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1. 眼には眼を
《ネタバレ》 絶望という言葉がこれ程までに感じる。当てはまる映画は無い。それぐらいこの映画には絶望的、極限状態の中で人はどういう行動をするか?考えさせられる。理不尽な復讐の中で人間の絶望に対する意識、考え方、妻を助けてもらえなかったからという理由で妻を助けなかった医師への恨み、親切の様に見せかけてはどんどんと追い詰めていくボルタクの凄まじさ、砂漠を歩き、ひたすら歩き、喉が渇いて水が欲しいという先生へ、水の入ってない水筒を渡したり、井戸があると言って目的地と反対の方へ連れて行ったり、しかも、そこには水など無い。何という復讐の凄まじさ、あの広大な砂漠の中で2人の他には誰も居ない。助けを求めても無駄である。ボルタクに何とかして、目的地であるダマスクの街への行き方を聞き出したものの、その向こうに見える気色は砂漠、砂漠と果てしなく続く景色、ボルタクの高い笑い声の不気味さと空を飛ぶ鷹、全てがこの映画の恐さ、恐怖を表している。もう、ボルタクは死んでしまい、残されたのは自分一人という絶望、人間の絶望への道、凄まじい程の広大な砂漠の景色、正に地獄とはこの事だ!この映画そのものが地獄である。人間の恨みと復讐からは何も生まれないという事を描いた凄い作品![DVD(字幕)] 9点(2017-05-24 20:16:14)(良:1票)
2. 女猫(1958)
《ネタバレ》 女スパイに扮しているフランソワーズ・アルヌールのあの何とも悩ましい唇、タイトルにもなっているように本当に猫のような大きな瞳の中に隠されている怪しげな眼差しに話そのものよりも緊張感が漂う。フランソワーズ・アルヌールというこの女優の一番の持ち味、魅力である怪しくて影があり、それでいて、どこか一輪の花のようなあの表情にこの映画の中の男達も私と同じでクラクラしているのだろう!「女猫」と呼ばれたレジスタンスの女スパイが事もあろうにナチスの将校と恋に落ちるという考えられないお話の中で見せる二人の思いがラストに女スパイとして生きてきた者の哀しさと惨酷さが現れているように思う。これはもう、彼女以外では考えられない作品です。レジスタンスものとしては緊張感はそれほど感じないものの、フランソワーズ・アルヌールの映し方、取り調べのシーンで靴下を脱いでみせたり、スカートを半分だけ上げて歩いたりとと何だか違う意味でゾクゾクさせられる。[ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-22 18:15:25)
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