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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 家族を想うとき 《ネタバレ》 労働者の権利向上に伴い、経営者は労働者のためにいろいろな手間やお金をかける必要が出てきました。「こんなの面倒くさいし、コストもかかるしなんとかならないかな」と経営者は考えに考え、ある日、あるアイデアがひらめきました。そのアイデアとは「そうだ、皆経営者にしてしまい、対等な立場という体にしてしまえばいいんだ!」というものでした。これが今作のテーマです。 本当に、毎回毎回引退をしようとするケン・ローチを引き留めようとしてるのかどうかはわかりませんが、面倒くさいことを省いて稼ぎたいと考える経営者の思考は、ほとんど犯罪者の思考と変わらないですね。 残念ではありますが、ケン・ローチには死ぬまで、人間から人間性を奪おうとする社会の歪みをどんどん映像化して我々に問題提起していただきたいと本当に思いました。 絶望しかない物語なのですが、その中で主人公の家族だけは崩壊させずに終わらせたところに、ケン・ローチが持つ「あきらめない」姿勢を感じました。[DVD(字幕)] 8点(2021-02-22 23:48:35)《改行有》 2. 神々と男たち 《ネタバレ》 「神の沈黙」というフレーズが浮かんでくるような、殉教者の葛藤、そして覚悟を極めて美しく芸術的に描いた作品です。 素晴らしい作品であることは間違いありません。「白鳥の湖」が流れるシーンは本当に見事でした。ただ、アルジェリアとフランスの過去から現在にいたる関係を考えると手放しで賛辞を送るわけにはいきません。 たとえば映画の中で修道士がイスラム教徒の過激派に「キリスト教とイスラム教は隣人だと言ったりしてますが、かつてフランスがアルジェリアを植民地支配をしていたときにはイスラム教徒を押さえつけてたわけですからね。 それに、あまりにも「修道士たち=神に殉じた崇高な男たち」、「イスラム過激派=野蛮で無知なテロリスト」という構図が明確に打ち出されていてちょっといかがなものかと思いました。 [映画館(字幕)] 7点(2011-07-30 11:41:37)《改行有》 3. 彼女の名はサビーヌ 《ネタバレ》 サビーヌのあまりの変わりように衝撃を受けました。 サビーヌの人生を、同じような病気の人たちを救うために生かすことが何よりも大切だと思いました。また、目を背け、見えないところに彼女たちを閉じ込めてしまうような政策や風潮は改めなければならないとも思いました。 [DVD(字幕)] 7点(2010-02-07 20:39:16)《改行有》 4. 隠された記憶 《ネタバレ》 すべてが綿密に計算されており、全く以って隙が無い映像を我々に提供(というか挑発)してくれるハネケ監督には感服するしかありませんね。そして、誰しもが抱えている問題(秘密や嘘そして罪)をサスペンスという緊張感に満ちた形式をとりながら突いてくるその嫌らしさは、まるで悪夢を見ているかのようでした(でも面白いからついつい見てしまうんですよね)。 何というか、何回も見返して、その緻密さを確認したくなるような映画でした。 [DVD(字幕)] 8点(2009-12-28 23:40:58)《改行有》 5. ガッジョ・ディーロ 《ネタバレ》 ロマの人たちの情熱的で奔放な姿が描かれています。ただ、彼らには社会から差別を受けている厳しい状況もあり、後半はその状況が悲劇を招きます・・・・・。 ジプシー(ロマ)音楽の情熱的で奥底に哀しみを湛えた旋律が非常に印象的でした。 [DVD(字幕)] 7点(2008-06-25 18:31:48)《改行有》 6. ガスパール/君と過ごした季節 《ネタバレ》 南仏の美しい風景・ミシェル・ルグランの素晴らしい音楽に、いきなり姥捨てのシーンからスタートする等実は結構シビアな話なんですけれどもユーモラスな雰囲気が相まって心暖まる世界を作り出しています。 ラストのガスパールの姿には「男だねえ!」と声をかけてあげたくなりましたね。 [DVD(字幕)] 7点(2008-06-13 18:20:01)《改行有》 7. がんばれ、リアム 《ネタバレ》 良い映画であることは間違いないのですが、この邦題はちょっとどうなんでしょうか・・・・。何か、タイトルから思い描いていた内容と全然違っていてちょっと騙された気分です。 ただ、ストーリーとしては、第2次世界大戦前になぜ欧州にファシズムが台頭していったのか、今も残る移民問題は何故起こるのかということを加害者側(実は被害者でもあるのですが・・・)の視点から描いていていろいろと考えさせられました。 「弱い者がさらに弱い者を叩く」という人間社会の負の連鎖は見ていて本当に哀しくなってきます。日本も他人事ではありません・・・・[ビデオ(字幕)] 8点(2008-01-17 19:20:09)《改行有》 8. カンダハール 冒頭からパラシュートで空から降ってくる義足とそれを追いかける地雷で足を失った人々というショッキングな映像が映し出されます。その後も、アフガニスタンの「北斗の拳」を思わせるような荒廃した社会の姿が、まるでドキュメンタリーのように描かれています。北斗の拳はマンガですが、アフガンは現実ですからね・・・・。 いま、テロ対策特別措置法問題が世間を賑わせている中で、非常に興味深い作品でした。 [DVD(吹替)] 7点(2007-11-11 22:31:14)《改行有》 9. 過去のない男 《ネタバレ》 クレイジーケンバンドの曲が使われ、寿司や日本酒が出てくるというだけではなく、音楽や雰囲気なんかも日本人受けしそうな感じの映画ですね。 しかし、登場人物がみな無表情なのはフィンランド人の特徴なんですかね?まあそのことが妙にユーモラスな雰囲気を醸し出していて面白かったんですが・・・・。 何というか観終わった後不思議な感覚の余韻が残る映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-08-18 16:51:02)《改行有》 10. 勝手にしやがれ 《ネタバレ》 ジャン・ポール・ベルモンドがとにかく格好いいですね。死に方すら非常に印象に残ります。 (タバコの吸い方は真似したくなりますね。) しかしながら、もう50年近く前の作品なのに全く古びてないのが凄いです。ジーン・セバーグが最後に「最低って何のこと?」とつぶやいて終わる感性は凄いですね。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-05-27 23:32:55)《改行有》 11. カビリアの夜 《ネタバレ》 もう、ジュリエッタ・マシーナの演技が最高です。「人生を変えたい、幸せな生活を送りたい」と願いながらも、裏切られていく女性の姿を見事に演じています。非常に悲惨で切ないストーリーではあるのですが、ラストシーンで見せる彼女の笑顔によって、非常に希望を感じさせてくれるから不思議です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2006-04-16 21:54:26)《改行有》
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