどのシーンよりも美しいシーンだった、とも思います。本当に大好きですね。 今般、4Kデジタルリマスター版が公開されるってその予告編でドンピシャこのシーンが流れて、ついまた観に行ってしまいました。まあ、この肝心なシーンを予告編で流しちゃって好いのか?と思うトコロではありますケド。[映画館(字幕)] 9点(2022-01-08 19:33:04)(良:1票) 《改行有》

7.  ガンジー 《ネタバレ》 「偉大なる魂」ガンジーの奇跡の生涯の映画化にして、人類史上最も崇高な勝利の物語。全人類が観るべき映画。[DVD(字幕)] 9点(2019-11-30 01:25:56)

8.  シャイニング(1980) 《ネタバレ》 ホラーと言うよりビックリ箱な驚かし系や、ただただ大袈裟に禍々しいだけのモンスター系な恐怖描写が蔓延る昨今のホラー映画を観飽きてくると、本作のホラーとしての素晴らしさが良く理解できるというものである。幻覚・幻聴と現実が綯交ぜになった映像空間(敢えて双方の質感を全く同じにすることで、その混ぜこぜ感をより増している)を用いて、何が起こっているのか、何が真実なのかが分からないというシンプルで基本的ながら非常に強力な不安・恐怖を巧みに醸し出すとともに、狂気に陥るジャック・ニコルソンをしてこれも何を考えているのか、何を仕出かすのか分からないという「危険と謎」の恐怖が見事に演出されている。 特にニコルソンの「腹に一物有る」感じ(それは狂気から来る憎悪・殺意その他ではあるが)、そして腹に一物が有りつつも最後の一葉でそれを封じ込めている感(この感じが正に導火線に火の付いた爆弾の如き危険人物感を醸している)と、終盤、終に爆発する狂気の演技は一世一代の名演と言える。加えて、実はシェリー・デュヴァルの怖がる方の演技(それは機嫌の悪い夫を恐れるシーンでも、殺人鬼と化した夫に慄くシーンでも、果ては完全にパラノーマルな現象を目の当たりにしたシーンでも)はこれまた出色な出来。更に言えば、バーテンダーとグレイディの抑制しつつもやっぱりどこか超越的な(人外の)演技も非常に味わい深い。この演技の質の高さに加え、映像美・画的な部分のクオリティも一部芸術的とも言えるレベルに達していると言う完成度の高さ。ホラーとしては文句無しにオススメできる作品。[DVD(字幕)] 9点(2019-11-21 00:41:28)(良:3票) 《改行有》

9.  ブレードランナー 2049 《ネタバレ》 『ブレードランナー』の続編として純然たるSFというコンセプトはそのままに、極めて上質な映画が完成されている。作品の空気を完璧に引き継ぎ、前作の設定も生かし切りながら(前主人公のハリソン・フォードも巧く使った上で)主役を次世代にバトンタッチし、物語の内容は前作より遥かにグレードアップしている。 (ヒトのように振る舞うヒトでないものの”生き様”を通して、ヒトとは、人間性とは何かを問うたり、「記憶と魂」といったようなSFとしても興味の湧く内容を映画に上手く落し込んでいる印象) 難は前作同様、非常にゆったりしたテンポで人を選ぶだろうという点だが、個人的には深い世界観や(SFな)哲学を語る映画にはこれくらいの尺とテンポが必要なように思うし、史上最高のSF映画の1本として十分なクオリティを備えた作品であると思っている。オススメ。[DVD(字幕)] 9点(2019-11-16 00:00:38)《改行有》

10.  オーメン(1976) 《ネタバレ》 暫く前にリメイクの方を観ていたのですが、続編公開に合わせてオリジナルも再見してみました。まあ、やっぱ面白いですよね。とゆーか、今作と『エクソシスト』とかもそーだと思ってるのですが、コレら70年代の名作は根本的にはホラー映画って「ジャンルもの」と言うよりは恐怖要素の入ってる一般映画(⇒また根本的にはどっちかちゅーたらサスペンス)の超高水準作品てコトかと思うのですよね。だって、監督がリチャード・ドナーで主演がグレゴリー・ペックなんですよ?その意味では更に、描写の質とかって言うよりはまた×2、後半の「謎を追う」部分のクオリティ+凝縮度の高さが実に非常に見事だと思うのですよね(⇒何度観ても緻密な脚本だな~と)。その意味では、まま普遍性を備えた(ホラー的)作品だ…とも思うのですが、惜しむらくは結構広範に「ネタがバレて」しまってるから⇒結果として(今今に初見だよ!って方だと)心地好い驚きを持って観れない…とゆーコトもあるのかな~と思ったりはしますかね。 ただ、とは言え、私が今作に見出している「恐怖」の要素・根源とゆーのも、またある種非常に普遍的なモノではあるのですよね。色々観てきて思うコトは、やっぱ自分の子供とか親とか、そーいう絶対的な存在が(翻って)絶対的な悪であったとしたら、それって相当に怖い・恐ろしいと思うのですよ(⇒否、ある種「怖すぎる」とさえ)。また×3根本的には今作って「実は本当の子じゃない」ってヤツではあるのですが、前述どおりコレが本当に実子だったのなら(マジで)恐ろしすぎる・惨すぎる…とゆーコトなのかな~と思ったりもしますよね。その観点からは、当然私にもネタはバレてしまってるのですが、ソコをそーじゃない or もしコレが本当の我が子だったら…という別視点を持てるのならば、今今に至っても・諸々の描写にもまた別の意味&味わいが出てくるってコトもあるかとは思うのですよね(⇒言わずもがなオーラスだとか)。その辺は、やはりホラーの歴史に残る名作=人の世における「真の恐怖」を描いた映画である、と言っても好いポイントかな~と思いますかね(チョイ大袈裟ですかね)。[インターネット(字幕)] 8点(2024-04-02 23:11:53)《改行有》

11.  哀れなるものたち 《ネタバレ》 特に見た目の印象とかも含めて、私見ですが恐らく『千と千尋の神隠し』と同じ様な観方をしてゆけば好い作品かな、と思えてました(まあ、全年齢対象版か否か、といった辺りにはかなり大きな違いが在るとは思いますが)。ただ、その彼女らの「成長」の意味するトコロの解釈には、ある面において小さくない条件の違いが在る様にも思えていて、それはたぶん、今作中の表現を借りるならば「良識ある世界」をまずどう前提に置くか、というコトだと思われたのですよね。『千と千尋』の千尋というのは、その「良識ある世界」から出て異世界を旅して⇒そして(成長を携えて)そこにチャンと戻って来る、という役だったと思うのです。が今作のベラの旅というのは(ある意味)もっともっとプリミティブなモノで、彼女はそれこそ良識ある世界の「外」からやって来る、だから、結局その彼女が最後に一体ドコに辿り着くのか…といった部分については寧ろ、その予想が付かなかったコトそのものをかなり楽しんで観てゆけた、と思いますかね。 エマ・ストーンという方については、暫く前からは何とゆーかほぼほぼオールマイティ=演技のカテゴリの殆ど全てにおいて卓越している、という印象も覚えて居たのですが、その意味でも今作のベラの様な、美醜・善悪・理性と本能(或いは狂気)といった多面的な要素を包含するキャラクターには正に打って付けだったと思います。一箇所、短いシーンでしたが中盤のダンスのトコなんかも凄かったですよね!そりゃ『ラ・ラ・ランド』出てたんだからダンスは元々出来るんでしょーケド、あれはも~ダンスとゆーよりは何らか高度な「身体表現」の方のレベルだったと思うのですね(こんなコトまでこんなに出来るのか…)。いずれ、どんな域にまで到達するのか、楽しみで仕方ありません。[映画館(字幕)] 8点(2024-01-28 13:33:26)《改行有》

12.  Tommy/トミー 《ネタバレ》 わー私コレ好きですわ~シンプルに音楽の感じがだいぶ好みっすね!形式としても、そもそも私オペラ好きなんで嫌いなワケが無い。恥ずかしながら「ザ・フー」をチャンと聞いたコトすら無かったのですが、クラシカルなロックでノリが好くて実に心地好かったですわ。ゲストのティナ・ターナーとかエルトン・ジョンも存在感ありましたし、終わり方も個人的には超・爽快でしたね。また観ます。 話の内容自体が結構ブッ飛んでるので、監督ラッセルの(コレも必然的に)ブッ飛んでる映像表現とも(何とか喧嘩せずに)ウマく調和してましたよね。その上で、役者としてはお母ちゃん役の女優さんがメチャ頑張ってたのではねーでしょーか。随所でかなりハッチャケてましたし、と言ってシリアスなシーンも手を抜かず、しかも歌も自前なのですね(フツーにチャンとプロ歌手だし、その方面のステージ経験も豊富な方とのコトで)。納得&脱帽。[DVD(字幕)] 8点(2023-08-31 08:51:51)《改行有》

13.  いつかの君にもわかること 《ネタバレ》 主人公の置かれた状況は確かにやや特殊かと思いますが、作品のテーマ自体はごく非常に普遍的なモノだと思いました。彼が唐突に・緊急に向き合うコトになったのは、子どもをどう育てたらよいのか・どう育てたら子どもは幸せに為れるのか(⇒そもそも子どもの幸せとは何か)という、ソレこそ人の親の誰しもが生涯を懸けて追い求めるけれど、答えは結局神のみが知る…という問いかけだと思うのですね。父と子の2人のシーンも(当然)多いのですが、養親を探す上でのその問いに関わる親同士の対話シーン(=子育てに対する種々の価値観が示される場面)が思ったより多くて、でも主人公と同様に観ているコッチだってナニが・誰が正しいのか(⇒この場面における「正解」は誰なのか)なんて全然ピンと来ない…というトコロに、実に非常に共感できましたですね(若干香ばしい方も居ましたケド、大半は基本、比較的真っ当なコトを言ってる真っ当な大人だったよな…とも思うのですケドも)。 演技にせよ演出にせよ、意図的にかなり抑制してゆく方のアイデアを採用しているらしく、全編非常に静かな(静謐な)作品だと思います。がソレが一層、この問いに答えを出すコトの難しさと、そして主人公の悩みの深さ(=端的には「愛」の深さ)をも好く表現している様に思われました。良作以上かと。[インターネット(字幕)] 8点(2023-07-09 13:12:47)《改行有》

14.  ひかりのまち 《ネタバレ》 観終わると何となく、全然キラキラしてないって方の『ラブ・アクチュアリー』だなコレ…と思ったのですが、製作年としてはコッチの方が先なんですね………でも、個人的にはとても好きな映画ですね~コレ。。。まァ~、何処も彼処も行き詰まって・侭ならなくて・そして焦りと不安(と幾ばくかは既に諦めと化しているモノ)に満ち溢れているコト……でも×2、ソレでも尚、何故かこの世界が光に溢れた素晴らしいモノであるコトだけは、今作を通しても確信的な迄にはっきりと私にも伝わって来るのですよね。16ミリの粗い画面(に散りばめられる種々の「光」の美しさ)も含めて、諸々と「逆説的」な映画だな、と思いました(お見事かと)。 でも×3、ゆーてコレだって音楽のクオリティの方に(少なくとも50%は)おんぶにだっこだな…とは思いましたケドね⇒んで観終わって確認したらば案の定マイケル・ナイマン!だったと。。。まあ、だからどーした!(好いじゃねーか!)と言ってしまえば済むコトだとは思いますけれど。[DVD(字幕)] 8点(2023-07-08 15:42:41)《改行有》

15.  エンパイア・オブ・ライト 《ネタバレ》 舞台は80年代初頭のイギリス、オリヴィア・コールマン演じる主人公ヒラリーは、勤め先の映画館「エンパイア劇場」で黒人青年スティーヴンと出会って…みたいな建付けなので、最初は如何にもチョイ流行?風の「ダイバーシティ」なロマンスもの…カモ?な~んて見えてましたっすね。しかし、最後まで観ていくと必ずしもそーいうお話 or そーいう「ダケ」のお話では全くなかったのでして、もっと全然に複雑・多面的な内容を擁するドラマだったのです。で、その部分に係る脚本のごく繊細なつくりとゆーのが、率直にビックリするホド「巧かったな…」とモ~感動迄してしまいました。ナニを描こうとして居るのか、とゆーか、ナニを「幾つまで」かつ「どーいう質感・組立てで」描こうとして居るのかを、実に巧く(最後まで)悟らせなかったとゆーか・逸らかされ続けたとゆーか、でそのママ遂に辿り着いた結論…てのも「ピーター・セラーズに聞いて!」みたいなコトだったのですからね。観てるコッチとて(あくまで私は)かな~り気持ちが好かったですし、だから撮ってる監督だって(また)チョ~気持ち好かったでしょーね、と。 その、多面的で複雑なお話に対しては、この主役のオリヴィア・コールマンの演技力ってのは(コレもチョ~)ぴったしカン・カン!でしたですね(死語)。『女王陛下のお気に入り』は(私も確かに)衝撃的でしたが、ソレ以降はオスカー候補にもほぼ常連…てなモンですし、正にいま、脂が乗り切って居る…という感じっすよね(色々な意味で)。[映画館(字幕)] 8点(2023-05-07 22:20:58)(良:1票) 《改行有》

16.  イニシェリン島の精霊 《ネタバレ》 まあ確かに、お話の内容的にはサッパリ訳の分らない映画…ではありましたかね。実は、時代も場所も明確なのだし(⇒前提情報無し・劇中描写ダケ、でもある程度は察せるレベル)その意味では寓意・メタファーの類を読み取るべきお話にも(大いに)見えてはいるのですケド、正直(少なくとも)私には全然伝わりませんでしたですかね⇒でも、コレは慢心に聞こえたら大変申し訳ありませんが、そもそも伝わる様につくられた作品ではねーかな…とも(個人的には)思いましたケドね。 で鑑賞後に調べてみると、いちおう各所ではコメディの部類(具体的にはブラック・コメディとかトラジコメディとかって表現)という扱いなんすよね。んでんで、そのコトについては(コレも個人的には)ごくワリとしっくり来たとゆーか、むしろ私としては(結果的には)当然の様にコメディだと見做すしかない…という様にも思ったのですよ。結局、いちばん根本のトコロでとにかく「理由が全く分らない」から⇒納得とか共感とか感情移入とかが出来ないから、だからモ~「突っ込む」しかねーのですよね⇒そーすると、なんか「お笑い」になってっちゃう…という個人的感覚がありましてですね。か、もう一つ考えられるのはただ「ドン引く」方かな…とも⇒そーすると今度はむしろ「ホラー」になってゆくコトが可能…なのかとは思うのですケド、今作に関しては(ギリ)ソッチの方ではなかった様に(コレも個人的には)見えていたのでしてね。 結局、その「コメディ」としての(純粋にジャンル的な)出来に関して二つ、こ~んな貫禄の有るマジメそーな人達が、またこ~んな上質につくり込まれた映画空間に於いて、またココまで意味不明&奇天烈なコトをやっちまうのか…という「ボケ質」のユニークさ+ハイ・ソサエティ振りがシンプルにコメディ的にかなり面白かったというコト、ともう一つ、中盤までのその感じから「あ、コレ多分フツーにコメディだな…」と思った矢先にごくごく凄惨な展開が唐突に炸裂して⇒がソレでも今作、頑なに「まだイケるだろ⁉」てな如くにコメディの範疇に踏み留まろうとし続ける、その「チキンレース」振りが(またシンプルに)面白かった+ソコには最早、ごく上質+希少な「不条理の可笑しみ」すらも感じ取れたコト、この二つを含めて下記の評価となって居ります。私からは重ねて、ナニも考えずにコメディとして観てしまえば好さそう…とダケお伝えしておきたく。。(⇒ソレはつまり、安易に理解や共感を引き出そうとせずに、どっちかとゆーと「突き放して」観た方が好いかも…とゆーコトで。。)[映画館(字幕)] 8点(2023-05-07 22:09:10)《改行有》

17.  ワイルド・ギース 《ネタバレ》 70年代の戦争アクションなので、それより以前のより牧歌的なそのジャンルの作品だとか、他にもごく西部劇的な方の(緩めの)質感も大いに残して居る…という感じでして、結果的には正直、単純にアクションを目当てに観る…とゆーのなら(私もまた確かに)近年のそーいう系統のヤツを観た方がおそらく楽しめるかな…と思います(でも、最近の戦争映画ってごくマジメ「すぎる」位にマジメなのばっかなので、ココでお気楽系の戦争映画の方が観たい!となると、どーしたって第三国産とかになっちゃう…という気もしますケドね⇒ロシアとか)。 ただ、特にその「傭兵の悲哀」を描くドラマ部分については、ソコでやるべきコトってのはこの映画でほぼ完成されているのではねーか…とも思いますよ。確かに、前半のリンバニ救出作戦の成功までってのは(さっき述べた)お気楽系娯楽戦争映画の域から出ない作品だとも思いますし、全体を通しても端的なアクションの質は(コレも前述どおり)陳腐化ぎみ…だと思います。しかし、クライマックスの脱出シーンの悲惨さ・惨さ・やり切れなさ+その場面に於けるリチャード・バートンの「凄み」なんかに関しては、重ねてソレを通じて描き出す「傭兵の悲哀」という概念そのモノを含めて、コレ以上のやり方とゆーのは(今後とも)在り得ないのではねーか…と思ってしまいましたよね。結論、シンプルが故にもはや普遍的…という類いの優れたクオリティを備える優れた映画だったな、と思います。[インターネット(字幕)] 8点(2023-04-30 16:49:27)《改行有》

18.  わらの犬(1971) 《ネタバレ》 どだい、私の好み、とゆーかポリシーからすれば完全に真逆の映画ではあります。そして、少なくとも前半半分くらいはシンプルにごく退屈で、かつ(ソコまでとて)極めて不快な映画でもあるし、もしソコから先に(ソコまでとは違うモノが)ナニか待っているのだとしたら、ソレとてまた極めて「邪悪な」カタルシスでしかない…とも思うのですね。しかし、ひとつ確実に言えるのは、その不快さ・邪悪さこそが監督が真に、本当に描きたかったモノであって、そしてその企ては(今作の持つそのネガティブな側面に至るまで悉く)総て完璧に成功している…というコトなのですよね。個人的には、ゆーて今作に描かれるモノは『戦争のはらわた』で監督が描いたモノにもかなり近い…とは思いました。が、むしろ戦争というエクスキューズが無い分、ソレはより邪悪なモノ(=監督が描きたいモノにより近いモノ)にさえ感じられた…と言いますかね。 結論、重ねて、テーマには全く完全に共感できない作品ではあります。が他方、ココまで「完成度」の高い作品とゆーのも(個人的にも)また稀有だ…と思います。個人的にいちばんシックリ来る評点は、実は1点か9点ですかね。が、私はこーいう作品に1点を付けるってのは(ソレも)今まであんましやって来ては居ないのです。でも重ね重ね、じゃあ今作に9点を付けてしまうのも何処か「悔しく」感じるトコロではありますので、ココは日和って1点ダケ引いておくコトにします。しかし、観て損は無い作品でした(機会が在れば是非)。[DVD(字幕)] 8点(2023-04-08 00:37:29)《改行有》

19.  生きる LIVING 《ネタバレ》 大筋は、意外なホドにほぼ原作どおりのリメイクとなっていて、特に前半は細かい演出に至るまでかなり完コピに近い…と言っても好い感じですね。ただ、原作の日守新一にあたる新人職員が冒頭から配置されて⇒我々は彼の視点で主人公の様子を観てゆけばよい…という形式になっていたり、また小田切みきにあたる役の女性も(原作では中盤に出番が集中していたトコロ)全編に渡ってより多くの役割を果たす様になっていたり、その辺を踏まえると全体的に分り易さや感情移入の容易さとゆーのは増していたかな、と思います。もう一点、尺が短くなっているのはテンポを全体的に少し上げている、というコトの他に、後半のお葬式のシーンが(やはり)大幅に簡略化されていたから、だと思うのですが、原作ではこの部分は(作品における)社会批判・官僚主義への批判といった側面が強く出ているシーンだったと思いますが、だからこのリメイクではその側面は若干薄まっていて⇒よりシンプルなヒューマニズムの描き出しの方にごく注力している…という様にも見えましたかね(⇒その意味でもより分り易い・伝わり易いかと)。 もう一点、大きな違いとしてはやはり志村喬とビル・ナイそのものの「キャラ」の違い…でしょーかね。どっちも役人ですが、日本人とイギリス人だと畢竟だいぶ雰囲気自体が違いますし、更にビル・ナイはどーしたって多少「カッコ好い」のですよね。。まァある種、ゆーて他の部分(≒お話の内容的なコト)はほぼ原作どおり⇒変えても小手先のコトで済んだケド、もし主人公のキャラまで全く同じにしてしまうとなると、ソレは志村喬vsビル・ナイの真っ向勝負!というコトになる……もし私がビル・ナイだったらば、ソレは流石にちょっと避けたいかな…(いくら何でもやや「分が悪い」かな…)な~んて思ったりもしましたですかね。 重ねて、描かれるモノ自体は全く同じ=普遍的な価値観であって、だからソレは寸分も変わっていないですね。ただ、重ね重ねこのリメイクの方が(種々の側面で)シンプルに「観易い」とは言えるかと思います。個人的には、どちらを先に観ても(コレも別に)変わりは無いかと思いますかね(私としては、評点も両作品とも同じになります)。とにかくとりあえず、もし観ていないならばドッチでも好いから早く観た方が好い…とは言っておきたいですケドね(コレは、なる早でまず観た方が好いヤツだと昔から思ってますよ)。[映画館(字幕)] 8点(2023-04-05 23:09:18)《改行有》

20.  ウィッカーマン(1973) 《ネタバレ》 カットにカットを重ねて削りまくってのこの尺というコトらしいですが、サスペンス部分の出来映えはソレでもかなり高度で緻密ですよね。なので、ある種どーいう演出方針を採用したとしてもそこそこ面白くはなる優秀な脚本、というコトだとは第一にも感じます(件のリメイクですら、ソッチから先に観た…て人だと決してソコまで悪い評価にはなっていない様にも思われますし)。 個人的にはその上に、一つホラーとして・或いはもう一つその「カルト」としての雰囲気(or「世界観」)とゆーのがまた実に興味深かった・面白かったと思うのですね。やはり単純に、知性(人間性)を残す一方で明確な悪意を持って団結した一団、とゆーのは正直いちばん恐ろしい…と思うのですよ(ゾンビよりよっぽどタチが悪い)。その時点でホラーとしたって(よく考えれば絶対に)かなり怖い作品に為らざるを得ないと思うのですし、その一方で本作はソレを終盤までひた隠しに隠して(⇒その為に風変わりで滑稽な演出をふんだんに纏って)居るが故に、また立派に奇天烈極まる「カルト」とも為り果てているのだと思うのですね。オーラスまで、実にユニークな空気感だと思って観ていましたし、そのオーラスはまた至極に美しいカットで終わっていったりもするのですが、その最中は何とも薄ら寒い極上の「ホラー観た感」をも感じ取れていました。傑作かと。[DVD(字幕)] 8点(2022-12-26 19:12:08)《改行有》

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