|
1. 女神の見えざる手
《ネタバレ》 【ネタバレ注意】敵の行動を先読みし、すべて計算ずくで先回りして予想外の罠をしかけておく主人公。周囲が彼女を攻撃するネタを探し回りますが、やっと見つけた小さな違法行為で彼女を聴聞会にかければ、実はその違法行為自体が彼女のしかけた罠。彼女はそれを逆手にとって、大逆転します。
彼女は決して好感の持てる人物ではありませんが、自分のプライバシーとキャリアを犠牲にし、無報酬で働き詰め、実現不可能と思われた法案を通した。どうしてそこまでできるのか? 友だちは誰もいなそう。彼女は正義の味方なのか。それとも狂人なのか。勝つことにとりつかれた異常者なのか。薬の依存症ではあるけれど、刑務所では薬物が手に入らないのに、彼女は彼女だった。何が彼女をそこまで突き動かしていたのか。不思議でした。
【ネタバレ注意】印象的だったのは、彼女を雇うことに大反対し、彼女を大嫌いだった法務の人。聴聞会の最後の証言で、彼女の真意を察知したときの彼の表情、刑務所で面会したときの表情がとてもよかったです。もう彼女を嫌いではなく、もしかして彼なら友だちになれるのかもと思いました。彼女は友だちとは思っていないようですが、面会を受け入れたのは、仕事の話だったからという理由だけではないような気がします。
【ネタバレ注意】すべてを先読みする彼女にとっての想定外だったのはフォードの行動。初対面のときはどう見てもいけすかない信用できない男といった印象。聴聞会に現れたとき、彼女を破滅させに来たのかと思ったら、偽証罪になるのに彼女をかばう証言。そして出所したスローンが、誰かに気づいたところで映画が終わりますが、フォードが迎えに来ていたのでしょうか。このあと、スローンにはどんな未来が待っているのか。そう想像させるラストでした。[インターネット(吹替)] 7点(2020-06-06 14:37:05)(良:2票) 《改行有》
2. 名犬ラッシー(2005)
《ネタバレ》 いいお話ですが、普通、かな。途中に多少の物語はありますが、「ラッシーははるばるスコットランドの金持ちの家を脱走し、貧乏な飼い主の家に歩いて戻ってきました」という一文ですべてが語りつくされてしまいます。意外な展開がいっさいなく、「見てよかった」と思えません(「時間の無駄だった」と思えます)。犬と旅する芸人さんの話が一番味わい深かったかな。テレビドラマみたいな作りです。ピーター・オトゥールが出ていなければ、見ようと思わなかった映画。何でピーター・オトゥールはこの映画に出たんでしょうかね。このサイトでキャストを見ると、エドワード・フォックスも出てるんですね。役名が書いてないけど、何の役だったんだろう。気づきませんでした。この映画を見るまではラッシーは何となくオスだと思っていましたが、メスだったんですね。ラドリング公爵の粋な計らいでカラコフ一家は救われましたが、ほかにも仕事を失った炭鉱夫はたくさんいたはず。カラコフ一家さえよければそれでいいのかなと思いました。[CS・衛星(吹替)] 6点(2016-01-18 17:46:43)
|