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プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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【製作国 : オーストリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  ヒトラー 最期の12日間 ハリウッドにとって戦争映画は娯楽の範疇に入るジャンルですが、一方敗戦国である日本やドイツにとって直近の戦争はナーバスな題材であり、これを扱うことには相当なプレッシャーがかかります。とりわけ本作の題材は国際的な物議を醸すことが分かり切っていたものだけに、ドイツ映画界は相当な覚悟を決めてこれに臨んでおり、ファーストカットから「これは並みの映画ではない」という張りつめた空気感が漂っています。それは、見ている私までが緊張させられたほどであり、他の映画ではちょっと味わえない感覚に満ちています。 物語は、一義的にはナチス崩壊の過程を知ることができる歴史作品なのですが、普遍的なリーダーシップ論や組織論として見ることもできるという、一粒で二度おいしい仕上がりとなっています。圧倒的なカリスマ社長のワンマン経営で引っ張られてきた会社が、いよいよ倒産という事態に陥った。社長のコバンザメに徹するという処世術で出世してきた幹部達は何の打開策も打ち出せず、根性のある一部の外様部長達が現実路線で粘って何とか現場が持ち堪えているという状況です。経営者は「お前らが言うことを聞かなかったからこんなことになったんだ」と部下を怒鳴ったり、現実的にありえない新規事業や大口融資を根拠とした起死回生案を側近のイエスマン達に向かって得意気に披露したりと、そこはまさに修羅場なのですが、職業柄、私が見てきたベンチャー企業の末路は本当にこんな感じです。何らかの組織のリーダーをやっている方は、本作を見ると少なからず身につまされる発見があるのではないでしょうか。 問題点は、登場人物が多すぎてドラマがやや散漫となっていることでしょうか。ドイツ人にとっては名前を聞いただけでピンとくるナチス幹部であっても、我々日本人にとっては名前こそ知っているが何をした人なのかは分からないという人物が多いため、ドラマへの没入感がどうしても薄くなってしまいます。 ドイツでの公開時には論争を巻き起こしたとされるヒトラー関連の描写については、ナチスをタブーとしない日本人にとっては大してセンセーショナルなものでもなく、こちらでもやや拍子抜けさせられました。ヒトラーは充分すぎるほど否定的に描かれているし、映画全体の内容もナチズムを賛美するものではなく、なぜこの程度の描写に怒る人がいたのか不思議に感じたほどです。ヒトラーは『イングロリアス・バスターズ』に出てきたような癇癪持ちの小男でなければならないとするのであれば、それこそ歴史を矮小化する行為ではないでしょうか。現実離れしたモンスターと、普段は紳士であるが敵と見なした相手にはいくらでも残酷になれる指導者、どちらに警戒せねばならないかと問われれば絶対に後者の方でしょう。 もうひとつ残念だったのは、冒頭とラストに主人公・ユンゲ(及び本作製作者達)の逃げ口上ともとれるナレーションを入れてしまったこと。「ヒトラーに仕えた私は愚かでした」という現在の価値観に基づく発言が入ってしまったために、歴史映画としての価値が少し下がりました。そこは徹底的に戦時中の描写に徹し、製作者は良いも悪いも判断しないという姿勢を貫徹して欲しいところでした。[DVD(吹替)] 7点(2016-02-23 14:03:59)(良:2票) 《改行有》

2.  愛、アムール 老老介護という平凡なテーマに、『アムール』という直球勝負のタイトルですが、そこはミヒャエル・ハネケ作品だけあって、一筋縄ではいきません。この映画、ラスト近くのワンシーンを除いては極めて単調。映画全体の密度が非常に薄く、かなりの眠気に襲われます。もちろんこれは監督の意図したところであり、テーマを煮詰めれば当然にこの構成に行き着くわけですが、この意図された退屈さをどう感じるかが、本作の評価の分かれ目だと思います。私は、この単調さに音を上げてしまったクチなので、本作への評価は低めになってしまいましたが、少なくとも一度は見る価値のある映画だと思います。テーマの掘り下げ方は素晴らしいし、俳優達の鬼気迫る演技や、ダリウス・コンジによる撮影など、見るべきものは非常に多いので。[DVD(字幕)] 5点(2013-10-18 00:33:56)

3.  ファニーゲーム 《ネタバレ》 「ファニーゲームは物凄い!狂っている!」という噂を聞き猛烈に関心があったものの、長期に及ぶ廃版状態により、DVDを入手して鑑賞するまで5年待ちました。人は見られないものほど見たくなる。期待パンパン、さぞかしショッキングな映画なんだろうと身構えて鑑賞したため、衝撃はそれほど感じませんでした。「得体の知れないヨーロッパ映画として鑑賞できれば」と、とても残念に思いました。要するに監督がやりたかったのは、暴力がギッシリ詰まった娯楽映画を見て「楽しい」と喜んでいる一般の観客達への嫌がらせでしょうか。デンジャラスのノッチに似ている不快極まる兄ちゃんは、普段暴力的な映画を見て喜んでいるあんた達の姿なんだよと。。。若者二人は、天の上から家族に不幸を与えます。逃げられるかも、警察に通報されるかもという、被害者と同一次元にいる加害者であれば持つであろう不安や迷いは一切ありません。自分たちがゲームを支配し、ゲームは必ず自分たちの思い通りに終わることを分かって行動している以上、彼らは映画固有の登場人物というよりも、映画を作っている人間や、それを眺める観客に近い存在だと考えられます(自分の作品に突如割って入る手塚治虫や鳥山明みたいなもの)。彼らはゲームが単調では面白くないから、被害者を泳がせ、哀れな家族にも一応「ゲームに勝つ」チャンスを与えます。しかし被害者が予想外の反撃をすれば、巻き戻して自分たちのシナリオに戻します。これは、結末のわかりきった話、設定が少し違うだけで中身はどれも大差のない娯楽作を飽きもせず何本も見て喜んでいる観客への皮肉でしょうか。まったく同じ映画であってはいけないがお約束は守って欲しい、自分たちが期待する内容でなければ不満に感じるという短絡的な観客たちへの。そんな頭空っぽの観客たちが、刺激を求めて「美化された暴力」を消費することの空恐ろしさ。これを、「美化」というオブラートを取り払った形で観客に提示します。「あんたらが喜んで見ている暴力って、そんなに楽しいものかね?」。本作から10年後、監督はまったく同じシナリオでファニーゲームをリメイクしました。わかりきった結末の映画を見て喜ぶ観客への嫌味はまだ終わっていないようです。[DVD(字幕)] 5点(2009-07-23 20:48:07)(良:2票)

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