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【製作国 : ギリシア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. ボスニア 《ネタバレ》 戦争、特に内戦の悲惨さ、やりきれなさを巧みに描いた傑作です。ユーモラスな描写も、あまりにもどうにもならなくて「笑うしかない」という自虐的なものであって、悲惨な状況をいっそう際立たせる効果を生み出しています。 脚本・演出が良く出来ていて、全く飽きさせることがなく映画としても良くできています(やや、ムスリム側の非道さを強調しているきらいはありますが)。 こういう作品を観ていると、「平和」というものは「みんな仲良くしましょう」とか「愛があれば・・・」とかそういう甘っちょろいだけのものではなく、人間が人間として生きていくために、それが例え虚飾に満ち溢れたものであろうとも、あらゆる手段を講じて築き上げ維持していかなければならない「仕組み」なんだなということに気づかされますね。 ちなみに、映画の中で出てくるスローガン「ボスニアを東京へ」の元ネタは、セルビアのサッカークラブ レッドスターがUEFAチャンピオンズリーグを制覇して東京で行われるトヨタカップに出場することを祝して使われたチャント(「セルビアを東京へ」)です。 [ビデオ(字幕)] 8点(2013-04-21 09:33:48)《改行有》 2. 4月の涙 《ネタバレ》 思想の違いで同じ民族が殺しあう内戦の恐ろしさ、悲しさが様々な人間関係を通して描かれています。生々しい描写が多く目を背けたくなるシーンも結構ありましたが、全体的にかなり緻密に作られていて芸術性とドラマ性が両立した見応えのある作品となっています。 フィンランドの美しい風景が、人間たちの争いの醜さを強調する役割を果たしていて非常に印象的でした。音楽の使い方も効果的でしたね。 [映画館(字幕)] 7点(2011-05-25 23:07:24)《改行有》 3. タッチ・オブ・スパイス 《ネタバレ》 「ニュー・シネマ・パラダイス」のギリシャ版といった感じの作品でした。ただ、背景にギリシャとトルコの緊張関係があり、その歴史の流れに沿った形でストーリーが進んでいくので非常に興味深かったです。 ギリシャ系トルコ人の語る「我々はトルコではギリシャ人と言われ、ギリシャではトルコ人と言われる」というセリフがこの作品の状況を物語っています。 とりあえず、観終わった後ムール貝が食べたくなりました。(ただ、肉団子にシナモンというのはどうなんでしょう・・・・)あとサウナにも・・・・ [DVD(吹替)] 8点(2006-09-16 15:38:26)《改行有》 4. 雲が出るまで 《ネタバレ》 トルコとギリシャの関係が良くないというのは、キプロス問題等で何となくは知っていましたが、この作品の背景にあるような強制移住の話等は初めて知りました。 そのような歴史を知るきっかけとなり、非常に興味深い作品でしたね。(重い話ですけど・・・) ラストの引き離された姉と弟が、古い写真を見ながら語っているシーンは非常に考えさせられますね。良いとも悪いとも言えない終わり方が民族紛争の根の深さを表している気がしました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-09-10 18:26:01)《改行有》
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