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【製作国 : オランダ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  モリコーネ 映画が恋した音楽家 《ネタバレ》 先ずは最初に言いたいことがある。私はアカデミー賞が嫌いだ。正解に言えば、セレモニーや受賞者のスピーチは好きだが、会員数達が選ぶ作品に対する不満が多い。モリコーネ程の巨匠、名作曲家が6回しかノミネートされなかったこと。そして、6回目にして初めて受賞という結果が納得できない。そんな馬鹿なアカデミー賞受賞式で名誉賞を受賞した時、クリント・イーストウッドと2人並び立つ姿と2人の握手に感動させられた。モリコーネが生前、一緒に仕事をした監督や、モリコーネ好きな音楽家、アーティスト、俳優、監督の娘等のインタビューを見て、モリコーネという作曲家がどれだけの人に愛されていたか、影響を受けていたかよく分かる。映画の名シーンと共に語られるモリコーネ音楽の素晴らしさ、一本のドキュメンタリー映画としての完成度もさることながら、モリコーネの人間としての素晴らしさを見せてくれたこと。モリコーネの素晴らしい音楽、素晴らしい仕事、作曲家としても人としても超一流であるこの偉大な名作曲家の人生を最後まで一瞬足りとも眼の話せない映像で見せてくれたジュゼッペ・トルナトーレ監督にも拍手![映画館(字幕)] 9点(2023-02-07 19:05:22)(良:1票)

2.  コックと泥棒、その妻と愛人 ある程度は噂に聞いていたし、昔、淀川長治さんが絶賛していたのを覚えていていつか必ず見ようと思っていた映画であるが、それにしても予想以上の内容に圧倒させられる。食べるという行為、男と女が愛しあう行為、1人の女を巡って繰り広げられる醜い大人の男達の行為やら何から何まで人間は醜くて自己中心的な一面を持った生き物だって言われてるようだ。内容そのもののグロテスクなこと。それなのに何と美しく描いている。この場合の美しくとのは映像美です。正にアートです。映画はストーリーだけではないんだよ。映像美としての映画的興奮、美の世界がこの映画にはある。それにしても良かった。食事しながら見なくて本当に良かった。とんでもないものが見たい。刺激が足りないと感じてる人、この映画の持つ不気味さを一度味わってみたらどうでしょう?ただしつこく言うけど何か食べながらの鑑賞だけは絶対にしてはいけません。[DVD(字幕)] 8点(2013-07-09 21:25:30)(良:1票)

3.  ブラックブック 《ネタバレ》 凄い!久しぶりに物凄い映画を観たような気がする。ナチス=悪、レジスタンス=善という図式を完全にぶち壊すことで物凄く見応えのある作品になっていて驚かされた。ナチスドイツ軍とレジスタンスという双方の人間関係の奥に見える想像を遥かに上回る人間としての哀しさ、刹那さが観ていてずしりと迫る凄い映画です。この映画は誰もが思い浮かぶ構図をひっくり返すことで、人間の持って生まれた宿命、人間の心の中に誰もが抱えている哀しい部分というものを見事に表現している。家族を殺された主人公のラヘル(エリス)が棺桶に入っている家族の写真を見つめている時の姿が何とも哀しくて、切ない上に観ていて何か女性としての愛の深さ、強さというものを感じられずにはいられない。そして、この映画、そういったずしりと心に響く内容でありつつも、サスペンス映画としてもハラハラドキドキ、最後までヒロインの家族を殺したのは誰なのか?まるで先の読めないストーリー展開、見事な脚本にまるでヒッチコックの映画でも観ているような感覚にさせられた。戦争映画としてもサスペンス映画としても間違いなく一流の今年、観た映画の中でも面白さという点ではダントツの作品です。最近、流行のやたらCGばかりにお金をかける見せかけだけの下手なハリウッドの大作を観るぐらいなら私はこの映画を観ることをオススメしたい。[映画館(字幕)] 9点(2007-07-12 18:13:18)

4.  アンナとロッテ 《ネタバレ》 戦争によって、また大人達の身勝手さの前に幼くして、別れる運命となってしまった二人の姉妹、アンナとロッテの眼を通して描かれる切なくも悲しい物語!第二次世界大戦下のドイツ軍、描かれているのは戦争によって、運命が狂ってしまった二人の姉妹の心の傷、それを描きながらも深く結ばれているアンナとロッテ、この二つの設定を丁寧、且つ上手く描いていて、見応えのある人間ドラマになってると思いました。それにしても、あのラストシーンの余韻の残し方は凄い!老年期の二人、アンナとロッテが森の中、二人肩を並べるようにして眠る。その後の姉、アンナの死と死に顔、それを見つめる妹、ロッテの顔が物凄い印象を残します。言葉に出さなくても、余計な説明などしなくても、この二人の姉妹が本当に仲の良い二人であり、どんなに環境が変わってしまおうと、互いのことが心から好きだということがあのラストを観て、強く思いました。私も出来ることならこの年のアカデミー賞外国語映画賞はこの作品に上げたかったなあ![ビデオ(字幕)] 8点(2006-03-09 21:02:03)

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