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プロフィール |
コメント数 |
250 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
サンボリズムとリアリズムのバランスのとれた作品が好きです。 評価はもちろん主観です。 評価基準 各2点ずつで計10点 1.物語の内容・映像にリアリティを感じるか? 2.視覚的に何かを象徴できているか? 3.プロットの構成は適切か? 4.画面に映る動き・台詞や音にリズム感があるか? 5.作品のテーマに普遍性はあるか? |
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1. アテナ
それにしても最近は本当に長回しを売りにする映画が多いですね。しかし技法というものは物語やテーマに沿って正しく使用しなければ真価を発揮するものではありません。そこばかり突出して強調されるのは映画の堕落でしかないと思います。これもドラマを語るより長回しで派手でカッコいい画を撮ることにばかり注力している映画です。登場人物に共感し映画の中に引き込まれるのではなく他人事として事件を眺め続けさせられます。この映画を見て連想したのは社会派映画よりもむしろジョン・ウーやジョニー・トーのような香港のギャングと警察の抗争を描いたアクション映画です。スペクタクルな映像を楽しむ分には悪くないのですが、もしこの映画が目指したものがフランスの社会問題を多くの人間に伝えることならばそれは完全に失敗していると思います。その派手な映像もずっと続くと単調でダレてきますし、やはり映画の中心となるべきなのはアクションよりもドラマの方でしょう。[インターネット(字幕)] 3点(2023-09-15 23:05:15)
2. 穴(1960)
この頃の映画は暗い夜の場面でも照明が照らされて画面が不自然に明るかったりするのですが、この映画の場合暗い地下のシーンでは手持ちのランプの火のみで照らされ、人工的ではない自然な照明が現代でも通用するリアリティを生み出しています。それがまた通路を歩くシーンでは光が輪のようになって美しい効果をもたらしています。いい意味でドラマ性が希薄な作品です。最後のシーンまでは5人が仲良しで一つの目的に向かって一致団結し、いじめや対立が起きたりしないのがいいんですよね。基本的には看守とすら対立せず安直なドラマチックな展開は排除されてびっくりするぐらい人がよい人間しか出てきません。そのためか変なことを言うようですが、この映画は深刻な脱獄というよりは修学旅行の夜や学園祭の準備をしているかのようなわくわくする感じがあるんですよね。持ち物検査をされ、先生に隠れて夜遅くまで遊んだり、手作業で何かを作ったり、散らかして掃除をしたり、ラストも仲の良かった友達と進路の違いで別れることになるような寂しさを感じました。監獄とはまるで学校のようなもの、いや、学校とは監獄のようなものというのがより適切かもしれません。そういうところからこの映画は一種の青春映画のような気持ちで見れちゃうのです。[インターネット(字幕)] 8点(2023-06-08 23:29:54)(良:1票)
3. アスファルト(2015)
古くはジャック・タチ、最近だとアキ・カウリスマキあたりのよくあるオフビートコメディ、もちろん先人のようにガチガチに凝った画面構成ができているわけでもなく、なんかこういうのはクスリと笑えるだけで二番煎じというのもあってあまり楽しめないです。そもそもこういうオフビート演出って劇的なシーンを何でもないように撮るから面白味が生まれるのであって本当に何でもないようなシーンを何でもないかのように撮っても何にもならないのではないでしょうか。エレベーターの故障にしろNASAの宇宙飛行士にしろ思いついたエピソードを放り込んだだけという感じでそれらが絡み合って盛り上げる展開にしないのはダメでしょう。こういうオムニバス形式の映画ってたいてい佳作どまりで傑作は生まれないと思います、構成しようとすることを放棄していますから。劇中に他の映画のワンシーンやポスターが挿入されるあたり、映画好きの監督が題材への興味よりも好きな映画の演出を真似てみたいというモチベーションで作っているように見えます。なんか悪い意味で日本映画っぽいです。もちろん大半の日本映画よりは上手いし様にはなっているんですけど、まあどこの国でもこういうタイプの人間はいるんだと勉強にはなります。[インターネット(字幕)] 5点(2023-05-17 22:58:13)
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