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プロフィール |
コメント数 |
620 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
「監督の数ではなく、観客の数だけ映画が有る」という考えでアレコレ書いています。 洋画に関しては、なるべく字幕版も吹き替え版も両方観た上で感想を書くというスタンスです。 ネタバレが多い為、未見映画の情報集めには役立てないかも知れませんが…… 自分と好みが合う人がいたら、点数などを基準に映画選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。 |
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1. ファニーゲーム U.S.A.
《ネタバレ》 「1997年版と、全く同じような内容だなぁ……」
と感じていたのですが、監督さんも同じだった訳ですね。納得。
ある意味では、とても真摯な態度でのリメイクと言えるかも知れません。
初見の衝撃、といったものを差し引いて考えれば、元作品のファンも楽しめる仕上がりだと思います。
有名俳優が出演している事によって何か変わるかな、とも思いましたが、特に変わっているようにも感じられませんでした。
自分としては、1997年版と同じ内容である以上、同じ点数をつける他ありません。[DVD(字幕)] 0点(2016-04-08 08:20:10)《改行有》
2. ファニーゲーム
《ネタバレ》 これは観客を不愉快にさせる為の映画なのでしょうか。
不愉快になる理由としては、劇中で行われた暴力や理不尽さに対する怒りが必要になってくると思います。
でも正直、不愉快というよりは退屈に感じましたし、怒るというよりは呆れるという感情に近い。
それが決定的になるのは「仲間を殺されてしまった犯人が、リモコンの巻き戻しボタンで時間を逆行させて、仲間の死を回避してしまう」という場面。
これはもう、完全に興醒めです。
不幸を回避する為に時間を逆行させる展開は珍しくもないけど、これほど唐突なパターンは記憶にありません。
(現実に行われている暴力の理不尽さを描こうとしているのかな?)
(暴力を娯楽として描く映画に対するアンチテーゼなのかな?)
などと、色々考えながら観賞していたのですが、この映画に匹敵するほどの理不尽さは現実世界や他の映画では見受けられないと思います。
よって、現実世界に対する警鐘とも他の映画に対するパロディとも感じられません。
恐らくは「ある戦慄」(1967年)が元ネタなのだろうな、と思えますが、あちらに存在したラストシーンのカタルシスや、背筋が寒くなるほどの恐怖や嫌悪感すらも無し。
致命的なのは、やはり「巻き戻し」によって、一度映画で描かれたものを自ら否定する形になってしまった事ではないでしょうか。
この映画はラストにて、新たな獲物を見つけた悪党二人組が再びゲームを始めようとする場面で終わるのですが、それに対しても恐怖とか、次なる展開への興味とかいったものを抱けないのです。
極端な話、ゲームに飽きた二人が巻き戻しボタンを押してしまえば、犠牲者も全て元の状態に戻る事になる。
犯した罪も全て「無かった」事に出来るじゃないか、と考えれば、彼らが何をやっても、映画の中で何が起ころうと、興味を持てなくなってしまいます。
この映画に対する不快感だって、劇中で巻き戻しボタンを押されたら否定されてしまう、意味の無い物としか思えません。
監督さんは才能のある人なのだろうし、波長が合えば楽しめる映画なのだろうな、とも感じました。
けれど「劇中で描かれた全てを無価値にしてしまった映画」という意味において、これほど「0点」が相応しい品は他に無いように思えます。[DVD(字幕)] 0点(2016-04-08 08:04:29)(良:1票) 《改行有》
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