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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. PLAN 75 《ネタバレ》 角谷ミチが生き延びたのは、物分かりが良すぎる自分に対する抵抗ではなかったか。[インターネット(邦画)] 10点(2023-02-20 06:39:24)(良:1票) 2. ドンバス 《ネタバレ》 ドンバス戦争。ウクライナ東部・ドンバス地方に住む、親ロシア派ウクライナ人対ウクライナ政府軍の戦い(ですよね?)を、13のエピソードで描く本作。大友克洋の「気分はもう戦争」を思い出し、またタチが悪いことに松本人志のコントも彷彿させるような内容。観ていて、苦い汁がこみ上げる。観終わってしばらく、胸が押されるように具合が悪かった。「胸が苦しくなる」ってこういうことだったのね。こんなに胸くそ悪いのは「ファニーゲーム」以来。トラウマ映画第1位。0点か10点かのどっちか。で、ワタシは10点。こんな世界で生き延びられるような気がしません。[映画館(字幕)] 10点(2022-05-31 09:38:32) 3. スペシャリスト/自覚なき殺戮者 《ネタバレ》 何といっても実際の裁判の映像であるというのがすごい。■防弾ガラスに囲まれた被告人席の中で、全く気持ちが崩れ落ちる様子のないアイヒマンは、まるで被告人のようではなく、あたかも証人として答弁している行政官のよう。■ワタシ、この硬派な映画をきちんと咀嚼できているとは思わないのだが、それでも、ワタシの見立てのアイヒマンとしては。彼は、あらかじめ、のちの世の人たちの評価を念頭に置きながら、ナチス親衛隊として振る舞っていたのではなかったか。いつか、本作に見られるような、結論ありきで弁護人すら味方ではない法廷で裁かれることを念頭に置きながら、どうすれば妙な証拠を残さずにすむのか考えていなかったか。■いわく、「全体の一部しか権限がない」、「命令に従い」、「法に従い」とか。ユダヤ人移送局長官を務めていたときから、このような理由付けで、自分の振る舞いを整理していたことではなかったか。そして実は、たくさんいるそんな人たちの中でも、とりわけ有能だったのがアイヒマンだったのではないか。■モノクロの映像。時々詩的に見えるような演出。白昼夢のような映画。でも、いつの世でも起こりえる、システムへの忖度と過剰適応による悪夢。[DVD(字幕)] 9点(2021-03-10 07:42:51) 4. ターミネーター2 《ネタバレ》 「ニュー・フェイト」のキャンペーン期間中なのだと思いますが、Amazon Primeにあるんじゃないですか、本作。もちろん面白いんですが、液体金属ターミネーター T−1000。溶鉱炉に落ちると死んでしまうんだとしたら、ショットガン等でバラバラになったときに、パーツごとに拾い上げて液体窒素で固めて、溶鉱炉に落とすのがいいって今後の対策ができますよね。少しパーツが減ると、お巡りさんのサイズが小さくなったりして。ということを、皆さん、本当は考えてませんでしたか?かけらごとに、小さいお巡りさんとか。絶対、考えていたと思います。[インターネット(字幕)] 9点(2019-11-22 21:57:48)(笑:1票) 5. スリーデイズ 《ネタバレ》 この映画のキモは、2年制大学の教師が、誰にも打ち明けずに計画を練り上げていく「孤独」。本をつてに、ネットを頼りに、街を行き当たりバッタリに(身分証明探し)。「あんたは 必死すぎる。きっとしくじるぞ」。確かに。オレって、こんな馬鹿なことやってる、ってぐらいに余裕のある(自分を客観視できる)やつじゃないと、こんな計画失敗するよ。ああ、こんなに寂しい映画はないと音をあげそうになった時に、あの古い家族との別れのシーン。泣ける。以降の逃避行のシーンはおまけ。排水溝のボタンのシーンは、おまけのおまけ。これはいいよ。[DVD(字幕)] 9点(2019-09-15 21:36:05)(良:1票) 6. ノー・エスケープ 自由への国境 《ネタバレ》 これは…。第一感は「勇気」。銃火器インフレの昨今に、ライフル一挺と猟犬だけを武器にして映画を撮ろうとする「勇気」。理不尽な襲撃者からの逃走劇といえば「激突」なんですが、見終わった今は、タフな男が登場した「ダイ・ハード」を見たときのような満足感。ゆきずりの逃亡者との別れ別れになるシーン、とうとう助けを叫ぶシーンとか好き。見るべき一作。[DVD(字幕)] 9点(2017-10-29 10:51:53) 7. フライト・ゲーム 《ネタバレ》 これは奥行きの深い作品でした。犯人グループのビル(リーアム・ニーソン)への信頼感が半端無い。彼が最善の策を採るであろうことを前提として、犯人は計画を進めていきます。だから、身を持ち崩した中年男ビルのことが、物語半ばを過ぎても本当は悪の手先かも知れない疑惑を払拭できません。こんなに不安定なまま、話が進んで良いのか。ホントは、別タイトル・同一主人公の「一作目」があって、他のみなさんはもっと心安らかに観てたのかも、他の方のレビュー見てからここを書き始めました。ないようですね。いや、こんな鑑賞後の気持ちは初めて。満足。[DVD(字幕)] 9点(2015-02-21 08:44:45) 8. 赤い風船 《ネタバレ》 とにかく、いたいけでたまらない。我が子の小さい頃を思い重ねて、心かきむしられるよう。[DVD(字幕)] 9点(2014-11-02 14:36:04) 9. ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 「恋はデジャ・ブ」(1993)、「バタフライ・エフェクト」(2004)、「デジャヴ」(2006)。ああ、ワタシはデジャブものが本当に好きだ。こういうのを、もっと作って欲しい。本作について。これで本物の歴史の先生が筋にからんできていればと思っています。時間が止まったキスシーン。次、動き出すときにはショーンに入れ替わっているとか、どすか? スティーヴンス大尉の意識は、再び基地に戻りカプセルの中でプログラム開始を待つワケです。[DVD(字幕)] 9点(2013-06-30 12:01:42) 10. 恐怖の報酬(1953) 《ネタバレ》 再見。とにかくサスペンスフルで救いのない映画であることだけ覚えていました。「広すぎて簡単に抜け出せない」、または「何よりも深刻でたちの悪い病は飢え」であるような絶望的な土地。「伝染病のように一生つきまとう恐怖」のミッション。一度死んだ人間じゃなきゃつとまらない。「数ヶ月で100歳になれるぜ。時と場所がそろえばな」。ただハラハラするだけの映画じゃなかったのですね。印象に残るセリフが多いんだ。[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-07-22 01:32:29) 11. パピヨン(1973) 《ネタバレ》 これほどまでに壮絶な主人公は見たことありません。いやー、名作。なのに、そこであえて注文をつけるとすれば、ラストシーン。「その後のパピヨン」のことなど語る必要はなかったですよ。また性懲りもなく無謀な人生を再開した、って感じで終わった方がよかったのでは。もう一つ。作中、何となく意味深げなコトバである「人生を無駄にした罪」。うっかり飲み込んじゃいそうなので、ここは一つ、赤面しつつも、「無駄な人生なんてない(はずだ)」と、少々弱気にいっておきます。[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-12 23:59:40)(良:2票) 12. ターミネーター2/特別編 本作で「ターミネート」してたらよかったのに、とやっぱり思う。[DVD(字幕)] 9点(2010-02-27 21:48:14) 13. ジャッカルの日 《ネタバレ》 いしいひさいち版の「ジャッカルの日々」読了済(とはいえ、8コマですけど)。だから、本作が失敗する物語ということだけは知っていました。そして、周到なジャッカルがどう失敗するかがキモだと思ってました。しかしどうでしょう。なんというあっけない失敗。ちゃんと普通の失敗。■でも、そこがいい。■決して、ジャッカルの計画が杜撰だなんて思わないし、組立ライフルの造形の美しさにはほれぼれするのだけれど。一方、接触する必要のないモンペリレ夫人に寄ってっちゃったり、パニクって交通事故を起こしたりもするわけです。■伝説の殺し屋かと思いきや、人間くさくもある。■タイトルから「決行の日」の比重が大きいのかと思いましたが、殺しの右往左往の物語なら、いしいひさいちの「ジャッカルの日々」というのもいいタイトルだなと思いました。[DVD(字幕)] 8点(2024-04-15 08:56:33) 14. 眼には眼を 《ネタバレ》 結果として子宮外妊娠が破裂した妻を6キロも歩かせた復讐として,その先に何もない砂漠をドクターに歩かせたボルタクなのだと思いますが,もしや何らかの妻への復讐として、雨の夜中に子宮外妊娠が破裂した彼女を6キロも歩かせたのではないかと想像してしまう恐怖。■松本清張か筒井康隆の短編のよう。面白いです。[DVD(字幕)] 8点(2023-04-23 21:16:08) 15. 判決、ふたつの希望 《ネタバレ》 ふたりの男の些細な口論が国を揺るがす騒動に発展していく法廷ドラマ、という紹介文は読んでからの視聴でした。そのあらすじの不可解さとも相まって、トニーが物語初めからけんか腰なのが理解できなくて、中東の政治とか宗教の色彩の強い、そういうものの知識がないと理解しがたい映画化と思いましたが、違いました。洋の東西を問わず、ほとんどの人間同士の諍いは、こんなもんじゃないでしょうか?つまり、被害者対被害者。国をまたいだ争いも、起点になるのは、いくつもの些細なやりとり。ケンカ両成敗にしなかった判決もいいです。いろいろ事情はあったけど、そうなるよねってもんでしたし。[DVD(字幕)] 8点(2021-11-01 20:16:52) 16. ハンナ・アーレント ソファーに横たわり、目を瞑り、タバコをふかす初老の女性が、カッコいいとしか言えない。[DVD(字幕)] 8点(2021-03-22 08:38:14)(良:1票) 17. わたしは、ダニエル・ブレイク 《ネタバレ》 公開中の「すばらしき世界」を経由して、本作にいたりました。どちらも生きづらい初老の男の話。■西川監督曰く、『むしろ「あ、似てる……ヤバい」と思っています(笑)。』(CREAインタビュー)とのこと。どちらの主人公も循環器の病で急死してしまいます。■私が思う一番大きな違いは、最後に世の中とどう折り合いをつけたかということ。自分の心を押し殺した(ちょっとズルくなった)三上(「すばらしき世界」)に対して、「尊厳を失ったら終わりだ」と告げ、反抗に及ぶダニエル(本作)。■亡き奥さんとのエピソードや葬儀で明かされるメッセージなど、映画的なカタルシスは本作の方があります。■しかし、福祉事務所の理不尽が、さすがにこれはないだろうと思いますので8点です。(あるんですかね)。■物語中盤、園芸センターの経営主がダニエルのキャリアを認め、雇用の申し出をしてくれるのですが、ここで断らずを得ないダニエルの気持ちに胸がふさぎます。[インターネット(字幕)] 8点(2021-02-21 17:17:05) 18. 抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より 《ネタバレ》 ここを書くにあたって脱獄モノ新旧対決をしてみようと、「大脱出(2013、スタローンとシュワ)」を見てみましたが、趣が違いすぎて。かたや純文学(本作)で、もう一方は3Dアクションゲーム(大脱出)ってぐらいに違う。で、好きなのは本作の方。「穴(1960)」よりも先の作なのですね。手記が原作であり、「死刑囚は逃げた」っていうタイトルのようなので、おそらく成功するんだなというのが冒頭にわかっちゃうんですが、それでもディテールが細く息詰まる展開でしたよ。良作。[DVD(字幕)] 8点(2018-08-18 15:57:43) 19. 淵に立つ 《ネタバレ》 予定調和をことごとく外してくる。少女を殺めようとしても捕まらない。その少女も死なない。殺人の際に足を押さえていても捕まらない。他の男に気持ちを奪われるのだが、一線は越えない。そして、ラストシーンも。居心地の悪さは最後まで続く。若い彼はもしかして、いろんなこと知ってて鈴岡の加工工場に来たんじゃないか。無垢な大賀が一番怖い。[DVD(邦画)] 8点(2017-07-16 09:39:06)(良:2票) 20. 最強のふたり 《ネタバレ》 自称「口が悪いけど、根はいい人」が出てくる映画とばっかり思っていました。その実、単に無神経なだけってヤツです。しかしドリスの生活の有様が丁寧に描かれているので、悪いことが起こる気がまるでしない。いい子なんだもん、前科はあるけどね。だから、心安らかに観ることができました。「彼は、わたしのに同情しない」。ドリスの差し手はトリッキーなのですが、堺雅人風の受け口の笑顔がチャーミングなフィリップの上品さがそれを受け倒してできた物語だと思います。よかった。[DVD(字幕)] 8点(2014-11-01 00:19:23)
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