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プロフィール
コメント数 1647
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順123456789
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41.  ノスフェラトゥ(1978) 《ネタバレ》 私も確かに今作、リメイクを謳いつつもだいぶ雰囲気違うな…と最初は怪訝に思いながら観てました。ことモノクロだとやはり演出の諸々は畢竟ごく抽象的なモノに見えてくるものかと思いますし、取り分けサイレントなら尚更とゆーか、ムルナウ版で終始見事に表現される「恐怖」とゆーのはごく絵画的な悍ましさ・恐ろしさだったかと思うのでして。翻って今作、まずはとにかくその生々しい撮り方と言い、矢鱈と感情的なドラキュラ伯爵と言い(見た目はかなりムルナウ版に寄せては居るのですケド)、また非常に緩いテンポ+まどろむ様な物侘しい音楽と言い、ナニはともあれコレ「ホラーじゃあねーな」と思ったのですよね。 しかし、見ていくうちにソレは私の勘違いだったと理解したとゆーか、否、コレはホラーなんかじゃない人間ドラマだ!とゆーか、非常に見事なヒューマニズム作品だと思ったのですよね。先に述べた演出は総て、吸血鬼というその悲しく哀れな存在の「弱さ」を体現しているモノなのだ、と。その意味では、このクラウス・キンスキーの演技とゆーのは実に的確な・見事なモノだったとまずは思いますし、片やイザベル・アジャーニが体現する方の「正の人間性」とゆーのも(キャラ的な裏付けが薄いワリには)立派に凛と仕上がった優れたモノだったと思いました(⇒コレは多分に、その本来的で正統なる美的なルックスに依るモノかとは思われますが)。私の結論は、ヒトならざるモノを通して人間とは何かを描くというオーソドックスながらごく高尚なテーマ性、を一個の芸術として纏め上げたとある傑作…だと思ったのです、が…… ただね……だとしたら、ラストがコレはちょっとしっくり来ないのですよね。。。ココを重く&描写そのままに受け取るのならば、今作は一種「悪が勝利した」物語となってしまうのでして、だから上述の私の論理は殆ど破綻すると言って過言でねーのですよ。(面倒なので)いったんソコは深く考えずに(=見なかったコトにして)一点だけ引いてこの評価としておきますです。。[DVD(字幕)] 7点(2022-07-21 01:57:29)《改行有》

42.  現金に手を出すな 《ネタバレ》 序盤~中盤は荒事も無く、正直ちょっと退屈(とまでは言わんケドも、ごくまろやか)な感じでもあるのですね。とは言え、言わずもがなジャン・ギャバンの魅力とゆーの自体はこのパートでも際立っているとゆーか、丁寧で隅々まで粋な物腰とゆーのはじっと観ていても決して楽しめないというモノではありません。で、残り30分位からのノワールな展開は、コレはモ~文句の付けドコロが無いと言いますか(前半のまろい雰囲気とも上手いコト整合しつつ)キレ好くパワフルでありつつもニヒルでオシャレ、という極上のモノでありました。ノワールとしてはごくシンプルな作品であるとは思いますが、コンパクトな尺も含めて実はかなり完成度の高い方なヤツだと思いますね。オススメ。 ジャン・ギャバンはかなりの壮年に見えるのですが(実際に50歳だし)マ~幾ら誰にモテていても全く嫌味じゃねーなとゆーか、確かにコレも極上のイケオジなのですよね。で、ソレを彩る今作での彼の情婦ベティとゆーのが、コレまたドエラい美人なのです。演じるマリリン・ビュファードという方は女優としては決して大成したという人でもないよーですが、聞いてみると1946年のミス・アメリカなんだそーで(納得)。[DVD(字幕)] 7点(2022-07-09 02:24:15)《改行有》

43.  穴(1960) 《ネタバレ》 面白いな~超絶シンプルで、かつ無駄も(全くと言って好いホドに)皆無な、完成度で言えば特A級という作品かと思いました。いや、ひたすら続く穴掘りにしたって、コレはコレ位の尺で何度もじっくり描く必要が確実にあるモノだと思いますし、音楽が無いのだってそりゃ刑務所ですから(しかもこっそり脱獄しよーとして夜な夜な穴掘ってるのですから)。でも、それ故に全編通してごく静か…ながら緊迫感に溢れた実に好い雰囲気(コレもごくフレンチ・ノワールの「粋」とでもゆーか)が醸されて居たとも思われて、コレは近いうちにまた深夜にでも静かに観たいな…と思ってしまいましたね(今はちょっとエアコンとか喧しいので、この秋にでも)。 でも、状況設定は確かに非常にシンプルですが、中でしっかりと描かれてゆく種々の人間性・人間模様とゆーのはまた際立って優れたモノだと思われましたよ。悪人とは言え、否、悪人だからこそのその持ちうる限りの知恵と体力(或いは「人間力」)を尽くしつつ、そして目的の為に5人見事なチームワークをも発揮していく様子も含めてコレはやはりどーしようもなく美しいモノだとも感じられました。その上で、ラストでソレを見事にブチ壊す裏切りの鮮やかさときたら!(⇒よく考えればコイツとて少なくとも妹とは後ろめたいコトの在る、確かな「悪人」の様にも思えますし)素晴らしいクラシックでした。[DVD(字幕)] 8点(2022-07-05 00:12:55)《改行有》

44.  PLAN 75 《ネタバレ》 誤解を恐れずに言えば、ある面で非常に「日本的な」お話だなあ…とも思うのです。現実問題として、こんな「政策」てのが万が一にも実行される可能性が在るのか無いのかを考えると、日本以外の全ての国に関してはまず100%在り得ない!と言ってしまって好いかと思うのですね(フツーにホロコーストだ!と言われ兼ねないレベルなワケで)。そしてそのコト自体は日本についても基本的には同様かとも(やはり)思うのです…が、ソレでも何となく1%くらいは「もしかしたら…」という気がしなくもない…という意味で、やはり「ならではの」という映画かもな…と。少なくとも、こんな題材の映画をあくまでブラック・コメディではなくてココまで真面目で真摯でかつ「静かな」作品として製作し、そして皆が鑑賞できるという社会的(・映画産業的)土壌とゆーのは、やはりごく日本的で独特なモノだとは確実にそー思うトコロでありまして。 とは言え、この特殊な状況下にあるコトを脇に置けば、今作の登場人物たちが陥るシチュエーションの本質的な側面てのはそれでもごく一般的・普遍的なモノかとも(やはり)思うのですよね。ごく極端な例としても、私の実家の近隣でも(おそらくは家庭の環境に依るものとして)自らその人生に幕を引くという決断に至った高齢の方は実際にいらっしゃいましたし、或いは高齢者の孤独死などは(残念ながら)近年それこそごく一般的なコトになってしまったものかとも思います。そーいうある種普遍的な社会的課題をヴィヴィッドに提起しつつ、本作ではそれに対するゼネラルな解決策は疎か、登場人物個々人の問題としてもその解決・答えに辿り着いた…というトコロには(最後まで)至らなかった様にも思えました。その意味では結構「投げっぱなし」な映画だとも思いますし、そーいった結果 or 過程の部分、またはそれらの描き方自体、或いはそもそものこの題材選定の是非、等々、非常に多くの側面について極めて多様な見方・評価の出来る作品ではないかと思うのですよね。評価自体の難しい or 評価が割れる、て映画だな…とゆーのは(コレも確実に)そー思うトコロでありますね。 私自身は、それでも比較的深く共感しまた考えさせられた(身につまされた)=心動かされたコトの一種の心地好さと、そして肝心な(謂わば主人公たる)その「決断」をする高齢の俳優2人(倍賞千恵子・たかお鷹)の演技がまた素晴らしいモノに感じられたコトを鑑みて、ワリと文句無しにこの評価とさせて頂こうかと思います。娯楽映画では決してない作品ですが、興味の有る方は是非。[映画館(邦画)] 8点(2022-06-25 03:02:44)(良:1票) 《改行有》

45.  サヴェージ・ウーマン 美しき制裁 《ネタバレ》 最近の個人的な映画的興味として、いわゆるこーいう「リベンジもの」を少しく追いかけてるのでありまして(コレも個人的にはも~少し間口を広く取って「ウーマン・ヴァイオレンスもの」という括りで捉えてますケド)、今作はその意味では「見た目」はごく非常に典型的とゆーか(=ジャケ写を見たダケだと特に)分かり易く美人で・強くて・カッコ好いおねーさんがコレも分かり易く悪くて臭い男どもに突然理不尽に凌辱され、んで奴等をラストに皆殺しにして実にスカッと爽快!に終わってく…てなハナシだろーと思ってしまうと思うのですね。結論からゆーと、今作はまずあまりそーいう単純安直に痛快なハナシではねーのですよね(特に女の人のキャラ諸々…的に)。なので、その意味では一種「ジャケ写詐欺」と言われても仕方の無い作品、であるコトは最初に明言しておいた方が好いかなと(とにかくまず率直に、見た目とてこんなに唯キレイな感じで出て来るシーンは殆ど無かったりもしまして…ですね)。 そもそも、この女の人が追い詰められてる状況・理由とゆーのも色々と妙にややっこしくて、かつ多層的なのですよ(⇒だから、本質的には最終的にも単に何人かブッ殺せば目出度し目出度しだぜ!てハナシじゃなくってですね)。んで、この女の人てのもカッコ好くも強くもなければ、どっちかちゅーと諸々まず結構にポンコツ+かつ当たり前に女々しくてひ弱でもあるのです(どだい、彼女は種々の場面でも充分に行き届いて対処できてたかと言えばコレがやっぱ全然そーでもなかったり…でして)。そして肝心なその「リベンジ」シーン(とソコに至る経緯)だって、全方位から追い詰められて目に見えてイライラ・鬱々と窶れ・やさぐれ・病み果てた末に訪れる彼女のヒステリックな攻撃性の「暴発」とゆーのは、コレはも~ポジティブとゆーよりは確実にネガティブな方のヤツだと(=「強いから」とゆーよりはむしろ「弱いから」そーなったってる…と)言って好いものかと思われるのでして、コレだけ雑にブッ殺しまくったこの後の成行きを想像するにもやっぱスカッと万事解決!てのにはま~程遠いかな…と結果かな~りモヤモヤするのですよね(=この終い方は決して「正解」ではなかったな、と)。重ねて、妙に(否、無駄に)ややっこしい⇒非常に単調で退屈…という前半の展開運びと、また中盤以降も諸々と絶妙にキレとゆーのは欠いた儘なコト(特にクライマックス)、あとは(コレも前述どおり)主人公の為人の諸々にも非常に高度にネガティブみを感じつつ観ざるを得なかった、てな辺りを総合的に勘案しても、映画としての評価はまァ高くはならないかな…てのが正直なトコロなのですね。 がしかし一つまずは、この手のリベンジものでこーいう高度な人間的弱さ・ネガティブ含み、かつ何故にココまで感情移入できないのだろ?という主人公のキャラ自体がまあまあ目新しくなくもないかな?とも思ったのですよ。そして何より、その(ある種)複雑怪奇で実にイラっとさせる(ちょっとアレな)女性を演じるサラ・ボルジャーの演技(or 役づくり)自体のクオリティは、コレも実にかなりハイレベルに優れたモノだったな…とも(観終わって)ふと気付いた、と言いますか。その意味では、意外にどーして観て損したという感じは全く無かったりもするのですよね。そこそこ悩みはしましたが、この点を重視して少し加点はしておくコトに致しますです。 ※「サヴェージ(savage)」てのはあまり聞き慣れない(日常的ではない)単語だと思ったりもしたのですが、近年の英語スラングとして所謂日本語での「ヤバい」という意味でのポジティブな使われ方もするらしいのですね。だからこのタイトルは(やっぱ)ごくシンプルに「ヤバ格好好い女性」という意味のよーです。まあ実際「野蛮」とゆーよりは「捨鉢」な…という感じでもあるとは思いますし(そもそも野蛮て、アマゾネスかなんかをイメージしてんのですケ?)ぶっちゃけあんまし優れたタイトリングでもねーかな…とは思いましたケドね(知らない横文字を使えばイイ訳ではあるかい!的な)。[DVD(字幕)] 5点(2022-06-23 01:10:48)《改行有》

46.  肉体の冠 《ネタバレ》 シモーヌ・シニョレにせよセルジュ・レジアニにせよ(少なくとも話の当初は)全然こんな顛末になる様にも思えないキャラではあるのですよね。特にレジアニは躰のナリも全然ゴツくないですし顔立ちもワリと甘い感じで、ソコにこれ見よがしにヒゲだけ蓄えてるモンだから個人的には何つーかマリオ(否、ルイージの方)にも見えてしまって……でも、かなり高度にノワールなラス前を越えてゆくと、結局行きついた先はスーパー純愛(悲恋)物語…という作品なのであって、ソコの質感には2人の繊細さは実にドンピシャだったかなあ、と(ラストシーンとか超・好かったですよね)。その意味ではシンプルに、ノワールとロマンスで二度美味しい映画だ、と言っても好いのかも知れません。コンパクトながらそのお得感も在る優れたクラシックだったかと。[インターネット(字幕)] 7点(2022-05-28 18:32:39)

47.  エル・スール 《ネタバレ》 青春と自我の目覚め、その一つの顕れとしても、自分の知らない「親の人格」を意識し始める…とゆーのはある種普遍的な要素と言えるかも知れない(「エル・スール(南)」とはその象徴なのだろう)。その部分の分かり易さ・明解さも含め、『ミツバチのささやき』よりは多少取っ付き易い作品かとも思われるが、完成度とゆーのはこちらの方が更に上かも知れないすね。まずはとにかく、また何処も彼処もまァ~画が美しいコト!絵画的で、んで陰翳の使い方が実に絶妙なのですよね(コレは質素なよーで超・凝りまくってるってヤツだなと思えましたよ)。あと、音楽の入るシーンなんかも少ないのですがソコの選曲もまた絶妙で、その点からも要所の雰囲気は素晴らしく文芸的で心地好いモノになってましたです(まァのみならず、全体的にも雰囲気とゆーのはごく最高でしたケドね)。台詞も(字幕なのに)実に詩的で、原語で理解できたら尚感動できるというモノだろうと確信しております。(タルコフスキーを除けば)個人的には『ミツバチのささやき』『ツィゴイネルワイゼン』と今作が自分史上ベストという(文芸映画的)アート系映画になりますかね。重ねて、超ハイレベル作品でした。[DVD(字幕)] 8点(2022-05-07 22:28:54)

48.  トリコロール/赤の愛 《ネタバレ》 三作目「赤」は分かり易い「博愛(隣人愛)」のハナシですね。結論、出てくる二人の演技自体は悪くないとも思いますが、実に単純で捻りの無いハナシだったな…とも思います(取り分けこの連作の中に置かれると)。多少面白みがあるとしたらトランティニャンのキャラの背景部分かと思いますがコレだって幾らナンでも、判事成り立ての頃にトラウマが発生した⇒その結果ずっと自分の殻に閉じこもってたけれどヴァランディーヌがソレを解き解した…てハナシだとしたら、やっぱちょっと頑な過ぎ or 唐突過ぎなハナシだとやや不自然にも思うのです。無難は無難ですが、完成度はちょっと高くないハナシだとやっぱ思ってしまいますね(オーラスの全員集合!もワタシ的には蛇足でした)。 ただ、イレーヌ・ジャコブの出で立ちはとても魅力的でしたね。特にこの「博愛」に好く適合した優しく温かみのある雰囲気が素晴らしかったな…と率直に感じました。前述どおりトランティニャンの頑固そーな感じもまあまあハマってたので、二人のお蔭で映画としてのクオリティは一段上がってはいるな、と(=その部分に絞って観てゆく分にはまずまず楽しめるカモな、と)。[インターネット(字幕)] 5点(2022-05-06 03:17:24)《改行有》

49.  トリコロール/青の愛 《ネタバレ》 フランス国旗「トリコロール」は青・白・赤の三色が自由・平等・博愛を表す…とは結構誰でも知ってるコトだと思うケド、実はどの色がどの価値観を体現している…という対応関係はハッキリと決まっているモノではないらしい、と。ただこの連作では明らかに、青が自由、白が平等、赤が博愛を示している様に思われる…のだし、あといちおう画づくりのコンセプト・カラーとしても三色が映画の中にそれぞれ取り込まれている…とゆーのも確かにそーなのだね。その上で、三作の共通テーマはシンプルに「ある愛のカタチ」であるけれども、それらは決して唯「美しい」とか「温かい」というモノでもないネガティブみ・シニカルさを割かし多めに含むモノでもあるかな、てのが正直なトコロなのだね。 ※あと、観る順番は青→白→赤が好いかと(登場人物が少しだけ重なってゆく関係で)。 中でこの「青」は、率直に三作で内容が一番高度でかつつくり込みも綿密だと思われますね。実は、私自身は少しだけ「コレは『博愛』のハナシなのかな?」とも思ったのですが、最後まで観るとシンプルにジュリエット・ビノシュがある種の「自由」に辿り着いたサマを描いた作品だとは思えるのです。ただ、前述どおりこのサマってのがごくネガティブなモノ⇒ぶっちゃけると自由な様で自由でもないモノにも見えるのですよね(今作ではその「青」も、画としては憂鬱という意味でのブルーとして随所に挿入されていますし)。彼女は愛を(ソレこそ)誰にでも奉仕・自己犠牲という形式で振りまいてゆくという人物に見える一方で、でも単に愛情行動の選択肢としてソレしかコマンドが無いという人にも見えるのですよ。ソレは仄かに描き込まれる母親との関係性の歪さなんかに由来する一種の病理かとも思えるのですが、だから結局彼女は実は色々な人に(ソレを押し付けるがあまりに)ある種煙たがられていた…というコトにも見えるのです(取り分けて死んだ旦那については)。旦那の愛人が言う「どーいう人か分かった」とゆーのは、実に高度な皮肉かと思えましたね(ないしは批判・非難にすら)。コレは何とも残酷なシーンだな、と。 オーラス、無表情で涙を溢す彼女からは、彼女自身の人間性そのものについての絶望と同時に、それでも彼女はそう生きていくしかないのだ、というより頑なな意味での絶望もまた感じ取れるな…と思ったのです。その部分を表現するビノシュの演技がごく優れたモノであったとしても、コレはちょっと私個人としては(根本的なポリシーから外れるというレベルで)非常に好みではないネガティブさでした。なので(まあまあ優れた映画だとは思いつつも)これ以上の加点は控えておきます。[インターネット(字幕)] 6点(2022-05-06 02:53:16)《改行有》

50.  大頭脳 《ネタバレ》 ベルモンド繋がりで観に来るとま~平時のベルモンドものでもあるかと思いますが、今作はキャストがなんか妙に豪華ではありますね(ゆーてまァ1・2・3本釣り!て感じですが)。イーライ・ウォラック、ブールヴィルも流石のコミカルな風情が冴え渡ってますケド、ナンと言っても出色はデヴィッド・ニーヴンでしょう(てゆーか普通に「主役」だし)。今作でもまだまだ全開に粋なイケオジでもありますが、それで居ての絶妙なコミカル具合も『カジノ・ロワイヤル』に負けず劣らずなハイ・クオリティです。アクションとしてはコレもまァクラシカルな出来(=今となってはややチープぎみ)ですケド、全編通しての楽しそうな雰囲気は(前述どおり)素晴らしいモノですし、そしてオーラスの大騒ぎは(ばら撒かれる札束の量が凄まじいコトもあって)非常に好いドタバタ・コメディに為ってたと思いますかね。結論、諸々と観る価値自体は今なお全然十ニ分な良作だと思います。[DVD(字幕)] 6点(2022-05-05 01:01:29)

51.  トリコロール/白の愛 《ネタバレ》 この白は平等を意味する…のは大いに理解できますが、個人的にはある種非常にレベルの低い平等にも見えますね。レベルが低いという意味で言えば、少し昔のポーランドとは言えこんな杜撰な企てが成功する様には決して思えないのもまたハナシが低レベルなモノだと思えます(そのうち絶対バレるでしょ、と)。あと、三作目「赤」のオーラスを見るに、結局最後にはこのハナシ自体相当にナアナアに片が付いた…(今二作目中で描かれない時間軸において)…とゆーのが設定上の成り行きのよーで、その意味でもある種ごくごく「しょーもない」ハナシだったんだろーな、とも思いますね。まあだから、今作はそのコメディ面を注視して気楽に観る…とゆーのが正しいアプローチな二作目、かと思いますね(=だから一作目に比べると随分と「軽いな~」てのが正直なトコロで)。[インターネット(字幕)] 5点(2022-05-04 16:47:28)

52.  ニューヨーク 親切なロシア料理店 《ネタバレ》 タイミング的に若干「誤解」を生じる恐れがあるかも知れないですが、お話的にも「ロシア」料理店であるコトに本質的な意味は無く、そもそも実はロシア人も(多分ひとりも)出て来ないのです。悪しからず… 人生に「ワケ」の在る種々の人々が、ともすれば更に更に苦境に落ち込んでゆきそーなトコロにおいて、ささやかな善意を寄せ集めて助け合って結果として皆が人生を好転させてゆく…という非常に共感し易くハートフルな映画です。全体的にもそこそこシリアスなお話の集合体だとは思いますが、描写自体はそこまでハードでもなく身構えて観る必要までは無いですかね。ゾーイ・カザンが魅力的でしたね。決してただ善人というワケでもなく多少おバカで少なからず小狡い面も有りつつ、そーいうネガティブさを補って余り有るポジティブな人間性をも醸し出す奥行き豊かな表現が素晴らしく役にハマってましたですね。まあ、そこまで特筆すべきポイントが在るという作品ではないかとも思いますが、全体的にはまずまずかと。[インターネット(字幕)] 6点(2022-05-02 10:47:48)(良:1票) 《改行有》

53.  ナイト・オン・ザ・プラネット 《ネタバレ》 正直、ハタチ過ぎに一生の仕事を選ぶとなったとして、私の場合にタクシー運転手とゆーのはまず選択肢には入ってこなかっただろうなぁ…と思うのですね。見ず知らずの人間と密室に押し込まれて、で間を持たせる為には気まずくも喋るか、でなければ更に気まずい沈黙を耐え忍ぶか…ソコは(今でも)耐えられなくはないまでもシンプルに気乗りはしないだろうなぁ…とは思うのです。でも、昔の私よりも多少人生経験を積んだ今になって思うのは、仕事だろうが余暇だろうがとにかくやはり「人と繋がれる」とゆーのは実に非常に魅力的なコトであって、その意味では特に大都会のタクシー運転手なんて、ソレこそあらゆる分野・人種のあらゆる人々と毎日一期一会の出会いを重ねてゆける(+でその気になれば彼らと話すコトも出来るかも知れない)て、考えてみればスゴい仕事だと思うのですよ。私も実はもしかしたら、今の職種で通用しなくなったら20年後とかにはやってるかも知れない…と思います(でも私、殆ど運転経験ないので二種免許って取れるのかな?てな気もしてますケド)。 非常に純粋な会話劇の部類だと思いますが、また深夜のタクシー内てのも会話劇のシチュエーションとしてはこれまた非常に面白いとゆーか、何とゆーかこのジャンルにおける何かエッセンシャルなモノも感じられるなぁ…とゆーか。多くの場合で1対1、密室で動きもなし、かつ互いに面識が有るワケでもなし、そしてそもそも会話に乗るかどーかも完全に気分次第……なので結局、そーいう目的も必要性も本来は存在しないハズの会話を映画として面白いモノにする為には、本当に純粋な「会話としての面白さ」とゆーのが求められるのかなぁ…とでも言いますでしょーか(→端的に、それが最も際立っていたのがラスト、ヘルシンキのエピソードだったかなぁ…とも思いますかね)。 重ねて今作、会話劇でかつ全体としてはコメディタッチ、というジャンル分けになる作品だと思いますが、個々の状況設定・登場人物のキャラ自体は比較的シンプルで、少なくとも奇を衒ったというレベルでもないオーソドックスなモノだったと思います。が、だからこそ前述どおりの「会話としての(普遍的とも言える)面白さ」は逆に際立っていたかなぁ…と。そしてそれは取りも直さず、五つの話にそれぞれ出て来る役者さん達の仕事が総じて実に行き届いて素晴らしかった…というコトだ、とも。率直に、ウィノナ・ライダーって、ベアトリス・ダルって、ロベルト・ベニーニって(否、ベニーニはちょっと完全に超・ワールドクラスかも知れない)そしてマッティ・ペロンパーってこんなにまで凄い役者だったんだ!とつい感動してしまいましたね(これも否、ソレらを引き出した監督ジャームッシュをこそ、まずはとにかく褒めない訳にはいかないか…とも)。[インターネット(字幕)] 9点(2022-05-01 03:25:48)《改行有》

54.  英雄の証明(2021) 《ネタバレ》 監督作は『別離』と『誰もがそれを知っている』の二作しか観ていないと思いますが、ごくごく陰鬱でシリアスなお話をカタルシスも無いまま最後まで運び切る…という従前からの作風として今作もまたその通りだと言えますし、それがまた中東社会の中に描かれるという一種のエキゾチックさ(+でありながらのお話としての普遍性)といったトコロもまた仍て件の如し、という感じでもあります。この監督大好きなのよ!という人ならば、も~必見だよ!という感じでもありますかね。 やはり、特に宣伝文句にもある様に今般のSNS化社会の在り方を問う…といった部分が(全世界普遍的な社会的テーマなコトもあって)かなり面白く観れましたですね。メディアやSNSで「バズった」結果、チヤホヤと持て囃されたり小金稼ぎになったり…とゆーのは昨今、テクノロジー or プラットフォームのお蔭もあって本当にごく簡単なコトになった…てのはソラそーだ!と思うのですが、誤解を恐れずに敢えて言えば、多くのソレは只の「人間性の切り売り」になってもーてねーか?と思うコトがあるのですよ。言い換えると、ソレってスキル・芸や実績・経験値といった確たる裏付けの無いナニかを商品化しているという意味ではある種の「虚業」だとすら思いますし、特に表現者と言われる範疇の方々にとってはソレは非常に「危うい」コトだ、とも思うのですね。そして、どちらかとゆーと私にとっては、それこそSNS化でそーいう「商品化」の方が容易にもなった一方で、その商品が「偽物か否かの判別」とゆーのもある種、我々一般市民にとっては容易になったのではないか…とも思われるのです。なので、それこそ私自身は今作においても決して主人公側に強く感情移入して観ていたワケでもなくて(そもそも、彼が踏み倒してた1.5億トマンてイラン界隈では相当な大金だとも思いますし)ワリと結構冷めた眼で観ていた…と言っても好いのですよね(結論的には、私には今のSNS社会はその悪しき面と同じくらいに、良き面の方だって当然にまた見えている…様な気もしている、と)。 重ねての個人的結論、もし人間性を売って食ってきたいなら、とりあえずまずは「ホンモノ」を売りなさいね、というコトですかね。今どき、ソコの誤魔化しはも~ほぼ効かないぜ…というコトかな、と。[映画館(字幕)] 7点(2022-04-19 01:34:40)《改行有》

55.  TITANE/チタン 《ネタバレ》 非常に評価の難しい映画です。少なくとも、私が本サイトでお世話になり始めてから観たものの中では一番評点を迷った作品というコトになりますですね。逆に、皆さんにも是非観ていただきたい映画…かも知れませんです。 「事故で頭にチタンプレート埋め込まれた所為でパッパラパーに為り果てた女(上級)サイコパスの話」+「車とセックスしてメタリックなベイビーを産み落とす話」+「行方不明の息子に成り済まして病んだ父親と歪んだ愛を紡ぐ話」と、それぞれがソレだけで立派に一本ホラー映画撮れるであろう&(この時点で)も~ごくグロテスクだっていうテーマをなんと3つ!も放り込み、更に近年のフレンチ・ホラー一流のエロ・グロ・ヴァイオレンスもコレでもか!と流し込んでグツグツ煮込んだ(煮詰めた)本作は、もはや完全なるカオスそのものというデンジャラス闇鍋状態と化しています。始末の悪いコトに、物語上でもこれらの要素は特に整合性や辻褄を合わせるという工夫をも~放棄したかの様にコレまたごった混ぜ状態のまま話が進んでゆくので、本質的にストーリーとゆーのがまるで必然性を持って繋がってゆかないのですよね。率直に、ココまでやりたい放題で、かつ「取り繕う」「媚びる」ってコトをしないという作品はあまり今までに観たコトがねーのですわ(まあ、こーいうのが寛容に許されるとゆーのがフランス映画の懐の深さだとも思うのですケド)。ソコにはまずとにかく「ユニークさ」とゆーのは確実に見て取れるかと。 でも一方で、そーいう尖りまくった各要素を諸々と整えずに尖ったまま見せつけてくる…とゆーコトの連続がまずは特大の衝撃度と、そしてバランスを一切無視したコトに依る極限的・逆説的な一種の「調和」をもたらしている…という様にも(強いて言うなら)見えなくはないと思われるのです。映画全体の隅々までが行き届いてそーだった…とは言い切れないとも思いますが、概ね全体としては(意外なまでに)好く「融合」していたのではないか…とも(個人的には)感じるのですよ。細かいコトを抜きにして映画にただ「浸る」という見方をするなら全然悪くない作品だとも思いますね。それにまた、ショック描写のクオリティ自体もごく手堅くハイレベルでかつスタイリッシュであったとは言えますですし。 しかしながら、悩みに悩み果てた末に評点は低めに付けました。理由はまず、結局その「衝撃度」が一番高かったのはドコかと言えば、女サイコパスが狂気の衝動を全開に大殺戮をはたらく序盤がそーなのであって、それ以降は若干お話としては落ち着いてしまったという少し尻窄みな構成を擁するコト。また同様に、コレは監督の前作『RAW』も似た様なモノだったと思いますが、今作もそのクライマックス(オーラス)とゆーのが(ココとてまだまだ大いにグロテスク、かつこの部分の演出自体も決して悪くもないものの)「この流れだったらまぁそーなるよな…」というちょっと平凡にも見えるオチであるコト。そしてもう一つ、作中における「人間の在り方」という点に着目すれば、ヒトの有様として目立っているのはも~突出して(ヴァンサン・ランドンがその渾身の演技でもって描き出す)「哀れな父親の報われぬ愛の切なさ」なのであって、それ自体はコレもやはりごく在り来りなモノではあるし、そしてコレだけが目立っているという意味ではココはハッキリとバランスが「悪い」という事実(=結局、女サイコの方の人間性に関してナニ?ナゼ?とかが総じてまるで分からない・描かれない…というコトでもあるのですよね)。 結論、そこら辺にやはり少し「内容的な弱さ」を感じたコトを重視して、この評価と致しましたのです。まあ、ジャンルは所詮ホラーなのですからもしかすると少しアンフェアな評価…というコトになるのかも知れないですケドね。ただ重ねて、私には本作は決して単なるホラー映画には最初から見えていなかった(=そーだと言い張るには洒落込み過ぎている)てコトだとも思うのですよ。ホラ、意識が高「すぎる」ラーメン屋とかに間違って入っちゃった……みたいなコトか、と。[映画館(字幕)] 5点(2022-04-11 01:56:56)《改行有》

56.  プロフェッショナル(1981) 《ネタバレ》 今作もごくハード系(シリアス系)とゆーか、ベルモンドは復讐に燃える容赦の無い凄腕エージェントを演じています(それでもやはり絶妙に茶目っ気があるのは流石だな…と嬉しくも思いますケド)。また、多分に007的とゆーか、敏腕かつ伊達男なキャラを活かしてそこかしこで女性を味方に付けてゆく…という展開運びなのでセクシー成分も多々含まれますし、女にはモテそうだけど男には確かに嫌われそうなヤツだな…(特に、今作では取分け女にモテなさそーな人でなしの主敵・ロベール・オッセンとは相性悪そう)とゆーのにも面白みや納得感があったかと思います。スパイ・スリラー的展開運びやアクションはまずまず重厚で、その意味でも同時代の007ものと比べてもさほど遜色はないかと。終盤の宮殿なんかは完全にモノホンでとても雰囲気好くゴージャスでしたし。 ただ、一つだけ気になったのはラス前の肝心の大統領暗殺シーンですかね。そもそも、ココでベルモンドが自分で殺さないコトに何か意味はあったのでしょーか?加えて、いくら気が逸ってたからとゆーてアソコで碌に確認せずに撃ちますかね?(まあ、撃ったヤツが序盤から散々にポンコツ感を醸してたのはそーいう意味なのかも知れませんケド、でもやっぱちょっと出来過ぎな展開なのは確かかと)。あと、やや中盤以降はテンポが緩めだったかな~とも少しだけ思ったりしましたね(ソコは少しマイナスかと)。 でも、全体的には相当に楽しめました。オーラスの雰囲気も素晴らしかったですし、ロベール・オッセンとベルモンドの「決闘」も確かにオシャレで完全に好みでした。良作の範疇ではあるかと思いますね。[DVD(字幕)] 7点(2022-03-27 00:33:11)《改行有》

57.  危険を買う男 《ネタバレ》 今作のベルモンドは「ハンター」と呼ばれる裏家業の男で、政府から汚れ仕事を請け負って報酬を得ている。役自体には中々ハマっていて、悪過ぎない悪さやカッコよさ、そして茶目っ気や色気もふんだんに醸し出して、やはり魅力あるな~と思いましたね。悪役の極悪犯罪者「タカ」を演じるブルーノ・クレメルの存在感と(コレも)悪辣さも中々高度で、その点は好かったと思います。 残念なのは2点、まずベルモンドとコンビを組む若造が…なんか「教訓」とかってのをベルモンドが彼に語り込んでゆく感じは『怒りの荒野』のリー・ヴァン・クリーフぽくもあったのですが、今作の若造はかの作品のジュリアーノ・ジェンマの様には成長してゆかなくて、基本終始ベルモンドの足を引っ張りっぱなしで結局…つーのは観ていてチョイと面白くなかったと感じます。もう1点、私がしっかり観てなかった…のかも知れませんが、若造にこだわってたのはタカの顔を知ってる唯一の目撃者だからなのですよね?であれば、オーラスでベルモンドがタカの正体を知ってるのは何故なのでしたっけ?ストーリー全体としてもちょっと雑な感じではあったかと思えてまして、ソコも少し残念ぎみかと感じました。まあ、時代相応なクオリティのアクション・スリラーかとは思いますケド。[DVD(字幕)] 5点(2022-03-26 20:03:50)《改行有》

58.  エースの中のエース 《ネタバレ》 これも実に楽しいですね。感情移入のし易い題材ですがともすれば重くもなりそうなトコロ、全体としてごくコミカルに明るく纏めてあるので非常に観易かったです(子供や動物もそーいう雰囲気の醸成には効果的でしたね)。かつ、コメディにしてもアクションにしても割かしアイデア豊富でその意味でも面白く観てゆけました。特にアクションはよく見ると結構に高度で(航空アクションにせよカーチェイスにせよ殴り合いにせよ)正直思いのほか楽しめましたですね。年代を考えても中々完成度の高い娯楽アクションでした。オススメ。[DVD(字幕)] 7点(2022-03-20 23:31:47)

59.  ジャン=ポール・ベルモンドの 道化師/ドロボー・ピエロ 《ネタバレ》 うーん…全体を通しても確実にコメディタッチではあるのですよ。特に冒頭からのシーンは割とコテコテにコメディ風で、ココで出て来たミレッラ・ダンジェロという女優さんも(あんま聞いたコトない人ですが)パッと目を引く美人だったりで、この娘とベルモンドがあっちゃこっちゃで詐欺師稼業を(ごくコミカルに)働いていく…てな話かと思ったら然に非ず。彼女と別れて以降はまるで007のバッタもんかの様なスパイ映画的なお話になってってしまうのですね。一方で前述どおりコミカル風もコミカル風なままで継続してゆくのですが、中で結構バタバタと人は死んでゆく(のであんまし笑えない)し、目まぐるしい展開!とゆーよりは支離滅裂なドタバタ劇!で話は正直頭にスッと入ってこないし、諸々とどーも纏まりがイマイチな…と感じてしまうのですね。他方、アクションは特に終盤は比較的派手で、ソコから見てもやっぱスパイもの系統の映画として製作されたヤツなのは間違いないのでしょーな。確かに、ベルモンドの名物キャラとしてのアクション・シリーズなんて一つくらい有っても好さそうなモン…とも思いますが(まあ、ベルモンド自身がもはや名物キャラなのかも知れませんケドね)。[DVD(字幕)] 4点(2022-03-19 22:19:47)

60.  ムッシュとマドモアゼル 《ネタバレ》 この原題にこの邦題てのは若干よく分かりませんが(そもそも原題もイマイチピンと来ませんが)要は主役の男女ふたりの映画だよ!(=話の内容は、知りません!)てな感じなのかもな~と思いますね。このふたり、一言で言うと確かにルパン三世と不二子ちゃん…ですかね(言わずもがな)。内容は結構コテコテのコメディですが、中でこのふたりは両人ともにかなり頑張っている様に思いました。ベルモンドは相変わらず実に品好くコミカル+底抜けに陽気で、観てるだけでコッチもいつの間にかに楽しくなってしまいますね。かつ、今作ではアクションにも意外なホドに体を張っており、流石に一世を風靡したスターだなと感じました(ガタイも結構にご立派で)。ラクエル・ウェルチも実にゴージャスなルックス&プロポーションがまずは素晴らしかったですし、豪快な中にも女性らしさを垣間見せる演技も中々に魅力的でした。この楽しい映画の雰囲気にピッタリとマッチしたノリの好い音楽も最高すね。相当な掘り出し物ですわコレ(フランス映画恐るべし)。[DVD(字幕)] 7点(2022-03-19 22:14:08)(良:1票)

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