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【製作国 : トルコ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 逆転のトライアングル 《ネタバレ》 この話は、イタリアの映画「流されて」に似ている。 舟と、漂流した島で、立場が逆転するというのは、この話が発明したモノではない。 まぁ最近の映画らしく、いい意味でまとまってて、無理も無駄もない。 よくできてる。 さぁ、今後の展開はどうなるのか? トイレ掃除のおばさんの天下は、終わったわけだ。 助かった後のことまで計算しなきゃならない時代なのかね、まったく。 人間を見る目が嫌らしくなっちまうが、仕方ないね。 今、上にいる人間が、襟をただしてくれればいいよね。 いつどうなるか分からないから・・ そんな教訓話。[DVD(字幕)] 7点(2023-12-16 20:57:22)《改行有》 2. アイダよ、何処へ? 《ネタバレ》 国連の紛争現場での悪戦苦闘ぶりを描いた映画は、ほかに「ノーマンズランド」がある。 国連も人道的に有意義なことをいっぱいしているだろうが、 やはり映画が取り上げるのは、こういう過酷な現状である。 映画は、紛争現場の国連の動きの中で、なんとか正気を保とうとする 女性を描いてる。 きついな、と思ったのは、セルビア人との関わりの証拠を処分する中で、 夫が3年半の間、紛争の記録をつけた日記すら処分していたことである。 歴史は、このような戦火をかいくぐれなかった記録が膨大にある中で、 わずかに残った記録から形づけられているのだろう・・[DVD(字幕)] 7点(2023-02-25 23:23:23)《改行有》 3. 雪の轍 《ネタバレ》 長い映画だったので、HPで大筋を把握して観たので、3時間強でもさほど苦ではなかった。 面白かった。トルコ版「ある結婚の風景」みたいな感じで、男女の喧嘩がかなりを占める。 そして、ラストのお金をめぐっての冒頭の親子とのやりとり。ここで一気にドラマが引き締まる。それまでも色んな軸が張り巡らされて、面白いのだが、一番のクライマックスはやはりここの部分だ。この親子で始まり、この親子で終わることで、人のあり方を浮き彫りにしている。例え、尊敬に値することを言う大作家でも、身内の女性にかかればコテンパンだ。宗教、国は違えど、女性の言い分と言うのはどこも変わらないものだなぁと思ってしまった。またやはりラスト近くの作家先生がいかがわしいと言ってた地元の教師の引用する言葉と、作家先生の引用する言葉で、人間としての力量が浮かび上がる。作家先生は、自虐的な歌だった。対して一方の先生は、人生に向き合い闘い抜いているからこその引用句だった。最後、奥さんの元に帰るのだが、HPでは離婚すると書いてあったが、映画はそこまで描かない。ただほのめかして終わりの、実に品の良い映画だった。面白い![DVD(字幕)] 10点(2018-11-25 20:34:05)《改行有》 4. 路 《ネタバレ》 2015年の今、さらに見直される、ヨーロッパとアジアを結ぶトルコ。そしてフセインの頃の惨劇クルド人問題。それらの舞台がこんなきれいな自然のある風土だったのかと、とにかく内容よりも異文化体験したことの驚きに目が行った。内容では、やはり過酷な歴史を背負った民族は、女性も弱さが露呈するのか。その驚きもあった。獄中からの監督指示で完成したこの映画。どこまで人間描写が正しいのかとの疑問もあるが、逞しく生きて行く人たちの力強さには、圧倒されるものがある。そして逞しいからこそ、厳しいモラルがそこにある。退廃した文化では太刀打ちできぬ、生き物としての強さがプンプンとするのだ。[ビデオ(字幕)] 7点(2015-03-15 04:53:30)
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