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1. カビリアの夜
《ネタバレ》 個人的にショックな出来事があり、『俺みたいなどうしようもない奴が夢なんて見るからこうなるんだ』『俺みたいな奴には夢を見る資格もないんだ』『俺みたい奴が…』という気持ちが強くなり、涙をこらえながら、歩いていたときにこの映画のラストがふと頭によぎった。
他の人からは、しょぼくれた男がとぼとぼと一人で歩いているように見えるだろうが、その瞬間、自分の目には、自分の周りを賑やかに騒ぐ集団の姿が見えたような気がした。
涙が溢れそうだったにも関わらず、何故か一人で気持ち悪くニヤついて歩いている自分がそこにはいた。
この映画には救われた想いで一杯だ。
どうしようもない自分を助けてくれた素晴らしい映画だと思う。[DVD(字幕)] 10点(2011-05-16 22:32:49)《改行有》
2. カジノ
凄い面白い映画でもあり、かつ凄いつまらない映画でもあった。
カジノを舞台とした様々な人間模様とカジノ・ギャング世界の「表」と「裏」を描いたこの映画は素晴らしい映画であり、各俳優陣も素晴らしい仕事をしていたと思うが、うんざりするほど長すぎると感じる。
同じ3時間でも長さを気にしない映画もあれば、この映画のようにもの凄い長く感じる映画もある。
それは何故かというと、演出というかストーリーが単調で一本調子のため、同じリズムで3時間ひっぱるのはよほどでないと無理というものではないか。
シャロンストーンは確かに熱演といってもよい演技をしていたが、彼女の部分は大幅にカットできるような気がする。
もっとも、デニーロとストーンの「愛」をメインテーマにしたいのなら別な話だが、この映画が描きたかったのはそれだけではないような気もする。
確かに、冒頭で「愛」とは信じることとか。互いに尊重しあい、思いやる心が愛とか。
命を預けあうのが夫婦とかなんとか言っているので、本当は、「愛」についてがポイントの映画なのかもしれないが、これまたジョーペシの熱演のおかげか、出来あがったものは違うものがメインテーマになっているのは明らかだろう。
7点(2005-03-14 01:54:03)《改行有》
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