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1. 譜めくりの女
《ネタバレ》 良くも悪くもデボラ・フランソワという女優に釘づけでした。とても複雑な復讐劇であり、ただ単に相手を破滅させるというだけでは足りなかったのかと思わせるものでした。相手を自分の虜にし、裏切り、見捨てる。彼女にとってはただ復讐するだけはなく、いかに復讐するかが大事だったのでしょう。それでも心のどこかには情というものがあり、最後に歩いていく彼女に涙を期待したけれども、涙はなかった。わたしはきっとメラニーは泣いているだろうと思ってアップをみたけれども、彼女の顔は冷静そのものでした。映画の格はこの最後のシーンで決まったと思います。相手役のカトリーヌ・フロは個人的にとてもすきな女優さんで、この映画でも繊細な感情をうまく表現していて、すばらしいと思いました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-09-03 11:04:10)
2. プライドと偏見
映像・カメラワーク、そしてキーラ・ナイトレイは素晴らしかったと思うのですが、なにせ原作がジェーン・オースティン。一筋縄ではいかないのはあたりまえかもしれない。かつて岩井克人氏のこの作品の評論を読み、彼の「資本主義の倫理を真に思考する文学」という説に強く共感しているので、映画にこのオースティンの真髄が少しでも生かされたならばと期待していたのですが、んんん…なんだか後半ハーレクインロマンスみたくなってしまって正直つらかったです。もちろんそんなもの求めんなよ!といわれちゃえばそうなのかもしれないけれど、いやしくもこれだけの名作を映画化するんですから、もっと志をもってほしい…というのはいいすぎでしょうか? キーラ・ナイトレイの美しさにプラス1でこの点数。[DVD(字幕)] 5点(2006-09-21 21:43:02)
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