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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 250
性別 男性
自己紹介 サンボリズムとリアリズムのバランスのとれた作品が好きです。
評価はもちろん主観です。
評価基準 各2点ずつで計10点
1.物語の内容・映像にリアリティを感じるか?
2.視覚的に何かを象徴できているか?
3.プロットの構成は適切か?
4.画面に映る動き・台詞や音にリズム感があるか?
5.作品のテーマに普遍性はあるか?

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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

21.  The Son/息子 ファーザーで感じた違和感の答え合わせみたいな作品でした。やはりこの監督は現実の社会や人間にあまり興味がないのではないかと思います。鬱病という概念が全く浸透していないような世界で繰り広げられる不自然な物語は一応認知症への啓蒙になっていた前作ほどの価値もありません。構成や演出の斬新さがなくなれば頭の中で考えられて作られただけの全く新しいところのない平凡な物語が残るだけです。あの陳腐な息子との海での思い出の回想シーンは何の意味があるのでしょうか。描かれる世界の狭さが平凡な日本映画みたいで苦笑するしかありません。海外のレビューサイトでは酷評されてるのですが日本ではそこまででもない様子なのはある意味納得ではあります。[インターネット(字幕)] 3点(2023-06-16 23:11:22)

22.  ファーザー まあ設定がリアルなメメントですね。でも逆に現実に存在する認知症を題材にしたことで認知症患者は本当にこのように見えてるのかという違和感が生じてしまっていると思います。認知症の当事者がこの映画を自分の経験と照らし合わせて評価することは困難でしょうし、結局はこの描写で正しいか間違っているかの判断は誰にもできないのでしょうけど。認識の不確かさがもたらす不安感、親を思う子の気持ち、確かに評価できるポイントはあります。しかしパズルとして面白さに気を取られて根本的なドラマがおざなりになってはいないでしょうか。認知症の感覚を再現するために複雑な構成にしているのではなく、ギミックの方を先に思いついたのではないかとすら思えてしまいます。サスペンスやホラー調のシーンが挿入されるのも安っぽい印象を受けてしまいます。ラストシーンにはさすがにうるっときましたが、それは映画全体の力というよりもアンソニー・ホプキンスの演技の力によるものが大きいです。[インターネット(字幕)] 6点(2023-06-09 23:38:04)

23.  穴(1960) この頃の映画は暗い夜の場面でも照明が照らされて画面が不自然に明るかったりするのですが、この映画の場合暗い地下のシーンでは手持ちのランプの火のみで照らされ、人工的ではない自然な照明が現代でも通用するリアリティを生み出しています。それがまた通路を歩くシーンでは光が輪のようになって美しい効果をもたらしています。いい意味でドラマ性が希薄な作品です。最後のシーンまでは5人が仲良しで一つの目的に向かって一致団結し、いじめや対立が起きたりしないのがいいんですよね。基本的には看守とすら対立せず安直なドラマチックな展開は排除されてびっくりするぐらい人がよい人間しか出てきません。そのためか変なことを言うようですが、この映画は深刻な脱獄というよりは修学旅行の夜や学園祭の準備をしているかのようなわくわくする感じがあるんですよね。持ち物検査をされ、先生に隠れて夜遅くまで遊んだり、手作業で何かを作ったり、散らかして掃除をしたり、ラストも仲の良かった友達と進路の違いで別れることになるような寂しさを感じました。監獄とはまるで学校のようなもの、いや、学校とは監獄のようなものというのがより適切かもしれません。そういうところからこの映画は一種の青春映画のような気持ちで見れちゃうのです。[インターネット(字幕)] 8点(2023-06-08 23:29:54)(良:1票)

24.  5時から7時までのクレオ ヌーヴェルヴァーグとか今更見てもたいていつまらないしヌーヴェルヴァーグ左岸派とかなんのこっちゃという感じでsight&soundの2022年版オールタイムベストに見慣れない映画があったからという非常に軽薄な動機で見たのですが、これは今も古びてないどころか現代的なセンスでかなり楽しめる作品でした。日本の女性作者のエッセイ漫画みたいな感覚です。ヌーヴェルヴァーグらしい自由な軽快さがありながら死という現実に向き合うことをテーマに据えたちゃんとした構成があるところが頭一つ抜けています。ああいう口うるさい世話焼きおばさんみたいな人いるよなあ、人の目を過剰に気にしてしまうような時ってある、お互い理解がずれた微妙に噛み合わない会話、街の人々の会話や振る舞いもどこかで見聞きしたことがあるような既視感があります。自分に関係なく世界は流れてゆき何にも変わっていないのになんとなく何かがわかったような気がして生きていく、まさにこれこそが人生そのものではないでしょうか。[インターネット(字幕)] 8点(2023-06-03 20:28:50)

25.  パラレル・マザーズ 冒頭からスペイン内戦に関する説明的な台詞が続き不安になりますが、まあすぐにいつものペドロ・アルモドバルの映画になります。レインボーな色彩と女性同士の連帯、そして母となる女性への賛美。うーんしかしこうも同じことを繰り返されると正直マンネリズムです。それに物語の根幹である子どもの取り違えとスペイン内戦に何の関係があるのかよくわかりません。新生児取り違えなんて今時目新しいアイデアでもないですし、赤ん坊がおじいちゃんに似たのかもしれないという旨の台詞がありましたがスペイン内戦を絡めるならむしろそこを掘り下げるべきではなかったでしょうか。ラストの遺骨の発掘場面ではリアリズム優先のためかビビッドな色彩の強調が抑えられておりそれは死者への誠実さの現れなのでしょうが、平凡なテレビ番組のワンシーンのような印象も受けてしまいこの監督が撮る意義を感じさせません。今までのように愛の多様性や人生を肯定する結末で終わるのが難しい題材である以上、自分のスタイルに固執するよりも題材に適したスタイルへの大胆な飛躍が必要だったのではないでしょうか。たとえばピカソだってスペイン内戦を描いたゲルニカでは色彩を捨てたモノクロの画面を選択しました。今回は新境地というよりもむしろこの監督の限界を感じてしまいました。[インターネット(字幕)] 5点(2023-06-02 23:42:56)

26.  スリ(1959) 罪と罰の映画化であるということは知ってたのですが、本当にそのまんまなシーンが出てくるので笑っちゃいますね。そもそもロベール・ブレッソンがフョードル・ドストエフスキーの作品に惹かれる理由がよくわかりません。饒舌で大袈裟な台詞が特徴の小説家と抑制された台詞と動きが特徴の映画監督は明らかに真逆の存在です。もちろん才能のある作家は影響を受けたからと言ってそのままコピーしたような作品を作ることはしないでしょう。しかしそもそも原作のテーマをロベール・ブレッソンはどのように理解してたのでしょうか。多様な解釈ができる作品ですが私は次のように解釈しています、人が一人でいるのは良くない、そして人が本当に一人になることは決してない。この映画で単独犯ではなく集団犯罪が描かれるのには違和感を覚えます、社会から孤立してしまった人間というテーマから外れてしまうからです。完成された美学の世界として楽しむにはこの映画は現実に近すぎ、逆に現実を見出すには人工的すぎます。感情表現を抑えた演出というのは普通は制約としてしか機能しません。それが活きるジャンルはコメディです。フョードル・ドストエフスキーの小説も喜劇的作品として理解されることが多いです。しかしロベール・ブレッソンの作品はクスリとも笑わせる気がありません。ピンボールで反射神経を鍛えるとかギャグシーンとしか思えないのですが、至って真面目なシーンのように出てくるのでズッコケるしかないです。[DVD(字幕)] 5点(2023-05-27 23:55:48)

27.  ルルドの泉で 観光化された巡礼に対する皮肉なのでしょうが、この映画自体が半分ぐらいはただの観光映画な感じで笑えないです。ロングショットであまりカットは割らず大きな起伏もなく淡々とした展開、このスタイルは却って心地よさと安心感を与える方向に機能しています。宗教的テーマを扱うなら現代の社会問題とぶつけて格闘させるぐらいでないと真剣に鑑賞する価値がある物語にはならないと思います。20世紀の偉大な映画作家はそういうことをやっていたというのに、神のきまぐれさのような19世紀でも可能なテーマだけで一本の映画を成立させるのは怠惰の極みです。現代なら本当に観光目当てでしかない非キリスト信徒のアジア人を主役にするぐらいのことはやってもおかしくはないでしょう。必要なのはアヴェ・マリアではなくいっそ軽薄な商業音楽を流す覚悟です。この映画は観客に解釈を委ねる以前の問題として作家側の態度が優柔不断過ぎます。[DVD(字幕)] 4点(2023-05-26 22:50:03)

28.  君の名前で僕を呼んで アメリカ人(フランスとの二重国籍)が主演し、アメリカ人が脚本を書き、タイ人が撮影し、イタリア人が監督した映画。この中だとイタリア人の仕事にいまいち褒めるところが見つかりません。現地の人間ですからロケーションに貢献したぐらいでしょうか。いくら二人の世界が中心になりがちなジャンルとはいえ主役二人以外に印象に残る人物があまりいません。終盤の父親の語りのシーンはいいと思いますが、それも普遍的な人生訓というよりはあくまで二人の儚い世界を彩るためのものでしかないと感じてしまいます。深いテーマを求めるような映画ではないんでしょうけど、ストーリーも映像も綺麗以上の感想は出てこないです。とはいえ全体的に健康的な雰囲気なのは好きです、人間の醜さも全く描かれず地上の楽園にいるような気分に浸れます。こういう同性愛を描きながらも安易に劇的な展開にしない映画も作られる意義はあるんでしょうね。単純にティモシー・シャラメの美貌を堪能しようとしてもアップだと意外と髭が目立つショットがあるのでちょっとがっかりしちゃいますね(笑)、お相手のアーミー・ハマーがおじさんというのもなんだかなあ。斬新な映画というより少年愛も含めてヨーロッパの美の伝統を尊重している部分が評価されてそうです。[インターネット(字幕)] 5点(2023-05-23 22:27:14)

29.  アスファルト(2015) 古くはジャック・タチ、最近だとアキ・カウリスマキあたりのよくあるオフビートコメディ、もちろん先人のようにガチガチに凝った画面構成ができているわけでもなく、なんかこういうのはクスリと笑えるだけで二番煎じというのもあってあまり楽しめないです。そもそもこういうオフビート演出って劇的なシーンを何でもないように撮るから面白味が生まれるのであって本当に何でもないようなシーンを何でもないかのように撮っても何にもならないのではないでしょうか。エレベーターの故障にしろNASAの宇宙飛行士にしろ思いついたエピソードを放り込んだだけという感じでそれらが絡み合って盛り上げる展開にしないのはダメでしょう。こういうオムニバス形式の映画ってたいてい佳作どまりで傑作は生まれないと思います、構成しようとすることを放棄していますから。劇中に他の映画のワンシーンやポスターが挿入されるあたり、映画好きの監督が題材への興味よりも好きな映画の演出を真似てみたいというモチベーションで作っているように見えます。なんか悪い意味で日本映画っぽいです。もちろん大半の日本映画よりは上手いし様にはなっているんですけど、まあどこの国でもこういうタイプの人間はいるんだと勉強にはなります。[インターネット(字幕)] 5点(2023-05-17 22:58:13)

30.  シティ・オブ・ゴッド 撮影と編集は世界レベル、映像に全く安っぽさはなくポップでテンポよく面白いです。ブラジルという多人種国家の国柄もあるのでしょうが、2002年の時点で多様な人種を安易に対立構造にはめることなく、何ら特別なものとしても描かず自然に登場させているのも大したものです。しかし技術的に優れており現実をありのままに映すことはできても、この現実の前に監督がどう思っているのかがいまいち伝わってこないのです。フェルナンド・メイレレス監督は優秀な職人監督ではあっても、一貫したテーマや作家性を反映した作品を作っているようには見えません。先に述べたように人種的多様性や国際性への志向はあるようですが、それが画面の細部には反映されても物語の本筋にはあまり関わってこないのです。良いも悪いも原作や題材次第、それがこの監督がこの作品以降いまいちパッとしない映画ばかり撮っている原因だと思います。意外とアメコミ映画あたりを撮らせたらいい仕事をしたかもしれませんね、もうそんな機会もなさそうですが。[インターネット(字幕)] 6点(2023-05-14 23:20:12)

31.  銀河 浮浪者のような二人の巡礼者はゴドーを待ちながらっぽいです。この映画もある意味どこにもたどり着けない空虚な徒労の旅のお話です。現代において宗教なんてものはパロディの対象でしかない、真剣に描けば描くほどバカバカしくなってきます。しかしこの映画はキリスト教を滑稽なものとして描きながらも神学的に間違った描写もなされていないのです。古代・中世・現代の世界と人物がシームレスに溶け合いながらもこの映画は不思議とそれらに平等にリアリティを感じられます。別の見方をすれば親しみやすい娯楽性を加えた真面目なキリスト教映画でもあります。これを受け入れてしまう懐の深さこそがキリスト教の強さとも言えます。[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-23 23:42:38)

32.  禁じられた遊び(1952) ポーレットがひとりぼっちになり川に犬の亡骸が投げ捨てられて始まるこの映画は、ミシェルが川に十字架を投げ捨てポーレットがまたひとりぼっちになって終わります。しかし冒頭の犬の痙攣はすごい、この時代のことですから危険な薬でも飲ませちゃったりしたのでしょうか。描かれるのはとにかく死が尊重されない世界です。十字架の扱いはまさにその象徴です。感動の名作というよりルイス・ブニュエルに近いほとんどブラックコメディですらあります。墓場での殴り合いはもう笑わせに来てるとしか思えません。もうほとんど忘れられたような監督ですが、良質なフランス映画の伝統ともヌーヴェルヴァーグとも微妙にずれた立ち位置にいるのがルネ・クレマンの面白さです。現代だとミシェル・アザナヴィシウスが似たような立場にいるのかもしれません。[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-10 23:57:34)

33.  ヴァレリアン 千の惑星の救世主 色彩豊かな画面で繰り広げられる少年少女の冒険活劇、こんなコテコテのものを一切手を抜かず本気で作っただけでも大したものだと思います。リュック・ベッソンの仕事で一番感心したかもしれません。アバターに真っ向から勝負を挑んだような作品って他にないでしょう?ハリウッドほどの予算や技術がないからってみんな諦めちゃっている。出来不出来はひとまず置いといて各国でアバターを目指したような作品が生まれてもいいはずなんですよ。アバターと比べるとこっちはコミックの感覚をそのまま映像化したような作風を試みていると思います。まあ原作は読んだことがないので憶測でしかないんですけど、アメリカ映画や日本のコミックへの影響を通して間接的には摂取していると思いますのでなんとなくは理解できると思います。テーマは本当に人を愛するとはどういうことなのか?それもほとんど台詞で説明しちゃってるから映画の構成・演出としてはダメダメなんですけどね。でも大事なことはわかりやすく言葉でちゃんと伝える意義もあると思います。[インターネット(字幕)] 8点(2023-04-06 23:29:22)

34.  マイスモールランド この映画は何ひとつ特別なことを描いているわけではありません。クルド難民という設定を抜きにすれば社会派映画というよりは日本映画では珍しいとも言えない思春期の女性の繊細な感情を丁寧に描いた青春映画です。親と子のすれ違い・愛情、他人に話せない悩み、日々の生活で味わう息苦しさ、そして恋。新しい物語を模索というよりは、既にあるフォーマットに沿って問題を処理しているとも言えます。それはこの映画の欠点であり長所でもあると思います。親しみやすい内容ですので、もし広く宣伝されていたならば今よりも多くの観客の共感を得られそこそこのヒットも狙えたのではないかと思います。そうなることがこの映画が作られた目的にも沿うと思います。もっと言うならば商業映画はこの程度のレベルが普通であってほしいのです。(コインランドリーと移民という要素がエブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスと被っていますが、偶然なのかそれとも何か共通の要因があったりするのでしょうか?)[インターネット(邦画)] 7点(2023-04-02 21:23:06)(良:1票)

35.  イタリア旅行 男と女と一台の車とカメラがあれば映画ができるというジャン=リュック・ゴダールの言葉は不正確でしょう、イタリアという土地を抜きにしてこの映画が成立するとは思えません。関係が死んでいた夫婦が死者の国を巡り再び生を得るみたいなお話です。博物館や遺跡は死者を連想させ、火山が出てくるのも地獄のイメージだと思います。クライマックスの聖母像の行進に集まった子供たちは天国のイメージでしょうか。意外とダンテの神曲あたりがベースにあるのかもしれません。ほとんどセルフオリエンタリズムみたいな作品ですが、ロベルト・ロッセリーニはイタリア人なのによくこんなものを作りましたね。公開当時は即興的な演技や明確でないプロットが他の映画とは異なるリアリティを感じられ評価されたのでしょうが、現代では珍しいものではないのでそれほど心が動かされる作品ではないです。[DVD(字幕)] 5点(2023-03-27 23:31:43)

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