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1. マルホランド・ドライブ
《ネタバレ》 細かい辻褄合わせをしようと思ったら、〈完全解読サイト〉にでも頼るしかないだろうが、おおまかなストーリーは理解できた。シレンシア劇場で発見したブルーボックスに吸い込まれるまでが、ダイアン(ナオミ・ワッツ)が死後(あるいは死ぬ直前に)見た「夢」。カウボーイに「起きる時間だ」と言われて目覚めてからが、「現実」。ただ、この映画はそもそもTVシリーズとして企画されていたものが頓挫し、急遽劇場公開することになったものなので、後半の「現実」部分は途中から付け足したもののようだ。しかしそんな不完全な状態からこんな物凄い作品を作ってしまうリンチの才能には感嘆させられる。また、本作で一気にブレイクしたナオミ・ワッツという女優を発見した功績も大きい(前半のベティと後半のダイアンを演じているのが同じ人だと気付かなかった人もいるくらい)。『ロスト・ハイウェイ』は何度観てもすっきりしないが、本作はラストの切なさにいつも泣きそうになる。[映画館(字幕)] 9点(2012-06-23 19:06:08)
2. マーターズ(2007)
《ネタバレ》 あまりの内容にフランス本国で物議を醸したスプラッター最終兵器。先の読めないストーリー展開に呵責ない残酷描写の数々で、これは物凄いものを引き当てたかも!と思ったが、(超ネタバレあり)後半30分の怒涛の拷問地獄は『パッション』を思わせる宗教的展開で、観客に判断を委ねる投げっぱなしのラストには「え?これで終わり?」と唖然。途端にどっと疲れが押し寄せた。自分的にはこれは「なし」だな。そもそも『ホステル』や『ソウ』のような拷問映画は、ホラー映画の中でもあまり好きなジャンルではないし。ただ、この監督の次回作は期待がもてる(『ヘルレイザー』のリメイクに名が挙がっている)。フランス映画らしいエスプリが効いた異色ホラー。そのうちカルト化されそうな雰囲気はある。[DVD(字幕)] 5点(2010-01-06 07:41:08)
3. マイ・ブルーベリー・ナイツ
《ネタバレ》 ゴム手袋と金髪、は『恋する惑星』と『天使の涙』での重要な小道具だった。本作にも出てきます。最近のカーウァイ作品では見られなかった、お洒落さと軽さが同居した、久々の快作。ナタリー・ポートマンとレイチェル・ワイズの起用は嬉しい限りだが、主演のノラ・ジョーンズが正直ぱっとしない。フェイ・ウォンのような浮遊感が欲しいところ。ちなみに、ブルーベリーパイはノラの嫌いな食べ物だとか。彼女は嫌いなものを食べてでも、ジュード・ロウに会いたかったんだね。[映画館(字幕)] 7点(2008-04-08 07:29:21)
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