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1. 逆転のトライアングル
《ネタバレ》 極めて非常に、人間性のほぼ総てに対してごくシニカルな映画でありますね。邦題は原題からちょっと変えて「逆転」となっているのですが(原題は直訳すると多分『悲しみのトライアングル』かな?)観ると確かに、人間社会における有形無形の様々な「相対するナニか」を描いておいて⇒それらが「逆転」してゆくサマをブラックなコメディに仕上げた(煮詰めた)作品の様に思えます。相対する…とゆーのはそれこそ、女と男とか・金持ちと貧乏人とか・支配者と被支配者(=強者と弱者)とか、なのですが、これも突き詰めると「善と悪」って最も根本的な二項対立に帰着してゆく様にも(やっぱり)見えてくるのです(=要は「神と悪魔」という、この世界の最も原始的な解釈だ…な~んて)。んで、前述どおり今作は結局、それを何処かしらで一切合財「引っ繰り返す」作品なのですよね⇒だから必然的に、最初は少しは善人であっても最終的には(何らかは or 幾分は)全員悪人…みたいなコトになっちゃってるのでありまして、ですね。。
個人的には、そーいうのマジでホントに大っ嫌いなのですよね(⇒殊に、それダケ言って終わっちゃってるトコロがもう…)。「人間なんて皆こんなモン」てコトなのでしょーケド⇒そんなんオマエに言われんでも(誰でも)薄々気付いてるわ!とゆーのと、ままズバリ「で?(怒)」とゆーのと、あと一つ、やっぱキョウビ「二項対立」なんてモ~流行るワケねージャンか!てェのも結構強力に思ってるトコロなのでありましてですね。。(世の中スパッと正義と悪に割り切れるなら誰も苦労なんかしねーよ!と。。)再度、こーいう「人間(人間の世界)」に絶望してる”ダケ”の映画とゆーのは、私はハッキリ嫌いだと言いたいのです。以上。[DVD(字幕)] 4点(2023-11-20 22:11:34)《改行有》
2. 恐怖ノ黒電波
《ネタバレ》 このシリーズ?は『恐怖ノ黒洋館』でもやらかしてますが、何故に(本質的に)ホラーじゃない作品に如何にもB級ホラーなタイトルを付けて無理繰り売ろうとするのでしょーか?私らが騙されるのは(ある種の)自業自得にせよ、何よりまず製作者に対して失礼だと思うのですよね(許可とか取ってるならイイのですケド)。今作はホラーではなくて、全体主義国家による情報(メディア)の統制と、それによる洗脳・「個」の消失、といったトコロが比喩的映像でもって描かれてゆくディストピア的SF作品ですね(それも多分にアーティスティックな方の)。まあ、その「手段」がテレビ(=電波の統制)で、なんか黒い油みたいなのが各所でデロデロ流れ出してきて、そしてその「結果」自体も確かに恐怖の対象ではあるのだから、ある意味言い得て妙な邦題、と言えるのかも知れんケドさ。
映像自体はこれも確かにかなり凝っているとゆーか、特にその独特の「ディストピア」感は中々上質で薄気味の悪い雰囲気自体もそんなに悪くはないとも思います。ただ一点、ホラーだろうがSFだろうが関係なく、とにかく通常の劇映画には為り得ないというレベルで猛烈にタルいですね。何つーか、もしホラーだとゆーならそれこそ30分掛からずに描けるよーな話を2時間弱掛けて撮っちゃってる、という感じです(監督はタルコフスキー信者かなんかですか?)。結論、コレももし観るなら映画館で、という作品ですかね(それか、もう観ない)。[DVD(字幕)] 4点(2021-08-21 10:06:50)《改行有》
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