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1. ミュリエルの結婚
んーかなり前にいちど観たきりなので、偉そうなことは言えないのですけど。。。レネーちゃんの「ブリジット」とは「強い変身願望と嘘」これががあるかないかが違うんじゃないかな。ミュリエルの行動はわからなくもないけれど、イタくて見ているこっちが恥ずかしいというような感じで共感するところはまったくなかったです。私としては、結局ミュリエルは何も変わらなかった、愚かだった自分の行動に気づき、本来の自分に戻ったという感想です。努力ってなんだろう?人に認めてもらうためかなぁ、それとも幸せな結婚をするためかなぁ、よくわからない。言えることは、結果はあとからついてくるってことかなぁ。だいたい、人の人生を勝ち組、負け犬などと単純に二分割することは嫌いだし、ありのままの自分を受け入れてもらえないような人、こっちからお断りだぁ~~。しかしこの頃のオージー映画ってメイクが物凄いことになってるのよ、ケバイです。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-10-31 10:48:04)
2. ミスティック・リバー
《ネタバレ》 これは怒りと暴力の連鎖、それに関わる人々が非常にリアルに描かれていると感じる。癒えることなく血を流し続けるキズを持ちながら必死でそれに耐え、平静を装っているデイヴ。ジミーとショーンにとってはデイヴのその存在自体が重荷だったのでしょう。セレステは全てを予想し、告白する相手にジミーを選ぶ。アナベスは自分にジミーに言いきかせ、間違ってはいないと思い込むことで自分と家族を守る。毎月の500ドルの送金のために父親のことを諦めざるをえないあの一家。ラスト近くデイヴから開放されたかのように妻からの電話に初めて謝罪の言葉を口にするショーン。これらは自分はこうはなりたくない、なるまいと思いながらも、何かがきっかけとなって誰でもそうなりえる現実なのだと思う。同情はできないが娘を殺され、ショーンが語る納得できそうにない自白内容を受け入れるしかないジミー。アナベスの「あなたにはあと二人娘がいるのよ」という言葉からも想像できる義理の娘との確執。その娘がいなくなったことで自分と実の娘たちでジミーを独占できる満足感があの独善的な言葉となったように思う。デイヴがケイティ殺しの犯人と思い込んだセレステはそれを世間に知られることを最も恐れたのだろう。イーストウッド監督はこのような表には出にくい人の業を淡々と映し出していく。正義はないけれど深い作品です。しかし車で連れ去られた25年前と同じ光景は痛すぎる。忌まわしい過去の上に殺人者となってしまったことを抱え、救われることなく葬られたデイヴがなんとも痛ましく涙が出ました。一見平穏を取り戻したかのようなラスト、しかし何も解決はしていない。またしても臭いものに蓋をしてしまった人々。怒りと暴力の連鎖はデイヴの息子マイケルに繋がっていくのでしょう。決して忘れることなどできない不幸を忘れるんだ、忘れなさいと無かったこととして無理やり封じ込めることの不条理、恐ろしさを感じる。アナベスのあの言葉が象徴的です。ティム・ロビンスは秀逸。ショーン・ペンはハマリ役ですね。マーシャ・ゲイ・ハーデンのオドオドとした歯がゆい演技とパレードのシーンでローラ・リニーが見せたあの目、表情が凄い。ケヴィン・ベーコンが初めてシブく、かっこよく見えましたねえ。そして「グラディエーター」「アンブレイカブル」の大っ嫌いな子役のあの子。最初に出てきた時にイヤな予感がした。[映画館(字幕)] 10点(2004-03-13 01:24:59)(良:4票)
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