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プロフィール |
コメント数 |
170 |
性別 |
男性 |
年齢 |
44歳 |
自己紹介 |
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1. ダーウィンの悪夢
なるほど、こりゃあ地獄だ。ヴィクトリア湖の生態系をぶち壊した巨大魚ナイルパーチの、腐った肉片が付着した骨を天日干しているシーン(地面は魚の油でグチャグチャ、魚には大量の蛆・ハエがたかる。そこで働く人々は腐乱により発生するガスで目をやられ、服もボロボロ。それでも仕事がある分、まだマシだと話す。)が強烈。ヘコむとか、そういった感情を突き抜けて「もう、どうでもいいや」という開き直りの念だけが残る。同時にこんな映画を撮った奴は相当なバカだと思った。貧困や政情不安が蔓延る社会を、とにかく生々しく、言い換えれば贅沢に、それがこういう映画に対する唯一の有効性であるかのごとく(しかもそれらを包むグローバリゼーションの功罪をふんだんに匂わせつつ)、そしてそれが誠実な態度であるかのようにタンザニアの現状(らしきもの)を捉えるカメラ。まあ当然、あえて「地獄」だけを見せてるんだろうが、そうしたドキュメンタリーにおける虚構性と安易に戯れる様はかなり見苦しい。この映像を撮っている奴らを対象とした方がよっぽど面白いドキュメンタリーになるに違いない。タンザニアの歌を歌った娼婦が殺されたと知った時に、彼らが見せたであろうしたり顔とかさ(笑)[映画館(字幕)] 4点(2007-01-18 21:08:15)
2. ベレジーナ
テオ・アンゲロプロスがギリシャを曇天と黒のロングコートの国にしてしまったように、ビクトル・エリセがスペインを熱情から詩情の国にしてしまったように、ダニエル・シュミットは「ベレジーナ」でスイスの国旗の白十字を黒に上塗りした。なんていうのは大げさだし、そーやって勝手に影響を受けている自分が単なるアホなのだが、この3人が作る映画は単なる「お国映画」に留まらず、独特な視点を提示している。この点の非凡さと同時に映画としての贅沢さも持ち合わせていて、言い方はあれだが、見たあと非常に得した気分になる(で、その後に「ヨーロッパ映画ってやっぱり深いねー」みたいな感じになるとちょっとマズいわけだが)。まあ、それ以前に「ベレジーナ」は文句なしに面白く、艶のある映画だと思った。うっとりするような反復(画面に見とれて字幕を見逃してしまうほど)が繰り返されながら少しずつズレが生じてきて、そのズレが決定的になった時、スイス最後の一日が始まる。その始め方が、とんでもなくバカにされたというか、煙に巻かれたようなひっくり返しなのだけど、その後の怒涛の展開はさらにぶっ飛んでいて、最後に独立の旗がバッと開いた時が最高潮。鑑賞後の幸福感がたまらない。ハラーショってあんた・・・[映画館(字幕)] 10点(2006-06-14 18:46:19)
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