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1. グッドナイト&グッドラック
「古き良きアメリカ」という言葉はよく聞くけれども、この時代のアメリカになぜか惹かれてしまうのはアメリカ人だけではないと思う。もちろんこの時代にも様々な問題があり、黒人の人たちにはまだ選挙権もなく、女性の地位も低かった。それでもケネディ大統領までのアメリカにはまだ良心、あるいは知性といってもいいかもしれないけれども、それがあったと思う。もちろんそれがあればこその黒人の選挙権獲得、女性の社会進出があったわけだけれども。まるで少年のようなアメリカ。ベトナム以前のアメリカ。ある意味すごくピュアなアメリカが、エド・マローとともに描かれている。モノクロ画面の美しさ。デヴィット・ストラザーンのしんとするようなかっこよさ。指が焼けるのではとはらはらさせられるタバコのシーン。[CS・衛星(字幕)] 9点(2013-09-19 13:09:11)
2. 薬指の標本
小川洋子さんの原作は未読です。色彩が美しく、ワンシーン、ワンシーンが絵画のような映画でした。物語の行方よりもそっちの方にどんどん惹かれていってしまい、途中からあらすじについていくのが疎かになってしまって後悔しました。イリスの着ている洋服(ものすごくかわいい!)や目の覚めるようなランプシェードの色など、翌日になっても映像がフラッシュバックして、しばし余韻がさめませんでした。小菊さんのレビューを読んで、自分が気づかなかった部分を指摘された感じで、思った以上に深い映画なのだと思いました。個人的にとても好きな映画です。[DVD(字幕)] 8点(2007-06-17 01:21:10)
3. クレールの膝
《ネタバレ》 待望の「クレールの膝」を観る。が、しかし、感想はちょっと複雑。予想していたものと違っていたということもあるが、主人公ジェロームの心理がいまひとつ理解できないというか、共感できないというか。第一膝のなで方がなってない!「恋の秋」のベアトリス・ロマンが16歳のときの作品で、生意気な少女役で出演。わたしとしてはローラ(ロマン)の生き生きとした演技やくるくると変わる表情、少女特有の聡明さの方にずっと惹かれる。クレールには魅力を感じなかった。というわけで、ジェロームにもクレールにもあまり心惹かれず、ローラだけが印象に残った映画でした。ただ、ジェロームがまるっきり見当違いな自己満足して帰っていく落ちは、いかにもロメールらしくて好き。
[DVD(字幕)] 6点(2006-09-22 08:43:42)《改行有》
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