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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 僕とロボと不思議な惑星 《ネタバレ》 広大な宇宙を旅するとある冒険家家族。様々な惑星に降り立ち、未知の生物を調査して廻ってこれから地球へと帰ろうとしていた矢先、彼らは突然の流星群に襲われるのだった。瞬く間に宇宙船は崩壊、一人息子のウィリアムはたった一人、救命艇に乗って難を逃れることに。何日も宇宙を漂流した末にウィリアムが辿り着いたのは、今まで見たことがないような謎の惑星だった――。別の救命艇で逃れた両親が自分を見つけてくれるのはいつになるか分からない。ウィリアムは、救命艇に乗っていったロボットのバックとともに救助を待つことに。だが、この星は未知なる謎の生物がいたるところに跋扈する危険な惑星だった……。両親とはぐれ、謎の惑星へと漂着した一人の少年のサバイバルをファンタジックに描いたCGアニメーション。というあまりにもベタな内容だったのだけど、フランスで制作されたということで、もしかしたらほのかに毒の効かせたウィットなストーリーやオリジナリティあふれるキャラクター、あるいはセンスのいい映像などで魅せる内容なのかなと今回鑑賞。感想は……、ビックリするくらいベタベタな子供向けアニメでした。とても芸術の国フランスで制作されたとは思えない、アメリカンな内容。しかもピクサーやドリームワークスといった一流どころではなく、2番手くらいの制作会社が作ったんじゃないかというくらいのクオリティ。王道中の王道ストーリーにどこかで見たようなキャラクターのてんこ盛り。新しい部分など1ミリもありません。まあそーゆーもんだと割り切って観れば、CGはそこそこよく出来ていたし、ストーリーのテンポも良かったしで最後までぼちぼち楽しめると思います。でもまぁ自分のようなおっさんが夜中に一人で観るもんではありませんでした(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2023-09-06 10:11:59) 2. ほんとうのピノッキオ 《ネタバレ》 イタリアの児童文学の名作を最新の映像技術を駆使して実写化したファンタジードラマ。監督は『五日物語』などで独自の世界観を構築するイタリアの鬼才、マッテオ・ガローネ。うーん、自分はいまいち嵌まらなかったですね、これ。絶妙にグロテスクなこの唯一無二の世界観は確かに凄いとは思うんですけど、脚本がいまいちな印象。考え抜かれたプロットや胸躍るような起承転結などはほぼ皆無、ひたすらこのピノッキオ少年があっちにいったりこっちにいったり、何の脈絡もなく出てくるキャラクターに翻弄される様を延々見せられるだけ。もう少し一本筋の通った物語があればよかったんですけどね。ねちょねちょナメクジ婦人(あ、カタツムリか!笑)や正反対の判決を下すサルの裁判官など、登場するキャラクターはけっこう魅力的だっただけに惜しい![DVD(字幕)] 5点(2023-02-10 21:53:31) 3. ぼくを探しに 《ネタバレ》 2歳のころに両親を目の前で亡くし、以来口が利けなくなってしまったピアニスト、ポール。彼が、隣人の怪しげなマダムの作る薬物入りのハーブティーによって、記憶の中に眠る母親の思い出へと徐々にのめり込んでゆく姿を、時にハートウォーミングに時に毒気たっぷりに描いたファンタジック・ファミリーストーリー。舞台がフランスということもあり、全体的な雰囲気は僕のこよなく愛するジャン・ピエール・ジュネの名作『アメリ』っぽくて、この独創的な世界観はけっこう嫌いじゃなかったです。主人公がトリップする記憶世界もポップ&キュートで大変グッド。主人公が記憶の中の迷宮へと入り込む手段がマドレーヌとお紅茶というとこもプルーストの『失われた時を求めて』を絶妙に茶化しててなかなか楽しい。ただ、その魅力的な世界観に対してお話の方は正直微妙。ストーリーが単純すぎる上に、ところどころ説明不足な部分もあっていまいち面白くないんですよね、これ。最後過去のトラウマに打ち勝ってピアノ・コンクールに優勝できたのに、その直後には指を怪我して断念。その後は何故かウクレレ奏者になって、紆余曲折の末に中国人女性と結婚し子供も生まれる……。なんかストーリーが行き当たりばったりすぎて、後半どうでもよくなっちゃいました。あと、主人公がトリップするサイケデリック描写が若干少なめなのもちょっと物足りなかったです。とはいえエスプリの効いた、この独特の世界観は個性的でそこらへんは充分楽しめました。特にカエルの着ぐるみ楽団のキモ可愛いとこなんて、めっちゃツボ!それだけに内容の方をもうちょっと頑張ってほしかったな~。うーん、6点![DVD(字幕)] 6点(2022-02-28 10:18:30) 4. ぼくの名前はズッキーニ 《ネタバレ》 彼の名前はズッキーニ。もちろん本名じゃない。大好きだったお母さんが彼をそう呼んでいたから、彼もみんなからそう呼ばれたいと願うだけだ。だけど、そんなお母さんは彼のお父さんが若い“メンドリ”と暮らすために家を出て行った頃からおかしくなってしまった。朝から晩までビールを飲むようになり、家の中は荒れ放題、そして気に入らないことがあるとすぐにズッキーニを殴るようになってしまったのだ。そしてある日、とうとう悲劇が――。天涯孤独となってしまったズッキーニは、そのまま問題のある子供たちを育てる特別支援学校へと引き取られることに。そこで出会った子供たちは、不法移民の子や犯罪者や麻薬中毒者の子、虐待を受けた子という過酷な境遇に居る子供たちだった。戸惑いながらもズッキーニは、そこでの生活に次第に馴染んでゆく。そこに、彼と同じく親を失った女の子がやってきて…。ほのぼのとしたクレイアニメーションの手法を駆使して描かれるのは、そんな過酷な運命に翻弄される子供たちの哀切なドラマだった。やたら顔がでかくて目の周りに誰もが隈があるという可愛らしいのか気持ち悪いのか、この独特のビジュアルセンスに最初は戸惑ったものの、登場する子供たちは誰しもかなり悲惨な境遇に居るのでこの暗さは必然だったと思う。お話自体は非常にシンプル、世界の不条理に翻弄される子供たちをあくまで純粋な子供の目線から描いており、最後までとても胸が締め付けられる思いでした。特に幼児虐待のニュースが繰り返されるここ日本ではとても他人事とは思えず、じわじわと目頭が熱くなりますね。この子たちにとって、世界がこの先、少しはましになっていることを祈るばかりです。ただ、もう少し物語に明るさがあればなお良かったと思うのですが。ズッキーニが暗いのはもちろんいいのですが、彼が恋に落ちるカミーユという女の子がもう少し明るければ作品世界にもっとメリハリが効いてより深みが増したように思います。余談だけど、みんなの気分予報というのはいいアイデアですね。これから親になるだろう多くの若者たちにこそ、観てほしい作品でした。[DVD(字幕)] 7点(2019-08-01 21:14:55)(良:1票) 5. ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 ニコラス・エンジェル巡査、カンタベリー大学を首席で卒業、次に入った警察訓練学校でも実習で優れた才能を見せ、卒業試験ではトップの成績でバトン賞を受賞、輝かしい経歴を引っ提げてロンドン警察へと赴任すると、献身的に地域社会に奉仕しすぐに人気者になったばかりか、高度な車両運転技術も習得、あらゆるクラブ活動へも積極的に参加し、体力テストで行われた100m走では警察記録を更新、そして満を持してエリート武装班に配属されると、そこでも八面六臂の活躍をみせ勇敢賞(なんやそれ?)を受賞、過去1年で9度の特別表彰を受け、検挙率では断トツの1位、勤務中の名誉の負傷は3度、最近襲われたのは12月、犯人は何故かサンタの格好をした泥棒(知らんがな!)、目にした犯罪はたとえそれが立ち小便であろうと路上で寝てるだけの酔っ払いであろうと決して許さない、そんなあり得ないぐらい優秀でクソ真面目(失礼!)なエリート巡査が当然のように周りの同僚や上司からウザがられ、クソ田舎(失礼!)へと左遷させられたことから巻き起こる騒動を描いたドタバタコメディ。最近観た「ショーンオブザデッド」というゾンビコメディ映画がすこぶる面白かったので、同じ製作陣で作られた今作も期待して鑑賞してみました。うーん、ちょっと期待が高すぎたからかそこまで笑えなかったかなー。僕が、ゾンビ映画にはかなり思い入れがあるものの、警察映画にはそこまでということもあるんだろうけどね。ショーンではどうしようもない駄目男を演じていた主人公が今作では、“超”が幾つも付くくらいのエリート警官って設定も面白いけど、やっぱり彼は“馬鹿”が幾つも付くぐらい駄目男のほうが合ってると思う。それにちょっと時間が長いところも若干気になりました。相変わらずのやり過ぎグログロ描写とかは良かったけどねー。うん、これはもう完全に好みの問題っす。[DVD(字幕)] 5点(2014-01-27 19:01:40)(良:1票)
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