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1. サムライ(1967)
「いぬ」に続きメルヴィル作品を観賞するのは2作目です。所々にハッとさせられるシーンがあるものの、ノワールな雰囲気を作り出すこと全力を傾けたせいか、ストーリー性は弱く、話のテンポが遅い・・・アラン・ドロンが、ほとんど喋らないのも陰鬱な雰囲気を出すためだと思うが、雰囲気が出るより物語の単調さ、淡白さを強調してしまっている気がする。それに、暗黒街を生き抜く殺し屋にしては、アラン・ドロンが漂わす甘さ、繊細さみたいなものに違和感ありでした。趣味の問題だと思うが、殺し屋はハードボイルドであってこそ殺し屋で、アラン・ドロンのような甘いソフトクリームには似合わない。ただ、アラン・ドロンはこの系列の映画に結構出演しているし、単にアラン・ドロンが苦手ってこと?[ビデオ(字幕)] 4点(2005-06-06 14:29:53)
2. 散歩する惑星
ストーリーが無いに等しい映画で、なにが面白いの?と聴かれると困るんですが、あえて言えば、この監督と価値観が近いということでしょうか。登場人物のほとんどが苦悩を抱えた、憐れむべき人達です。しかし最近の社会はというと、競争して打ち勝て、合理化しろ、この映画では「安く仕入れて、高く売れ」で、イエス像まで商売道具になってしまう。けど、人間はそれだけでは生きていけない、それ以外の何かが必要なんだと思う。例えば映画でも言ってる「詩」なんかもそのひとつでしょう。そういったものが登場人物達には必要で、おそらく自分にも必要なんだと思う。競争、商売、お金、それ以外にも重要なものがある!このことを直線的に描くと、どこか偽善的になったり、説教っぽくなったりしてしまう。そこで、ちょっと(かなりか?)ぼやかして描く。言いたい事がある、けど、はっきり言えない又は言わない、この辺りが良いですねー。けど、ストーリーはどうにも…だったので点数はこんなもんです。6点(2004-05-22 21:30:44)
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