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プロフィール
コメント数 1682
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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【製作国 : オランダ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
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1.  モリコーネ 映画が恋した音楽家 《ネタバレ》 編年体的と言うか、モリコーネ氏の長大なキャリアを最初から最後まで辿ってゆく形式で、かつ(当然の如くに)語るべきコトが膨大なのでこのボリュームになっている様です。序盤、やや「事実の羅列」的である様にも(再び当然に)思われたとも言えますが、最後まで観ると個人的にはごく適切な語り口だったのではないか…とゆーか、諸々の困難に対して最後まで試行錯誤・挑戦をし続けた=型に嵌らずにアイデアを出し続けた、とゆーのが、氏の偉大さの本質ではないかと思うまでには至ったのですよね。映画音楽とゆーのも、高度に専門的な分野だけに監督に依っても音楽担当との関わり方・アプローチも様々だとは思われますが、この映画を観る限り、モリコーネ氏に関してはソコはある種全て実力で「捻じ伏せた」とゆーか有無を言わさなかった…というコトにも見えました。がそれ故に、氏の関わった映画に関して言えば間違い無く、その音楽的な部分のアイデアとゆーのは全て氏の手に因るモノなのだろうと⇒それはつまり、氏がどういう映画に対して如何なるアプローチ・バリエーションで挑んだのか、というコトそのモノが、映画を志す者にとっては須らく探求の対象となるべき貴重な「遺産」と言えるのではないか…と思わされた=実感させられましたとも言えますね。その意味で、真に稀有な映画人だったのではないかと思いますし、同時に、今作もまた非常に観る価値の高いドキュメンタリである…とも、やはり思われてしまいますよね。 ※余談:映画(+氏の音楽)というシーンもふんだんなのですが、これまた全てが「名シーン」にしか見えず、観たコト有る映画もまたみたくなるし、観たコト無いのも観たくなるし…で(非常に個人的な事情ですが)ワリと大変でしたよね。。[インターネット(字幕)] 8点(2024-09-24 00:25:29)
《新規》
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2.  娼婦ケティ 《ネタバレ》 サブスクで観れる様になってたので… ですが、前作『危険な愛』と似たよーなのを似たよーなキャスト(ルトガー・ハウアーとモニク・ヴァン・デ・ヴェン)で…ってゆうヤツなのだろーとは(ハナから)思っては居れども、正直それ以上でない…ケド全力でそれ以下…とゆーか、どだいルトガー・ハウアーなんてかな~り後半にならないと出て来もしないですからね。終わり方とかもメチャ中途半端な感じですし、そもそも原作の流れを追ってるダケで結局ナニが言いたかったのか=人間ドラマとしてのテーマたる描き出すべく「人間性」とは一体ナニ・ドレだったのか、みたいなトコロは率直に相当に微妙…と言う他無いですね。重ねて前作『危険な愛』には全く及ばない⇒端的には粗悪な「二番煎じ」としか言い様が無い…みたいな感じっすかね。無念…… 唯一、それでも何らか好いトコロを捻り出してみるならば、コレも前述どおり主役は完全にモニクさんの方になってるので、彼女の魅力…みたいなトコロは(少なくともボリュームとしては)今作の方が上回るか、とも思います。それでも、その「質的な」部分は決して全く上だったとも思えないトコロではあるのですが、珍しく彼女のファンなら観ても好いかも…位の感覚までなら無くはないとも言えますかね。[インターネット(字幕)] 4点(2024-05-17 21:55:29)《改行有》

3.  アンネ・フランクと旅する日記 《ネタバレ》 コレまた、やや評価の難しい映画かも知れませんね。キティという(原作由来の「実在の」)キャラクターを巧みに活用して、現在・過去・空想の世界を自由に行き来してゆく…という点でも、まずは実に多層的で自由な構造を擁する作品⇒色々なモノを描くコトの出来そうな作品⇒で実際に色々なモノ・出来事・価値観(モノの見方)を流れる様に描いてゆく作品、という様に見えました。そしてソレ自体は、確かにやや散漫な印象もありますが、逆に淡くて爽やかで(=重くなり過ぎずに)かなり心地好い…という印象にも繋がっている気がします。中々にテクニカルな作品だな…とも思いますよね⇒アニメーションの出来もシンプルにかなり高度だった(アーティスティックだった)とも思いましたし。 ただ、オチの付け方が(そのまろやかさ・好い意味での曖昧さからすると)かなり唐突にギュッと・また唐突な一点に集約してきてしまってて、個人的にも高度な違和感があったとゆーのが正直なトコロですかね。難しいのは分かるのですケドね⇒一切合切をひっくるめて単純化するとゆーのも(今般なら確実に)「レッテル貼り」だと忌避されるモノだと思いますし、だからって今回の様に「子ども」に対象を限定して共感を引き出そうとするのも、今回に関しては何よりとにかく唐突感が強かった、とは思いますね(ラストのインタータイトルが苦しいな…と思ってしまったりも)。 でも同時に、非難や分断といった唯ネガティブなモノを(より強力に)引き出してしまう位なら、曖昧で散漫でどっちつかずな描き方に留める…ケドも作品は作品としてつくって発表する(主張したいコトを主張もする)とゆーの自体は、コレは絶対にポジティブな方のコトだと思うのですよね(満点の回答ではないのかも知れなくとも)。こちらもやはり、興味の在る方はこの機会に是非。[インターネット(字幕)] 6点(2023-10-21 09:53:04)《改行有》

4.  MONOS 猿と呼ばれし者たち 《ネタバレ》 既にソコら中で書かれてるコトではありますが、あの『アギーレ/神の怒り』をガキンチョ共でやったった!みたいな映画っすかね。観てるコッチすら気が狂いそうになるホドに恐ろしくジメッと暑苦しい情景…の一方で、どこか背筋は常に薄ら寒い様な極上なる不快指数の高さ…とゆーのがココには存在するのです。ただ確かに、ガキが主人公…だからこそ更に諸々と衝撃的!である一方で、でもゆーてガキ相手だから(実際には)描写のレベル自体はソコまででもないカモ…とちょっと「ヌルさ」に近いモノも感じ取れたりなんかして、個人的には少なくとも『アギーレ』より上ってコトは(たぶん)なかったかな、と思うのですよね。一点、映像は随所でけっこう綺麗&いろいろ工夫が効いてる感じも見て取れるので、人に依っては(『アギーレ』みたいに)かなり高度にハマるコトもあるカモ…と思ったりもするのですね⇒たぶん、人に依って評価がかなり割れる類の映画かな…というコトの方が、個人的にはより強めの印象として感じられて居るトコロです。[DVD(字幕)] 5点(2023-07-31 00:06:39)

5.  風鳴村 《ネタバレ》 オランダ産ホラーとゆーコトで、意外にそんなん今マデ観たコトあったケ?とも思ったのですが、実は『ムカデ人間』て全部オランダ製だったんですね(シックス兄妹ってオランダ人らしくって……なんか急にイメージ悪くなってきたな……)。ただホラーとしては、根本的な建付け自体はまたごくオーソドックスだと言いますか、第一には所謂『悪魔のいけにえ』風・通り掛りのツーリスト惨殺系スラッシャー、ではありましたです。しかし、まず一点言及しておくなら、その旅行者共には総じて「ワケ」が在り、だからそのスラッシャー行為は一種の「お仕置き」的な要素を孕む…て設定も付いてるってコトみたいですね(まあ、ソレもなんつーかヨーロッパ人が昔から結構好きなヤツ…にも見えてますケドね⇒クリスティとかでも見たコトあるヤツだし)。 んで、結論的には全体的にも(個人的には)あまり嵌らなかった…と言っちゃいますケドも、最初にその建付け=二つを一つに混ぜ混ぜしたったコトについて、一言でゆーてまうとチョイと「雑」だったかな…と。やっぱそーいう「ワケ=業(しかも結構”重め”のヤツ)」を散々に背負った連中が、また偶々このバスにシコタマ乗り合わせてて…つーのは、ソレだけだとどーしたってご都合主義の方に見えてしまいますよね(⇒いや、なんとなくその辺の説明もされてなくもなかった様な気もしたりしなかったりするのですケドも、でも少なくともソレは「明解」ではなかったとも見えており、だからやっぱ少し雑だ…とゆーのがシックリくる表現すね)。加えて正直、ソレが大きな効果を産んでたかとゆーとソコもワリと微妙だったりするので、尚更…という感じでもありますかね。 しかし、ソレはソレで一種の「難癖」なのかも≒私は私で日常的にホラーばっか観てるからどーしたって「違和感」としての方が強くなる…のかも知れないじゃあねーですか、と⇒だから、実はソレはソコまで気になって(して)は居ないのです。とは言えもう一点、コレはより明確にスラッシャーとして「つくりが好くない」と思ったのが結局、今作ではその肝心な主役(の筈)のホラーモンスター君が率直に全然(全っ然)目立ってない!のですよね(⇒たぶん、生身の人間じゃあないデモニックな方のヤツ…なんですケドも)。コレもなんとな~く「不定形」な方のホラーモンスター=ワケ在り連中のそのワケに絡む形象に「変化」して出てくるから…ってコトでもあるとは思うのですが、コレまたシンプルにチョイ「分り難い」と思ってしまいましたよね(あとラスト、なんか結局かな~り「弱っちい」のも…イマイチだな~と……)。 重ねての結論、個人的には率直に「好みではない」方のホラーでしたです(⇒マイナー国産としては特に)。まあ、オランダだから、風車だ!位のサービス精神は(チャンと)在ったりもするのですケド、だから尚更に「要らないアレンジ」をしてもーたったな…という感覚が強くて、ですね。その意味ではもう一つ、この罪人地獄行バスツアーにはまた、海外の悪魔系お化けに対して恥しげも無く「九字」とか切っちゃう激レア(激イタ)日本人なる輩が(ま~た偶然)乗り込んでたりもして、ソコに関してはもはや「残念」を通り越して「怒り」しかなかった…てな感じっすね。[インターネット(字幕)] 4点(2023-05-04 20:19:18)《改行有》

6.  ベネデッタ 《ネタバレ》 元になった実話は確かに存在している様なのですが、ソレに誠実なワケでもナンでもないごく高度に脚色された娯楽映画ですね(ハッキリ言えばナンスプロイテーションの方により近い)。かつ出て来る人間はま~た(外形的にも内面的にも)総じて「品位」を欠きまくっているとゆーか(コレもハッキリと)やっぱエログロ塗れでもあります。なんか私ですら、思ったよりも(+思いがけずも)だいぶキツかったすね。正直モ~やっすいポルノかホラーを延々観せられてる感覚…とでもゆーか、恐らくその原因は(⇒ソレこそが一番残念なコトでもあるのですケド)本当に人間そのものや人間社会、或いはソコに於ける宗教的価値観とかの「善き」モノとゆーのが全編ま~るで見い出せなかった…とゆーのに尽きるかな、と。まァこの監督って元々そーいうのに「媚びる」ってモチベーションを全く持ち合わせてない(のが「ウリ」な)方だった…とも思うのですケドね⇒だからむしろ本作でいきなり「神を信じなサ~イ!!」とか言い出そうモンなら、ソレこそ「あ、そろそろお迎え来ちゃうのかな…」と思ってしまい兼ねませんよね。。 結論、オーラス付近の乱痴気騒ぎが結構盛り上がって楽しかったコトと、全体的にも(重ねて娯楽映画的な質感ではありますが)映画そのもののクオリティ諸々自体はまずまずハイレベルだったコトも加味しまして、いったんこの評価としておこうと思います。まあゆーて、監督作としては全然オススメするには至らない…ってトコロではありますケドも(個人的には)。[映画館(字幕)] 6点(2023-03-11 16:08:33)(良:1票) 《改行有》

7.  アナザーラウンド 《ネタバレ》 「酒は毒にも薬にも為る」とは誰しも人生で一回は聞く言葉だと思いますが、真なるその「毒」とは、別途自分に本当に毒と為る(害を為す)モノや状況を覆い隠すコトかも知れない…とは思いますかね。毒にも薬にも為るのですからその薬効の方を引き出す為には、一方の毒の側面に耐えるダケの「タフネス」とゆーのは飲む側の人間には常に求められるモノかと思うのです(もちろん「下戸」か否かといった最も基本的な体質なんかも含めて)。しかし特にその「心理的」タフネスの必要性とゆーのには、実はソレそのものを失ってみないと本当には気付けないのではないか…なんて思ったりもするのでして。私はいっとき所謂メンタルヘルスを(酒も原因のひとつとして)損なったが故にその辺にはごく敏感になっているという事情もあったりするのですが、酒を日常で楽しく飲んでストレスを解消して仕事に向かう…という一見その「薬」としての側面の方が強く表れている様な状況であっても、最大限俯瞰的に自らを省みるとそもそも日常的に酒を求めるという状況そのものがメンタル的には不調の方を示している…とゆーのが最近はとみに強力な実感として在るトコロなのですよね。もっとも、そーいうある種の「ドーピング」或いは「手当て」を必要としない「健全な生活」とゆーの自体が、ただ健全なダケでそれ以上のナニモノでもない…と言えるのかも知れませんケドも。とは言え私自身は現在、酒を特に必要としない時期の方が確実に字義通りの「幸福度(少なくとも精神的な)」は上だとゆーのが厳然たる事実なのでありますね(10年前からは考えられないコトでありますが)。最近は、一人ではもうほぼ飲まないのです(だから私にとっては、私自身の弱さ故に既に酒とは単なるコミュニケーションツールに為ってしまった…と言っても好いのかと思うのですよね)。 本作はその意味では、多少奇抜にも思えるアイデアながら本質的には極めて非常に典型的な話だとゆーか(ソレもネガティブな方面に向かって)、やはり根本的な「動機」からして酒がその適切な解決策であったとは到底言えない話だとまずは思うのですよね。コレも「酒は薬理学的には麻薬と同じだ」というまたよく聞く言葉が示唆する様に、人生が上手くいかないからといって麻薬にその身を委ねたとてナンの腹の足しにもならないのと同じコトだ、とでも言いますか。だから正直、私には本作がコメディ扱いなのだってどーにも全く理解できないのでありますね(とて、英語版Wikiでも思いっ切りコメディって書いてあるのですからソコにはも~ナンも言えない=言うつもりもない、のではありますケドも)。何つーか、途中からはワリと完全に白け切って眺めているしかなかった…と言いましょーかね。 ただ一つだけ、アルコール血中濃度を0.05%(要は「ほろ酔い」)に維持する…とゆーのを実際にシミュレートしてみると、ビールで言うとコレはだいたい朝350ml缶を2本呷って、その後は2時間ごとに1本ずつ飲んでゆく…てな次第でありまして、正直なトコロ確かにコレなら意外と仕事捗るんじゃねーか?と思ってしまったのには少なからずテンション上がっちゃいましたかね。少なくとも10年前の20代の頃に本作を観たのだったら、その頃の私なら1日くらいは実際に試した可能性が大アリだな…と。[DVD(字幕)] 5点(2022-07-23 01:53:16)《改行有》

8.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 《ネタバレ》 「なぜジーンを産んだ」「(病気が)遺伝することは分かっていたのに」 この問いに対するセルマの「赤ちゃんをこの腕に抱きたかったの」という答え。コレとゆーのは、本当に人間のいちばん奥底にあるモノだ、とゆーか、人間からその人間性(善きにせよ悪しきにせよ)を根こそぎ奪い取ったとして、その最後に残っているのがコレだ、という様にも(私には)感じられたのですね。コレこそがヒトのヒトたりし最も美しい部分だ、と言っても好いものか、と(私としては)。私が今まで観た映画のどのシーンよりも美しいシーンだった、とも思います。本当に大好きですね。 今般、4Kデジタルリマスター版が公開されるってその予告編でドンピシャこのシーンが流れて、ついまた観に行ってしまいました。まあ、この肝心なシーンを予告編で流しちゃって好いのか?と思うトコロではありますケド。[映画館(字幕)] 9点(2022-01-08 19:33:04)(良:1票) 《改行有》

9.  オテロ 《ネタバレ》 ゼフィレッリの『トラヴィアータ/椿姫(1982)』が今まで観た『椿姫』の公演映像全体の中でも実は最上位くらいに好きなのですが、ゼフィレッリは翌年にも再びプラシド・ドミンゴとテレサ・ストラータスを起用して『カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師』のオペラ映画を撮影しており、更に1986年に本作をまたもやドミンゴ主演で撮っている、というコトのようです。これはもはや、ドミンゴありきの題材選定というコトなのでしょう。しかし、流石に20世紀最高のオテロ歌いとも称されたドミンゴの出来自体は本作でも正に圧巻で、随所でエゲツない迫力を見せつけています(演技・演唱ともに)。加えて本作、その他キャストの出来も申し分無いですね。デズデーモナを演じるカティア・リッチャレリは歌唱も素晴らしいですが、映画女優にも引けを取らない品の在る美貌もオペラ映画としてのクオリティ向上に大いに貢献していると思いますし、本作でむしろオテロ以上に重要なキャラであるイアーゴを演じるフィスティノ・ディアスも、特にその狡猾で陰険な雰囲気・キャラづくりが実に的確でした。衣装等の美術面は流石のゼフィレッリ・クオリティでその面の出来も上々です。オペラ映画としては間違いの無い高品質かと。[DVD(字幕)] 8点(2021-09-19 12:42:33)

10.  ブラックブック 《ネタバレ》 最初の方はシリアス全開のヴァーホーヴェンとしては際立ってマジメな内容で、これはこれで全く全然悪くないと思った。それが、終盤は一転してサスペンス方面の面白さ・意外性を重視した極めてスピーディかつ濃密な目まぐるしい展開で、少ーしリアリティを欠くものの、個人的にはこっちも超面白かった(が、ここは完全に娯楽映画なんですよねえ…)。非常に穿った見方をすれば、序盤・中盤と終盤で雰囲気がだいぶ変わっている点に疑問を差し挿むことも出来ようが(マジメに撮るんだったら最後まで貫けよ、という)、個人的にはそこまで深刻に気になっている訳でもない(とは言え、全く引っかからないという訳でもない)。 監督の個性であるエロやら汚物やらも非常に効果的に使用されており、映画としても見応えが高まっているし、ファンならニンマリ出来るだろう。しかし、いくらゲテモノ好きの私でも、件の糞尿ぶちまけのシーンは流石に少しやり過ぎにも感じた(前述の、リアリティを損なっている、という意味でも)。ただ、そこも含めて脱ぎまくりの汚されまくりな主人公を演じ切ったファン・ハウテンの演技には、最大級の賛辞を贈りたい(こういう気が強すぎる女性って正直ニガテなんだけど、「ムンツェに惚れたな?」「そうよ、悪い?」のシーンの凛とした目付きにはビリビリ痺れました)。地味に、ヴァーホーヴェンでは一番素直に他人にオススメできるかも知れませんね。[DVD(字幕)] 8点(2020-05-17 01:58:05)《改行有》

11.  グレート・ウォリアーズ/欲望の剣 《ネタバレ》 憎しみの連鎖が彼我双方の残虐な行為と悲劇を生む、なかなか誰にも感情移入できない物語だが、ポールドゥリスの中世チックで勇壮な素晴らしい音楽と、ヤン・デ・ボンの臨場感・迫力最高の優れた撮影によって野卑ながらも非常に力強く語られる本作には、どこかに確実に爽快さと痛快さを感じ取ることが出来るだろう。そもそも個人的には、倫理観溢れる優等生な歴史物語などに殆ど観る価値は無いと思っている。そこに現れる愚かさ・醜さこそが人類が進歩した証、そして我々が歴史を省みることの真価であり、それを通して現代の我々が尊重すべき美徳を表現することが歴史映画の本分なのだから。良作。[DVD(字幕)] 7点(2020-05-16 21:48:49)

12.  ポール・ヴァーホーヴェン/トリック 《ネタバレ》 ドキュメンタリ部分は、監督がとにかくよく喋ること!まあ映画監督ってのはノンビリした人じゃ務まらないかなとは思うが。 で、本編。肝心カナメの脚本の方は、全然普通に悪くない出来に仕上がっている。が、あまりに小綺麗に整い過ぎており、奇抜な製作方法をとったことの妙味は少ない。あと、少しギュギュっと纏まりが良過ぎるのもやや微妙(元々このサイズにすることに決まってたのかも知れないが、普通に90分映画にしてもう少し遊びを入れても良かったかと)。そもそも、ヴァーホーヴェンらしさというものもそこまでハッキリとは見当たらない(百歩譲ってメレルの開幕オッパイくらいか)。無茶な残虐展開は検討から外したとは言ってたけど、オランダ人、本気出してくれ。[DVD(字幕)] 7点(2020-05-06 15:22:29)(良:1票) 《改行有》

13.  ルトガー・ハウアー/危険な愛 《ネタバレ》 非常に汚らしいシーンや、必要以上に扇情的で直接的な(これはもはや率直に「猥褻」だと言える様な)性的描写のオンパレードには、監督2作目にしてヴァーホーヴェンの独特な個性が全開であり、この「下品さ」が彼のアイデンティティなのだということが否応なく理解できる。しかし、描かれる物語は「普遍的な」という意味で一種ありふれた愛の物語であり、それ自体は意外にも詩情的、かつどこか確実に美しさを纏っている。「下品さ」はヴァーホーヴェンの存在証明であると同時に、やはり一つの「手段」に過ぎないのだ。それが狙うところの「効果」というものを、本作では大いに体感できるだろう。この内容でアカデミー外国語映画賞ノミネートは、やはり伊達ではない。[DVD(字幕)] 8点(2020-05-03 20:34:00)

14.  SPETTERS/スペッターズ 《ネタバレ》 スピルバーグは一時、ヴァーホーヴェンをスターウォーズ・エピソード6の監督に起用するようジョージ・ルーカスに本気で進言するつもりだったそうだが、本作を観て正気に戻ったらしい。本作が無かったらもしかすると、ハン・ソロがハードゲイ軍団に集団レイプされる可能性すらあったのだ。その意味では、本作は映画史における最重要作品のひとつであることに間違いが無い。 しかし、その色眼鏡を脱ぎ捨て、いつもの性描写の過激さには若気の至りと目を瞑れば、本作は間違い無く傑作の域に達している青春群像劇だと言ってよいだろう。ほろ苦いというには少し苦すぎる嫌いもあるが、友情・恋・夢・葛藤・挫折・本能の目覚め…と、本作には正に青春の全てが詰まっていると言える(前述のとおり、ややダークサイドな要素も多いけど)。一筋縄ではいかない登場人物たちも、どこか実に魅力的で、恐らくそれは迸る無軌道な若さのもたらす清涼感から来ているのだろうと思う。マイナー作だが、是非。[DVD(字幕)] 8点(2020-05-03 20:20:21)《改行有》

15.  ギャング・オブ・ニューヨーク 《ネタバレ》 大乱闘で親父が殺された!→なんやかんやあったけど、デイ=ルイス格好好い!(この間120分)→再び大乱闘!ワチャワチャしたけど、なんかカタキは取れたぜ! というだけの映画だが、色々と?な展開・演出の数々は正直意味不明なレベルまでに出来が良くない。一点だけ、非常に単純な敵討ちの物語で、要は二人だけの話(狙う方とカタキ)なのにも関わらず、その二人が種々の点で全く釣り合いが取れていないのが致命的に気になる。カタキの方は高潔で敏腕、加えて演技も超迫力なのに対し、ディカプリオの方はちょっと喧嘩強いだけの小物(手下に甘んじて裏で命を狙うというのは、どうしたって裏切り者の誹りは免れないだろう)、加えてバカ(ナイフで殺すことに拘って失敗し、失敗してから銃を取り出すもなんとナイフ投げで阻止されるという絵に描いたような間抜けぶり)、演技も平坦かつ平凡で、これではカタルシスも何もあったもんではない。何故にここまでシンプルな話がこんなにつまらなく(しかも長尺に)なったったのだろうか… もう一点、C・ディアスは見た目あんまし「品」の有る方でもないと思うのだが(逆に近寄りがたくなくてコケティッシュな所が魅力だと思ってる)、それにセコいコソ泥を演らせてしまうと、ちょっと育ちが悪すぎるようにも思う(少し憎々しすぎるというか)。[DVD(字幕)] 3点(2020-01-19 14:02:42)《改行有》

16.  ザ・バニシング-消失- 《ネタバレ》 全体的に描写自体は地味なのだが、結末部分がとにかくその辺のホラーなど問題にならないくらいにおぞましく、かつ(怖いを通り越して)恐ろしい映画である。サイコ・サスペンスでは文句無しに最強レベル。かなり緩慢で(前半は正直言って若干退屈)、かつ非常に淡々としつつも、徐々に徐々に着実に不穏さを増してゆく展開運びは全体的に極めて秀逸で、ラストの一気に盛り上がる緊迫感→絶望感は他に類を見ない素晴らしさ。犯人のサイコな演技も◎。掘り出し物ながら、非常にオススメ。[映画館(字幕)] 9点(2019-12-10 23:27:57)

17.  ムカデ人間3 《ネタバレ》 3部作の集大成は、またアイデア一発の映画に逆戻り。500人のムカデは壮観だが、他の中身はほぼほぼ無い。超の付く駄作。[DVD(字幕)] 3点(2019-11-19 21:01:08)

18.  ムカデ人間2 《ネタバレ》 やっぱり、グロ映画では最高峰ですね。前半の半分以上は「素材集め」。このシークエンスも、感情の感じられないバール捌きが非常に恐ろしげなのと、随所で地味に相当にグロい描写が既に冴え渡っているのですが(とにかく主演男優の姿形からして醜悪の極み、動きも表情も何とも気持ち悪いし、あとキツかったのは、しばしば登場するデカいムカデ、犠牲者にガチの妊婦が混ざってること、等ですかね)、それを更に上回ってくるのが後半の「調理」。ハンマーで歯を砕き、膝の腱を切り、ホッチキスで繋ぎ合わせるあたりは痛グロさがMAX、下剤からの下痢便大噴射あたりは汚らしさMAX、終盤のカオスな大殺戮は惨たらしさMAX、正に地獄絵図で、前作など問題にならないアルティメット・グロ。 もし、グロ映画でオススメを訊かれたら、私としては本作か『ネクロマンティック』を勧めることになるでしょう。人間関係がリセットされてもいいひと限定ですけど。[DVD(字幕)] 8点(2019-11-19 21:00:39)《改行有》

19.  ムカデ人間 《ネタバレ》 アイデア一発勝負な映画で、手術するまでが長いし手術した後も大した展開が無い。ムカデ人間も包帯だらけでイマイチ見た目がグロくないのがマイナス。知名度に比べてクオリティは低い。[DVD(字幕)] 4点(2019-11-19 20:59:56)

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