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1. 草の上の昼食(1959)
扱ってるテーマからは想像出来ない不思議な魅力が沢山、詰まっている。人工受精に対する教授の考え、惚れた女性を見る目付き、ルノワール監督の描くドタバタコメディは相変わらず面白い上に出てくる女性が毎度ながら美しく描かれている。美しく描かれているという意味では女性だけでなく、全ての場面、場面の映像の美しさには眼を奪われる。ヒロインが水浴びするシーン、水の色、空の色、流石、一流の画家を父に持つだけはあるルノワール監督、この監督の映画はどの作品を見ても美しい。今作の中では特に赤が印象に残る。絵が動いているかの様な錯覚さえ覚えるのは毎度ながら感心させられれる。この監督の映画、今のところ見た映画、全くもって外れが無い。全作品見たい。[DVD(字幕)] 9点(2018-12-05 19:42:49)
2. グリーン・カード
《ネタバレ》 偽装結婚をテーマに最初のうちはなんだ?この嫌な女!と腹が立つ。自分が好きな庭、緑に囲まれた部屋に住みたい。ただそれだけの為に愛してもいない男、その男の都合を利用して愛の無い嘘で固められた結婚生活をする。一方でフランス人である男にはこっちはこっちで国内滞在のピザ(資格)を得る為に自分が愛されてなんかなく、ただただ女に都合の良いように利用されているにも関わらず、けして、嫌な顔を見せない。何てかっこ良い男なんだ!男は顔じゃない。顔よりも性格であると世の女達に対して言っているようであり気分が良い。二人の偽装結婚が疑われ、男と女別々で偽装結婚でない事を証明する為の試験を受けるものの、失敗してしまう。二人が別れた後、再び最初に出逢った喫茶店で一人、コーヒーを飲む女を窓の外から眺める男、この時の二人の表情には声に出さなくても解る。本心、ここで二人が初めて本当は愛し合っていることに気付く。その場面、台詞なしで演技、顔による演技だけで見せる上手さ、そして、二人がようやくスタートラインに立つことが出来たラストシーン、ここでもいつまでもしつこく描くことせずに終わらせるのも良い。話としてはこうなることは誰しも予測出来てしまうという展開であるが、それでもこの映画が感情移入出来た最大の要因は二人の演技とそれをさらりと映し出して余計な事を語らせずに終わらせた監督の力と脚本による勝利である。[DVD(字幕)] 8点(2009-12-06 21:46:12)(良:1票)
3. 暗くなるまでこの恋を
《ネタバレ》 カトリーヌ・ドヌーブ萌え~みたいな映画である。フランソワ・トリュフォー監督のカトリーヌ・ドヌーブの映し方がとにかく物凄くエロイ!ベッドに横たわり、ジャン=ポール・ベルモンドを挑発するように誘い込むシーンなんて特にエロイです。サスペンス映画としての緊張感という意味でそれほどのものを感じられないという大きな不満が残る中にあってのカトリーヌ・ドヌーブのいやらしさと美しさ、そりゃあねえ!車を運転していたら上半身裸でおっぱい丸見えのカトリーヌ・ドヌーブのように美しい女性と遭遇してしまったら運転に集中出来ずに事故るのも解るよ!とにかくそんなにも面白い映画ではないが、カトリーヌ・ドヌーブを眺めているだけで見て損はないと言える作品です。[ビデオ(字幕)] 6点(2009-11-29 11:25:35)
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