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プロフィール |
コメント数 |
2162 |
性別 |
男性 |
年齢 |
57歳 |
自己紹介 |
実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます
評価:8点以上は特別な映画で 全て10点付けてもいいくらい 映画を観て損をしたと思ったことはないので 酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです
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●今週のレビュー 「」
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1. リスボン特急
《ネタバレ》 フランス映画というのは世界で一番美しい響きを持つといわれるフランス語を多用することが多い。実際またフランス語は映画によく映えるのだ。しかしメルヴィルのノワールはいつも寡黙な男たちが淡々と自らの仕事をこなしてゆく様を映し出す。とくにこれと『仁義』は登場人物全員が寡黙ときた。冒頭の銀行強盗シーンから逃亡劇、後のリスボン特急での強盗と、もくもくと仕事をこなす男たちをひたすら映し続ける。リスボン特急での着替えをカットを割らずに延々と映しているのには半ば呆れたが、あそこを省いたり短縮しちゃうと緊張感を出すところが無くなるんですよね。アラン・ドロンは本当にただいるだけって感じなんだけど、この人は黙れば黙るほどに存在感が際立つ。一番好きなシーンはこれから襲う銀行が映されるまでの海と道と建物が映されたオープニングの静けさ。二番目に好きなのが何も語らずに車に乗り込み去ってゆくドロンが映されるエンディング。頑なに言葉を廃した映画であった。[DVD(字幕)] 7点(2011-03-11 17:09:31)
2. 猟人日記(2003)
《ネタバレ》 自由を満喫するでもなしにただただ自由を持て余しながら怠惰な生活を送る主人公が妙に今の一部の日本の若者にかぶるように感じた(というオヤジ発言に歳を感じる)。主人公が言うように作家として大傑作でも書き上げようものなら、その生き方は「ビートニク」なんてかっこいい呼ばれ方でもされるのだろうが(原作者はビートニク作家として有名)、主人公は異端者でもなく反逆者でもなく、たんなる身勝手な放浪人でしかない。それは自らの良心に動揺する後半の心理に見て取れる。終始薄暗い灰色の空が主人公の内なる孤独感とリンクしているようで印象に残る。時間軸を動かしながら見せてゆく作りに、女が海に落ちるシーンまで気づかなかったのは私の至らなさだろうか。もうちょっとわかりやすくしてくれたらサスペンスの面白さが出てきたと思う。[DVD(字幕)] 5点(2006-06-14 11:50:43)
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