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プロフィール |
コメント数 |
3358 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
監督別鑑賞作品数
成瀨巳喜男 69 溝口健二 34 川島雄三 42 小津安二郎 37 豊田四郎 19 石井岳龍 18 矢崎仁司 12 西川美和 8 山下敦弘 16 今泉力哉 22 フェデリコ・フェリーニ 24 ミケランジェロ・アントニオーニ 16 ピエル・パオロ・パゾリーニ 16 ルキノ・ヴィスコンティ 17 ロベルト・ロッセリーニ 15 ジャン=リュック・ゴダール 36 フランソワ・トリュフォー 24 ルイ・マル 17 ジャン・ルノワール 16 ジャック・ベッケル 13 ジャン=ピエール・メルヴィル 11 ロベール・ブレッソン 12 イングマール・ベルイマン 28 アルフレッド・ヒッチコック 55 ジム・ジャームッシュ 16 ホウ・シャオシェン 19 ウォン・カーウァイ 14 ジャ・ジャンクー 9 |
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1. 遠い道のり
グイ・ルンメイの美しさが際立ったアジアの逸品。
『藍色夏恋』で初めて目にした時は、特別魅力的には感じなかったが、本作では透明感があり、どこか神秘的な美しさを持つ少女に見えた。
この時25歳。
25歳としての大人の魅力も見せながら、細い肢体を中心とした少女的な魅力も感じられる。
彼女が最高の美しさを持った頃に撮られた、まさに絶妙のタイミングの作品ではないだろうか。
話としては台湾映画らしいのんびりとしたもので、特別楽しくはないが、ゆっくりとした時の流れに、身を委ねる気持ち良さがある。
謎の多いストーリーで、何度か観ても鑑賞に耐え得る作品だ。[DVD(字幕)] 8点(2010-06-30 00:36:22)《改行有》
2. 冬冬(トントン)の夏休み
《ネタバレ》 うーん、この頃のホウ・シャオシェン監督作品は良いものが多かったので期待して観たのですが、期待はずれ。
なんでかと思案したところ、ホウ監督作品に彩りを加えている印象的なBGMが本作にはない。
かろうじてラストで「赤とんぼ」が流れるも、時すでに遅し。
全体的に退屈な作品になってしまっています。
台湾の田舎を舞台に、子供の視点で綴られるドラマ。
台湾の気候と穏やかな雰囲気が良く伝わっているのは良かったのですが、なんか中途半端で残念です。
それにしても、胃の手術後で、その痛みに「アアアアアー」と叫びをあげるお兄さん。
あの声には笑いました。[ビデオ(字幕)] 5点(2008-04-27 21:04:18)《改行有》
3. 童年往事/時の流れ
《ネタバレ》 冒頭から既にホウ・シャオシェン色が全開。
ホウ監督にしか出せない自然な雰囲気、そして台湾の暑苦しさがリアルに伝わってくる。
風景をただ撮っただけと思わせながらも、実はホウ監督にしか映し出すことのできない不思議な暖かみを映像から感じる。
つくづくホウ監督は天才なんだなぁと感じる。
さて、本作ははっきり言って怖いくらいに情け容赦なく暗い内容である。
まず主人公の父親が肺病で血を吐いて死に、次に母親が舌癌で死ぬ。
そして挙句の果てには、おばあさんが畳の上で1ヶ月間放置され老衰死する始末。
しかし、全編を通して心和む素敵な音楽が流れている。
そのせいか、そこで起きている人が死ぬという悲劇を「ごくごく自然なもの」として受け入れることができた。
ホウ監督の音楽センスは理屈抜きに好きだ。
特に本作の音楽は素晴らしい。
日常に横たわる“死”という恐怖や別離というものを、特別に悲劇として誇張することなく、自然の摂理として表現してみせた本作。
暖かい映像美と相まって、暗い内容とは裏腹に「爽やかさ」さえ残した。
その絶妙なさじ加減。
やはりホウ監督を天才監督と認めざるを得ない。
ホウ監督の作品は沢山見てきた。
そしてようやく、この監督の凄さと良さを感じることが出来た始めたように思う。
この監督は一筋縄では到底いかない。
それだけに、その凄さを一度でも感じてしまうと、また別の作品を見たくなってしまう。
そんな魅力が、この監督には確かにある。[ビデオ(字幕)] 7点(2007-12-23 00:09:45)(良:1票) 《改行有》
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